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140.ナナフルの捨てた過去と、きっとナナフルも知らない事実。
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ナナフルはなぜ、貴族である過去を捨てたんだろうか。
隠している、とは違う。
隠していても、「自分は貴族のヒュージだ。ナナフルは仮名だ」って自分が思っていれば、鑑定で出るのは、ヒュージのほうの名前だ。
ナナフルはそんなこと、全然思っていない。
自分はナナフルでそれ以外の何者でもないって思っている。
ナナフルは貴族としての過去をすっぱり消し去ったんだ。
「親戚‥。いとことか兄弟もありえるほど‥年が近くないか? ナナフルとあの令嬢‥よく考えると。だって、あの令嬢は俺とそう年が変わらなかった。俺とナナフルもそう年は変わらないだろう‥ってことは‥
なあ‥」
容姿‥どうだったけか。ナナフルと似てた?
性格と雰囲気がが全く違うから、全然似てるとは思えなかっただけで、外見的には似てる‥とかないか?
髪の色は‥どうだ?
あの令嬢は赤かった。
ナナフルはプラチナブロンズだ。
全然違う。
なんだかほっとした自分がいて、‥ダメだ、感情に流されないで事実だけ見ろ‥と自分を叱咤する。
思い出せ‥。事実だけを‥。
目の色は‥
覚えてないな。そう覚えてないんだよな~。興味がない女なんて‥
髪の色は、気の強さにぴったりだって思ったから覚えてた。
それだけだ。
「まあ、そう似てなかったな。大丈夫、そんなに近い親戚じゃない! 」
なんか自分に言い聞かせてるみたいだ。
事実だけ見ろ、って言い聞かせながら‥なんてざまだ。
「‥‥」
ナナフルとあの女の関係‥。
遠い親戚くらいならいい、だけど‥
消し去った過去と、あの女が関係があるのか否か‥。
例えば、ナナフルとあの令嬢が兄弟‥異母兄弟だとしたら? ナナフルは伯爵の庶子‥って可能性が強い。それってよくある貴族間のいざこざじゃないか。
本妻が愛人や愛人の子供を害する‥とかいうさ?
‥それって、消したいほどの過去に確かに該当しないか?
だとしたら‥
‥ナナフルがこの件‥エンヴァッハ伯爵令嬢が関わるかも知れない事態に‥関わるのは余りにも危険だ。
あの令嬢が、たまたまあの時の組織の「かも」だった‥ってだけでなく、今でもあの組織に関わっているってなったら、あの令嬢とナナフルが会う機会が‥あってしまう可能性があるかもしれない。
それは‥危険だ。
でも、兄妹ほどの関係がなく、消し去った過去についても、「ただ、貴族って身分に嫌気がさしたから家出した」とかだったら、‥いらぬ心配だ。
そもそも、‥貴族だってこと隠してるナナフルにどう言うんだ?
「バックについてるかもしれない貴族は、ナナフルの親戚かも‥もしかしたら、異母兄妹かもしれない。鉢合わせると厄介な可能性もあるから、この件にはナナフルはかかわらない方がいい」
‥言えないだろう。
兄弟ほど親しくなければいいんだ。うん。
そうしたら、会ったとしてもそう問題は‥
そもそも、‥同じ苗字なだけで、全くの別の家系ってことも‥。
でも、どうやって確かめる?
「貴族つながりで、フタバちゃんとかが知ってるかもしれないな。エンヴァッハ伯爵夫婦の容姿」
ぼそっと呟いた。
最悪、兄妹でも全く似てなくて兄妹だって分からなければいい‥
似てるか似てないか‥。
令嬢が父親似で、ナナフルが母親(令嬢の母親とは違うんだものね)似だったら、一番ベストだな。
令嬢の母親にとっては、ナナフルの母親は憎らしいだろうから、顔も覚えていようが‥娘である令嬢は‥知らないかもしれない。
聞いてみよ~。
どうか、取り越し苦労でありますように‥。
「エンヴァッハ伯爵夫妻の容姿ですか? 急にどうされたんですか? どうしてアンバー様がその方のお名前をご存知なんですか? 」
ジェラルナン子爵との顔合わせから帰ってきたフタバに、アンバーは早速疑問をぶつけてみた。
もちろん、ナナフルたちには聞かれないように配慮して‥だ。
「‥以前、「仕事」をした際に、エンヴァッハ伯爵の令嬢と名乗る女がいたことを思い出したんだ。今回の仕事に関係がなければいいんだけど、気になったから確認を取っておいたほうがいいって思って。
会った時に俺の能力である鑑定で確認したんだけど、令嬢の身元は確かだった。
そこらは問題はないんだけど、‥実子なのか、庶子‥いわゆる外腹の子なのか‥とかまでは、俺の鑑定ではわからないからね」
認知していれば、庶子だろうと、実子だろうと、苗字が父親の名前で出てくる。
今回のフタバちゃんの場合は、正式に養子に入ったのでその名前で出た。
(本人も家族もその名前で認識してるしね)
庶子の場合は、本人が知らなかろうと‥父親が認知していれば、社会的には父親の苗字で呼ばれることになる。母親がいくら自分の苗字を名乗らせようとしても、それは社会的には「仮の名前」でしかない。だから、鑑定の名前も社会的に認められている「正式な」名前が出てくるのだ。
貴族としては、だ。
だけど、今のナナフルは、前の名前を自分の意思で捨ててしまって「ナナフル・レイン」に変わって、誰も元の名前で呼ばなくなり、また元の彼を知る者もいない状態で暮らしている。
貴族としての「ヒュージ」は、もう死んでしまっていると言ってもよい。
ナナフルサイドに問題はない。
だけど、ナナフル本人はそう思っていても、ナナフルを認知したエンヴァッハ伯爵や、ナナフルが過去を捨てるきっかけになったかもしれないエンヴァッハ伯爵夫人にとっては、そういうわけにはいかないだろう。(ナナフルが最悪のパターン、令嬢の異母兄弟だとして、だ)
その可能性が少しでもあるならば聞いておかなければいけない。
‥なんでそんな事聞くんだ?
きょとんとした顔でアンバーを見ているフタバを誤魔化すために、アンバーは
「ガチの伯爵令嬢が関わってる‥とかってなんかヤバイかな~って思って」
庶民の貴族に対する偏見っていうか、一般的な庶民の意見として聞いてみただけ~って風を装った。
「認知はされてても、伯爵家にガチで関係ないような庶子の子だったら、そう心配ない感じする‥かな~って」
我ながら‥苦しい。
貴族だぞ、関係ないわけあるか。
関係なかったら、認知とかしね~わ。
「う~ん。庶子だとしても、認知されてる子供だったら、無関係ってことはないですよね~」
フタバが首を傾げる。
‥うん、知ってる。
失敗したの自覚してるから、これ以上傷を広げないで‥。
アンバーが苦笑しながら、ちょっと肩をすくめていると
「というか‥アンバー様は鑑定までお出来になるんですか! 」
フタバが目をキラキラさせて、尊敬の眼差しを向けた。
「風属性の鑑定じゃないから、ほんの表面的なことだけね」
あ~しまった~。
見せなくてもいいカードを見せちゃった。こっちの方は情報を得られず、質問相手に情報を与えちゃうとか最悪~。鑑定は結構隠しときたい能力だのにな~。
もう、破れかぶれだよね‥。
自己嫌悪で苦笑いするアンバーに
「それでもすごいです! 」
フタバは素直に賞賛の声を上げる。
フタバは、アンバーの言葉尻を捉えて‥揚げ足とったり、言葉の裏を探ろうと、疑いの目を向けてくることなんてない。
貴族としてはダメなんだろうけど、誰に対して‥アンバー以外に対しても、腹芸なんて一切しない。
‥フタバちゃんは、親父さんのこと、「脳筋」「貴族らしくない」って言うけど、自分だってそうじゃないか~。
って‥ちょっと微笑ましい感じがした。
鑑定‥
これも‥今ふと思ったんだけど‥境遇故に身に付いた能力だろうな‥って思う。
相手が信じられない。
‥信じられる相手なんてこの世にはいない。
そんな気持ちで今まで生きてきた‥。
だから、相手のこと疑ってきたし、常に相手の表情をうかがってきた。
昔の自分は嫌いだ。
でも
俺には、捨ててすっきりするようなご大層な過去もないし、やり直せるような機会もない。
‥汚れた手や足を洗うのがせいぜいだ。
「‥ええと、エンヴァッハ伯爵夫妻ですね。知ってますよ! 有名な方なんです。
ええと‥エンヴァッハ伯爵は白銀の髪と碧眼のナイスミドルで、若い頃はそりゃあモテたらしいです。
でも、奥様がその手綱を握ってらして。ふふ、鬼嫁ってやつですかね」
ぼそり、とフタバが呟いて、「鬼嫁なんて言っちゃった」って、ふふふと笑った。
え?
フタバを驚いた顔で振り向くアンバーに、フタバが微笑む。
「私が知っている情報なら、なんでもお話しますわ。もちろん理由も聞きませんわ。だけど、もしかして私にもご協力できることがあるかもしれませんから、‥よかったら、私にもお話ください? アンバー様がお話してもよいって思われる話ならば‥でいいので」
‥フタバちゃん‥。
感動した。
じん、と目頭が熱くなったのを、俯いて誤魔化したアンバーに、フタバが微笑みかける。
「私に言われる筋合いはないでしょうが、アンバー様も、腹芸はお得意ではないですよ? 」
‥まったくね。
俺も、すっかり丸くなったよね。
隠している、とは違う。
隠していても、「自分は貴族のヒュージだ。ナナフルは仮名だ」って自分が思っていれば、鑑定で出るのは、ヒュージのほうの名前だ。
ナナフルはそんなこと、全然思っていない。
自分はナナフルでそれ以外の何者でもないって思っている。
ナナフルは貴族としての過去をすっぱり消し去ったんだ。
「親戚‥。いとことか兄弟もありえるほど‥年が近くないか? ナナフルとあの令嬢‥よく考えると。だって、あの令嬢は俺とそう年が変わらなかった。俺とナナフルもそう年は変わらないだろう‥ってことは‥
なあ‥」
容姿‥どうだったけか。ナナフルと似てた?
性格と雰囲気がが全く違うから、全然似てるとは思えなかっただけで、外見的には似てる‥とかないか?
髪の色は‥どうだ?
あの令嬢は赤かった。
ナナフルはプラチナブロンズだ。
全然違う。
なんだかほっとした自分がいて、‥ダメだ、感情に流されないで事実だけ見ろ‥と自分を叱咤する。
思い出せ‥。事実だけを‥。
目の色は‥
覚えてないな。そう覚えてないんだよな~。興味がない女なんて‥
髪の色は、気の強さにぴったりだって思ったから覚えてた。
それだけだ。
「まあ、そう似てなかったな。大丈夫、そんなに近い親戚じゃない! 」
なんか自分に言い聞かせてるみたいだ。
事実だけ見ろ、って言い聞かせながら‥なんてざまだ。
「‥‥」
ナナフルとあの女の関係‥。
遠い親戚くらいならいい、だけど‥
消し去った過去と、あの女が関係があるのか否か‥。
例えば、ナナフルとあの令嬢が兄弟‥異母兄弟だとしたら? ナナフルは伯爵の庶子‥って可能性が強い。それってよくある貴族間のいざこざじゃないか。
本妻が愛人や愛人の子供を害する‥とかいうさ?
‥それって、消したいほどの過去に確かに該当しないか?
だとしたら‥
‥ナナフルがこの件‥エンヴァッハ伯爵令嬢が関わるかも知れない事態に‥関わるのは余りにも危険だ。
あの令嬢が、たまたまあの時の組織の「かも」だった‥ってだけでなく、今でもあの組織に関わっているってなったら、あの令嬢とナナフルが会う機会が‥あってしまう可能性があるかもしれない。
それは‥危険だ。
でも、兄妹ほどの関係がなく、消し去った過去についても、「ただ、貴族って身分に嫌気がさしたから家出した」とかだったら、‥いらぬ心配だ。
そもそも、‥貴族だってこと隠してるナナフルにどう言うんだ?
「バックについてるかもしれない貴族は、ナナフルの親戚かも‥もしかしたら、異母兄妹かもしれない。鉢合わせると厄介な可能性もあるから、この件にはナナフルはかかわらない方がいい」
‥言えないだろう。
兄弟ほど親しくなければいいんだ。うん。
そうしたら、会ったとしてもそう問題は‥
そもそも、‥同じ苗字なだけで、全くの別の家系ってことも‥。
でも、どうやって確かめる?
「貴族つながりで、フタバちゃんとかが知ってるかもしれないな。エンヴァッハ伯爵夫婦の容姿」
ぼそっと呟いた。
最悪、兄妹でも全く似てなくて兄妹だって分からなければいい‥
似てるか似てないか‥。
令嬢が父親似で、ナナフルが母親(令嬢の母親とは違うんだものね)似だったら、一番ベストだな。
令嬢の母親にとっては、ナナフルの母親は憎らしいだろうから、顔も覚えていようが‥娘である令嬢は‥知らないかもしれない。
聞いてみよ~。
どうか、取り越し苦労でありますように‥。
「エンヴァッハ伯爵夫妻の容姿ですか? 急にどうされたんですか? どうしてアンバー様がその方のお名前をご存知なんですか? 」
ジェラルナン子爵との顔合わせから帰ってきたフタバに、アンバーは早速疑問をぶつけてみた。
もちろん、ナナフルたちには聞かれないように配慮して‥だ。
「‥以前、「仕事」をした際に、エンヴァッハ伯爵の令嬢と名乗る女がいたことを思い出したんだ。今回の仕事に関係がなければいいんだけど、気になったから確認を取っておいたほうがいいって思って。
会った時に俺の能力である鑑定で確認したんだけど、令嬢の身元は確かだった。
そこらは問題はないんだけど、‥実子なのか、庶子‥いわゆる外腹の子なのか‥とかまでは、俺の鑑定ではわからないからね」
認知していれば、庶子だろうと、実子だろうと、苗字が父親の名前で出てくる。
今回のフタバちゃんの場合は、正式に養子に入ったのでその名前で出た。
(本人も家族もその名前で認識してるしね)
庶子の場合は、本人が知らなかろうと‥父親が認知していれば、社会的には父親の苗字で呼ばれることになる。母親がいくら自分の苗字を名乗らせようとしても、それは社会的には「仮の名前」でしかない。だから、鑑定の名前も社会的に認められている「正式な」名前が出てくるのだ。
貴族としては、だ。
だけど、今のナナフルは、前の名前を自分の意思で捨ててしまって「ナナフル・レイン」に変わって、誰も元の名前で呼ばなくなり、また元の彼を知る者もいない状態で暮らしている。
貴族としての「ヒュージ」は、もう死んでしまっていると言ってもよい。
ナナフルサイドに問題はない。
だけど、ナナフル本人はそう思っていても、ナナフルを認知したエンヴァッハ伯爵や、ナナフルが過去を捨てるきっかけになったかもしれないエンヴァッハ伯爵夫人にとっては、そういうわけにはいかないだろう。(ナナフルが最悪のパターン、令嬢の異母兄弟だとして、だ)
その可能性が少しでもあるならば聞いておかなければいけない。
‥なんでそんな事聞くんだ?
きょとんとした顔でアンバーを見ているフタバを誤魔化すために、アンバーは
「ガチの伯爵令嬢が関わってる‥とかってなんかヤバイかな~って思って」
庶民の貴族に対する偏見っていうか、一般的な庶民の意見として聞いてみただけ~って風を装った。
「認知はされてても、伯爵家にガチで関係ないような庶子の子だったら、そう心配ない感じする‥かな~って」
我ながら‥苦しい。
貴族だぞ、関係ないわけあるか。
関係なかったら、認知とかしね~わ。
「う~ん。庶子だとしても、認知されてる子供だったら、無関係ってことはないですよね~」
フタバが首を傾げる。
‥うん、知ってる。
失敗したの自覚してるから、これ以上傷を広げないで‥。
アンバーが苦笑しながら、ちょっと肩をすくめていると
「というか‥アンバー様は鑑定までお出来になるんですか! 」
フタバが目をキラキラさせて、尊敬の眼差しを向けた。
「風属性の鑑定じゃないから、ほんの表面的なことだけね」
あ~しまった~。
見せなくてもいいカードを見せちゃった。こっちの方は情報を得られず、質問相手に情報を与えちゃうとか最悪~。鑑定は結構隠しときたい能力だのにな~。
もう、破れかぶれだよね‥。
自己嫌悪で苦笑いするアンバーに
「それでもすごいです! 」
フタバは素直に賞賛の声を上げる。
フタバは、アンバーの言葉尻を捉えて‥揚げ足とったり、言葉の裏を探ろうと、疑いの目を向けてくることなんてない。
貴族としてはダメなんだろうけど、誰に対して‥アンバー以外に対しても、腹芸なんて一切しない。
‥フタバちゃんは、親父さんのこと、「脳筋」「貴族らしくない」って言うけど、自分だってそうじゃないか~。
って‥ちょっと微笑ましい感じがした。
鑑定‥
これも‥今ふと思ったんだけど‥境遇故に身に付いた能力だろうな‥って思う。
相手が信じられない。
‥信じられる相手なんてこの世にはいない。
そんな気持ちで今まで生きてきた‥。
だから、相手のこと疑ってきたし、常に相手の表情をうかがってきた。
昔の自分は嫌いだ。
でも
俺には、捨ててすっきりするようなご大層な過去もないし、やり直せるような機会もない。
‥汚れた手や足を洗うのがせいぜいだ。
「‥ええと、エンヴァッハ伯爵夫妻ですね。知ってますよ! 有名な方なんです。
ええと‥エンヴァッハ伯爵は白銀の髪と碧眼のナイスミドルで、若い頃はそりゃあモテたらしいです。
でも、奥様がその手綱を握ってらして。ふふ、鬼嫁ってやつですかね」
ぼそり、とフタバが呟いて、「鬼嫁なんて言っちゃった」って、ふふふと笑った。
え?
フタバを驚いた顔で振り向くアンバーに、フタバが微笑む。
「私が知っている情報なら、なんでもお話しますわ。もちろん理由も聞きませんわ。だけど、もしかして私にもご協力できることがあるかもしれませんから、‥よかったら、私にもお話ください? アンバー様がお話してもよいって思われる話ならば‥でいいので」
‥フタバちゃん‥。
感動した。
じん、と目頭が熱くなったのを、俯いて誤魔化したアンバーに、フタバが微笑みかける。
「私に言われる筋合いはないでしょうが、アンバー様も、腹芸はお得意ではないですよ? 」
‥まったくね。
俺も、すっかり丸くなったよね。
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