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125.同級生の思い出と成長。
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「‥魔薬って生活には絶対要らないもんじゃない? それに価格も高いものだろうし‥
だから、一般に流通するというより、金持ちを相手にすると思うのよね‥
一般の金持ち‥っていうより、役所が立ち入りにくい‥羽振りのいい貴族」
いつまでも遊んでいられない、ってことで、今は作戦会議だ。
ようやく、って感じだ。
船頭多くして船山に上る‥っていう話もあるけど、二人(ザッカとナナフル)より五人(+コリンら)の知恵を合わせた方がいい。
‥五人より七人‥はどうか分からないけど‥新鮮な意見を入れる方がいい時期に来ているのも確か。
まずは「情報の共有」が必要‥ってことで、今までのことをかいつまんで話したのは、ナナフルだ。
コリンだと、憶測・仮定を説明に平気で混ぜちゃうし、他の三人は口下手だ。
こうやってナナフルの説明を聞いていると、如何に自分たちが憶測やら想像で動いていたかわかる。
無駄な動きも正直あったな、とも。(それは、ナナフルも同じだったらしく、説明の途中何回か「この行動要ったかな‥」って眉をひそめてた)
だけど、結果として「そのことによって分かった」こともあったかな‥って思ったり。
何しろ、何もかも分からない事だらけなんだ。仕方が無いだろう。
「敵は何かを作っているらしい。それも、違法のものを」
これは、例の森の事件。アンバーのこともあるし、コリンも調べたから、間違いはないだろう。
「違法のものを作っている? ‥何を? 魔道具か何か? 」
フタバが(調べたらしい)コリンを見た。コリンは首を振る。
「植物だよ。森の‥奴らがいた場所に、植物を育てた跡があったし、アンバーもそれは目撃していた」
コリンに確認を促されて、アンバーが頷く。
植物っていう単語に反応したのは、ロナウだった。
「アンバー君。それはどんな葉っぱだったか‥とか覚えてる? 」
そういえば、そんな話‥何故か今までしたことがない。
‥迂闊だったな‥。
コリンとシークが、はっとした顔をする。
「そうだな‥。特に匂いもない‥とげとげした普通の草だったぞ。だけど、今まで俺は見たことは無い植物だった。俺は冒険者じゃないけど、森にもぐることも野宿も日常茶飯事だったから「食べられる野草」はそこそこ知っているつもりだけど、あれは見たことなかったな。
だから、「貴重な薬草でも栽培していて、盗難防止で警護を付けてるんだな」って思ってた。
‥そうそう、そういえばそんなこと思ってた」
すっかり忘れてたよ、とアンバーが苦笑いする。
‥忘れるな‥。わざとじゃないだろうな‥。
シークたちがしらっとした顔でアンバーを見る。
だけど、アンバーにしたら隠してたわけじゃなくて、聞かれなかったから言わなかっただけの話なんだ。
「とげとげ? 何色だった? 紫っぽくなかった? それとも、オレンジ色? 」
ロナウがアンバーに更に質問する。
アンバーは首を傾げ「どうだっけな‥」っと呟く。
「‥いや、変わった色だったら鮮明に記憶に残ってるはずだから‥、そんな特に変わった感じじゃなかったんだと思う‥。
いや、どうかな‥そういわれると若干紫っぽかったきがする‥」
言いながら、何度か首を捻る。
ロナウが小さく頷き、少し考えると
「メラドル‥いや、サイケシンかな? 」
呟いた。
その植物の名前は、コリンとシークにも聞き覚えがあった。
「どっちも毒だぞ」
「‥麻酔薬だな」
二人が同時に呟く。
‥つまり、多量に使用すると毒、少量(必要量)使用すると麻酔薬にも使われる薬草。冒険者の間では、ごく少量を「寝られない程の痛み」に対する痛み止めとして使用するらしい。
「生の状態では、ね。
だけど。乾燥させて、火にいぶし‥その煙を吸うと、幻覚症状を引き起こす‥魔薬「ロバナ」になる。聞いたことはありませんか? 」
ロナウが尋ねたのは、ザッカだ。
ザッカが頷く。
他意はない。
ただ、ザッカが雑誌記者で一番世情に通じてそうだったからだ。
「その魔薬は‥聞いたことがある。‥つまり、悪の組織の育てていた魔薬自体はそう大して珍しい植物じゃなかったってことか‥」
ザッカが頷く。
その名前を聞いたことがなかったんだろう。コリンたちは首を傾げている。
「でも、メラドルにしろサイケシンにしろ、栽培違法植物になってたはずよ」
首を傾げたのは、フタバだ。
コリンも頷く。
フタバも、コリン同様優等生で、学校で習う以上に薬草の知識がある。
因みに、シークが知っていたのは、本当にたまたまで、アンバーに至っては聞いたことも見たこともない薬草だったが、このいずれもそうポピュラーな薬草ではない。
それをそう座学の成績が優秀じゃなかったロナウが知っていたことを二人が驚かなかったのは、学生時代、薬学だけはロナウがコリンの成績に拮抗していたからだ。
「‥今ある分は冒険者がコッソリ持っていた分か‥それこそ、違法に栽培した分ってことよね。
栽培禁止の違法薬物の違法栽培‥そこらをがさ入れするとか出来ないかしら」
フタバが目を輝かせる。
「いや、‥魔薬の栽培・販売はあくまでも資金源と下っ端を働かせるためのえさにしか過ぎないと思うんだよね‥だから、下手に騒ぎ立てて本体を逃がしたら意味がないと思う」
コリンが首を振り、否定する。
「成程」
フタバとロナウが頷き、
「本体は何をしているとお思いですか? 」
改めてフタバがザッカに尋ねる。
ザッカは軽く首を振って「‥今は実際にあったことだけ確認していこう」と返答を断った。
「他は何がありました? 」
ロナウの顔にさっきまでの笑顔はない。
‥そういえば、ロナウのこんな表情、今まで見たことなかった。
同級生のコリンと、フタバが見て来たロナウは、一言で言えば‥チャラい、調子のいい青年だった。
貴族らしい「物腰柔らか」で「上品」っていうより、気安い地元の青年って感じの表情で、本人は「貴族っていっても、騎士爵だし、元々は平民だし。貴族面するなんておこがましいよ」って言っていた。
‥言ってることとは裏腹に、他の貴族に対する劣等感が半端ない‥って感じに見えたのよね。‥自嘲的って感じ?
いつも作った様な顔をしていた。
今のロナウはそんな顔をしていない
‥普段のヘラヘラした表情から、なんか不真面目で付き合いにくい感じがしてたけど、‥案外普通の真面目な奴なのかもしれないわね?
ふうん‥とフタバは小さく呟いた。
そんなフタバの様子に、ロナウは気付いていない。
いつものロナウだったら、自分に対する周りの反応を自意識過剰? って位気にしていたのに、だ。
‥あれも、劣等感から来てたのかもなあ。
「他にねえ‥噂を集めてて、捕まった‥」
コリンが眉をひそめて‥ちょっと恥ずかしそうに言う。
ロナウを見ていたフタバは、コリンが発した衝撃的な発言に、我に返った。
「はあ?! 捕まった‥って‥。大丈夫でしたの!? あなた! 」
目を見開いたフタバがコリンの両腕を掴んでゆする。
「大丈夫。強い相手とかじゃなかったし‥」
へらり、とコリンが笑う。
フタバが呆れた様な顔で‥でも心配そうにコリンを見る。
いや、ホント、大したことは無かった。怪我するとか‥全然そういうのじゃ‥
ただアンバーの知り合いだったから、アンバーとコリンが知り合いってバレない様に逃げるのに、ちょっと小芝居打ったくらい。
いま思えば「あれ、要ったか? 」って感じのエロい芝居。(絶対要らなかった。もう封印して忘れてしまおう‥と思ってます‥)
だけど、まああれで、奴らがアンバーの仲間やら、悪者の味方時代のアンバーが良く知る「日雇い労働者」を使っていることが分った。
「使い捨てに便利な手下」として、だ。
「奴らはどうやら噂を操作して、色んな場所に「奴ら以外立ち入り禁止場所」を作ってる様だった」
コリンが、一つコホンと咳ばらいをして(あれこれ)誤魔化してから、言った。
「魔薬を育てる為ですわよね? 」
フタバの目が光る。
コリンが「ん~そう、かな」と肩をすくめて、首を傾げる。
「あとは‥、まあ、他にも事務所的な‥悪の根城的な場所ってのもあるんだろうね」
フタバが頷き、手元の紙に
『することリスト』
と題名を書き、その下に箇条書きで
『場所の特定』
とメモする。
‥そうだよね。フタバちゃん。
フタバちゃんは、何時もしっかりしてる。
僕も、学生時代は、そういうの‥フタバちゃんに丸投げだったけど、今はそうじゃない。
‥丸投げしてた頃では気がつけなかったようなこと、ザッカさんたちが教えてくれた。
‥否、気付かせてくれた。
今まで、無責任だったってことにも気付いた。
責任を持ってないから、することが分らない。
わからないと、行動が出来ない。気が利かない。
気が利くってことは、‥しなくちゃいけないことを、人に言われるより先に動けるってこと。僕も、色々考えて先に先に動ける人間にならなきゃならないって思ったんだ。
コリンは決意を新たにするように、大きく一度頷いた。
だから、一般に流通するというより、金持ちを相手にすると思うのよね‥
一般の金持ち‥っていうより、役所が立ち入りにくい‥羽振りのいい貴族」
いつまでも遊んでいられない、ってことで、今は作戦会議だ。
ようやく、って感じだ。
船頭多くして船山に上る‥っていう話もあるけど、二人(ザッカとナナフル)より五人(+コリンら)の知恵を合わせた方がいい。
‥五人より七人‥はどうか分からないけど‥新鮮な意見を入れる方がいい時期に来ているのも確か。
まずは「情報の共有」が必要‥ってことで、今までのことをかいつまんで話したのは、ナナフルだ。
コリンだと、憶測・仮定を説明に平気で混ぜちゃうし、他の三人は口下手だ。
こうやってナナフルの説明を聞いていると、如何に自分たちが憶測やら想像で動いていたかわかる。
無駄な動きも正直あったな、とも。(それは、ナナフルも同じだったらしく、説明の途中何回か「この行動要ったかな‥」って眉をひそめてた)
だけど、結果として「そのことによって分かった」こともあったかな‥って思ったり。
何しろ、何もかも分からない事だらけなんだ。仕方が無いだろう。
「敵は何かを作っているらしい。それも、違法のものを」
これは、例の森の事件。アンバーのこともあるし、コリンも調べたから、間違いはないだろう。
「違法のものを作っている? ‥何を? 魔道具か何か? 」
フタバが(調べたらしい)コリンを見た。コリンは首を振る。
「植物だよ。森の‥奴らがいた場所に、植物を育てた跡があったし、アンバーもそれは目撃していた」
コリンに確認を促されて、アンバーが頷く。
植物っていう単語に反応したのは、ロナウだった。
「アンバー君。それはどんな葉っぱだったか‥とか覚えてる? 」
そういえば、そんな話‥何故か今までしたことがない。
‥迂闊だったな‥。
コリンとシークが、はっとした顔をする。
「そうだな‥。特に匂いもない‥とげとげした普通の草だったぞ。だけど、今まで俺は見たことは無い植物だった。俺は冒険者じゃないけど、森にもぐることも野宿も日常茶飯事だったから「食べられる野草」はそこそこ知っているつもりだけど、あれは見たことなかったな。
だから、「貴重な薬草でも栽培していて、盗難防止で警護を付けてるんだな」って思ってた。
‥そうそう、そういえばそんなこと思ってた」
すっかり忘れてたよ、とアンバーが苦笑いする。
‥忘れるな‥。わざとじゃないだろうな‥。
シークたちがしらっとした顔でアンバーを見る。
だけど、アンバーにしたら隠してたわけじゃなくて、聞かれなかったから言わなかっただけの話なんだ。
「とげとげ? 何色だった? 紫っぽくなかった? それとも、オレンジ色? 」
ロナウがアンバーに更に質問する。
アンバーは首を傾げ「どうだっけな‥」っと呟く。
「‥いや、変わった色だったら鮮明に記憶に残ってるはずだから‥、そんな特に変わった感じじゃなかったんだと思う‥。
いや、どうかな‥そういわれると若干紫っぽかったきがする‥」
言いながら、何度か首を捻る。
ロナウが小さく頷き、少し考えると
「メラドル‥いや、サイケシンかな? 」
呟いた。
その植物の名前は、コリンとシークにも聞き覚えがあった。
「どっちも毒だぞ」
「‥麻酔薬だな」
二人が同時に呟く。
‥つまり、多量に使用すると毒、少量(必要量)使用すると麻酔薬にも使われる薬草。冒険者の間では、ごく少量を「寝られない程の痛み」に対する痛み止めとして使用するらしい。
「生の状態では、ね。
だけど。乾燥させて、火にいぶし‥その煙を吸うと、幻覚症状を引き起こす‥魔薬「ロバナ」になる。聞いたことはありませんか? 」
ロナウが尋ねたのは、ザッカだ。
ザッカが頷く。
他意はない。
ただ、ザッカが雑誌記者で一番世情に通じてそうだったからだ。
「その魔薬は‥聞いたことがある。‥つまり、悪の組織の育てていた魔薬自体はそう大して珍しい植物じゃなかったってことか‥」
ザッカが頷く。
その名前を聞いたことがなかったんだろう。コリンたちは首を傾げている。
「でも、メラドルにしろサイケシンにしろ、栽培違法植物になってたはずよ」
首を傾げたのは、フタバだ。
コリンも頷く。
フタバも、コリン同様優等生で、学校で習う以上に薬草の知識がある。
因みに、シークが知っていたのは、本当にたまたまで、アンバーに至っては聞いたことも見たこともない薬草だったが、このいずれもそうポピュラーな薬草ではない。
それをそう座学の成績が優秀じゃなかったロナウが知っていたことを二人が驚かなかったのは、学生時代、薬学だけはロナウがコリンの成績に拮抗していたからだ。
「‥今ある分は冒険者がコッソリ持っていた分か‥それこそ、違法に栽培した分ってことよね。
栽培禁止の違法薬物の違法栽培‥そこらをがさ入れするとか出来ないかしら」
フタバが目を輝かせる。
「いや、‥魔薬の栽培・販売はあくまでも資金源と下っ端を働かせるためのえさにしか過ぎないと思うんだよね‥だから、下手に騒ぎ立てて本体を逃がしたら意味がないと思う」
コリンが首を振り、否定する。
「成程」
フタバとロナウが頷き、
「本体は何をしているとお思いですか? 」
改めてフタバがザッカに尋ねる。
ザッカは軽く首を振って「‥今は実際にあったことだけ確認していこう」と返答を断った。
「他は何がありました? 」
ロナウの顔にさっきまでの笑顔はない。
‥そういえば、ロナウのこんな表情、今まで見たことなかった。
同級生のコリンと、フタバが見て来たロナウは、一言で言えば‥チャラい、調子のいい青年だった。
貴族らしい「物腰柔らか」で「上品」っていうより、気安い地元の青年って感じの表情で、本人は「貴族っていっても、騎士爵だし、元々は平民だし。貴族面するなんておこがましいよ」って言っていた。
‥言ってることとは裏腹に、他の貴族に対する劣等感が半端ない‥って感じに見えたのよね。‥自嘲的って感じ?
いつも作った様な顔をしていた。
今のロナウはそんな顔をしていない
‥普段のヘラヘラした表情から、なんか不真面目で付き合いにくい感じがしてたけど、‥案外普通の真面目な奴なのかもしれないわね?
ふうん‥とフタバは小さく呟いた。
そんなフタバの様子に、ロナウは気付いていない。
いつものロナウだったら、自分に対する周りの反応を自意識過剰? って位気にしていたのに、だ。
‥あれも、劣等感から来てたのかもなあ。
「他にねえ‥噂を集めてて、捕まった‥」
コリンが眉をひそめて‥ちょっと恥ずかしそうに言う。
ロナウを見ていたフタバは、コリンが発した衝撃的な発言に、我に返った。
「はあ?! 捕まった‥って‥。大丈夫でしたの!? あなた! 」
目を見開いたフタバがコリンの両腕を掴んでゆする。
「大丈夫。強い相手とかじゃなかったし‥」
へらり、とコリンが笑う。
フタバが呆れた様な顔で‥でも心配そうにコリンを見る。
いや、ホント、大したことは無かった。怪我するとか‥全然そういうのじゃ‥
ただアンバーの知り合いだったから、アンバーとコリンが知り合いってバレない様に逃げるのに、ちょっと小芝居打ったくらい。
いま思えば「あれ、要ったか? 」って感じのエロい芝居。(絶対要らなかった。もう封印して忘れてしまおう‥と思ってます‥)
だけど、まああれで、奴らがアンバーの仲間やら、悪者の味方時代のアンバーが良く知る「日雇い労働者」を使っていることが分った。
「使い捨てに便利な手下」として、だ。
「奴らはどうやら噂を操作して、色んな場所に「奴ら以外立ち入り禁止場所」を作ってる様だった」
コリンが、一つコホンと咳ばらいをして(あれこれ)誤魔化してから、言った。
「魔薬を育てる為ですわよね? 」
フタバの目が光る。
コリンが「ん~そう、かな」と肩をすくめて、首を傾げる。
「あとは‥、まあ、他にも事務所的な‥悪の根城的な場所ってのもあるんだろうね」
フタバが頷き、手元の紙に
『することリスト』
と題名を書き、その下に箇条書きで
『場所の特定』
とメモする。
‥そうだよね。フタバちゃん。
フタバちゃんは、何時もしっかりしてる。
僕も、学生時代は、そういうの‥フタバちゃんに丸投げだったけど、今はそうじゃない。
‥丸投げしてた頃では気がつけなかったようなこと、ザッカさんたちが教えてくれた。
‥否、気付かせてくれた。
今まで、無責任だったってことにも気付いた。
責任を持ってないから、することが分らない。
わからないと、行動が出来ない。気が利かない。
気が利くってことは、‥しなくちゃいけないことを、人に言われるより先に動けるってこと。僕も、色々考えて先に先に動ける人間にならなきゃならないって思ったんだ。
コリンは決意を新たにするように、大きく一度頷いた。
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