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106.好敵手(ライバル)って、「いい友達」の最終形態だよね。
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さっき衝撃発言(想定内)をして走り去ったコリンが、戻ってきてもっと衝撃発言(想定外)をする‥という恐怖。
その異常事態に、シークは額を抑え、
アンバーは大笑いした。
「でも、ま。悪くない。
勘違いからの嫉妬。そういうの、悪くない」
うんうん、とアンバーは一人で納得した様な顔‥満足そうな貌をする。
「え? 」
コリンがアンバーを振り向き、
アンバーの言葉に首を傾げる。
アンバーは機嫌よさげな笑顔をコリンに向ける。
「真剣に恋愛してたら、嫉妬もする。
コリンは、ちゃんと恋愛してたんだな。シークと」
コリンにしたら、アンバーが何を言っているのか分からない。
もう「???」だ。
‥なんだ? 「ちゃんと恋愛してた」って??
そりゃするだろ? だって、自分とシークは付き合っているのだから。
そりゃ、アンバーから見たら不器用で幼稚な恋愛だっただろうけど!?
眉に皴を寄せてアンバーに不満げな視線を送るコリンを、アンバーは優しい表情で受け止める。
「なんか、初々しいなあ。そういうの、いいな~」
お前は、オッサンか??
呆れ顔になるシークと、悟り顔をするアンバー。
「とにかく、だ。
コリン。別れるとか‥俺的に‥悪くはないけど、‥この話は、後にしよう。
さっきも言ったけど‥あの時、コリンは普通の状況じゃなかった。少なくとも、冷静から一番遠いところにいた。
洗脳が解けたばかりのコリンにあんなことしたのは‥
俺が卑怯だったって思う」
アンバーがにっこりと、華やかな微笑を向ける(← 謝罪する顔ではない)
‥その、コリンに向ける今まで以上に親切そうな表情‥。お前絶対友達の恋人に横恋慕しちゃいけない‥って意識ないだろう。それどころか、あわよくば‥って考えてるだろ。
シークは、アンバーを呆れを通り越して‥って顔で見る。
「失いたくない(らしい。アンバーが言ってた)友達」シークに謝るのではなく、嫌われたくない「好きな子」にフォロー。
なんせ、さっき本心聞いたもんねえ‥「目の前で弱ってる獲物がいたら、取り敢えず喰っとくのが礼儀でしょう!? 」って‥。
‥いやいや俺は思わんよ? 目の前で好きな子が(獲物って言ってる地点でもう、アウト)弱ってたら助けるでしょ??
それとも、「恋愛初心者(アンバーは俺とコリンのことをやたらそう分類したがる)」だから「分かってない」だけで、皆もそうなのか?? それが、「恋の駆け引き」やら、「いつもとのギャップにくらっときちゃう‥恋のスパイス☆」的な奴なのか? (←この前街に出た時、コリンが魔術書を買いあさってるのを待っている間にぺらぺらっと読んだ「恋のハウツー本」に書いてあった)
しかし、それよりも
さっきなんか不穏なワードが
「洗脳? 」
シークが鋭い視線をアンバーに向けた。
アンバーが表情を改めて、真面目な顔でシークに頷く。
「ああ。コリンは洗脳されてたんだ。教会長に」
「以前もそんなこといってなかったか? 教会長に誘導されて、自分で決めたように思い込まされていたって」
シークが「確か‥」と記憶を手繰り寄せる。
確か、
コリンは学生時代自分の進路について迷っている時、恩師である「教会長」に、闇の魔術をあたかも自分が選んだと思わせるように‥「それとなく」勧められたんだ。
そりゃそうだろう。例え就職に迷う教え子の為に‥っていっても、ダークなイメージのある闇の魔術を勧める‥ってちょっと問題だろう。それも、闇からもっとも遠い教会でってのが問題だ。
コリンは優秀だったから、闇の魔術にどっぷりつかる前に「使う分だけ」さっさと取得出来た。‥でも、取得に時間が掛かっていたら、闇の魔術の影響を強く受けていたかもしれない。(教会長が黒だって分かった今「それが狙いだったんだろうな」と分かるんだけど)
だけど、あれは、あの時にもう確認したことだ。今更「新事実」みたいに言われても‥。
シークが眉間に皴を寄せて考えていると
アンバーが首を振って否定した。「その件じゃない」
「‥あれだけじゃなくって、コリンは‥コリンたちは、もっと根深く‥念入りに、教会長に洗脳されてたんだ。それこそ、人格すら変える程に」
アンバーがシークにコリンたち生徒会の生徒が受けていた精神操作の話を説明した。
精神操作‥というか、自尊心を刺激して、彼らの高い学習意欲や問題意識を自分たちの都合のいいように利用するために‥操作した‥ってこと。
前に‥もっと前に
励ます、のではなく、一種の強迫観念を植え付ける。
努力するのは、自分の為‥ではなく、皆の為。
すれば、したほうが‥ではなく「しなければいけない」に「自分のこころのなかで」変換させる。
使命感がある人間、
向上心がある人間
そういう「エリート」は「できれば嬉しい」じゃなく、「出来なければいけない」って焦燥感を抱きやすいし、人に負けることに対して恐怖を感じている人間も多い。
努力をしていないと安心できない、努力をしていると安心する。
そのうち、向上心を常に持ち続けていないと、自分に価値が無いようにコリンたちは考えるようになっていた。
ずっと何かに追われる感じ‥焦燥感を感じるようになっていた。
どれだけ努力しても、満足を得られない。
そして、自分の価値を認められない様になっていた。
自分を認めるということは、一度立ち止まることだ。立ち止まることは怠惰だ。‥怠惰な自分は「自分が」許せない。
そうやって、ずっと自分を追い立てて‥追い込んできた。
思えば、コリンが異常に自己評価が低かったのも、その弊害なのだろう。
だけど、コリンはそこで何かに救いを求めず‥異様なまでの自己分析をし、弱点を常に克服して来た。
勿論、それは「コリンがそれを出来る程の魔力量」を持っていたからってのが大きいんだろうけど‥それだけじゃなくって、コリンは人一倍努力して来た。
疲れた仲間が教会長の差し出す「飴」に手を伸ばそうとも、
コリンは決して負けなかった。
時に厳しく(鞭)、時によき理解者かのように優しい(飴)‥飴と鞭を使いこなす‥教会長にどっぷり依存することなく、コリンは努力して来た。
一度も立ち止まらずに、だ。
そんなこと、全員が全員出来ることでもない。
「そんな‥信じてた恩師が‥」
ずっと自分たちを闇に落とそうと狙っていたなんて‥
弱ったところを、引き込もうと蟻地獄の底で待っているのは‥信頼している恩師‥。
シークは、ショックを隠せなかった。
コリンのショックを考えたら‥胸が張り裂けそうな想いがした。
眉間に皴を寄せて‥コリンたちを裏切って来た見知らぬ男に対する不快感をあらわにする。
じっと
そんなシークの顔をコリンが見上げる。
顔が赤い。
きっと、「シークさん‥そんな顔もシブくてカッコイイ‥」「僕の為に怒ってくれてるシークさん‥優しい、カッコイイ‥やっぱり‥好き‥」とか思ってるんだろう。
さっき別れるって言ってなかったっけ?? 未練たらたらって顔してますけど??
アンバーが苦笑いして、
ま。そんなこと位じゃ諦めませんけどね!
って決意を新たにする。
改めて、コリンににっこりと微笑むと
シークを振り返る
「そんなわけだから、
俺はコリンの洗脳を解く手伝いをした。その際、つい、弱ってるコリンに付け込むような形でキスしちゃったわけだけど‥俺が謝ったってことで‥そこはチャラってことにして‥」
強い口調で、断言する。
否、
宣言する。
「あ!? 」
チャラに‥
なると思ってるのか!?
シークがアンバーを睨むが、
アンバーは涼しい顔でシークの視線を受け止める。
「シークには改めて宣戦布告する。さっきわかっただろ、俺たちの状況は、それ程変わらない。
俺にもまだ、チャンスはある。
これからは、改めてコリンにバンバン! アピールしていく
シークはいい友達だって思ってるけど、恋にはそういうの関係ないんだよ。
むしろ、好敵手(ライバル)って、「いい友達」の最終形態だよね~。
お互い、自分を高めあう最終目的が一緒って最高だよな! 」
爽やかなのは、口調とセリフだけで、
笑顔は、「黒い」。
そして、それがやたら似合っている。
‥いや、ライバルってか‥無理矢理同じスタート地点に戻された感が凄いな。
俺とコリンは、未熟な恋愛初心者同士、一歩一歩手探りで‥ゆっくりステップアップしていきますけど??
その工程に、アンバーは本来関係ないわけで‥
‥やられたわ~。
苦笑いするシークだった。
その異常事態に、シークは額を抑え、
アンバーは大笑いした。
「でも、ま。悪くない。
勘違いからの嫉妬。そういうの、悪くない」
うんうん、とアンバーは一人で納得した様な顔‥満足そうな貌をする。
「え? 」
コリンがアンバーを振り向き、
アンバーの言葉に首を傾げる。
アンバーは機嫌よさげな笑顔をコリンに向ける。
「真剣に恋愛してたら、嫉妬もする。
コリンは、ちゃんと恋愛してたんだな。シークと」
コリンにしたら、アンバーが何を言っているのか分からない。
もう「???」だ。
‥なんだ? 「ちゃんと恋愛してた」って??
そりゃするだろ? だって、自分とシークは付き合っているのだから。
そりゃ、アンバーから見たら不器用で幼稚な恋愛だっただろうけど!?
眉に皴を寄せてアンバーに不満げな視線を送るコリンを、アンバーは優しい表情で受け止める。
「なんか、初々しいなあ。そういうの、いいな~」
お前は、オッサンか??
呆れ顔になるシークと、悟り顔をするアンバー。
「とにかく、だ。
コリン。別れるとか‥俺的に‥悪くはないけど、‥この話は、後にしよう。
さっきも言ったけど‥あの時、コリンは普通の状況じゃなかった。少なくとも、冷静から一番遠いところにいた。
洗脳が解けたばかりのコリンにあんなことしたのは‥
俺が卑怯だったって思う」
アンバーがにっこりと、華やかな微笑を向ける(← 謝罪する顔ではない)
‥その、コリンに向ける今まで以上に親切そうな表情‥。お前絶対友達の恋人に横恋慕しちゃいけない‥って意識ないだろう。それどころか、あわよくば‥って考えてるだろ。
シークは、アンバーを呆れを通り越して‥って顔で見る。
「失いたくない(らしい。アンバーが言ってた)友達」シークに謝るのではなく、嫌われたくない「好きな子」にフォロー。
なんせ、さっき本心聞いたもんねえ‥「目の前で弱ってる獲物がいたら、取り敢えず喰っとくのが礼儀でしょう!? 」って‥。
‥いやいや俺は思わんよ? 目の前で好きな子が(獲物って言ってる地点でもう、アウト)弱ってたら助けるでしょ??
それとも、「恋愛初心者(アンバーは俺とコリンのことをやたらそう分類したがる)」だから「分かってない」だけで、皆もそうなのか?? それが、「恋の駆け引き」やら、「いつもとのギャップにくらっときちゃう‥恋のスパイス☆」的な奴なのか? (←この前街に出た時、コリンが魔術書を買いあさってるのを待っている間にぺらぺらっと読んだ「恋のハウツー本」に書いてあった)
しかし、それよりも
さっきなんか不穏なワードが
「洗脳? 」
シークが鋭い視線をアンバーに向けた。
アンバーが表情を改めて、真面目な顔でシークに頷く。
「ああ。コリンは洗脳されてたんだ。教会長に」
「以前もそんなこといってなかったか? 教会長に誘導されて、自分で決めたように思い込まされていたって」
シークが「確か‥」と記憶を手繰り寄せる。
確か、
コリンは学生時代自分の進路について迷っている時、恩師である「教会長」に、闇の魔術をあたかも自分が選んだと思わせるように‥「それとなく」勧められたんだ。
そりゃそうだろう。例え就職に迷う教え子の為に‥っていっても、ダークなイメージのある闇の魔術を勧める‥ってちょっと問題だろう。それも、闇からもっとも遠い教会でってのが問題だ。
コリンは優秀だったから、闇の魔術にどっぷりつかる前に「使う分だけ」さっさと取得出来た。‥でも、取得に時間が掛かっていたら、闇の魔術の影響を強く受けていたかもしれない。(教会長が黒だって分かった今「それが狙いだったんだろうな」と分かるんだけど)
だけど、あれは、あの時にもう確認したことだ。今更「新事実」みたいに言われても‥。
シークが眉間に皴を寄せて考えていると
アンバーが首を振って否定した。「その件じゃない」
「‥あれだけじゃなくって、コリンは‥コリンたちは、もっと根深く‥念入りに、教会長に洗脳されてたんだ。それこそ、人格すら変える程に」
アンバーがシークにコリンたち生徒会の生徒が受けていた精神操作の話を説明した。
精神操作‥というか、自尊心を刺激して、彼らの高い学習意欲や問題意識を自分たちの都合のいいように利用するために‥操作した‥ってこと。
前に‥もっと前に
励ます、のではなく、一種の強迫観念を植え付ける。
努力するのは、自分の為‥ではなく、皆の為。
すれば、したほうが‥ではなく「しなければいけない」に「自分のこころのなかで」変換させる。
使命感がある人間、
向上心がある人間
そういう「エリート」は「できれば嬉しい」じゃなく、「出来なければいけない」って焦燥感を抱きやすいし、人に負けることに対して恐怖を感じている人間も多い。
努力をしていないと安心できない、努力をしていると安心する。
そのうち、向上心を常に持ち続けていないと、自分に価値が無いようにコリンたちは考えるようになっていた。
ずっと何かに追われる感じ‥焦燥感を感じるようになっていた。
どれだけ努力しても、満足を得られない。
そして、自分の価値を認められない様になっていた。
自分を認めるということは、一度立ち止まることだ。立ち止まることは怠惰だ。‥怠惰な自分は「自分が」許せない。
そうやって、ずっと自分を追い立てて‥追い込んできた。
思えば、コリンが異常に自己評価が低かったのも、その弊害なのだろう。
だけど、コリンはそこで何かに救いを求めず‥異様なまでの自己分析をし、弱点を常に克服して来た。
勿論、それは「コリンがそれを出来る程の魔力量」を持っていたからってのが大きいんだろうけど‥それだけじゃなくって、コリンは人一倍努力して来た。
疲れた仲間が教会長の差し出す「飴」に手を伸ばそうとも、
コリンは決して負けなかった。
時に厳しく(鞭)、時によき理解者かのように優しい(飴)‥飴と鞭を使いこなす‥教会長にどっぷり依存することなく、コリンは努力して来た。
一度も立ち止まらずに、だ。
そんなこと、全員が全員出来ることでもない。
「そんな‥信じてた恩師が‥」
ずっと自分たちを闇に落とそうと狙っていたなんて‥
弱ったところを、引き込もうと蟻地獄の底で待っているのは‥信頼している恩師‥。
シークは、ショックを隠せなかった。
コリンのショックを考えたら‥胸が張り裂けそうな想いがした。
眉間に皴を寄せて‥コリンたちを裏切って来た見知らぬ男に対する不快感をあらわにする。
じっと
そんなシークの顔をコリンが見上げる。
顔が赤い。
きっと、「シークさん‥そんな顔もシブくてカッコイイ‥」「僕の為に怒ってくれてるシークさん‥優しい、カッコイイ‥やっぱり‥好き‥」とか思ってるんだろう。
さっき別れるって言ってなかったっけ?? 未練たらたらって顔してますけど??
アンバーが苦笑いして、
ま。そんなこと位じゃ諦めませんけどね!
って決意を新たにする。
改めて、コリンににっこりと微笑むと
シークを振り返る
「そんなわけだから、
俺はコリンの洗脳を解く手伝いをした。その際、つい、弱ってるコリンに付け込むような形でキスしちゃったわけだけど‥俺が謝ったってことで‥そこはチャラってことにして‥」
強い口調で、断言する。
否、
宣言する。
「あ!? 」
チャラに‥
なると思ってるのか!?
シークがアンバーを睨むが、
アンバーは涼しい顔でシークの視線を受け止める。
「シークには改めて宣戦布告する。さっきわかっただろ、俺たちの状況は、それ程変わらない。
俺にもまだ、チャンスはある。
これからは、改めてコリンにバンバン! アピールしていく
シークはいい友達だって思ってるけど、恋にはそういうの関係ないんだよ。
むしろ、好敵手(ライバル)って、「いい友達」の最終形態だよね~。
お互い、自分を高めあう最終目的が一緒って最高だよな! 」
爽やかなのは、口調とセリフだけで、
笑顔は、「黒い」。
そして、それがやたら似合っている。
‥いや、ライバルってか‥無理矢理同じスタート地点に戻された感が凄いな。
俺とコリンは、未熟な恋愛初心者同士、一歩一歩手探りで‥ゆっくりステップアップしていきますけど??
その工程に、アンバーは本来関係ないわけで‥
‥やられたわ~。
苦笑いするシークだった。
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