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86.自分が信じられないんです。
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(コリンside)
ついた先に、シークさんはいた。
ついた先‥ってか、事務所だ。
無言で、バリって、僕にまたがってる(てか、僕にまたがったまま固まってる)アンバーをはがす。
僕をひょいって回収して、着衣の乱れとか直してくれたのは、ナナフルさん。(いや、ホントにひょいっと持ち上げられました。‥さっきも思ったけど、ナナフルさんって結構‥)
シークさんにはがされたアンバーは、
ザッカさんとシークさんに見降ろされて、
固まってる。
今日は色んなこと知ったよ。
検索魔法やら魔力探査掛けなくっても、人は発見できるし(情報って凄い)
ナナフルさんは、絶対怒らせちゃヤバい戦闘員(現役)で、
蛇に睨まれた蛙‥みたいに、視線で人(アンバー)は凍結させられるし、(蛇は‥シークさんだ。ザッカさんはシークさんの後ろで威嚇するライオンみたいな感じだった)
アンバーは案外表情豊かだってことがわかったのは‥分かったのも、収穫だったな。
あんなにギラギラした‥アンバーの顔見たのは初めてだったし、(さっきザッカさんたちに睨まれて)恐怖で固まった顔ってのも‥見たの初めてだった。
いつもは、無表情ってわけじゃないんだけど、
感情が読めない、ニヤニヤ顔しか基本見せないからね。(きっと、誰の事も信用していないんだろう‥)
それ言うなら、シークさんも。
シークさんのあんなに怖い顔初めて見た。
それと‥
‥あと‥
ベロちゅーで腰は抜ける。
あれも、知らなかった。
以前、シークさんにされた時も、座り込みそうになったけど、あれは、酸欠でくらっときただけだ。‥今回のは、ちょっと感じが違った。
やばいんだけど‥こんな風に思っちゃ‥ヤバいんだろうってわかるんだけど‥。
‥ちょっと気持ちよかった。
怖かった‥けど、相手が全然知らない奴っとかな‥わけではない。
アンバーだったってのもあるかな‥とも思うんだけど‥
ちょっと
‥気持ちよかった。
あの時は、ただただ怖かったけど、
思い出したら
‥‥‥
顔が熱くなってきたのが‥わかった。
‥え、僕どうなってるの。
はっと我に返って、
自分が信じられなくって、
泣けてきた。
後から後から涙が自然に零れ落ちる。
「コリン!? 大丈夫!? 怖かったね‥。もう大丈夫だからね」
ナナフルさんが飛んできて、
僕を抱きしめてくれたけど
‥違うんです。
怖かったんじゃないんです。
ただ、ただ僕が‥。
でも、泣いてたらそこで無言の圧をかけられてるアンバーがますますマズイことになる‥って分かってるから、頭をぶんぶん振って
リセット。
僕も、お年頃だし、
そういうことに興味があってもおかしくないし。
‥これは、物理的なものだし(くすぐられたら、誰にくすぐられてもくすぐったいよね! あんな感じだ。
‥くすぐられる。確かにあれと丁度同じ感覚かな~。だって、友達同士だったら、遊びでくすぐりごっこするけど、嫌いな奴だったら、嫌だわな。「触るなよ」ってなるよね。‥きっとあれと同じで「嫌悪感を感じない相手とだったら誰とやっても物理的に、反応してしまうのは仕方ない」ってことだ! )
いや、ないわな。
くすぐるとベロちゅーが同じってどんな倫理観だ‥。
そんなんだったら、自分で自分が許せないわ‥。
いや、それはそれ。(倫理観とかは、‥ちょっと、置いておこう)
‥ちょっとオーバーな友達同士のじゃれ合いってことで(← 自分に納得させる)
だってアンバーってほら、そういうこと慣れてそうじゃない? だから、あの行為もそう意味のある感じじゃない。アンバーにとってはくすぐりあっこも一緒。
頭の中でぐるぐるやってる僕の耳に、ザッカさんの説教が入ってくる。
「アンバー! 勝手な行動は控えろ! お前の単独行動の結果、コリン迄奴らに顔を知られる結果になったんだぞ。
確かに、動くなと言ったのに勝手に動いたコリンが悪い。だけど、コリンの性格上、そうするであろうってことは‥分かっていただろう?!
‥そうじゃなくても、自分一人で判断して自分だけで行動する‥とかは止めろ!
俺たちの事を仲間だと思え‥信用しろっていうのは無理でも‥思って欲しいとは思っているが、だ‥一緒に行動している以上、それくらいの相談は欲しかった」
ザッカさん。やらしいこと僕にしたことについて怒ってるんじゃない。
うん、
そうだよね。
あの状況じゃ、そこまで(← 僕がなにされたか、とかまで)分からなかったよね。
僕‥考えすぎた。
なかったフリしよう。
あれは、隠し通そう。
「コリンの様子から、何かがあったらしいってのは分かるけど、‥どうせ、ナナフルが半殺しにした部屋の外にいた奴らの目を欺くためにしたことだろ? 濃厚なキスでも見せつけて、「今からいいことするから、邪魔だから部屋にいないでほしいんだけど」とでも言ったんだろ?
‥コリンには悪いが、それは、あんなところにひょこひょこ顔を出したコリンの責任だ。それは、仕方ないこと‥犬にでも噛まれたと思ってもらうしかない。
‥わかるか? コリン。
お前はもっと反省しろ! 」
‥そこまで分かってましたか。
そうですよね。分かりますよね。
だけど‥シークさんの前で言わないで‥。(泣)
「犬‥俺は犬‥」
アンバー‥お前、そこで落ち込む!? どうでもいいよね!? そこ!
落ち込む僕とアンバーの耳に、
ふ、
って笑い声が聞こえてきた。
笑い声っていって、面白くて笑ってるんじゃない。
勿論、苦笑いだ。
だけど、呆れた‥とかじゃなくって‥
‥「全く、しょうがないな」って表情のザッカさん。
その顔に、また涙が出た。
悲しくて、とかじゃない。情けなくてでも、悔しくて‥でもない。でも、嬉し泣きって感じでもない。
つい、
涙がこぼれたって感じ。
「だけど、まあ‥勝手に身体が動く分には仕方がない」
「それな」
「‥まあ、そうよね」
‥呆れ顔のザッカさん。
分かります、ホントは照れくさいんですよね。ツンデレですよね。
ため息ついたのは、シークさん。‥普通に呆れてるんですよね。‥それも分かります。(あと、まだ怒ってますね‥それも隠せてないです‥)
苦笑いしてるのは、ナナフルさん。
‥返り血のついた服変えて下さい。怖いです。
でも、
大好き。
皆大好き。
これは、‥安心した涙だ。
ここに帰ってこれて‥よかったって‥安心の涙だ。
ついた先に、シークさんはいた。
ついた先‥ってか、事務所だ。
無言で、バリって、僕にまたがってる(てか、僕にまたがったまま固まってる)アンバーをはがす。
僕をひょいって回収して、着衣の乱れとか直してくれたのは、ナナフルさん。(いや、ホントにひょいっと持ち上げられました。‥さっきも思ったけど、ナナフルさんって結構‥)
シークさんにはがされたアンバーは、
ザッカさんとシークさんに見降ろされて、
固まってる。
今日は色んなこと知ったよ。
検索魔法やら魔力探査掛けなくっても、人は発見できるし(情報って凄い)
ナナフルさんは、絶対怒らせちゃヤバい戦闘員(現役)で、
蛇に睨まれた蛙‥みたいに、視線で人(アンバー)は凍結させられるし、(蛇は‥シークさんだ。ザッカさんはシークさんの後ろで威嚇するライオンみたいな感じだった)
アンバーは案外表情豊かだってことがわかったのは‥分かったのも、収穫だったな。
あんなにギラギラした‥アンバーの顔見たのは初めてだったし、(さっきザッカさんたちに睨まれて)恐怖で固まった顔ってのも‥見たの初めてだった。
いつもは、無表情ってわけじゃないんだけど、
感情が読めない、ニヤニヤ顔しか基本見せないからね。(きっと、誰の事も信用していないんだろう‥)
それ言うなら、シークさんも。
シークさんのあんなに怖い顔初めて見た。
それと‥
‥あと‥
ベロちゅーで腰は抜ける。
あれも、知らなかった。
以前、シークさんにされた時も、座り込みそうになったけど、あれは、酸欠でくらっときただけだ。‥今回のは、ちょっと感じが違った。
やばいんだけど‥こんな風に思っちゃ‥ヤバいんだろうってわかるんだけど‥。
‥ちょっと気持ちよかった。
怖かった‥けど、相手が全然知らない奴っとかな‥わけではない。
アンバーだったってのもあるかな‥とも思うんだけど‥
ちょっと
‥気持ちよかった。
あの時は、ただただ怖かったけど、
思い出したら
‥‥‥
顔が熱くなってきたのが‥わかった。
‥え、僕どうなってるの。
はっと我に返って、
自分が信じられなくって、
泣けてきた。
後から後から涙が自然に零れ落ちる。
「コリン!? 大丈夫!? 怖かったね‥。もう大丈夫だからね」
ナナフルさんが飛んできて、
僕を抱きしめてくれたけど
‥違うんです。
怖かったんじゃないんです。
ただ、ただ僕が‥。
でも、泣いてたらそこで無言の圧をかけられてるアンバーがますますマズイことになる‥って分かってるから、頭をぶんぶん振って
リセット。
僕も、お年頃だし、
そういうことに興味があってもおかしくないし。
‥これは、物理的なものだし(くすぐられたら、誰にくすぐられてもくすぐったいよね! あんな感じだ。
‥くすぐられる。確かにあれと丁度同じ感覚かな~。だって、友達同士だったら、遊びでくすぐりごっこするけど、嫌いな奴だったら、嫌だわな。「触るなよ」ってなるよね。‥きっとあれと同じで「嫌悪感を感じない相手とだったら誰とやっても物理的に、反応してしまうのは仕方ない」ってことだ! )
いや、ないわな。
くすぐるとベロちゅーが同じってどんな倫理観だ‥。
そんなんだったら、自分で自分が許せないわ‥。
いや、それはそれ。(倫理観とかは、‥ちょっと、置いておこう)
‥ちょっとオーバーな友達同士のじゃれ合いってことで(← 自分に納得させる)
だってアンバーってほら、そういうこと慣れてそうじゃない? だから、あの行為もそう意味のある感じじゃない。アンバーにとってはくすぐりあっこも一緒。
頭の中でぐるぐるやってる僕の耳に、ザッカさんの説教が入ってくる。
「アンバー! 勝手な行動は控えろ! お前の単独行動の結果、コリン迄奴らに顔を知られる結果になったんだぞ。
確かに、動くなと言ったのに勝手に動いたコリンが悪い。だけど、コリンの性格上、そうするであろうってことは‥分かっていただろう?!
‥そうじゃなくても、自分一人で判断して自分だけで行動する‥とかは止めろ!
俺たちの事を仲間だと思え‥信用しろっていうのは無理でも‥思って欲しいとは思っているが、だ‥一緒に行動している以上、それくらいの相談は欲しかった」
ザッカさん。やらしいこと僕にしたことについて怒ってるんじゃない。
うん、
そうだよね。
あの状況じゃ、そこまで(← 僕がなにされたか、とかまで)分からなかったよね。
僕‥考えすぎた。
なかったフリしよう。
あれは、隠し通そう。
「コリンの様子から、何かがあったらしいってのは分かるけど、‥どうせ、ナナフルが半殺しにした部屋の外にいた奴らの目を欺くためにしたことだろ? 濃厚なキスでも見せつけて、「今からいいことするから、邪魔だから部屋にいないでほしいんだけど」とでも言ったんだろ?
‥コリンには悪いが、それは、あんなところにひょこひょこ顔を出したコリンの責任だ。それは、仕方ないこと‥犬にでも噛まれたと思ってもらうしかない。
‥わかるか? コリン。
お前はもっと反省しろ! 」
‥そこまで分かってましたか。
そうですよね。分かりますよね。
だけど‥シークさんの前で言わないで‥。(泣)
「犬‥俺は犬‥」
アンバー‥お前、そこで落ち込む!? どうでもいいよね!? そこ!
落ち込む僕とアンバーの耳に、
ふ、
って笑い声が聞こえてきた。
笑い声っていって、面白くて笑ってるんじゃない。
勿論、苦笑いだ。
だけど、呆れた‥とかじゃなくって‥
‥「全く、しょうがないな」って表情のザッカさん。
その顔に、また涙が出た。
悲しくて、とかじゃない。情けなくてでも、悔しくて‥でもない。でも、嬉し泣きって感じでもない。
つい、
涙がこぼれたって感じ。
「だけど、まあ‥勝手に身体が動く分には仕方がない」
「それな」
「‥まあ、そうよね」
‥呆れ顔のザッカさん。
分かります、ホントは照れくさいんですよね。ツンデレですよね。
ため息ついたのは、シークさん。‥普通に呆れてるんですよね。‥それも分かります。(あと、まだ怒ってますね‥それも隠せてないです‥)
苦笑いしてるのは、ナナフルさん。
‥返り血のついた服変えて下さい。怖いです。
でも、
大好き。
皆大好き。
これは、‥安心した涙だ。
ここに帰ってこれて‥よかったって‥安心の涙だ。
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