この度、押しかけ女房に押し切られました。 ~押しかけ女房はレア職でハイスペックな超美人でした~

文月

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85.ミッションクリア。でも、‥ちょっと計画通りにはいかなかった。

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(コリンside)

 なんでこんなことになってるかっていうと‥
 一重に
 僕の運が悪いからだ。
 色々あって‥って感じなんだけど、元を辿れはそこ(= 僕の運が悪い)に行きつく。
 きっと、どう動いていてもそう結果は変わらなかっただろう。

 運が悪いときなんて、そんなものだ、と思う。(達観)


 さて、ザッカさんに「アンバーの事はアンバーに任せておいたらいい」つまり、「何もするな」って言われてたのに、僕は‥まあ、皆の(誰だ)予想通り、アンバー救出に向かったってわけだ。
 この前もこんなことがあった。
 けど、
 この前と今回は大きく違う。

 皆と一緒だったのが、前回。
 単独で来ちゃったのが、今回。

 アンバーの魔力を辿って‥たどり着いた先にいたのは、アンバーとアンバーの悪時代の仲間(?)。アンバーは僕にだけちょっと驚いた顔を見せて、直ぐに‥「チッ! 」って舌打ちして、
 僕を縛り上げた。
「どうやってここにたどり着いたのか知らないけど‥、飛んで火にいる夏の虫とはまさにこのことを言うんだろうな」
 って面白そうに笑って縛って‥転がした僕の足を踏みつけた。
 面白そう‥なのは、顔と口調だけで、僕にだけ見えた目は
 完璧に
 怒ってた。

 ‥余計なことするんじゃねえ。

 って、‥目は口ほどにものを言うって言うけど、‥口以上に饒舌だったね。

 で、
「折角来てくれたからおもてなしして差し上げないとね」
 ってにやあ、っと笑った僕はアンバーによってこのベッドに転がされた。
 足を縛っていた縄は、アンバーが馬乗りになって僕を拘束した際に、「邪魔」ってほどかれた。
 そりゃ、もう壮絶に色っぽい顔で微笑まれて‥
 見降ろされた。
 お色気系イケメンの本領発揮だったね。
 ‥久し振りに見たよ、アンバーのあんな顔。

 口説かれ‥というか、もうエグイ位のセクハラ攻撃が凄かったんだけど、‥分かってる。僕に対して、異常な執着を見せることで他の奴に僕の事を触れさせない様にしてくれたんだってこと。
 味方だって気付かせない様に‥
 ていうか‥「味方のフリして今まで騙してたんだ」って「仲間」に思わせる様に‥。

 ‥ちょっとやり過ぎじゃないか感は凄かったけど‥。

 いや、凄かったよ。
 今でも、ちょっとガクブルだよ‥。

 お色気魔人に本気のベロちゅーされたら‥腰が抜けるんだって、初めて知った(実地で)

 だけど、僕は頑張った。
 腰は抜けて立てなかったけど、
 あの後すぐ首輪と手錠(手錠はアンバーに外してもらった)を外して、
 防音・進入禁止の結界を張った。
 ‥勿論「やらしいこと」する為じゃない。(させるか)
 今後の事‥この場から逃げる手段や手順を、話し合う為だ。
 手段は、僕の転移魔法。
 手順は‥とにかく、
 ちょっと間入ってこられない様に‥二人っきりになれるように‥時間を稼ぐってことで‥。

 そしたら、勿論‥
 手っ取り早く
 ああなるわな。

 多分、外で見張っている‥もしかしなくても覗いているであろう「悪の仲間」対策に
「やだ!! やめてアンバー!! 」
 って大袈裟に騒いで、アンバーが
「無駄だよ、結界を張っておこうね♡ 」
 って言って、ドアの向こうの仲間に
「覗いても無駄だよ。‥防音・進入禁止・認識不能の結界を張るからね」
 って宣言する。
 アンバーが宣言するけど、実際に張るのは、僕だ。
 でも、僕が張るってバレてはいけない。‥ノリノリみたいじゃないか。

 で、今は

「やだ!! やめてアンバー!! 」
 って僕が泣きながら叫ぶ‥って段階を実行した。
 ‥うん。我ながら迫真の演技。
 ってか、ちょっと‥アンバーの顔が本気過ぎて‥ちょっとマジで‥怖い‥。(((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル)
 にやって笑ったアンバーが僕に(※ 誰も見てないのに、僕にまで演技とか‥必要ないですが‥ってか、アンタちょっと‥ってか、完璧本気ですよね‥)
「無駄だよ」
 って‥
 言う前に、
 バシッ、バキツ、
 ってドアの向こうから聞こえてきて
「なんだ!? 誰だてめえら!? 」
 って悪な奴らの叫び声とか、悲鳴とかが聞こえて
 で、バキッってドアが蹴破られて

「コリン! 大丈夫か!! 」
 って
 ‥ナナフルさん。

 めちゃ返り血あびてますやん‥。(((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル)
 
「アンバー。返答次第では、‥ヤルよ? 」
 ニヤリって
 アンバーを見下ろす‥
 麗しの美貌。
 クールビューティー‥お姉さま‥素敵です。
 普段、聖母だとか‥非戦闘員みたいに思ってスミマセンでした。
 まだまだ現役です。(何言ってるか分からない)

 ‥とにかく、皆で移動しましょう‥。

 更に腰が抜けた僕は、‥アンバーに馬乗りにされた‥その間抜けな体勢のままでそこにいた仲間たち全員で、
 移動(転移魔法で)した。
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