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40.羨ましい様な羨ましくない様な‥。
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「‥つまり、ザッカは、両親のいないシークの親代わりを買って出た‥そして、(両親はいるがほっとけない)コリンの親代わり‥だと」
アンバーがザッカを見る。
どんな顔でかって‥そりゃ、「何でもない」って顔でだ。
実際問題「何でもない」とは(勿論)思ってないけど、そりゃ、するさ‥「何でもない」顔。
だって、大人だからね。
「そうだ」
ザッカが頷く。
‥何でもないって顔で。
「‥成程」
なんじゃその「何当たり前の事聞いてる」みたいな顔。
‥こいつは、ホントに「何でもない」って思ってるんだろうなって気がする。(‥当たってそうなのが怖い)
‥それが当たり前って、あんた、それだいぶ‥かなり変だよ。
勿論そんなこと言えるわけもなく、アンバーが黙っていると
「アンバー‥羨ましいの? 」
コリンが心配そうにアンバーの顔を覗き込んできた。
いつもの通り、そりゃあ可愛い顔で。あれだ。小型犬がキューンってこっちを見上げてるって顔だ。
そりゃ、可愛いさ。なぜなぜしたくなる程可愛いさ‥。
最初は、世間知らずなカワイ子ちゃんだと思ってたけど、何となく「こいつは実は腹黒では」と思わないでもない今、だけど‥シークに対しては腹黒‥下心満載だけど、基本的には別に悪い奴でもない(無関心だからだろう)から、これは多分、素直に俺のこと心配しているんだろう。(←色々いっぱいいっぱいで、何か頭が混乱している)
‥っていうか、なんで心配?
「‥‥」
いや‥ホントに、何で心配されてる? 俺‥。なんかコリンに心配される要素ある?? 心配ってか‥同情? そんな感じもしてきたが、‥いやなんで、同情‥? 分からないよ? 何のことかさっぱり‥。
やっぱり、‥何も言えるわけがないからアンバーは黙っていた。
黙ってたって言うより、‥ホントにリアルな意味で何も言えなかった。何言えばいいのか分からなかった。
そして、ザッカも黙って‥アンバーを見ていた。
こっちは、大型犬。シェパードみたいなの。だけど、威嚇してるんじゃなくて、見守ってるの。俺、今、大型犬に見守られてるの‥。
‥見ないでくれ。アンタ迄そんな顔で見ないでくれ‥。とも言えないし、‥ここで目を逸らしたら‥恐らく
‥もっと「それっぽく」なる。
羨ましいけど‥物欲しそうな顔するのは大人げないからしないよ‥みたいな‥風に‥「それっぽく」みられる。
そんなわけ、絶対に‥そりゃあ、もう凄い断言できるレベルで! そんなわけないのに、だ。
「そうか‥羨ましいか‥でも、俺はアンバーの事はまだよく知らないからな‥」
いや、だから、聞けって。羨ましくない‥とかいうレベルじゃなくって、鬱陶しい‥そう、鬱陶しいし迷惑なんだってば!
‥でも、大人として、それは‥言えない。
良かれと思ってるんだろうけど、良くなくって、そしてさらに悪いことに、「良くない」って言いにくい人に迷惑かけちゃう。相手の負担になっちゃう。
そういうの、有難迷惑って言うんだ。
「‥いや‥あの‥はい」
‥いや、ホント、言いにくいこと言いたくないって相手の気持ちわかって欲しい‥。(「構わないでくれ。‥巻き込まないでくれ」あと、これ「あんたら、ってか、とくにザッカ、アンタ変だよ」って言葉ね)
‥見ないでくれ。そんな顔で‥俺のことを‥
アンバーは、大人の気力で顔が引きつるのを辛うじて耐えた。
ってか‥耐えられてるか自信ないから、いっそ俯きたい。だけど、ここで目を逸らしたら負けだ‥。
「‥‥」
硬い表情で(頬が引きつるのを辛うじて堪えているから)口ごもる(しゃべったらぼろが出そうだし、‥そもそも何も話せることはない)アンバーを見て、ザッカは「俺はわかってるぞ」って顔で、一つ大きく頷いた。
「そうか。ちょっと考えさせてくれ」
と、うむ‥と腕を組んだ。
‥考えないでくれ。
そして、
「だけど、先輩として、何でも相談してくれ」
って「頼もしい顔」をして言った。
もう、頷くしかない。勿論無言で。
‥先輩って‥歳、多分かわんないよ‥。(それどころかあんたの方が年下かもしれないよ‥、だって俺、結構「老けないね」って女の子たちに言われてるから)
っていうか、相談って。人生相談ってこと?
そもそも‥絶対人生経験なら、幼いころから辛酸舐めて来た俺の方が‥
‥いや、言うまい。
そういうの、他人には分からないし、不幸自慢とかダサいし、意味ないし、自分のが不幸とかどんなガキだ。
‥そういう話じゃない。
ザッカは、つまり「後輩(やら、後輩っぽいもの)」のことを心配せずにいられないし、何か力になりたくなる性分なんだ。
つまり、ザッカは世話好きで面倒見がいい兄貴肌タイプってこと。
だから、‥俺は気にしなくていいってことだ。
でも、
自分の事で精一杯。
他人の事なんか、構ってられない。
‥じゃない。
それが、‥言うならば‥それが羨ましい。
俺の周りには、絶対いなかったタイプだ。皆、まずは自分が一番で‥自分の事を自分でするのが当たり前で‥、分からないことも、困ったことも自分一人で何とかするしかなくって、
‥結局は、自分のことだけで精一杯だった。
だから、そんな環境で育ってきたから、‥俺たちはどんなに余裕があっても、人の事なんか構わない。
それが、俺たちの「当たり前」だからだ。
そんな俺たちにはない発想。
もし、俺たちが別の環境で‥愛してくれる親がいて、自分の事だけじゃなくって人の事が考えられる程‥人に分け与えられる程の愛情を持っていたら。‥俺たちだって‥
‥そういう「もしも‥」なんて言っても仕方が無いけど、‥そういう選択肢があるのが‥すごく羨ましい。
「‥アンバー。君は、‥君の様な子供を他に知ってる? 君が住んでいたところは、所謂「悪い魔術師」が多数住んでいた場所だった? 」
シークが、「それはそうと‥」というように話しを変えた。
ほっとした。
アンバーが顔を上げて、シークを見る。
シークは、何かを考えこんでいるような難しい顔をしていた。
‥困ってるアンバーに助け舟を出したってわけではなさそうだ。
だけど、正直助かったアンバーは、一度大きく頷いて自分の気持ちを切り替えると
「ああ、そうだな。そういう村だった。村は、封印によって、周りから認識しにくい場所にされてて‥、その封印は、俺達に魔術を教えてくれていた「先生」たちが張っていた」
と、はっきりとした口調で言った。
は、っとした顔を一瞬して、ザッカが「記者の顔」に戻る。
ナナフルも、アンバーを見る。
「先生たち? アンバーを攫って来た攻撃系の魔術士が魔術を教えていたんじゃないのか? 」
ザッカがアンバーに視線を合わせる。アンバーはザッカに頷くと
「普通は、得意な魔術ってのは、一人に一つだ。コリンみたいに、攻撃系も防御系も何でもござれなタイプは少ない。‥ま。それでいったら、俺もそうだけどな」
ザッカの方を向いてアンバーが答えた。
アンバーの意見に、コリンも頷く。
「そうだね。だから、僕が闇魔法を選択して、それを伸ばす訓練に移行したいって言った時には、今まで魔術を教えてくれていた先生から、別の先生に変わったよ」
コリンが頷いて真面目な口調で言った。
「自分の後継者にする為に連れて行く子供は、自分の属性と同じ子を連れて行くことが多いんだけど、稀に俺みたいに他の属性の魔法なんかが使えるようになる子供がいる。そんな時は、それと同じで、‥別の先生がそれを教えたりする」
アンバーがコリンに頷いて、付け加えた。
「なるほど」
ザッカは頷いたが、
「適正によって、何人かが先生になったってことか? 」
確認する様に尋ねながら‥首をひねった。
何かが‥ひっかかるって顔だ。
まるで、のどに刺さったとげが気になる‥ってそんな‥もやもや、‥イライラするような感じ。
「そうだね。先生は属性ごとに一人ずついたよ」
アンバーも、答えながら、その不自然さに気付く。
‥用意が良すぎる。
それに、‥なんだその待遇の良さ‥。
それ程‥。
この計画には‥それ程の用意がされていたってことか‥。
アンバーがザッカを見る。
どんな顔でかって‥そりゃ、「何でもない」って顔でだ。
実際問題「何でもない」とは(勿論)思ってないけど、そりゃ、するさ‥「何でもない」顔。
だって、大人だからね。
「そうだ」
ザッカが頷く。
‥何でもないって顔で。
「‥成程」
なんじゃその「何当たり前の事聞いてる」みたいな顔。
‥こいつは、ホントに「何でもない」って思ってるんだろうなって気がする。(‥当たってそうなのが怖い)
‥それが当たり前って、あんた、それだいぶ‥かなり変だよ。
勿論そんなこと言えるわけもなく、アンバーが黙っていると
「アンバー‥羨ましいの? 」
コリンが心配そうにアンバーの顔を覗き込んできた。
いつもの通り、そりゃあ可愛い顔で。あれだ。小型犬がキューンってこっちを見上げてるって顔だ。
そりゃ、可愛いさ。なぜなぜしたくなる程可愛いさ‥。
最初は、世間知らずなカワイ子ちゃんだと思ってたけど、何となく「こいつは実は腹黒では」と思わないでもない今、だけど‥シークに対しては腹黒‥下心満載だけど、基本的には別に悪い奴でもない(無関心だからだろう)から、これは多分、素直に俺のこと心配しているんだろう。(←色々いっぱいいっぱいで、何か頭が混乱している)
‥っていうか、なんで心配?
「‥‥」
いや‥ホントに、何で心配されてる? 俺‥。なんかコリンに心配される要素ある?? 心配ってか‥同情? そんな感じもしてきたが、‥いやなんで、同情‥? 分からないよ? 何のことかさっぱり‥。
やっぱり、‥何も言えるわけがないからアンバーは黙っていた。
黙ってたって言うより、‥ホントにリアルな意味で何も言えなかった。何言えばいいのか分からなかった。
そして、ザッカも黙って‥アンバーを見ていた。
こっちは、大型犬。シェパードみたいなの。だけど、威嚇してるんじゃなくて、見守ってるの。俺、今、大型犬に見守られてるの‥。
‥見ないでくれ。アンタ迄そんな顔で見ないでくれ‥。とも言えないし、‥ここで目を逸らしたら‥恐らく
‥もっと「それっぽく」なる。
羨ましいけど‥物欲しそうな顔するのは大人げないからしないよ‥みたいな‥風に‥「それっぽく」みられる。
そんなわけ、絶対に‥そりゃあ、もう凄い断言できるレベルで! そんなわけないのに、だ。
「そうか‥羨ましいか‥でも、俺はアンバーの事はまだよく知らないからな‥」
いや、だから、聞けって。羨ましくない‥とかいうレベルじゃなくって、鬱陶しい‥そう、鬱陶しいし迷惑なんだってば!
‥でも、大人として、それは‥言えない。
良かれと思ってるんだろうけど、良くなくって、そしてさらに悪いことに、「良くない」って言いにくい人に迷惑かけちゃう。相手の負担になっちゃう。
そういうの、有難迷惑って言うんだ。
「‥いや‥あの‥はい」
‥いや、ホント、言いにくいこと言いたくないって相手の気持ちわかって欲しい‥。(「構わないでくれ。‥巻き込まないでくれ」あと、これ「あんたら、ってか、とくにザッカ、アンタ変だよ」って言葉ね)
‥見ないでくれ。そんな顔で‥俺のことを‥
アンバーは、大人の気力で顔が引きつるのを辛うじて耐えた。
ってか‥耐えられてるか自信ないから、いっそ俯きたい。だけど、ここで目を逸らしたら負けだ‥。
「‥‥」
硬い表情で(頬が引きつるのを辛うじて堪えているから)口ごもる(しゃべったらぼろが出そうだし、‥そもそも何も話せることはない)アンバーを見て、ザッカは「俺はわかってるぞ」って顔で、一つ大きく頷いた。
「そうか。ちょっと考えさせてくれ」
と、うむ‥と腕を組んだ。
‥考えないでくれ。
そして、
「だけど、先輩として、何でも相談してくれ」
って「頼もしい顔」をして言った。
もう、頷くしかない。勿論無言で。
‥先輩って‥歳、多分かわんないよ‥。(それどころかあんたの方が年下かもしれないよ‥、だって俺、結構「老けないね」って女の子たちに言われてるから)
っていうか、相談って。人生相談ってこと?
そもそも‥絶対人生経験なら、幼いころから辛酸舐めて来た俺の方が‥
‥いや、言うまい。
そういうの、他人には分からないし、不幸自慢とかダサいし、意味ないし、自分のが不幸とかどんなガキだ。
‥そういう話じゃない。
ザッカは、つまり「後輩(やら、後輩っぽいもの)」のことを心配せずにいられないし、何か力になりたくなる性分なんだ。
つまり、ザッカは世話好きで面倒見がいい兄貴肌タイプってこと。
だから、‥俺は気にしなくていいってことだ。
でも、
自分の事で精一杯。
他人の事なんか、構ってられない。
‥じゃない。
それが、‥言うならば‥それが羨ましい。
俺の周りには、絶対いなかったタイプだ。皆、まずは自分が一番で‥自分の事を自分でするのが当たり前で‥、分からないことも、困ったことも自分一人で何とかするしかなくって、
‥結局は、自分のことだけで精一杯だった。
だから、そんな環境で育ってきたから、‥俺たちはどんなに余裕があっても、人の事なんか構わない。
それが、俺たちの「当たり前」だからだ。
そんな俺たちにはない発想。
もし、俺たちが別の環境で‥愛してくれる親がいて、自分の事だけじゃなくって人の事が考えられる程‥人に分け与えられる程の愛情を持っていたら。‥俺たちだって‥
‥そういう「もしも‥」なんて言っても仕方が無いけど、‥そういう選択肢があるのが‥すごく羨ましい。
「‥アンバー。君は、‥君の様な子供を他に知ってる? 君が住んでいたところは、所謂「悪い魔術師」が多数住んでいた場所だった? 」
シークが、「それはそうと‥」というように話しを変えた。
ほっとした。
アンバーが顔を上げて、シークを見る。
シークは、何かを考えこんでいるような難しい顔をしていた。
‥困ってるアンバーに助け舟を出したってわけではなさそうだ。
だけど、正直助かったアンバーは、一度大きく頷いて自分の気持ちを切り替えると
「ああ、そうだな。そういう村だった。村は、封印によって、周りから認識しにくい場所にされてて‥、その封印は、俺達に魔術を教えてくれていた「先生」たちが張っていた」
と、はっきりとした口調で言った。
は、っとした顔を一瞬して、ザッカが「記者の顔」に戻る。
ナナフルも、アンバーを見る。
「先生たち? アンバーを攫って来た攻撃系の魔術士が魔術を教えていたんじゃないのか? 」
ザッカがアンバーに視線を合わせる。アンバーはザッカに頷くと
「普通は、得意な魔術ってのは、一人に一つだ。コリンみたいに、攻撃系も防御系も何でもござれなタイプは少ない。‥ま。それでいったら、俺もそうだけどな」
ザッカの方を向いてアンバーが答えた。
アンバーの意見に、コリンも頷く。
「そうだね。だから、僕が闇魔法を選択して、それを伸ばす訓練に移行したいって言った時には、今まで魔術を教えてくれていた先生から、別の先生に変わったよ」
コリンが頷いて真面目な口調で言った。
「自分の後継者にする為に連れて行く子供は、自分の属性と同じ子を連れて行くことが多いんだけど、稀に俺みたいに他の属性の魔法なんかが使えるようになる子供がいる。そんな時は、それと同じで、‥別の先生がそれを教えたりする」
アンバーがコリンに頷いて、付け加えた。
「なるほど」
ザッカは頷いたが、
「適正によって、何人かが先生になったってことか? 」
確認する様に尋ねながら‥首をひねった。
何かが‥ひっかかるって顔だ。
まるで、のどに刺さったとげが気になる‥ってそんな‥もやもや、‥イライラするような感じ。
「そうだね。先生は属性ごとに一人ずついたよ」
アンバーも、答えながら、その不自然さに気付く。
‥用意が良すぎる。
それに、‥なんだその待遇の良さ‥。
それ程‥。
この計画には‥それ程の用意がされていたってことか‥。
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