4 / 30
出会い 3
しおりを挟む
船内をうろつくことにも飽きた俺は最上階にある、展望デッキにいた。
日差しは強いけど、潮風が吹いていて思ったよりは涼しかった。そして何よりも見晴らしがいい。
大小様々な島の間をフェリーは進んでいた。
時々波間に小さな漁船やジェットスキーの姿も見えた。
空調の効いて涼しい船内の方が人気があるからか、こんなにいいロケーションなのに他の乗客はあまりいない。
船の後方側に空いているベンチを見つけ、どっかりと座る。
ここからだと高松方面が見える。
サンポート高松の高層建物がまだはっきりと見えていた。
きっと小豆島からでも天気が良ければ見えるような気がする。
特徴的な形をした屋島や宮脇書店総本店の観覧車も、まだよく見える。
俺が景色を楽しんでいる間に、ゆき兄はいつの間にやらどこかへ行った。
さっきまで近くにいたけど。どこで暇を潰しているんだろうか。
まあ到着前に車に戻れば合流できるし、気にしないでいいか。
さすがに景色を見続ける事に飽きてきた俺は、スマホをボディーバックから取り出した。
電波は海上でも問題はないみたいだ。
画面をタップし、You Tubeを起動させる。絡んだイヤホンを丁寧に解いてからスマホに接続する。
しかしなんでイヤホンはカバンに入れておくと、こんなに絡むんだろう。
履歴から昨日の夜に見ていた動画を探して再生する。
撮影者が子猫を拾ってからの毎日の日常を撮影しただけの動画だけど、出てくる子猫がめっちゃ可愛かった。当初は小さい体を目一杯大きく膨らませて飼い主を威嚇していた。その威嚇する姿すら可愛い。
昨日見た動画だと、少し飼い主に懐いてきていたようだった。。
まだ時々「シャーッ」って威嚇はするんだけど、直接飼い主の手からご飯をもらうようになっていた。
昨日の続きが終わり、次の動画へ移動しようとした時だった。
俺は自分を見ている視線に気づいた。
と言うか、俺の前に立ってこっちを見ている人に気づいた。
【ゆき兄が戻ったのかな?】
顔を上げて確認すると、どうやら女性が俺に何か話しかけてきている。
聞こえづらかった為、俺は右耳のイヤホンを外した。
「あ、やっと気づいた」
一瞬逆光になり、顔が見えなかった。少し目を細めて確認する。
「何よ、睨まくてもいいじゃない」
「いや、そこに立たれたら太陽が眩しいんだけど」
「そうなの?ごめんね」
声の主が横に移動する。
俺に声を掛けてきたのはクラスメートの女子だった。
名前は確か、今野 美里。
背は少し高めで体型も標準くらい、髪はショートボブが少し伸びていて色白。
どこかの島から学校に通ってるって聞いたことがある。
少し大きめの黒縁メガネが特徴的だ。
確か彼女はクラス委員をしているはずだ。何度かクラスでも話したことはあった。
「おっす」
どう挨拶するのが最適か考えた結果、俺は軽く挨拶をした。
特別、仲の良い相手でもない。
「ていうかさ、ばったりと旅先で同級生と出逢って何の感動もないわけ?何その普通な感じは…」
どうも返答に失敗したようだった。
「まあいいけどさ。それより何の動画を見てるん?」
そう言うと体を乗り出して俺のスマホを覗き込んできた。
学校でもそこまで親しく話したことないはずだけど、意外とこいつ馴れ馴れしい。
それに高い声でよく喋る。
俺は無言でスマホの画面を今野の方に向けて見せる。
「へぇ、意外やね。そういうの見るんやね」
「意外とはどういう意味や」
「興味ないとか言いそうだし、ねえ夏向もそう思わん?」
今野は隣にいる人に同意を求めた。
その時俺はもう一人いることに気づいた。
背は今野より結構低くて小柄で細め。
長い髪をピンクのシュシュで縛りポニーテールにしていた。
少し日焼けしている。
誰だっけ。見覚えがあるような無いような。後輩だろうか…
俺の表情に気づいた、今野が喋りだす。
「佐藤くん、ひょっとして柏本夏向の事を覚えてないってことは無いよね?」
この言い方だと俺と同級生って事だよな。
「いや……確か1年か2年の時に一緒のクラスだったよな」
「今、一緒のクラスです……」
消え入るような声で柏本が敬語で反論してきた。
あれ?これはやばい…やらかしてしまったか…
「ちょっと、3年が始まってもう何ヶ月経ってんのよ!やっぱ無関心男やん。夏向かなたがフェリーの待合室で佐藤を見かけたって言うからわざわざ探してここまで来てあげたのにさ。まあ佐藤は背が高いからすぐに見つけるんは簡単やったけど」
息継ぎもせずに一気に今野は囃し立てる。
そして今野は俺を呼び捨てにしやがった。しかし同級生を覚えていないのはやばい。
そういや待合室で見たことあるような顔があったけど、こいつらだったか。
なんとかこの場でフォローしておかないと、夏休みが明けて学校が始まった時に何を言われるかわからん。まあ、あまり気にはしないけど。
「いや、ほら今まで話した事は無かったやろ?だから咄嗟に名前が出んかっただけで」
「何回か話したことはあったけん…球技大会の時にうちの体操服を見て柏本って名前なんだって言ってくれた…うちからは話しかけたことはないけど…」
ああ駄目だ。
俺は今、泥沼にはまり込んでしまっている…
「あはははは」
突然大きな笑い声が聞こえた。
今後は聞き覚えのある声の主を見る。
大北祐治だった。ガッチリとした体型は一見運動部に見える。
背は俺より少し低くて170の後半くらいだが、筋肉質でガッチリした体格で大きく見える。
見かけによらず、大北は写真部に所属していた。
「佐藤は人の名前をなかなか覚えてくれんよ。俺だってけっこう覚えてくれるまで掛かったし」
「大北もいるのかよ!」
大北とは球技大会などを通じて仲良くなり、クラスでは話す方だった。
中学の時はバスケ部で活躍していた。サッカーしか球技をしたことのない俺にクラスマッチなどの時に、いろいろバスケの事をアドバイスしてる優しい男だった。
見た目は怖いけど。
「俺ら、今日から合宿なんよ。8月の終わりに最後の大会があるからそれに向けてのな。下には森本もいるで、顧問だしな」
森本博は数学の教師で俺らのクラス担任だった。
細かい事を指摘するタイプの教師の為、大雑把な俺とは相性悪く苦手だった。
「まじかよ。下にいなくて正解だったわ…」
「俺達も逃げてきたわけよ。佐藤が船にいるって聞いたから探してきますって言い訳してな」
笑いながら大北は俺に言う。
大北の登場でこの場はなんとか切り抜けれそうだ。
「佐藤は一人で島に行くん?」
今野がまた話しかけてきた。
「そんな訳ねーだろう。どれだけ俺は寂しい人なんよ」
「じゃあ誰と?彼女と一緒とか?それにしては一人でベンチっておかしいよね」
なんで女ってどうでもいいことに興味を持つんだろ?
一々説明するのが面倒くさい。
「兄貴と二人でよ。泊まりで遊びに行くよ」
「兄さんいるんだ!どこにいるん?みてみたい!」
今度はゆき兄にも興味を持ったようだ。
「いや、さっきまで近くにいたんだけどさ…」
それはそうとしてゆき兄はどこ行ったんだろう。そろそろ探すかな。
その時、船内放送が流れ出す。
「まもなく本船は目的地、土庄港に・・・」
急にざわざわと船内が騒がしくなる。
俺もそろそろ行かないとだ。探すより直接車庫へ戻った方がいいか。
「そろそろ車に戻るわ。合宿頑張ってな!」
俺はベンチから立ち上がると3人に声を掛けた。
軽く手を振り挨拶して、俺は船内の階段へと向かった。
後ろから柏本が話掛けてくる。
「ねぇ・うちの名前、覚えてくれた?」
「当たり前やろ、柏本」
俺は少し笑いながら答えた。
柏本はほっとした表情を浮かべ、俺に手を振ってくれた。
「じゃあまたな!」
俺も手を振り返し、狭い階段を降りて行った。単語
日差しは強いけど、潮風が吹いていて思ったよりは涼しかった。そして何よりも見晴らしがいい。
大小様々な島の間をフェリーは進んでいた。
時々波間に小さな漁船やジェットスキーの姿も見えた。
空調の効いて涼しい船内の方が人気があるからか、こんなにいいロケーションなのに他の乗客はあまりいない。
船の後方側に空いているベンチを見つけ、どっかりと座る。
ここからだと高松方面が見える。
サンポート高松の高層建物がまだはっきりと見えていた。
きっと小豆島からでも天気が良ければ見えるような気がする。
特徴的な形をした屋島や宮脇書店総本店の観覧車も、まだよく見える。
俺が景色を楽しんでいる間に、ゆき兄はいつの間にやらどこかへ行った。
さっきまで近くにいたけど。どこで暇を潰しているんだろうか。
まあ到着前に車に戻れば合流できるし、気にしないでいいか。
さすがに景色を見続ける事に飽きてきた俺は、スマホをボディーバックから取り出した。
電波は海上でも問題はないみたいだ。
画面をタップし、You Tubeを起動させる。絡んだイヤホンを丁寧に解いてからスマホに接続する。
しかしなんでイヤホンはカバンに入れておくと、こんなに絡むんだろう。
履歴から昨日の夜に見ていた動画を探して再生する。
撮影者が子猫を拾ってからの毎日の日常を撮影しただけの動画だけど、出てくる子猫がめっちゃ可愛かった。当初は小さい体を目一杯大きく膨らませて飼い主を威嚇していた。その威嚇する姿すら可愛い。
昨日見た動画だと、少し飼い主に懐いてきていたようだった。。
まだ時々「シャーッ」って威嚇はするんだけど、直接飼い主の手からご飯をもらうようになっていた。
昨日の続きが終わり、次の動画へ移動しようとした時だった。
俺は自分を見ている視線に気づいた。
と言うか、俺の前に立ってこっちを見ている人に気づいた。
【ゆき兄が戻ったのかな?】
顔を上げて確認すると、どうやら女性が俺に何か話しかけてきている。
聞こえづらかった為、俺は右耳のイヤホンを外した。
「あ、やっと気づいた」
一瞬逆光になり、顔が見えなかった。少し目を細めて確認する。
「何よ、睨まくてもいいじゃない」
「いや、そこに立たれたら太陽が眩しいんだけど」
「そうなの?ごめんね」
声の主が横に移動する。
俺に声を掛けてきたのはクラスメートの女子だった。
名前は確か、今野 美里。
背は少し高めで体型も標準くらい、髪はショートボブが少し伸びていて色白。
どこかの島から学校に通ってるって聞いたことがある。
少し大きめの黒縁メガネが特徴的だ。
確か彼女はクラス委員をしているはずだ。何度かクラスでも話したことはあった。
「おっす」
どう挨拶するのが最適か考えた結果、俺は軽く挨拶をした。
特別、仲の良い相手でもない。
「ていうかさ、ばったりと旅先で同級生と出逢って何の感動もないわけ?何その普通な感じは…」
どうも返答に失敗したようだった。
「まあいいけどさ。それより何の動画を見てるん?」
そう言うと体を乗り出して俺のスマホを覗き込んできた。
学校でもそこまで親しく話したことないはずだけど、意外とこいつ馴れ馴れしい。
それに高い声でよく喋る。
俺は無言でスマホの画面を今野の方に向けて見せる。
「へぇ、意外やね。そういうの見るんやね」
「意外とはどういう意味や」
「興味ないとか言いそうだし、ねえ夏向もそう思わん?」
今野は隣にいる人に同意を求めた。
その時俺はもう一人いることに気づいた。
背は今野より結構低くて小柄で細め。
長い髪をピンクのシュシュで縛りポニーテールにしていた。
少し日焼けしている。
誰だっけ。見覚えがあるような無いような。後輩だろうか…
俺の表情に気づいた、今野が喋りだす。
「佐藤くん、ひょっとして柏本夏向の事を覚えてないってことは無いよね?」
この言い方だと俺と同級生って事だよな。
「いや……確か1年か2年の時に一緒のクラスだったよな」
「今、一緒のクラスです……」
消え入るような声で柏本が敬語で反論してきた。
あれ?これはやばい…やらかしてしまったか…
「ちょっと、3年が始まってもう何ヶ月経ってんのよ!やっぱ無関心男やん。夏向かなたがフェリーの待合室で佐藤を見かけたって言うからわざわざ探してここまで来てあげたのにさ。まあ佐藤は背が高いからすぐに見つけるんは簡単やったけど」
息継ぎもせずに一気に今野は囃し立てる。
そして今野は俺を呼び捨てにしやがった。しかし同級生を覚えていないのはやばい。
そういや待合室で見たことあるような顔があったけど、こいつらだったか。
なんとかこの場でフォローしておかないと、夏休みが明けて学校が始まった時に何を言われるかわからん。まあ、あまり気にはしないけど。
「いや、ほら今まで話した事は無かったやろ?だから咄嗟に名前が出んかっただけで」
「何回か話したことはあったけん…球技大会の時にうちの体操服を見て柏本って名前なんだって言ってくれた…うちからは話しかけたことはないけど…」
ああ駄目だ。
俺は今、泥沼にはまり込んでしまっている…
「あはははは」
突然大きな笑い声が聞こえた。
今後は聞き覚えのある声の主を見る。
大北祐治だった。ガッチリとした体型は一見運動部に見える。
背は俺より少し低くて170の後半くらいだが、筋肉質でガッチリした体格で大きく見える。
見かけによらず、大北は写真部に所属していた。
「佐藤は人の名前をなかなか覚えてくれんよ。俺だってけっこう覚えてくれるまで掛かったし」
「大北もいるのかよ!」
大北とは球技大会などを通じて仲良くなり、クラスでは話す方だった。
中学の時はバスケ部で活躍していた。サッカーしか球技をしたことのない俺にクラスマッチなどの時に、いろいろバスケの事をアドバイスしてる優しい男だった。
見た目は怖いけど。
「俺ら、今日から合宿なんよ。8月の終わりに最後の大会があるからそれに向けてのな。下には森本もいるで、顧問だしな」
森本博は数学の教師で俺らのクラス担任だった。
細かい事を指摘するタイプの教師の為、大雑把な俺とは相性悪く苦手だった。
「まじかよ。下にいなくて正解だったわ…」
「俺達も逃げてきたわけよ。佐藤が船にいるって聞いたから探してきますって言い訳してな」
笑いながら大北は俺に言う。
大北の登場でこの場はなんとか切り抜けれそうだ。
「佐藤は一人で島に行くん?」
今野がまた話しかけてきた。
「そんな訳ねーだろう。どれだけ俺は寂しい人なんよ」
「じゃあ誰と?彼女と一緒とか?それにしては一人でベンチっておかしいよね」
なんで女ってどうでもいいことに興味を持つんだろ?
一々説明するのが面倒くさい。
「兄貴と二人でよ。泊まりで遊びに行くよ」
「兄さんいるんだ!どこにいるん?みてみたい!」
今度はゆき兄にも興味を持ったようだ。
「いや、さっきまで近くにいたんだけどさ…」
それはそうとしてゆき兄はどこ行ったんだろう。そろそろ探すかな。
その時、船内放送が流れ出す。
「まもなく本船は目的地、土庄港に・・・」
急にざわざわと船内が騒がしくなる。
俺もそろそろ行かないとだ。探すより直接車庫へ戻った方がいいか。
「そろそろ車に戻るわ。合宿頑張ってな!」
俺はベンチから立ち上がると3人に声を掛けた。
軽く手を振り挨拶して、俺は船内の階段へと向かった。
後ろから柏本が話掛けてくる。
「ねぇ・うちの名前、覚えてくれた?」
「当たり前やろ、柏本」
俺は少し笑いながら答えた。
柏本はほっとした表情を浮かべ、俺に手を振ってくれた。
「じゃあまたな!」
俺も手を振り返し、狭い階段を降りて行った。単語
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
姉と薔薇の日々
ささゆき細雪
ライト文芸
何も残さず思いのままに生きてきた彼女の謎を、堅実な妹が恋人と紐解いていくおはなし。
※二十年以上前に書いた作品なので一部残酷表現、当時の風俗等現在とは異なる描写がございます。その辺りはご了承くださいませ。
夕陽が浜の海辺
如月つばさ
ライト文芸
両親と旅行の帰り、交通事故で命を落とした12歳の菅原 雫(すがわら しずく)は、死の間際に現れた亡き祖父の魂に、想い出の海をもう1度見たいという夢を叶えてもらうことに。
20歳の姿の雫が、祖父の遺した穏やかな海辺に建つ民宿・夕焼けの家で過ごす1年間の日常物語。
仮初家族
ゴールデンフィッシュメダル
ライト文芸
エリカは高校2年生。
親が失踪してからなんとか一人で踏ん張って生きている。
当たり前を当たり前に与えられなかった少女がそれでも頑張ってなんとか光を見つけるまでの物語。
海神の唄-[R]emember me-
青葉かなん
ライト文芸
壊れてしまったのは世界か、それとも僕か。
夢か現か、世界にノイズが走り現実と記憶がブレて見えてしまう孝雄は自分の中で何かが変わってしまった事に気づいた。
仲間達の声が二重に聞こえる、愛しい人の表情が違って重なる、世界の姿がブレて見えてしまう。
まるで夢の中の出来事が、現実世界へと浸食していく感覚に囚われる。
現実と幻想の区別が付かなくなる日常、狂気が内側から浸食していくのは――きっと世界がそう語り掛けてくるから。
第二次世界恐慌、第三次世界大戦の始まりだった。
劇場の紫陽花
茶野森かのこ
ライト文芸
三十路を過ぎ、役者の夢を諦めた佳世の前に現れた謎の黒猫。
劇団員時代の憧れの先輩、巽に化けた黒猫のミカは、佳世の口ずさむ歌が好きだから、もう一度、あの頃のように歌ってほしいからと、半ば強制的に佳世を夢への道へ連れ戻そうとする。
ミカと始まった共同生活、ミカの本当に思うところ、ミカが佳世を通して見ていたもの。
佳世はミカと出会った事で、もう一度、夢へ顔を上げる。そんなお話です。
現代ファンタジーで、少し恋愛要素もあります。
★過去に書いたお話を修正しました。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
短編つまみ食い
おっくん
ライト文芸
作品がとっ散らかってきたので短編集として編集しなおしました。
「ロボ」を書き直しました。
各話とも読みやすくなるように工夫しました。
新しい作品はこちらに載せていこうとおもいます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる