8 / 36
第一章 燻る火種と冒険の始まり
第八話 秘密の探索
しおりを挟む
あの老夫婦が起きる前になんとか秘密を探らないと。おれはまず1階を探索することにした。食事場や応接室は昨日も見たので細かくは調べずに階段へと向かった。階段を上ると左側には老夫婦が眠っている寝室がある。
そして、右側には肝心の”入ってはいけない”と言われた部屋がある。その部屋の扉の前に立ち、ドアノブに手をかける。ドアノブを捻るとドアは鍵がかかっておらず簡単に開いた。部屋に入り、静かに扉を閉める。
部屋の中は……なんだこれ?何もないぞ。言葉通り何もない。家具の一つも置いておらずただ、窓から朝陽が差し込んでいるだけだ。
”入るな”と言ってたのに何もないことなんてありえるのか?考えろ……観察するんだ……そうだ!この部屋、ほんの少しだけ狭い気がする。
おれは一度扉を開けてこの部屋の奥行きを見てみる。確かに廊下の奥行きとこの部屋の奥行きが一致していない。おれの予想は正しかった。急いで部屋の奥の壁をノックしてみると一部だけ音が軽かった。つまりこの奥に謎の空間があるってことになる。けど入り口が分からない。壁を一面触っていると感触が違う部分があったので押してみるとガコンッと壁に正方形のくぼみができた。すると、壁の一部が動いて謎の空間に続く穴が現れた!
中に入ってみると穴からの光だけなので薄暗くてよく見えない。少しずつ目が慣れてくると部屋の壁にはおびただしい数の写真が飾ってあった。近くで写真を調べるとそこにはあの老夫婦とおれたちと同じ年頃の子供が写っていた。別の写真には他の子供が写っており、どの写真も見る限りでは同じ老夫婦と異なる子供が写っている。
ただの写真好きであってくれ。…………ダメだ……おれが手に取った写真は色が褪せてかなり古いものだ。なのに全く同じ姿の老夫婦が変わらぬ笑顔で写っている。これはどうポジティブに考えても無理がある。あの老夫婦は普通じゃない!急いで逃げないと。
おれが謎の写真部屋を出ようとすると背後でガチャンと金属のような音がした。部屋の奥に一歩ずつゆっくりと近づくとそこには立方体型の檻があって人が……おれたちと同い年ぐらいの子供が入れられていた……。子供が何かを話しているが声が掠れていて聞き取れない。おれは更に近づくと子供は怯えた様子で狭い檻の中で後ずさる。
「おい、お前大丈夫か?なんでこんなところにいるんだ?」
「あなたは……誰ですか……。あの化け物は……」
「化け物って何のことだ?あの老夫婦のことか?!」
「あれは……化け物です。優しい人たちなんかじゃなかったんだ。子供を食べる化け物なんだ……」
「子供を食べるだって!詳しいことを教えてくれ」
「写真を撮ろうとしたら急に身体が動かなくなって。そして、ぼくの友達が……目の前で食べられて……ウッ……おぇぇ……」
目の前の子供は話の途中で吐いてしまいまともに会話できる状態ではなくなってしまった。これ以上ここにいるのはマズい。助け出せないのが悔しいがおれは仕方なくその部屋を出た。
何もない部屋から出ると目の前の老夫婦……いや、化け物が寝ている寝室の扉がゆっくりと開き始める。おれは急いで階段の途中の段で突っ伏して寝たふりをかます。
足音が近づいてくる。バレたらおれもただじゃ済まないだろう。息が苦しい。正直言ってかなり怖い。だってこんな近くに人喰いの化け物がいるんだから。
「あらまぁあらまぁ、こんなところで何をしてるのかしら?」
「zzz……」
「ほらぁほらぁ起きなさい」
「うぅ……あれ、なんでおれこんなところで寝てるんだ?すいませんお婆さん、おれ寝相が本当にひどくって」
「そうなのねぇ。ところであの部屋には入ってないかしら?」
婆さんの姿をした化け物がこちらを睨みつけるように見てくる。ここは騙すしかない。
「ごめんなさい!じつはあの部屋のこと気になってしまって……昨夜トイレに行ったついでにすこしだけ覗いたんです。でも何もなくて」
婆さん型の化け物はこちらをかなり疑っている様子だが、何度か首を傾げた後。
「あらまぁあらまぁそうだったのねぇ。坊やは正直者だから許してあげるわよぉ」
「ありがとうございます」
「そうだそうだ。もう一人の坊やも起こして来てくれるかしら。みんなで朝ごはんにしましょう」
「分かりました。起こしてきます」
助かった――――――!とりあえずここで食べられなかっただけ安心だ。おれはレイを起こしに行く。
「レイ、おーいレイー?起きろ!朝だぞ」
「もうちょっとだけ眠らせてよ……」
「のんきなこと言ってじゃねえよヤバイことが起きてる。とにかく話を聞け」
「なんなのさ」
「時間がないから手短に説明するぞ。まずあの老夫婦はな……」
おれはできるだけ分かりやすく短くしてついさっきまでの出来事を話した。実はあいつらは人喰いの化け物だってこと。立ち入り禁止の部屋の奥には子供が監禁されていたこと。レイは説明の途中で自分たちの状況のヤバさに気づいてベッドから跳び起きた。
「今のディールの話が本当だとしたら僕たち相当不味い状況じゃないか!この後はどうするつもりだい?」
「とりあえず化け物はおれたちを確実に食おうとするだろうな。だけど逆に言えばあいつらは写真を撮るまでは襲わないはずだ。何の趣味だかは知らないがあいつらが油断するとしたらその写真撮影の時だと思う」
「つまりその時にできる隙を突くってことだね。作戦はどうする?」
「爆破石は……もう3つしかない。小瓶は何が入ってる?」
「今は何も入ってないよ」
おれはとりあえず考えうる限りで最善の作戦をレイに伝える。あとは運命に任せるしかない……。
おれたちは荷物を揃えた状態で食事に向かう。食事場には今日も昨日と同じスープが食卓に並べられており、婆さんと爺さんが既に食事をとっている。おれは席につく。
「あらまぁあらまぁ。もう一人の橙の坊やは一緒じゃないのかしら?」
「レイならトイレに行ってますよ。すぐに来るんじゃないですか」
「そうじゃのそうじゃの。ほれ灰の坊やは先にお食べなさい」
「いただきます」
おれはスープを飲もうとしてわざと皿を落としてスープをこぼす。
「あらまぁあらまぁ。こぼしちゃってぇ、爺さんや雑巾で拭いておいてくださいな。私はスープを持ってきます」
「そうじゃのそうじゃの。坊やは服が濡れていないかの?」
「おれの方は大丈夫ですけど。すいません”せっかくの特別な”スープこぼしてしまって……」
おれの挑発ともとれる言葉に婆さんの方は持ってきた雑巾を強く握りしめているのが見える。爺さんの方も少しだけイラついているようだ。作戦のために追い打ちをかけるならここしかない!おれは更に謝罪の言葉を並べる。
「爺さんは休んでてください。もう”年”でしょう無理しないで、こぼしてしまった分はおれが拭きますよ。婆さん、雑巾貨してください」
「あらまぁあらまぁ優しいのねぇ。じゃあお願いしようかしら。スープの方もすぐ持ってくるからねぇ」
おれがスープを拭き終わるころには婆さんが新しいスープを持ってきた。そこへ、レイがやってくる。
「すいません。お手洗いが長引いてしまって。あれ……今日も同じスープなんですね……」
あれで演技しているのか疑問になるぐらい棒読みだがレイの悲しそうな言葉に演技だと気づいていない婆さんは怒りを堪えている様子だ。ここまで挑発すればあとは老夫婦からあの言葉を引き出すだけだ。
「ごめんなさいねぇ。昨日、あんなに美味しそうに食べてくれたから今日もこれがいいと思ったんだけどねぇ。別の食事を用意しましょうかねぇ」
婆さんがそう言って爺さんの方を向くと爺さんは首を小さく横に振ってなにやら合図を出した。そして、爺さんが話し出す。
「食事は後にしようかのぉ。それよりも坊やたちと一緒に”写真撮影”がしたいんじゃが撮らせてくれんかのぉ?」
キタ!この言葉を待っていた。さっき檻の中にいた子供が言っていたことが引っかかっていたんだ。急に体が動かなくなったのは何かしらの毒を食事に盛られたからに違いない。それ故にこのスープは飲んだらヤバイと思っていたから順番が変わったのはラッキーだ。
多分婆さんが言ってたようにおれたちが昨日たくさん食べていたのを見て警戒されないとでも思ってたんだろう。引っかかってたまるか!
だが、おれたちは知らないふりをしないといけないので質問をする。
「写真撮影ですか?いきなりですね、なんで撮るんですか?」
「ここには坊やたち以外にも迷い込んでくる子がおってのぉ。その子たちを助けてあげてまたここから出ていくときに思い出づくりとして撮らせてもらってるんじゃのぉ」
「そうだったんですね。それなら僕らもせっかくだから撮らせてもらおうよ!いいよねディール」
「そうだな。写真撮りましょう」
まずは作戦の第一段階は成功だ。だけど勝負はこれからだ……。
そして、右側には肝心の”入ってはいけない”と言われた部屋がある。その部屋の扉の前に立ち、ドアノブに手をかける。ドアノブを捻るとドアは鍵がかかっておらず簡単に開いた。部屋に入り、静かに扉を閉める。
部屋の中は……なんだこれ?何もないぞ。言葉通り何もない。家具の一つも置いておらずただ、窓から朝陽が差し込んでいるだけだ。
”入るな”と言ってたのに何もないことなんてありえるのか?考えろ……観察するんだ……そうだ!この部屋、ほんの少しだけ狭い気がする。
おれは一度扉を開けてこの部屋の奥行きを見てみる。確かに廊下の奥行きとこの部屋の奥行きが一致していない。おれの予想は正しかった。急いで部屋の奥の壁をノックしてみると一部だけ音が軽かった。つまりこの奥に謎の空間があるってことになる。けど入り口が分からない。壁を一面触っていると感触が違う部分があったので押してみるとガコンッと壁に正方形のくぼみができた。すると、壁の一部が動いて謎の空間に続く穴が現れた!
中に入ってみると穴からの光だけなので薄暗くてよく見えない。少しずつ目が慣れてくると部屋の壁にはおびただしい数の写真が飾ってあった。近くで写真を調べるとそこにはあの老夫婦とおれたちと同じ年頃の子供が写っていた。別の写真には他の子供が写っており、どの写真も見る限りでは同じ老夫婦と異なる子供が写っている。
ただの写真好きであってくれ。…………ダメだ……おれが手に取った写真は色が褪せてかなり古いものだ。なのに全く同じ姿の老夫婦が変わらぬ笑顔で写っている。これはどうポジティブに考えても無理がある。あの老夫婦は普通じゃない!急いで逃げないと。
おれが謎の写真部屋を出ようとすると背後でガチャンと金属のような音がした。部屋の奥に一歩ずつゆっくりと近づくとそこには立方体型の檻があって人が……おれたちと同い年ぐらいの子供が入れられていた……。子供が何かを話しているが声が掠れていて聞き取れない。おれは更に近づくと子供は怯えた様子で狭い檻の中で後ずさる。
「おい、お前大丈夫か?なんでこんなところにいるんだ?」
「あなたは……誰ですか……。あの化け物は……」
「化け物って何のことだ?あの老夫婦のことか?!」
「あれは……化け物です。優しい人たちなんかじゃなかったんだ。子供を食べる化け物なんだ……」
「子供を食べるだって!詳しいことを教えてくれ」
「写真を撮ろうとしたら急に身体が動かなくなって。そして、ぼくの友達が……目の前で食べられて……ウッ……おぇぇ……」
目の前の子供は話の途中で吐いてしまいまともに会話できる状態ではなくなってしまった。これ以上ここにいるのはマズい。助け出せないのが悔しいがおれは仕方なくその部屋を出た。
何もない部屋から出ると目の前の老夫婦……いや、化け物が寝ている寝室の扉がゆっくりと開き始める。おれは急いで階段の途中の段で突っ伏して寝たふりをかます。
足音が近づいてくる。バレたらおれもただじゃ済まないだろう。息が苦しい。正直言ってかなり怖い。だってこんな近くに人喰いの化け物がいるんだから。
「あらまぁあらまぁ、こんなところで何をしてるのかしら?」
「zzz……」
「ほらぁほらぁ起きなさい」
「うぅ……あれ、なんでおれこんなところで寝てるんだ?すいませんお婆さん、おれ寝相が本当にひどくって」
「そうなのねぇ。ところであの部屋には入ってないかしら?」
婆さんの姿をした化け物がこちらを睨みつけるように見てくる。ここは騙すしかない。
「ごめんなさい!じつはあの部屋のこと気になってしまって……昨夜トイレに行ったついでにすこしだけ覗いたんです。でも何もなくて」
婆さん型の化け物はこちらをかなり疑っている様子だが、何度か首を傾げた後。
「あらまぁあらまぁそうだったのねぇ。坊やは正直者だから許してあげるわよぉ」
「ありがとうございます」
「そうだそうだ。もう一人の坊やも起こして来てくれるかしら。みんなで朝ごはんにしましょう」
「分かりました。起こしてきます」
助かった――――――!とりあえずここで食べられなかっただけ安心だ。おれはレイを起こしに行く。
「レイ、おーいレイー?起きろ!朝だぞ」
「もうちょっとだけ眠らせてよ……」
「のんきなこと言ってじゃねえよヤバイことが起きてる。とにかく話を聞け」
「なんなのさ」
「時間がないから手短に説明するぞ。まずあの老夫婦はな……」
おれはできるだけ分かりやすく短くしてついさっきまでの出来事を話した。実はあいつらは人喰いの化け物だってこと。立ち入り禁止の部屋の奥には子供が監禁されていたこと。レイは説明の途中で自分たちの状況のヤバさに気づいてベッドから跳び起きた。
「今のディールの話が本当だとしたら僕たち相当不味い状況じゃないか!この後はどうするつもりだい?」
「とりあえず化け物はおれたちを確実に食おうとするだろうな。だけど逆に言えばあいつらは写真を撮るまでは襲わないはずだ。何の趣味だかは知らないがあいつらが油断するとしたらその写真撮影の時だと思う」
「つまりその時にできる隙を突くってことだね。作戦はどうする?」
「爆破石は……もう3つしかない。小瓶は何が入ってる?」
「今は何も入ってないよ」
おれはとりあえず考えうる限りで最善の作戦をレイに伝える。あとは運命に任せるしかない……。
おれたちは荷物を揃えた状態で食事に向かう。食事場には今日も昨日と同じスープが食卓に並べられており、婆さんと爺さんが既に食事をとっている。おれは席につく。
「あらまぁあらまぁ。もう一人の橙の坊やは一緒じゃないのかしら?」
「レイならトイレに行ってますよ。すぐに来るんじゃないですか」
「そうじゃのそうじゃの。ほれ灰の坊やは先にお食べなさい」
「いただきます」
おれはスープを飲もうとしてわざと皿を落としてスープをこぼす。
「あらまぁあらまぁ。こぼしちゃってぇ、爺さんや雑巾で拭いておいてくださいな。私はスープを持ってきます」
「そうじゃのそうじゃの。坊やは服が濡れていないかの?」
「おれの方は大丈夫ですけど。すいません”せっかくの特別な”スープこぼしてしまって……」
おれの挑発ともとれる言葉に婆さんの方は持ってきた雑巾を強く握りしめているのが見える。爺さんの方も少しだけイラついているようだ。作戦のために追い打ちをかけるならここしかない!おれは更に謝罪の言葉を並べる。
「爺さんは休んでてください。もう”年”でしょう無理しないで、こぼしてしまった分はおれが拭きますよ。婆さん、雑巾貨してください」
「あらまぁあらまぁ優しいのねぇ。じゃあお願いしようかしら。スープの方もすぐ持ってくるからねぇ」
おれがスープを拭き終わるころには婆さんが新しいスープを持ってきた。そこへ、レイがやってくる。
「すいません。お手洗いが長引いてしまって。あれ……今日も同じスープなんですね……」
あれで演技しているのか疑問になるぐらい棒読みだがレイの悲しそうな言葉に演技だと気づいていない婆さんは怒りを堪えている様子だ。ここまで挑発すればあとは老夫婦からあの言葉を引き出すだけだ。
「ごめんなさいねぇ。昨日、あんなに美味しそうに食べてくれたから今日もこれがいいと思ったんだけどねぇ。別の食事を用意しましょうかねぇ」
婆さんがそう言って爺さんの方を向くと爺さんは首を小さく横に振ってなにやら合図を出した。そして、爺さんが話し出す。
「食事は後にしようかのぉ。それよりも坊やたちと一緒に”写真撮影”がしたいんじゃが撮らせてくれんかのぉ?」
キタ!この言葉を待っていた。さっき檻の中にいた子供が言っていたことが引っかかっていたんだ。急に体が動かなくなったのは何かしらの毒を食事に盛られたからに違いない。それ故にこのスープは飲んだらヤバイと思っていたから順番が変わったのはラッキーだ。
多分婆さんが言ってたようにおれたちが昨日たくさん食べていたのを見て警戒されないとでも思ってたんだろう。引っかかってたまるか!
だが、おれたちは知らないふりをしないといけないので質問をする。
「写真撮影ですか?いきなりですね、なんで撮るんですか?」
「ここには坊やたち以外にも迷い込んでくる子がおってのぉ。その子たちを助けてあげてまたここから出ていくときに思い出づくりとして撮らせてもらってるんじゃのぉ」
「そうだったんですね。それなら僕らもせっかくだから撮らせてもらおうよ!いいよねディール」
「そうだな。写真撮りましょう」
まずは作戦の第一段階は成功だ。だけど勝負はこれからだ……。
1
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる