ちょっと付き合ってよ!

十六夜ノ月

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いつもの。

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「体育倉庫、体育倉庫…あっ、あの子かな?」


伊織が体育倉庫に行くと、倉庫の前に少し長い髪の少女が立っていた。


私はゆっくり声を掛けた。
「ねえ、あなたが谷川 美結さん?」


彼女はビクッとなったが、私を見ると、
「あっ、はい!わざわざありがとうございます!」
と言った。



「で、何の用かな?」

言葉遣いからして、どうやら高校1年生らしい。
伊織は何の用なのかなど分かりきっていたが、一応聞くことにしているのだ。

「あの、わ、私…」

この流れも、もう何回目だろうか。





「先輩の事が、…す、





…好きなんです!私と、付き合って頂けませんか!?」
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