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【第一章】一度目のアレイル
魔術師になった訳【前】
しおりを挟む騎士塔近くにある訓練場で、兵士達が剣を打ち合う高い音が響く。
彼らが滝のように汗を流し、息を上げているのは、疲労ばかりが原因ではない。真上に位置する太陽が、容赦なく体を照りつけているからだ。
訓練場の真横には、剥き出しで外と面している廊下がある。アレイルがそこを通りがかった時、訓練場から休憩の号令がかかった。
その場に座り込む者、水を飲みに行く者と、場に弛緩した空気が漂う。アレイルは横目でその様子を眺めた。
だらけながら談笑していた兵士の一人が、廊下に佇む人影に目を留める。途端、顔を強張らせ、姿勢を正した。
突然固まった兵士を見て、周りの兵士は怪訝な顔をする。
彼らもつられて廊下に目を向け、そこに立つアレイルが訓練の様子を見ている事に気が付くと、皆一様に背筋を伸ばした。
号令をかけた指導役の騎士が、兵士らの視線を追い、廊下を振り返る。
彼らほどではないにしろ、驚いた顔をして、アレイルの側に近寄った。そして礼儀正しく声をかける。
「副隊長、お疲れ様です」
「ああ、ご苦労」
短く返す言葉には抑揚が無い。部下曰く、「聴く者の中に染み渡るような、低く色気のある声」だった。
「何か御用でしたか?」
指導役の騎士は少し緊張した様子で、声を上ずらせる。
「いや、少し見ていただけだ。引き続き励んでくれ」
アレイルは訓練場から視線を外した。兵士達が全員注目しているため、居心地が悪くなったのだ。
「はい!」
指導役の騎士が、引き締めた表情で返事をするが、その口元はやや緩んでいた。直立不動で、じっとアレイルを見上げている。
彼の目には憧憬が見て取れた。
立ち去るまで見られていそうな気がして、アレイルは廊下の先に向き直り、歩き出す。
背後にまだ視線を感じながら、訓練場から離れた。
「アレイル・クラヴィストは、完璧な男だ」と、周りは評価している。
建国時から由緒があり、国政に関わる者を多く輩出してきた、名門クラヴィスト家の出身。
若くして騎士隊の副隊長になり、数々の功績も上げている。
加えて、金髪である。
金髪は男女ともに人気が高い。数が少ないのもそうだが、この国では金髪がもっとも美しい髪色とされているのだ。
故に、彼に憧れを抱く者は多い。
本人も、昔は騎士に憧れた一人だった。だが今は、自分が人々から憧れの眼差しを向けられるようになったのだと、理解している。
噂される程度の実力は持っていると自負しているし、それを維持する努力もしている。
『無口でクール、ストイックな姿勢が評判』とは、フィリアンティスカの言葉だ。
剣の強さはともかく、王女が語った印象については、真実とは言い難い。
世間がそう思っているのは事実だが、アレイルの本質は、『無口でクール』では無いのだ。
アレイルにはもう一つの顔がある。
廊下の先に聳え立つ、高い塔。
騎士達の居住区であり、詰所でもある。騎士隊の隊長と、副隊長には個別に仕事部屋があり、アレイルが今から向かうのもその副隊長室だ。
騎士になると、騎士塔に自室を与えられる。しかし、部屋の階は、階級に関係ない。
兵士から、騎士見習いになり、見習いから騎士に昇格して一人前。騎士になってから大変なのが、騎士塔の長い螺旋階段である。
どこに部屋が割り当てられるかは、空き次第なので、運悪く上の階になれば、その分長い階段を上り下りしなければならない。
部屋に戻るのも一苦労だ。
高い階の部屋になった新人騎士が悲鳴を上げるのが、入隊時期の風物詩である。
階級は、兵士、騎士見習い、騎士、小隊長、副隊長、隊長とあり、兵士が下、隊長が上だ。
アレイルは副隊長に就任する際、仕事部屋の隣に自室を移すことになったが、以前の部屋から一つ階が下がっただけなので、大した差は無かった。
隊長、副隊長だけは自室とは別で、固定された場所に執務室がある。
それは塔のちょうど真ん中に位置していた。
とっくに慣れきった長い階段を上り、副隊長室がある階に辿りつく。
吹き抜けの周りを囲む円形の廊下を歩いて、部屋の前まで来ると、騎士用の上着から鍵を取り出した。
扉を引き摺る重い音を、石造りの塔の中に響かせながら、部屋の中に入る。
部屋の中には、壁に沿うように本棚があり、整頓された大量の本や書類が収まっていた。
中央の大きな机の上には、まだ未処理の書類がいくつか重なっている。
日頃から仕事を溜め込まず、物も散らかさないように気を配っているため、乱雑な印象は無い。
副隊長室と続き部屋になっている、自室の扉に手をかけた。
殺風景な部屋だ。
小さめの窓と、ベッド、衣類を入れる戸棚、小さな机くらいしか見当たらない。
物が少ないから、広く見える。カーテンが日光を遮って、全体的に薄暗い。
何も置いていない、部屋の中央に立った。
右足の踵を一回、つま先を一回、床に打ちつける。
すると、床一面が眩く光り出し、風が巻き起こる。カーテンが揺れて音を立てた。光は徐々に収縮して、アレイルの足元に大きな円を描いた。円はやがて、淡い光に変わった。
景色がぼやけ、体の色が薄くなっていく。半透明になりかけた所で、アレイルは左足の爪先で床を鳴らし、魔術を打ち消した。
一瞬で、元の殺風景なだけの状態に戻る。
「疲れているな……忘れる所だった」
呟くと、部屋の中央から壁際にある戸棚の前まで移動する。
戸棚を開けると、奥から一冊の本を取り出した。
分厚い魔術書だ。
適当に開き、紙の上を手で撫でる。文字が淡く光った。
本は、そのままアレイルの手を飲み込み、肘まで埋った状態になる。
アレイルは魔術書に手を埋め込んだままで、本の中を暫し弄った。
目的の物を掴んだ感覚があった。
それを引っ張るようにして手を引き抜くと、本の中から、大きな布がずるり、と出てくる。
布を完全に取り出すと、魔術書を閉じた。元の場所に戻し、再び部屋の中央に移動する。
また右足の爪先と踵を打ちつけた。
今度は忘れずに、布を広げる。
大きな布は、ローブだった。
アレイルはそれを羽織ると、しっかりと前を合わせて、留め具をつける。
最後にフードを深く被り、顔を隠した。
陽炎のように景色が歪み、アレイルの姿が消えていく。
やがて空気に溶け込むように、アレイルは完全に部屋から存在を消した。
※
アレイルが生まれ育った、ナイトカリス国では、魔術師は忌避される存在だ。
クラヴィスト家でもそれは変わらなかった。
騎士になるのが当然といった風潮で、アレイルもそれに否は無かったが、魔術を使えるというだけで、家族を不安にさせてしまうという事が気がかりだった。
アレイルは、物心ついた時から、魔術が使えた。
自分に強大な魔力が備わっている事も知っていたが、幼い頃、ほんの些細な魔術を使って見せただけで、母親が卒倒したのを見てからは、言わない方が良いと判断した。
人並みに騎士になりたいと思っていたので、両親に反抗してまで魔術師になろうとは思わなかった。
クラヴィスト家は名門であったから、アレイルは元々、王女の婚約者候補だった。
騎士になる前、まだお互い幼い頃、王宮でフィリアンティスカと会った事がある。
緩く波打つ黒い髪に、透き通るような青い瞳。幼いフィリアンティスカは、初対面のアレイルを、睨みつけるようにして見ていた。
女子と目が合えば、ぽーっと頬を赤らめられる事が多かったアレイルにとって、それは新鮮な反応だったが、特別な感情を抱く事は無かった。
アレイルは両親が望むように、フィリアンティスカの機嫌を取ろうと微笑みかけるのだが、彼女はつんと顔を逸らして、「私、金髪って嫌いだわ」と不機嫌そうに言う。
別に嫌われていようがどうでも良かった。
体裁さえ整えられれば構わない。
彼女に好かれたいとも思っていない。
しかし家に帰ると、「王女殿下はお前が気に入ったようだ」と父に言われ、度々会いに行く事になった。
それでもアレイルに対するフィリアンティスカの態度は変わらず、暗に父親は「気に入られろ」と言っていたのか、とアレイルは判断した。
フィリアンティスカはいつも不機嫌そうだったが、ぱっと華やいだ笑顔を見せる瞬間があった。
彼女の母親である王妃と、顔を合わせた時だ。
隣国ロッドエリアから輿入れしてきた王妃の事を、フィリアンティスカは慕っていた。アレイルと一緒にいても、遠目に王妃を見つければ彼女の元へ行く。
母親の事が大好きで堪らないという笑顔は、アレイルの目に眩しく映ったが、それで心奪われた訳では無い。
アレイルの前では微笑み一つ寄越さないくせに、アレイルが見ている前で母親に笑顔を向けられるのは、正直面白く無かった。
少しずつ、積もっていたのだと思う。
仲が深まる事の無いまま、アレイルが一方的に心臓を捕えられていた。
フィリアンティスカは、母の前では良く笑った。
その事を腹立たしく思いながら、彼女の笑った顔は好きだと思った。
だが彼女はある日を境に、笑わなくなった。
王妃が生まれ育ったロッドエリア国は、魔術師の国だ。
ナイトカリス国と違い、魔術師に対する差別など無く、魔術で発展を遂げている国だ。
ロッドエリアから嫁いで来た王妃は、魔術師だった。
王妃は自身が魔術師である事を隠していた。
理由は明白である。ナイトカリスで魔術師の王妃など受入れられないからだ。
彼女の力が白日の下に晒されたのは、フィリアンティスカの身に危険が迫った時だった。
フィリアンティスカが倒れたのは、本当に突然だった。
普段と同じように、アレイルと会った直後の事だったという。
フィリアンティスカは高熱に魘された。
病なのか、呪いなのか、原因は分からぬまま、命だけが削られていく。
アレイルも彼女に会えなくなり、このままフィリアンティスカが死んでしまうのでは無いかと、毎日生きた心地がしなかった。
自分には笑いかけてはくれない王女を、失いたくないと思った。
当時から使い捨てるように、過酷な労働を強いられていた魔術師達により、フィリアンティスカの症状は魔力酔いのような物である、という結論が出た。
それ以上は分からないと、彼らは手詰まり状態だったが、父の口から魔力酔いと聞かされたアレイルはこう思った。
フィリアンティスカが苦しんでいるのは、自分のせいだ。
彼女が触れた強い魔力など、自分しか思い当たらない。
アレイルの家族は魔力に耐性があったのだろう。しかしフィリアンティスカは強い魔力に慣れていない。アレイルは、フィリアンティスカと会うときには感情の高ぶりを感じていたから、余計に影響を及ぼしていたのだろうと、察しがついた。
強い力を持っていても、好意を寄せる異性の前では、アレイルは魔術師として未熟だった。
会うたび濃くなる毒は、いよいよフィリアンティスカを害した。
原因に思い至った所で、アレイルはどうする事も出来ないでいた。
魔術師ではなくとも、無意識に人に害を与える魔力持ちなど、より厄介な存在だ。
自分のせいで家族が罰せられるのも、父に失望されるのも恐ろしかった。
アレイルがぐずぐずと悩んでいる内に、先に行動を起こしたのは王妃だ。
「原因が魔力酔いと分かっていれば、何も怖いものなんてなくてよ」
原因不明とされていた時は、フィリアンティスカは隔離されていた。
王妃も近寄れなかったが、理由が判明すると、彼女は周りの反対を押しのけ、迷わず魔術を行使した。
王妃は「こんなの、魔術をちゃんと学んでいれば大した問題では無いわ」と事も無げにフィリアンティスカを熱から救った。
彼女がロッドエリアから密かに持ち込んだ、銀の杖を一振りして。
娘を助けた母親に集まったのは、賞賛では無く、非難だった。
「王妃が魔術師だなんて、とんでも無い事だ!」
「魔術師である事を隠して輿入れしてくるなど、何か疚しい事があるのではないか」
「きっとあの杖で国を乗っ取るつもりなのだ」
「他にどんな魔術を使うか分かったものではないぞ」
「ロッドエリアから来た王妃に権力を持たせては危険だ。すぐに幽閉すべきだ」
「恨みを買えば、どんな報復をされるか分からない。処刑してしまった方が早い」
泣き喚いて止めようとするフィリアンティスカの前で、王妃は連行されて行った。
処刑される事は無かったが、彼女は生涯、罪の塔で幽閉される事が決定した。
そうしてフィリアンティスカの顔から、笑みが消えたのだ。
アレイルとフィリアンティスカが二人で過ごす事も、無くなった。
当時、アレイルは堪らなくなって、誰にも気付かれない深夜、転移魔術を使った。
王妃の居る、罪の塔に行くためだ。
騎士塔や魔術師塔に比べれば小さな、古い石造りの塔。
光の差さないその場所で、王妃は小さな来客を出迎えた。
「フィリアンティスカの、婚約者候補の子ね。来ると思っていたわ」
貴方は生まれながらの魔術師だから、と。
「貴方が気に病んでいる事は分かるわ。勿体無いわね、本当に。貴方ほどの魔術師が、力を隠していなければならないなんて……。ロッドエリアなら、この国の騎士よりもよほど良い待遇が待っているわよ。 ……そんな泣きそうな顔で立って居ないで、お座りなさいな。仮にも王妃の部屋だから、椅子は固く無いわよ」
気取らない態度は、王妃とは思えない。アレイルは暗い顔を俯けて、王妃の前に膝をついた。
「申し訳ありません。王女殿下がお体を悪くされたのは、俺……私のせいです」
言わずともお見通しのようだった王妃に向かって、まだ若い声が懺悔する。
十にも満たない王女が苦しんでいるのは、至らぬ自分のせいなのだと。
「それはね、勘違いよ」
「いえ、私が……」
「だからね、貴方は自分で勉強したのか知らないけれど、色々と魔術を使えるわね。でも知識が足りないわ。フィリアンティスカが倒れたのは、貴方のせいでは無いのよ。フィリアンティスカ自身の魔力が原因なの」
王妃はアレイルの前に屈むと、彼の腕を取って立たせ、王妃の隣へ誘った。
長椅子の隣に腰掛ける形になり、王妃がアレイルの頬を両手で包み込む。
俯かせないように目を合わせて、話を続けた。
「だって、私の娘なのよ? 公にはされていなかったけれど、私は魔術師としては一流なのよ。ロッドエリアの王女だったのですもの。フィリアンティスカも、貴方ほどでは無いにしろ、相当な魔力を持っているわ。それなのに、ろくに魔術の使い方を教えてこなかったから、今回みたいな事になったのよ。貴方にも無い? 気持ちが高ぶって、魔力が暴走してしまった事」
王妃の話に、頷く。アレイルが考えていた原因も、まさに同じ現象である。
「フィリアンティスカもそう。行き場の無い気持ちが、魔力を動かしたのよ。魔術を使えれば、適当に発散出来たのでしょうけど。力を外に向けられないから、自分の中に溜まってしまったのね」
呆けたように瞬きを繰り返すアレイルに、王妃は「分かった?」と笑いかけた。
「はい……」
罪の意識が軽くなる。アレイルは安堵して、表情を緩めた。
王妃はそれを見て満足そうに、アレイルの頭を撫でた。
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