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第1章 アバター:シノヤ
世界の進化
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初期装備は捨てられない。耐久力も設定されていない。
アイテムストレージから『ただの服』という、言葉通りの防御力皆無の服を取り出し、シノヤはいそいそと着こんで一息吐いた。
傍らの草むらの上には、金髪白騎士の少女が横たわっており、目を回してうんうん唸り声を上げている。
今現在、このF.W.Oのゲーム内には、プレイヤーは存在しない。
だから、この娘はNPCなのだろう。自律型の人工知能と仮初の電子体を持った存在だ。
まさか、懐かしのF.W.Oにログインした途端、フルチン晒してNPCの少女を気絶させる羽目になるとは想像していなかった。
いくらNPCとはいえ、見かけ年下の女の子を放置するのも気まずい。
とりあえず、もともと目的はないのだから、シノヤは少女が目覚めるのを気長に待つことにした。
待つついでに、少女のステータスを確認してみる。
「えっと、F.W.Oも久しぶりだし……うーん、なんだっけ? あ、そうそう思い出した。鑑定スキル実行!――って。ああ、この時代はまだ音声コマンドできないんだっけか。面倒な……」
近年では当たり前になった音声コマンド入力方式だが、一般のVRMMOで基本システムとして実装されるようになったのは7年ほど前。
F.W.Oは10年前のVRMMORPG。まだコンソールのコマンド一覧からの手入力での選択方式だったはずだ。
シノヤは手元にコンソールを表示させようとしたが――
『鑑定スキル実行します』
システムナビゲーターの音声が流れ、ウィンドウに少女のステータスが表示された。
「……あれ? ま、いっか」
いつもの業務でやっているバグ探しではないのだから、出てしまったものは仕方ない。
シノヤは気にかけずに、少女のステータスに目を通した。
少女の名前は、エミリア・フル・フォン・ファシリア。
職業は聖騎士。年は16歳。レベルは32。称号、姫騎士。
「お? 称号持ち。となると、なんかのイベントキャラか?」
NPCで称号を持つのは、一般的な案山子NPCとは異なり、イベントに関連するキャラクターであることが多い。
プレイヤーはNPCをサポートキャラとすることもできるが、それもまた専用のイベントキャラだ。そこら辺の村の名前を教えるだけの村人など、連れ回すことはできない。
まさか、さっきのフルチンがイベントフラグってことはないよな……
馬鹿な考えを振り払いつつ、シノヤはステータスのキャラクター備考を読み進めた。
「亡国ファシリア王家の第二王女……?」
ファシリア王国?
聞かない国名だった。10年前の記憶なので、単にシノヤが覚えていない可能性もなくはない。
魔族の侵攻により、王都が焼かれ、王家の者はこのエミリアを残し、すべて惨殺されたらしい。
「王家の生き残り……悲劇の姫騎士、ね……」
ただの架空の設定ながらも、哀れに感じ、シノヤは少女の金糸のような金髪を何気なく手櫛で梳いていた。
(……なんか、すごいさらさらだな)
リアルで異性とまともに触れ合える機会さえない悲しいシノヤは、不覚にもどきりとしてしまった。
10年前のキャラだというのに、製作陣は実にいい仕事をしたものだ。
これなら、最近のVRMMOとも遜色ない。
そこまで考えてから、自分で思った事柄に疑問が浮かんだ。
(いや、これはおかしい)
先述した通りにVR技術は日進月歩。
10年前の技術と現在の技術が、同等なはずがないのだ。
シノヤはあらためて、横たわるエミリアを観察した。
額には汗が浮かび、金髪が幾筋か張り付いている。
長く繊細な睫毛も見て取れるし、薄い唇にはやや朱が差している。
純白の鎧のささやかに盛り上がった胸部は、呼吸に合わせてわずかに上下しているし、頬を突つくと弾力もある。
次にシノヤは周囲の風景を見回した。
森の木々に埋もれかけた遺跡、といった風情。
頭上の枝葉の天蓋からは、暖かな木漏れ日が差し込んでいるし、肌をすり抜ける風は冷ややかで気持ちいい。
遺跡の岩肌はざらざらして、触ると砂となって落ち、足元の草を千切って放ると、風に巻かれて飛ばされていった。
現代VR技術は、かなりの精度で現実をシミュレートしていた。もはやもうひとつの現実とも言っていい。
しかしそれは、あくまで”現代”で、10年も昔に確立していたわけではない。
そう、10年ぶりにF.W.Oの地に降り立って、最初に違和感を覚えなかったのが違和感だったのだ。
現代技術に慣れきった者にとって、10年もの過去の遺物など、思い出補正との差異にがっかりして然るべし。
思い出は、思い出として記憶に留めておくのが一番とかいうやつだ。
今感じているVR世界は、明らかに現代の最新技術を用いたもの。
よくよく思い返すと、以前のF.W.Oでは、自然を美しく感じれるほどではなかったし、NPCのディティールもかなり粗く、表情も冷たい人形感があった。お世辞にも、こんな自然な状態ではなかった。
(どういうわけだろう……? 最低でも、最新の論理モジュールや映像ジェネレーターが使われている?)
今回、システム管理者としてアクセスしたわけでないので、各ソフトウェアのバージョンは確認できない。
しかし、この分では、最新のソフトウェアに更新されていると見て、間違いなさそうだ。
(うん? 待てよ。ああ、そういうことか!)
シノヤの会社では、管理費の節減のため、VRMMOの上位システムとして、相互情報共有化システムが据えられている。
これは、最新の技術を管理下のゲームすべてに自動的にアップデートするもので、これにより稼動するすべてVRMMO世界で、均一で高精度な世界観が維持されている。
特に、人工知能モジュールは特許を得ている独自のもので、自己学習はもとより、自社の数多の各ゲームに参加している年間数十万を超えるプレイヤーたちの行動理論を随時データベース化し、新たな人工知能の雛形としてフィードバックしている。
そのため、人工知能は多種多様化し、今やゲーム内に於いて、NPCとプレイヤーの判別ができないほどのレベルにまで達していた。
社内ネットワークでは繋がっていたため、そういった上位システムの恩恵を、F.W.Oもまたサービスが停止されてなお、ひっそりと受け続けてきたのだろう。
足りないマシンスペックは、サービスが停止されたことでプレイヤーに割くリソースが少なくなり、どうにかなったというところか。
そうなると、このF.W.O世界は、10年もの間、人間の干渉を受けることなく、独自で発展してきた異世界ともいえる。
ただの懐かしさからの興味本位だったが、なにやら俄然意欲が湧いてきた。
懐かしき記憶の中の世界が、この10年でどのような変貌を遂げたかなど、知るのはこの世で自分ひとりだけ。
数日遅れのクリスマスプレゼントにしては、なんとも豪勢なものだろう。
この少女エミリアの亡国という設定だって、実際にNPC間でファシリアという王国が興され、滅亡したこの世界での現実なのかもしれない。
なんか、テンション上がってきた。早く、少女から世界の情勢を聞いてみたい。
「う、ん……」
うきうきしてシノヤが待っていると、エミリアの眼がうっすらと開いた。
細められた隙間から、淡い翠緑玉色の瞳が窺える。
「あ、気づいた? 俺は――」
シノヤが思わず上体を屈めて覗き込むと、目を見開いた少女と至近距離で視線が合致した。
「き、きゃああああぁぁぁぁ――!」
すぱーん!
視界の外から平手が一閃――
シノヤは横っ面を叩かれ、吹き飛ばされていた。
アイテムストレージから『ただの服』という、言葉通りの防御力皆無の服を取り出し、シノヤはいそいそと着こんで一息吐いた。
傍らの草むらの上には、金髪白騎士の少女が横たわっており、目を回してうんうん唸り声を上げている。
今現在、このF.W.Oのゲーム内には、プレイヤーは存在しない。
だから、この娘はNPCなのだろう。自律型の人工知能と仮初の電子体を持った存在だ。
まさか、懐かしのF.W.Oにログインした途端、フルチン晒してNPCの少女を気絶させる羽目になるとは想像していなかった。
いくらNPCとはいえ、見かけ年下の女の子を放置するのも気まずい。
とりあえず、もともと目的はないのだから、シノヤは少女が目覚めるのを気長に待つことにした。
待つついでに、少女のステータスを確認してみる。
「えっと、F.W.Oも久しぶりだし……うーん、なんだっけ? あ、そうそう思い出した。鑑定スキル実行!――って。ああ、この時代はまだ音声コマンドできないんだっけか。面倒な……」
近年では当たり前になった音声コマンド入力方式だが、一般のVRMMOで基本システムとして実装されるようになったのは7年ほど前。
F.W.Oは10年前のVRMMORPG。まだコンソールのコマンド一覧からの手入力での選択方式だったはずだ。
シノヤは手元にコンソールを表示させようとしたが――
『鑑定スキル実行します』
システムナビゲーターの音声が流れ、ウィンドウに少女のステータスが表示された。
「……あれ? ま、いっか」
いつもの業務でやっているバグ探しではないのだから、出てしまったものは仕方ない。
シノヤは気にかけずに、少女のステータスに目を通した。
少女の名前は、エミリア・フル・フォン・ファシリア。
職業は聖騎士。年は16歳。レベルは32。称号、姫騎士。
「お? 称号持ち。となると、なんかのイベントキャラか?」
NPCで称号を持つのは、一般的な案山子NPCとは異なり、イベントに関連するキャラクターであることが多い。
プレイヤーはNPCをサポートキャラとすることもできるが、それもまた専用のイベントキャラだ。そこら辺の村の名前を教えるだけの村人など、連れ回すことはできない。
まさか、さっきのフルチンがイベントフラグってことはないよな……
馬鹿な考えを振り払いつつ、シノヤはステータスのキャラクター備考を読み進めた。
「亡国ファシリア王家の第二王女……?」
ファシリア王国?
聞かない国名だった。10年前の記憶なので、単にシノヤが覚えていない可能性もなくはない。
魔族の侵攻により、王都が焼かれ、王家の者はこのエミリアを残し、すべて惨殺されたらしい。
「王家の生き残り……悲劇の姫騎士、ね……」
ただの架空の設定ながらも、哀れに感じ、シノヤは少女の金糸のような金髪を何気なく手櫛で梳いていた。
(……なんか、すごいさらさらだな)
リアルで異性とまともに触れ合える機会さえない悲しいシノヤは、不覚にもどきりとしてしまった。
10年前のキャラだというのに、製作陣は実にいい仕事をしたものだ。
これなら、最近のVRMMOとも遜色ない。
そこまで考えてから、自分で思った事柄に疑問が浮かんだ。
(いや、これはおかしい)
先述した通りにVR技術は日進月歩。
10年前の技術と現在の技術が、同等なはずがないのだ。
シノヤはあらためて、横たわるエミリアを観察した。
額には汗が浮かび、金髪が幾筋か張り付いている。
長く繊細な睫毛も見て取れるし、薄い唇にはやや朱が差している。
純白の鎧のささやかに盛り上がった胸部は、呼吸に合わせてわずかに上下しているし、頬を突つくと弾力もある。
次にシノヤは周囲の風景を見回した。
森の木々に埋もれかけた遺跡、といった風情。
頭上の枝葉の天蓋からは、暖かな木漏れ日が差し込んでいるし、肌をすり抜ける風は冷ややかで気持ちいい。
遺跡の岩肌はざらざらして、触ると砂となって落ち、足元の草を千切って放ると、風に巻かれて飛ばされていった。
現代VR技術は、かなりの精度で現実をシミュレートしていた。もはやもうひとつの現実とも言っていい。
しかしそれは、あくまで”現代”で、10年も昔に確立していたわけではない。
そう、10年ぶりにF.W.Oの地に降り立って、最初に違和感を覚えなかったのが違和感だったのだ。
現代技術に慣れきった者にとって、10年もの過去の遺物など、思い出補正との差異にがっかりして然るべし。
思い出は、思い出として記憶に留めておくのが一番とかいうやつだ。
今感じているVR世界は、明らかに現代の最新技術を用いたもの。
よくよく思い返すと、以前のF.W.Oでは、自然を美しく感じれるほどではなかったし、NPCのディティールもかなり粗く、表情も冷たい人形感があった。お世辞にも、こんな自然な状態ではなかった。
(どういうわけだろう……? 最低でも、最新の論理モジュールや映像ジェネレーターが使われている?)
今回、システム管理者としてアクセスしたわけでないので、各ソフトウェアのバージョンは確認できない。
しかし、この分では、最新のソフトウェアに更新されていると見て、間違いなさそうだ。
(うん? 待てよ。ああ、そういうことか!)
シノヤの会社では、管理費の節減のため、VRMMOの上位システムとして、相互情報共有化システムが据えられている。
これは、最新の技術を管理下のゲームすべてに自動的にアップデートするもので、これにより稼動するすべてVRMMO世界で、均一で高精度な世界観が維持されている。
特に、人工知能モジュールは特許を得ている独自のもので、自己学習はもとより、自社の数多の各ゲームに参加している年間数十万を超えるプレイヤーたちの行動理論を随時データベース化し、新たな人工知能の雛形としてフィードバックしている。
そのため、人工知能は多種多様化し、今やゲーム内に於いて、NPCとプレイヤーの判別ができないほどのレベルにまで達していた。
社内ネットワークでは繋がっていたため、そういった上位システムの恩恵を、F.W.Oもまたサービスが停止されてなお、ひっそりと受け続けてきたのだろう。
足りないマシンスペックは、サービスが停止されたことでプレイヤーに割くリソースが少なくなり、どうにかなったというところか。
そうなると、このF.W.O世界は、10年もの間、人間の干渉を受けることなく、独自で発展してきた異世界ともいえる。
ただの懐かしさからの興味本位だったが、なにやら俄然意欲が湧いてきた。
懐かしき記憶の中の世界が、この10年でどのような変貌を遂げたかなど、知るのはこの世で自分ひとりだけ。
数日遅れのクリスマスプレゼントにしては、なんとも豪勢なものだろう。
この少女エミリアの亡国という設定だって、実際にNPC間でファシリアという王国が興され、滅亡したこの世界での現実なのかもしれない。
なんか、テンション上がってきた。早く、少女から世界の情勢を聞いてみたい。
「う、ん……」
うきうきしてシノヤが待っていると、エミリアの眼がうっすらと開いた。
細められた隙間から、淡い翠緑玉色の瞳が窺える。
「あ、気づいた? 俺は――」
シノヤが思わず上体を屈めて覗き込むと、目を見開いた少女と至近距離で視線が合致した。
「き、きゃああああぁぁぁぁ――!」
すぱーん!
視界の外から平手が一閃――
シノヤは横っ面を叩かれ、吹き飛ばされていた。
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