2 / 8
プロローグ
VRMMORPG『F.W.O』
しおりを挟む
祇乃一也(しの かずや)、24歳男。
しがない会社員2年生である。
某地方2流大学を卒業し、一応は大学新卒ということで、なんとか就職にも成功した。
趣味が高じて入った会社は、とあるゲームメーカーのシステム部門。
十数年前から実用化されたVRMMOの分野の発展は目覚ましく、今やゲームといえばバーチャルリアリティが当たり前の時代となってきた。
その中でも、一也が入社したのは、VRMMOの先駆けともいえる老舗メーカー……といえば聞こえはいいが、結局は後発の最新技術を持った他メーカーに押されがちな、中小企業である。
なにせこの分野は、最新技術で持てはやされただけに、競合が凄まじく多い。
しかも、ユーザーは移ろいやすく、良く言えば流行に敏感で、悪く言えば飽きっぽい。
業界は、生き馬の目を抜く厳しさなのである。
ユーザーとしての学生時代は、にわか専門家っぽく語っていた一也だったが、実際にその世界に身を投じてみて、いかに自分が無知だったかを身を以って知った。
世の中にはコストと予算があり、それは絶対だということ。
入社面接で、誇らしく入社後の展望を語ったとき、なるほど、面接官が微妙な顔をしていたわけだ。
この年末迫る年の暮れ、一也は人員削減との名のもとに、たった独りで社内のサーバー管理をしていた。
ソフト的な管理は家でもできるが、ハード的なトラブルが起こった場合はそうもいかない。
しかも年末年始は世間一般では長期休暇、ゲームへのアクセス数も夏に匹敵する。
というわけで、いざというときのトラブル対応要因として、ありがたくないことに、大晦日の夜から正月三が日にかけて社内での泊り込み待機を申し付けられた。
年越しを一緒に過ごす、嫁どころか彼女もいない。実家に帰る金銭的余裕もなく、しかも入社2年目の新人とあっては、当番となったのもある意味妥当だろう。なにせ、断われる理由がない。
昨年は本当にど新人で、重責を任せられないと難を逃れたが、技術も向上して仕事にも慣れてきた昨今、待ってましたとばかりの先輩社員の笑顔が眩しかった。
実際にトラブルが起こるまでは、会社の設備を利用してのネットや、年末年始特番の観賞――といきたかったが、「それだけでは仕事と言えんだろ」と上司の余計な一言で、サーバー室の確認作業まで追加で言い渡された。
その分も特別手当は出るわけだし、指示された以上、やらないわけにもいかない。
そんなわけで、一也は件のサーバー室にいた。
時刻は大晦日の23:05。そろそろ新年も明けそうになっているのに、なにやってんだと自問はしたくなる。
サーバー室は自社ビルの1フロアぶち抜きで、まるで物置き場のような壮観さだ。
当初はきっと、整然としていたのだろう。
いくつものサーバー始め専用機器がいくつも区分けされて並び、配線も整理されていたような。
ただ、先に述べた通り、この業界は移ろいやすい。
たったひとつのオンラインゲームで会社が存続できるほど甘くはない。
ユーザを獲得するためにはゲームの種類を増やすしかなく、かといって一度開始されて固定ユーザーが付いたゲームを安易に終了するわけにもいかず。
ユーザーが増えるたび、アップデートが追加されるたび、マシンパワーが不足してくるのは業界の常だ。宿命とも言ってもいい。
そうやって、費やされるハード資源はどんどん増えていく。そして、ついにはこうした伏魔殿の出来上がりだ。
これらすべてを把握している人っているのだろうか。
真冬でも冷房を入れないとマシンが熱暴走してしまうフロア内。
足元を這う膨大な量の配線を引っ掛けて、大惨事にだけはならないように細心の注意を払いつつ、一也は用心して進んでいく。
やることは、各種ゲームと各サーバーの稼働状況のリストとの照らし合わせ、ハードメンテナンスの時期の確認、などなど。
サービスの終了や、マシンスペックの不足により、実際には稼動していない機器も多い。
使用停止中サーバーの再利用可能か不可能かなども、ついでに確認していく。
「ん? なんでこれ、電源入ってんだ?」
一也はフロアの片隅の、他の機器に埋もれそうになっている、とあるサーバーの前で足を止めた。
機器に刻印された管理番号と、リストに記載された管理番号を照合すると、そのサーバーは10年も以前にサービス停止されたはずの、『ファンタズマゴリア戦記オンライン』。通称、F.W.O。
この会社初のVRMMORPGで、それなりに人気を博した名作だ。
しかし、11年前に開始されたサービスは、わずか1年を待たずして停止――いや、廃止された。
それというのも、このF.W.O自体に問題があったわけではなく、10年前に技術的な問題指摘から規制がかかり、当時すべてのVRMMOがいったん廃止されたのだ。
リストでも、書類上はF.W.Oごとこのサーバーは廃棄されたものとなっている。
大方、手続きだけして廃棄したつもりで、実際は忘れ去られて手付かずにそのままだったというオチだろう。
10年もの間、誰も気づかないとか、自分の勤める会社ながら、ずぼら過ぎる。
なんという電気代の無駄。人員削減の前に、こういう無駄をカットしようよと、超過業務を押し付けられた一也などは苦々しく思ってしまう。
「それにしても、F.W.Oか……懐かしいなぁ」
一也にしては、ゲーム最盛期の当時14歳の中学生。人生初のVRMMORPGで、すごくハマった記憶がある。
突然のサービス停止には、マジ泣きして2日ほど学校を休んだほどだ。
思い出補正もあり、内容までは詳しく思い出せないが、物凄く楽しかったとのイメージだけ残っている。
「本来はサービス終了前に、登録者本人で事前にアカウント削除しないといけなかったんだけど、意地になって最後まで消さなかったんだっけ……」
そう、アカウントは残っている。
不意に、一也は思い至った。
サーバー自体はネットに繋がっておらず、外部からはログインできない。でも、社内ネットワークからなら、システム管理上、このフロアにある以上はログイン可能なはず。
それは、懐かしさによる興味本位でしかない、ちょっとした気紛れだった。
「うん、いい暇つぶしができそうだ」
一也は確認作業を一時中断し、鼻歌交じりにシステム管理室へと移動した。
しがない会社員2年生である。
某地方2流大学を卒業し、一応は大学新卒ということで、なんとか就職にも成功した。
趣味が高じて入った会社は、とあるゲームメーカーのシステム部門。
十数年前から実用化されたVRMMOの分野の発展は目覚ましく、今やゲームといえばバーチャルリアリティが当たり前の時代となってきた。
その中でも、一也が入社したのは、VRMMOの先駆けともいえる老舗メーカー……といえば聞こえはいいが、結局は後発の最新技術を持った他メーカーに押されがちな、中小企業である。
なにせこの分野は、最新技術で持てはやされただけに、競合が凄まじく多い。
しかも、ユーザーは移ろいやすく、良く言えば流行に敏感で、悪く言えば飽きっぽい。
業界は、生き馬の目を抜く厳しさなのである。
ユーザーとしての学生時代は、にわか専門家っぽく語っていた一也だったが、実際にその世界に身を投じてみて、いかに自分が無知だったかを身を以って知った。
世の中にはコストと予算があり、それは絶対だということ。
入社面接で、誇らしく入社後の展望を語ったとき、なるほど、面接官が微妙な顔をしていたわけだ。
この年末迫る年の暮れ、一也は人員削減との名のもとに、たった独りで社内のサーバー管理をしていた。
ソフト的な管理は家でもできるが、ハード的なトラブルが起こった場合はそうもいかない。
しかも年末年始は世間一般では長期休暇、ゲームへのアクセス数も夏に匹敵する。
というわけで、いざというときのトラブル対応要因として、ありがたくないことに、大晦日の夜から正月三が日にかけて社内での泊り込み待機を申し付けられた。
年越しを一緒に過ごす、嫁どころか彼女もいない。実家に帰る金銭的余裕もなく、しかも入社2年目の新人とあっては、当番となったのもある意味妥当だろう。なにせ、断われる理由がない。
昨年は本当にど新人で、重責を任せられないと難を逃れたが、技術も向上して仕事にも慣れてきた昨今、待ってましたとばかりの先輩社員の笑顔が眩しかった。
実際にトラブルが起こるまでは、会社の設備を利用してのネットや、年末年始特番の観賞――といきたかったが、「それだけでは仕事と言えんだろ」と上司の余計な一言で、サーバー室の確認作業まで追加で言い渡された。
その分も特別手当は出るわけだし、指示された以上、やらないわけにもいかない。
そんなわけで、一也は件のサーバー室にいた。
時刻は大晦日の23:05。そろそろ新年も明けそうになっているのに、なにやってんだと自問はしたくなる。
サーバー室は自社ビルの1フロアぶち抜きで、まるで物置き場のような壮観さだ。
当初はきっと、整然としていたのだろう。
いくつものサーバー始め専用機器がいくつも区分けされて並び、配線も整理されていたような。
ただ、先に述べた通り、この業界は移ろいやすい。
たったひとつのオンラインゲームで会社が存続できるほど甘くはない。
ユーザを獲得するためにはゲームの種類を増やすしかなく、かといって一度開始されて固定ユーザーが付いたゲームを安易に終了するわけにもいかず。
ユーザーが増えるたび、アップデートが追加されるたび、マシンパワーが不足してくるのは業界の常だ。宿命とも言ってもいい。
そうやって、費やされるハード資源はどんどん増えていく。そして、ついにはこうした伏魔殿の出来上がりだ。
これらすべてを把握している人っているのだろうか。
真冬でも冷房を入れないとマシンが熱暴走してしまうフロア内。
足元を這う膨大な量の配線を引っ掛けて、大惨事にだけはならないように細心の注意を払いつつ、一也は用心して進んでいく。
やることは、各種ゲームと各サーバーの稼働状況のリストとの照らし合わせ、ハードメンテナンスの時期の確認、などなど。
サービスの終了や、マシンスペックの不足により、実際には稼動していない機器も多い。
使用停止中サーバーの再利用可能か不可能かなども、ついでに確認していく。
「ん? なんでこれ、電源入ってんだ?」
一也はフロアの片隅の、他の機器に埋もれそうになっている、とあるサーバーの前で足を止めた。
機器に刻印された管理番号と、リストに記載された管理番号を照合すると、そのサーバーは10年も以前にサービス停止されたはずの、『ファンタズマゴリア戦記オンライン』。通称、F.W.O。
この会社初のVRMMORPGで、それなりに人気を博した名作だ。
しかし、11年前に開始されたサービスは、わずか1年を待たずして停止――いや、廃止された。
それというのも、このF.W.O自体に問題があったわけではなく、10年前に技術的な問題指摘から規制がかかり、当時すべてのVRMMOがいったん廃止されたのだ。
リストでも、書類上はF.W.Oごとこのサーバーは廃棄されたものとなっている。
大方、手続きだけして廃棄したつもりで、実際は忘れ去られて手付かずにそのままだったというオチだろう。
10年もの間、誰も気づかないとか、自分の勤める会社ながら、ずぼら過ぎる。
なんという電気代の無駄。人員削減の前に、こういう無駄をカットしようよと、超過業務を押し付けられた一也などは苦々しく思ってしまう。
「それにしても、F.W.Oか……懐かしいなぁ」
一也にしては、ゲーム最盛期の当時14歳の中学生。人生初のVRMMORPGで、すごくハマった記憶がある。
突然のサービス停止には、マジ泣きして2日ほど学校を休んだほどだ。
思い出補正もあり、内容までは詳しく思い出せないが、物凄く楽しかったとのイメージだけ残っている。
「本来はサービス終了前に、登録者本人で事前にアカウント削除しないといけなかったんだけど、意地になって最後まで消さなかったんだっけ……」
そう、アカウントは残っている。
不意に、一也は思い至った。
サーバー自体はネットに繋がっておらず、外部からはログインできない。でも、社内ネットワークからなら、システム管理上、このフロアにある以上はログイン可能なはず。
それは、懐かしさによる興味本位でしかない、ちょっとした気紛れだった。
「うん、いい暇つぶしができそうだ」
一也は確認作業を一時中断し、鼻歌交じりにシステム管理室へと移動した。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
Free Emblem On-line
ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。
VRMMO『Free Emblem Online』
通称『F.E.O』
自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。
ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。
そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。
なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。
神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜
FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio
通称、【GKM】
これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。
世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。
その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。
この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。
その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…
最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO
無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。
名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。
小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。
特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。
姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。
ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。
スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。
そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。
VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?
ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚
そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?
異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!
リュース
ファンタジー
主人公の青年、藤堂飛鳥(とうどう・あすか)。
彼は、新発売のVRMMOを購入して帰る途中、事故に合ってしまう。
だがそれは神様のミスで、本来アスカは事故に遭うはずでは無かった。
神様は謝罪に、チートスキルを持っての異世界転生を進めて来たのだが・・・。
アスカはそんなことお構いなしに、VRMMO!
これは、神様に貰ったチートスキルを活用して、VRMMO世界を楽しむ物語。
異世界云々が出てくるのは、殆ど最初だけです。
そちらがお望みの方には、満足していただけないかもしれません。
子ウサギは竜王様に寵愛されたい
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
私は餌だ。
目の前の巨大な竜にとって、食物連鎖の最弱の底辺の私等ーー…
この小説はなろうでも掲載されております。
(なろうにあるPVお礼話/竜王に会うちょっと前のお話し/酔っ払った女神さん/ファンダムの外で/は此方には載せておりません。申し訳無いですが御理解お願い致します)
↓各章の見かた↓
1章
2章
番外編 バレンタイン
( 竜王様の執事見習&メイド、番様の護衛やらせて頂きます 別部屋)
2.5章
コンカツ~ありふれた、けれど現実的じゃない物語~
音無威人
恋愛
お見合い専門のオンラインゲーム『コンカツ』に熱中する日々を送る蟻口光太。ポジティブぼっちな彼はある日、『コンカツ』の中で毒舌系美少女クラリと出会う。
「ごめんなさい。私暗くて惨めで情けなくてへぼくて地味でクズでゴミでダメダメな男性を見抜く力に昔からとっても長けているんですよね」
いきなり毒を吐かれた蟻口はなぜかクラリとコミュ障改善トレーニングに励むことになり……?
ポジティブぼっち男子と毒舌系ナルシスト美少女のちょっとおかしなラブコメもの。
※小説家になろう、ノベルアッププラスにも掲載しています
Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷
くみたろう
ファンタジー
彼女の名前は東堂翠。
怒りに震えながら、両手に持つ固めの箱を歪ませるくらいに力を入れて歩く翠。
最高の一日が、たった数分で最悪な1日へと変わった。
その要因は手に持つ箱。
ゲーム、Anotherfantasia
体感出来る幻想郷とキャッチフレーズが付いた完全ダイブ型VRゲームが、彼女の幸せを壊したのだ。
「このゲームがなんぼのもんよ!!!」
怒り狂う翠は帰宅後ゲームを睨みつけて、興味なんか無いゲームを険しい表情で起動した。
「どれくらい面白いのか、試してやろうじゃない。」
ゲームを一切やらない翠が、初めての体感出来る幻想郷へと体を委ねた。
それは、翠の想像を上回った。
「これが………ゲーム………?」
現実離れした世界観。
でも、確かに感じるのは現実だった。
初めて続きの翠に、少しづつ増える仲間たち。
楽しさを見出した翠は、気付いたらトップランカーのクランで外せない大事な仲間になっていた。
【Anotherfantasia……今となっては、楽しくないなんて絶対言えないや】
翠は、柔らかく笑うのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる