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第8話異常な正義感
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少女が暴れない様に念動力で浮かせて移動させるランを見て、ミユはため息を吐く。
「とりあえず私の部屋に着いたけど、本当に警察に保護してもらわなくて良いの?」
「警察に送ったらあいつらに襲われて壊滅っす。それなら私達が保護した方がマシだと思いますけど」
「確かにそうなんだけど・・・・もうなにも言わない」
指紋認証で玄関を開け、警戒しながら6階の自分の部屋の中に入る。
玄関がオートロックされると、少女をリビングのカーペットに座らせ、ミユは窓を覗き敵がいないか監視、ランは少女のお守りを担当する。
少女は逃げようとするが、ランに抑え込まれる。
「お姉さん達はあなたの味方っす、怖い人から守ってあげるからおとなしくしてほしいっすよ」
ランが優しい口調で話しかけていると、部屋に霧が発生する。
ミユとランは周囲を見回すとテーブルの上に切り裂きの殺人鬼達の1人、長い腕を持つ者がヤンキー座りをしていた。
「ロング!」
少女が長い腕を持つ者の名前を言う。
「そんな言葉に騙されないでくださいボス、こいつらはボスから我々を切り離そうとしている。この意味、ボスなら分かりますよね」
ナイフを構えながらその長い腕で少女を取り返そうとする。
それを受け入れる様に少女は暴れ、ランの拘束を振り解こうとした。
だがミユのイスによる後ろからの殴打によりロングはテーブルから落下し、悶える。
「早く逃げる準備!」
「分かったっす!」
玄関に走り、ドアを開け、霧が立ち込める廊下を駆け、急いでエレベーターの下ボタンを押す。
「早く来て!」
霧が立ち込める中、焦るミユ。
すると早いテンポの足音が聞こえて来た。
「ボスを返せー!」
迫り来るロングの魔の手。
そのピンチに駆けつけたのは、黒き戦士の2人だった。
「どけー!」
ロングのナイフが黒き戦士となったセイギに迫る。
「無駄だ」
セイギは紫色のオーラを放出、加速し、ロングにクロスカウンターが如く捻りを加えた拳をくらわせた。
「グッ」
後ずさりするロングは瞬間移動を行おうとする。
しかし黒き戦士であるストロンギストが瞬時に首を掴み上げる。
「破壊」
流れ出す破壊の力によって、ロングの体が消えて行く。
「ボスーーーーーーー!」
叫びを上げながら消滅したロングの光景を見て、少女は泣き叫ぶ。
すると突然切り裂きの殺人鬼達3人がエレベーターの隣にある階段から登って来た。
「「「よくもロングをー!」」」
仲間を殺された事に怒りの感情をむき出しにし、ナイフでストロンギストとセイギを刺しにかかる。
とっ、ようやくエレベーターが到着し、ランとミユは少女を連れ、急いで乗り込む。
1階のボタンを押し、ドアを閉めるボタンを押す。
ドアが閉まり、1階に切り裂きの殺人鬼達がいないかを警戒しながら、ミユは疑問だった事を喋り始める。
「1つ、どうやって私の部屋に切り裂きの殺人鬼達が入って来たか。2つ、なんでこの子があいつの名前を知っているのか。3つ、あの黒い奴らはなんなのか」
「確かにそうっす。特に3つ目の2人が気になるっすね」
「黒い奴の1人は不死身だったあいつを簡単に倒した。あの2人がいなければ一生殺人鬼達に追いかけ回されるところだったかもしれない」
「逆に言えば黒い奴らに頼らなければ仕事は終わらないと言う事っす」
「協力を得られればこの事件が終わる、それで良いじゃない」
「あんな格好した奴らと協力するんすか? おー怖い怖い」
そんな会話をしているとエレベーターが1階に到着する。
ドアが開き、少女を浮かせたまま全速力で飛び出して行く。
霧が発生していると言う事は切り裂きの殺人鬼達がいる事が伺える。
廊下を突っ走り、ミユはデバイスを取り出し、ヤマトに電話をかける。
プルプルと着信音が鳴る。
繋がった。
「もしもしキカギさん・・・・・」
『私メリー。今ボスを取り戻しに来たの~』
可愛らしい声がデバイスから流れ出し、思わず電話を切る。
「なんなの今の声」
恐怖で身震いしながら、デバイスで自動運転の車を呼ぶ。
すると6階切り裂きの殺人鬼達と戦闘を行なっていたはずの黒き戦士2人が待ち構えていた。
「君達、大丈夫か」
「えぇ、なんとか、それより早くここから逃げないと」
「なら俺達が護衛として君達を守ろう。あいつらを倒せるのはストロンギストだけだからな」
「お願いするわ。オンガ、これで良い?」
「分かったっす」
腑に落ちないランだが、一応返事を返しておく。
とっ、車が到着したアナウンスがデバイスから流れ出す。
「とにかく走れ。死にたくないならなぁ」
ストロンギストの言葉に促され、少女を連れたまま走り出すランとミユ。
それに着いて行くセイギとストロンギスト。
「あった。早く乗って」
全員車に乗り込む。
「車を走らせて」
焦りながらミユはコンピューターに指示を出す。
しかし一向に動く気配がない。
「なんで、なんで動かないの?」
「ストロンギスト、車を動かしてくれ」
「分かった」
ストロンギストは破壊の力で〈車が動かない〉と言う概念を破壊し、動く様にする。
エンジンがかかり、動き出す車。
ランとミユが絶句しているのを見て、セイギとストロンギストは口をクラッシャーオープンして笑った。
「私の能力を振り切るなんて。ストロンギストって奴、仲間を殺しておいて私達から逃げれると思ってるのかしら」
霧に潜む1人の切り裂きの殺人鬼達は持っている包丁の刃を見て、ニヤリと笑い、瞬間移動を行なった。
「とりあえず私の部屋に着いたけど、本当に警察に保護してもらわなくて良いの?」
「警察に送ったらあいつらに襲われて壊滅っす。それなら私達が保護した方がマシだと思いますけど」
「確かにそうなんだけど・・・・もうなにも言わない」
指紋認証で玄関を開け、警戒しながら6階の自分の部屋の中に入る。
玄関がオートロックされると、少女をリビングのカーペットに座らせ、ミユは窓を覗き敵がいないか監視、ランは少女のお守りを担当する。
少女は逃げようとするが、ランに抑え込まれる。
「お姉さん達はあなたの味方っす、怖い人から守ってあげるからおとなしくしてほしいっすよ」
ランが優しい口調で話しかけていると、部屋に霧が発生する。
ミユとランは周囲を見回すとテーブルの上に切り裂きの殺人鬼達の1人、長い腕を持つ者がヤンキー座りをしていた。
「ロング!」
少女が長い腕を持つ者の名前を言う。
「そんな言葉に騙されないでくださいボス、こいつらはボスから我々を切り離そうとしている。この意味、ボスなら分かりますよね」
ナイフを構えながらその長い腕で少女を取り返そうとする。
それを受け入れる様に少女は暴れ、ランの拘束を振り解こうとした。
だがミユのイスによる後ろからの殴打によりロングはテーブルから落下し、悶える。
「早く逃げる準備!」
「分かったっす!」
玄関に走り、ドアを開け、霧が立ち込める廊下を駆け、急いでエレベーターの下ボタンを押す。
「早く来て!」
霧が立ち込める中、焦るミユ。
すると早いテンポの足音が聞こえて来た。
「ボスを返せー!」
迫り来るロングの魔の手。
そのピンチに駆けつけたのは、黒き戦士の2人だった。
「どけー!」
ロングのナイフが黒き戦士となったセイギに迫る。
「無駄だ」
セイギは紫色のオーラを放出、加速し、ロングにクロスカウンターが如く捻りを加えた拳をくらわせた。
「グッ」
後ずさりするロングは瞬間移動を行おうとする。
しかし黒き戦士であるストロンギストが瞬時に首を掴み上げる。
「破壊」
流れ出す破壊の力によって、ロングの体が消えて行く。
「ボスーーーーーーー!」
叫びを上げながら消滅したロングの光景を見て、少女は泣き叫ぶ。
すると突然切り裂きの殺人鬼達3人がエレベーターの隣にある階段から登って来た。
「「「よくもロングをー!」」」
仲間を殺された事に怒りの感情をむき出しにし、ナイフでストロンギストとセイギを刺しにかかる。
とっ、ようやくエレベーターが到着し、ランとミユは少女を連れ、急いで乗り込む。
1階のボタンを押し、ドアを閉めるボタンを押す。
ドアが閉まり、1階に切り裂きの殺人鬼達がいないかを警戒しながら、ミユは疑問だった事を喋り始める。
「1つ、どうやって私の部屋に切り裂きの殺人鬼達が入って来たか。2つ、なんでこの子があいつの名前を知っているのか。3つ、あの黒い奴らはなんなのか」
「確かにそうっす。特に3つ目の2人が気になるっすね」
「黒い奴の1人は不死身だったあいつを簡単に倒した。あの2人がいなければ一生殺人鬼達に追いかけ回されるところだったかもしれない」
「逆に言えば黒い奴らに頼らなければ仕事は終わらないと言う事っす」
「協力を得られればこの事件が終わる、それで良いじゃない」
「あんな格好した奴らと協力するんすか? おー怖い怖い」
そんな会話をしているとエレベーターが1階に到着する。
ドアが開き、少女を浮かせたまま全速力で飛び出して行く。
霧が発生していると言う事は切り裂きの殺人鬼達がいる事が伺える。
廊下を突っ走り、ミユはデバイスを取り出し、ヤマトに電話をかける。
プルプルと着信音が鳴る。
繋がった。
「もしもしキカギさん・・・・・」
『私メリー。今ボスを取り戻しに来たの~』
可愛らしい声がデバイスから流れ出し、思わず電話を切る。
「なんなの今の声」
恐怖で身震いしながら、デバイスで自動運転の車を呼ぶ。
すると6階切り裂きの殺人鬼達と戦闘を行なっていたはずの黒き戦士2人が待ち構えていた。
「君達、大丈夫か」
「えぇ、なんとか、それより早くここから逃げないと」
「なら俺達が護衛として君達を守ろう。あいつらを倒せるのはストロンギストだけだからな」
「お願いするわ。オンガ、これで良い?」
「分かったっす」
腑に落ちないランだが、一応返事を返しておく。
とっ、車が到着したアナウンスがデバイスから流れ出す。
「とにかく走れ。死にたくないならなぁ」
ストロンギストの言葉に促され、少女を連れたまま走り出すランとミユ。
それに着いて行くセイギとストロンギスト。
「あった。早く乗って」
全員車に乗り込む。
「車を走らせて」
焦りながらミユはコンピューターに指示を出す。
しかし一向に動く気配がない。
「なんで、なんで動かないの?」
「ストロンギスト、車を動かしてくれ」
「分かった」
ストロンギストは破壊の力で〈車が動かない〉と言う概念を破壊し、動く様にする。
エンジンがかかり、動き出す車。
ランとミユが絶句しているのを見て、セイギとストロンギストは口をクラッシャーオープンして笑った。
「私の能力を振り切るなんて。ストロンギストって奴、仲間を殺しておいて私達から逃げれると思ってるのかしら」
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