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太陽になりたいひまわり
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小さな丘の上に、ひとりぼっちの子どものヒマワリがいました。
体もおかおもまだ緑色、黄色とオレンジ色のキレイな大人になるまではもう少しです。
でも、まだタネだったころにひとり風で遠くまで飛ばされてしまったヒマワリは
自分が大きくなったらどうなるのか分かりませんでした。
「ボク・・・これからどうなるんだろう?」
不安なとき、ヒマワリはいつも歌を歌います。
その歌を、どこで聞いたのかもわかりません、
その歌の意味さえ子どものヒマワリには分かりませんでした。
でもヒマワリはいつの間にかその歌を知っていて、歌えたのです。
そうして雨の日も風の日も、雪が降る時も嵐の日でさえも、
ヒマワリは一人でその歌をいっしょうけんめい歌いました。
そしてたくさんの日が経って、ヒマワリはついに丘の上で大きな花を咲かせます。
黄色とオレンジが混ざったそれはそれは綺麗で立派なヒマワリです。
「ボク、ちゃんと大人になれたんだ!」
大きく育ったヒマワリは何もない丘の上で今日も一人お日様を見つめて歌います。
「あれ?」
お日様に照らされた自分のカゲが目の前にありました。
「このカゲ・・・どこかで・・・」
遠い昔、ボクがまだタネだった頃・・・
始めて見た景色がそのカゲととっても似ています。
「そっか!じゃああのカゲも・・・歌も・・・ボクはお母さんから教わっていたんだ!」
ずっとずっと思い出せなかった思い出です、
そして大人になったヒマワリは自然と歌の意味さえ少しずつ分かるようになりました。
ヒマワリは思わずうれしくてなみだが出ました。
そしてその時、ヒマワリは大きな夢を持ちました。
「いつか、ボクもあのお日様になってみんなをお母さんから教わった歌みたいに照らせるようになりたい」と。
ヒマワリは今日も精一杯の大きな声を歌を歌います、あのお日様まで届くように・・・。
すると、とつぜんお空から大きな声が聞こえました。
「キレイな歌声をありがとうヒマワリさん、君もひとりぼっちなのかい?」
空たかくからひびく大きな声、ヒマワリはとてもびっくりしました!
「あなたはおひさま・・・ですか!?」
「ああそうさ、わたしはおひさま、みんなを照らす太陽だ!」
ヒマワリは体中にひびくお日様の声に少しだけこわがりながらも聞きます。
「お日様!どうしたらあなたのようにみんなを照らせますか?ボクも、みんなを照らしたい!」
「わたしと同じくみんなを照らす・・・?ふふ、じゃあヒマワリくん、君には違うものを照らしてもらおうかな?」
お日様が不思議なことを言います。
「違うものを照らす・・・?違うものって、なんですか・・・?」
「君の歌声はとってもステキな声、だから君にはその歌でみんなの体を照らすんじゃなくてみんなの心を照らしてもらいたい。」
「心を照らす・・・?」
「わたしがみんなの体を照らしてヒマワリくんがみんなの心を照らす、そしたらみんなが幸せになると思わないか?」
ヒマワリは一生懸命考えます
ボクはボクのやり方でみんなを照らせるかも知れない・・・!!
ヒマワリの心は夢でいっぱいになりました。
「世界中のお花も、人の心も、世界中の動物の心も、ボクが照らしたい!ボク、やります!」
心の底からヒマワリがそう叫んだその時、ヒマワリの体がじめんからうかび上がりました。
たかくたかく上がって・・・ヒマワリはお日さまと合体しました!!
まん丸だったお日さまはヒマワリのように大きな花を咲かせました。
「ありがとうヒマワリくん、わたしにとって君が初めてのともだちだよ」
それはヒマワリにとっても同じことでした。
「うん!ボクも同じです!」
それからというもの、お日様とヒマワリは一生懸命照らして、一生懸命歌って
生きとし生けるもの全ての体も心も照らしていきました。
そして・・・地球にはたくさんのヒマワリが咲き誇り、
人も動物もみんなが笑顔の幸せな星になりましたとさ・・・。
命の歌
①緑の君も 緑の君も ②緑の君も 緑の君も
お日さまを見て 大きな花へ オレンジ色の 大きな花に
歌いましょう みんなのために 届けましょう みんなのために
歌いましょう 愛するわが子へ 届けましょう 優しい歌を
世界に花を咲かせましょう 世界に夢を届けましょう
③咲かせた君は 咲かせた君は ④咲かせた君は 咲かせた君は
地上のお日さま みんなに夢を 二つのお日さま 手を取り合って
歌いましょう 希望のために 歌いましょう 世界のために
届けましょう 世界に光を 届けましょう 世界のために
世界に夢を届けましょう 世界に夢を届けましょう
世界に花を咲かせましょう 世界に花を咲かせましょう
体もおかおもまだ緑色、黄色とオレンジ色のキレイな大人になるまではもう少しです。
でも、まだタネだったころにひとり風で遠くまで飛ばされてしまったヒマワリは
自分が大きくなったらどうなるのか分かりませんでした。
「ボク・・・これからどうなるんだろう?」
不安なとき、ヒマワリはいつも歌を歌います。
その歌を、どこで聞いたのかもわかりません、
その歌の意味さえ子どものヒマワリには分かりませんでした。
でもヒマワリはいつの間にかその歌を知っていて、歌えたのです。
そうして雨の日も風の日も、雪が降る時も嵐の日でさえも、
ヒマワリは一人でその歌をいっしょうけんめい歌いました。
そしてたくさんの日が経って、ヒマワリはついに丘の上で大きな花を咲かせます。
黄色とオレンジが混ざったそれはそれは綺麗で立派なヒマワリです。
「ボク、ちゃんと大人になれたんだ!」
大きく育ったヒマワリは何もない丘の上で今日も一人お日様を見つめて歌います。
「あれ?」
お日様に照らされた自分のカゲが目の前にありました。
「このカゲ・・・どこかで・・・」
遠い昔、ボクがまだタネだった頃・・・
始めて見た景色がそのカゲととっても似ています。
「そっか!じゃああのカゲも・・・歌も・・・ボクはお母さんから教わっていたんだ!」
ずっとずっと思い出せなかった思い出です、
そして大人になったヒマワリは自然と歌の意味さえ少しずつ分かるようになりました。
ヒマワリは思わずうれしくてなみだが出ました。
そしてその時、ヒマワリは大きな夢を持ちました。
「いつか、ボクもあのお日様になってみんなをお母さんから教わった歌みたいに照らせるようになりたい」と。
ヒマワリは今日も精一杯の大きな声を歌を歌います、あのお日様まで届くように・・・。
すると、とつぜんお空から大きな声が聞こえました。
「キレイな歌声をありがとうヒマワリさん、君もひとりぼっちなのかい?」
空たかくからひびく大きな声、ヒマワリはとてもびっくりしました!
「あなたはおひさま・・・ですか!?」
「ああそうさ、わたしはおひさま、みんなを照らす太陽だ!」
ヒマワリは体中にひびくお日様の声に少しだけこわがりながらも聞きます。
「お日様!どうしたらあなたのようにみんなを照らせますか?ボクも、みんなを照らしたい!」
「わたしと同じくみんなを照らす・・・?ふふ、じゃあヒマワリくん、君には違うものを照らしてもらおうかな?」
お日様が不思議なことを言います。
「違うものを照らす・・・?違うものって、なんですか・・・?」
「君の歌声はとってもステキな声、だから君にはその歌でみんなの体を照らすんじゃなくてみんなの心を照らしてもらいたい。」
「心を照らす・・・?」
「わたしがみんなの体を照らしてヒマワリくんがみんなの心を照らす、そしたらみんなが幸せになると思わないか?」
ヒマワリは一生懸命考えます
ボクはボクのやり方でみんなを照らせるかも知れない・・・!!
ヒマワリの心は夢でいっぱいになりました。
「世界中のお花も、人の心も、世界中の動物の心も、ボクが照らしたい!ボク、やります!」
心の底からヒマワリがそう叫んだその時、ヒマワリの体がじめんからうかび上がりました。
たかくたかく上がって・・・ヒマワリはお日さまと合体しました!!
まん丸だったお日さまはヒマワリのように大きな花を咲かせました。
「ありがとうヒマワリくん、わたしにとって君が初めてのともだちだよ」
それはヒマワリにとっても同じことでした。
「うん!ボクも同じです!」
それからというもの、お日様とヒマワリは一生懸命照らして、一生懸命歌って
生きとし生けるもの全ての体も心も照らしていきました。
そして・・・地球にはたくさんのヒマワリが咲き誇り、
人も動物もみんなが笑顔の幸せな星になりましたとさ・・・。
命の歌
①緑の君も 緑の君も ②緑の君も 緑の君も
お日さまを見て 大きな花へ オレンジ色の 大きな花に
歌いましょう みんなのために 届けましょう みんなのために
歌いましょう 愛するわが子へ 届けましょう 優しい歌を
世界に花を咲かせましょう 世界に夢を届けましょう
③咲かせた君は 咲かせた君は ④咲かせた君は 咲かせた君は
地上のお日さま みんなに夢を 二つのお日さま 手を取り合って
歌いましょう 希望のために 歌いましょう 世界のために
届けましょう 世界に光を 届けましょう 世界のために
世界に夢を届けましょう 世界に夢を届けましょう
世界に花を咲かせましょう 世界に花を咲かせましょう
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広瀬先生の作品、全て拝読させていただきました。
どれも全て、才能迸る本当素晴らしい作品で、とりわけこの「おひさまになりたいヒマワリ」と「弱虫な俺と強いお前」は俺にとってはアルファポリス史上10指に入る最高傑作です。涙出そう。