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7 すれ違い①
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騎士クラスの寮の前でロジェはいたたまれないようにウロウロと玄関前を行ったり来たりしていた。
『マクシムに会って話し合いたい。でも、どんな顔をして会えばいいんだ…』
喧嘩してから顔を合わさずに時間が過ぎ去ってしまった。しかも、カラスバに脅されて助手兼性欲処理担当になってしまい昨日も記憶がなくなるほどの辱めを受けてしまった。どんな顔をしてマクシムに会えばいいのか…とロジェは悩んでいた。
「君、さっきからいるけどどうしたの?」
寮の管理人らしき壮年の男性がロジェに声をかけてきた。
「えっ…えーと、その、友人に会いに来たんですが…」
「今、騎士クラスは実習の授業で遠征に行ってるから誰もいないよ?」
「ええっ?!」
騎士クラスは実習で遠征があるとは聞いてはいたが、それが今だとは知らなかった。マクシムも言ってくれればと思ったが、喧嘩をしてしまい言いそびれたのかもしれないし、もしくはもうロジェに伝えるまでもなかったのかもしれない。
『…会って話をしたかったな…このままじゃ僕はどうなってしまうのか…やっぱり別れるのかな…』
ロジェは騎士クラスの寮を後にして、自分の魔術クラスの寮に戻ろうと歩いていると、聞きたくない声の男が声をかけてきた。
「ロジェくーん!やっと見つけた!」
「……カラスバくん……」
声がした方を見るとニコニコと自分と同じ魔術クラスのローブを着た黒髪黒目で眼鏡をかけ長い髪を後ろでしばったカラスバがやってきた。
「クラスにもいないから探したよ」
「別に探さなくても後からカラスバ君の研究室に行くよ…」
「ん?ひょっとして元カレに会いに来たんだ?今、騎士クラスは全員、実地訓練の授業でいないんだよね。僕の友人のサレイユが言ってたな。サレイユからいない間、サレイユの恋人に変な虫がつかないように見張っててと頼まれたんだけど、騎士団長の息子の恋人に手を出す人はいないのにすごい心配症なんだよね」
「…はぁ…そうなんだ…」
「まあ対策してるからいいけど」
「あの、僕、一度、寮の部屋に戻るから…」
そう言ってロジェはカラスバと別れて寮に戻るはずだったが、カラスバが何故か後をついてきた。
「…あのカラスバくん…、なんでついてくるの?」
「ロジェくんの寮の部屋、見たいから」
「えっ?いや、それは…特に何もない普通の部屋なんで」
「えーいいじゃん!ロジェくんの部屋みたい!」
『……うざい……』とロジェは内心思ったが、カラスバがこういう時はロジェが嫌がっても無理矢理にでも着いてくるので、仕方なく連れて行くことにした。
「カラスバくんは寮で見かけたことないけど、部屋はどうしてるの?実家から近いとか?」
「研究室にずっといるけど、借家を兄の名義で借りてるよ。そっちに本とか魔道具も置いてあっていくつも部屋があっても物で埋まって困ってるよー。今度、そっちにもロジェくんを連れてってあげるね」
「いや、いいよ…」
「えー遠慮しなくてもいいのに」
カラスバのお喋りにうんざりしながらも、魔術クラスの寮に着いた。建物を見て
「僕も寮に住もうかなあ」
とカラスバが言っててロジェはやめてくれと心の中で思った。魔術クラスは一人で一部屋を割り当てられている。魔術書や魔道具など魔術クラスの生徒は色々と勉学に使う荷物が多いためそうなっている。
「わーロジェくんの部屋、キレイに整理整頓されてるね」
「……」
ロジェは自分の部屋に帰ってきたが、カラスバがいるだけでこんなに居心地が悪くなるのか…と思った。そんなロジェをまったく気にせず、勝手に部屋のベッドに寝転んでカラスバは寛いでいた。
「あの…勝手に寝ないでくれます?」
「ん?一緒に寝たいの?」
「違う!そこは僕のベッド!勝手に寝ないで!」
「でもこのベッド、ロジェくんの匂いがするからロジェくんに抱かれているような気分になってきていい気分だよ」
「いいからこっちの椅子に座ってください!」
カラスバの手を掴んで起こそうとすると、制服のローブを引っ張られてベッドにロジェは倒れ込んでしまった。
「なっ何するんだ!危ないだろ!」
「ねえ、ロジェくんの匂いで僕、勃起しちゃった。ここでしようよ」
「え…」
倒れたロジェの上にカラスバが覆いかぶさってくる。ロジェは肝が冷えた。ここは寮の部屋で壁が薄いので、行為の声が聞こえてしまう。
「ちょっ…ちょっと待って!ここは寮の部屋なんだよ」
「知ってる」
「そうじゃなくて、声が聞こえちゃうからだめだ」
「ふーん、声が聞こえなければいいんだ?じゃあ防音魔法とか静音魔法かけるから」
このままでは部屋で犯されてしまう。ロジェはなんとかやめてもらう方法を考えたが、思いつかない。仕方なく妥協案をカラスバに言う。
「ここじゃだめだから…口でするから続きはカラスバくんの研究室の方で…」
「……へえ、ロジェくんからの提案って初めてかも。まぁ、うん。いいよ。」
『マクシムに会って話し合いたい。でも、どんな顔をして会えばいいんだ…』
喧嘩してから顔を合わさずに時間が過ぎ去ってしまった。しかも、カラスバに脅されて助手兼性欲処理担当になってしまい昨日も記憶がなくなるほどの辱めを受けてしまった。どんな顔をしてマクシムに会えばいいのか…とロジェは悩んでいた。
「君、さっきからいるけどどうしたの?」
寮の管理人らしき壮年の男性がロジェに声をかけてきた。
「えっ…えーと、その、友人に会いに来たんですが…」
「今、騎士クラスは実習の授業で遠征に行ってるから誰もいないよ?」
「ええっ?!」
騎士クラスは実習で遠征があるとは聞いてはいたが、それが今だとは知らなかった。マクシムも言ってくれればと思ったが、喧嘩をしてしまい言いそびれたのかもしれないし、もしくはもうロジェに伝えるまでもなかったのかもしれない。
『…会って話をしたかったな…このままじゃ僕はどうなってしまうのか…やっぱり別れるのかな…』
ロジェは騎士クラスの寮を後にして、自分の魔術クラスの寮に戻ろうと歩いていると、聞きたくない声の男が声をかけてきた。
「ロジェくーん!やっと見つけた!」
「……カラスバくん……」
声がした方を見るとニコニコと自分と同じ魔術クラスのローブを着た黒髪黒目で眼鏡をかけ長い髪を後ろでしばったカラスバがやってきた。
「クラスにもいないから探したよ」
「別に探さなくても後からカラスバ君の研究室に行くよ…」
「ん?ひょっとして元カレに会いに来たんだ?今、騎士クラスは全員、実地訓練の授業でいないんだよね。僕の友人のサレイユが言ってたな。サレイユからいない間、サレイユの恋人に変な虫がつかないように見張っててと頼まれたんだけど、騎士団長の息子の恋人に手を出す人はいないのにすごい心配症なんだよね」
「…はぁ…そうなんだ…」
「まあ対策してるからいいけど」
「あの、僕、一度、寮の部屋に戻るから…」
そう言ってロジェはカラスバと別れて寮に戻るはずだったが、カラスバが何故か後をついてきた。
「…あのカラスバくん…、なんでついてくるの?」
「ロジェくんの寮の部屋、見たいから」
「えっ?いや、それは…特に何もない普通の部屋なんで」
「えーいいじゃん!ロジェくんの部屋みたい!」
『……うざい……』とロジェは内心思ったが、カラスバがこういう時はロジェが嫌がっても無理矢理にでも着いてくるので、仕方なく連れて行くことにした。
「カラスバくんは寮で見かけたことないけど、部屋はどうしてるの?実家から近いとか?」
「研究室にずっといるけど、借家を兄の名義で借りてるよ。そっちに本とか魔道具も置いてあっていくつも部屋があっても物で埋まって困ってるよー。今度、そっちにもロジェくんを連れてってあげるね」
「いや、いいよ…」
「えー遠慮しなくてもいいのに」
カラスバのお喋りにうんざりしながらも、魔術クラスの寮に着いた。建物を見て
「僕も寮に住もうかなあ」
とカラスバが言っててロジェはやめてくれと心の中で思った。魔術クラスは一人で一部屋を割り当てられている。魔術書や魔道具など魔術クラスの生徒は色々と勉学に使う荷物が多いためそうなっている。
「わーロジェくんの部屋、キレイに整理整頓されてるね」
「……」
ロジェは自分の部屋に帰ってきたが、カラスバがいるだけでこんなに居心地が悪くなるのか…と思った。そんなロジェをまったく気にせず、勝手に部屋のベッドに寝転んでカラスバは寛いでいた。
「あの…勝手に寝ないでくれます?」
「ん?一緒に寝たいの?」
「違う!そこは僕のベッド!勝手に寝ないで!」
「でもこのベッド、ロジェくんの匂いがするからロジェくんに抱かれているような気分になってきていい気分だよ」
「いいからこっちの椅子に座ってください!」
カラスバの手を掴んで起こそうとすると、制服のローブを引っ張られてベッドにロジェは倒れ込んでしまった。
「なっ何するんだ!危ないだろ!」
「ねえ、ロジェくんの匂いで僕、勃起しちゃった。ここでしようよ」
「え…」
倒れたロジェの上にカラスバが覆いかぶさってくる。ロジェは肝が冷えた。ここは寮の部屋で壁が薄いので、行為の声が聞こえてしまう。
「ちょっ…ちょっと待って!ここは寮の部屋なんだよ」
「知ってる」
「そうじゃなくて、声が聞こえちゃうからだめだ」
「ふーん、声が聞こえなければいいんだ?じゃあ防音魔法とか静音魔法かけるから」
このままでは部屋で犯されてしまう。ロジェはなんとかやめてもらう方法を考えたが、思いつかない。仕方なく妥協案をカラスバに言う。
「ここじゃだめだから…口でするから続きはカラスバくんの研究室の方で…」
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