2 / 36
2 痴話喧嘩から始まる出合い②
しおりを挟む
「……ここは?」
ロジェは目を覚ますといつもとは違う寝心地のベッドに寝ていた。まだ寝ぼけている頭で考える。先程の騎士団長の息子とどこかの令息の美少年が隠れて性交をしていて見てしまい、そこをクラスメートのノシタモクに見つかったのは現実だったのか…と急激に心が焦り始めた。
「ここから早く逃げないと…」
「逃げるってどこに?」
いつの間にか、そのクラスメートのカラスバ=ノシタモクがベットサイドに立っていて、ロジェは心底驚いた。
「ノ…ノシタモク君…」
「あー、カラスバでいいよ。僕、自分の家の名前あんまり好きじゃないから」
「カ…カラスバ君…、あの…ここは…?」
「ここは僕の研究室だよ。で、君が寝ているのは、僕のベッド」
「そ、そうなんだ…あの、帰ってもいいかな?」
「それは無理」
「え?」
ノシタモク、もといカラスバをロジェは見ると、眼鏡のガラスから見える目は笑っていなかった。ロジェは戸惑うが、カラスバは気にせずロジェに話しかける。
「騎士団長の息子が好きな子相手に盛っているのを見てしまったからには、君にも共犯者になってもらうしかないね」
「共犯者って…」
ロジェは青ざめた。
「まあ、僕はサレイユと、あっ騎士団長の息子の名前ね。そのサレイユと友達なんだけど、彼が好きな子がいてどうしても結ばれたいって言うから、僕が協力して体のお付き合いする関係まで持っていったんだ。運悪くさっきロジェ君に見られてしまったけど。君には悪いが、口封じで共犯者にするね」
ロジェはカラスバの言うことが信じられなかった。無理矢理だなんて犯罪ではないか。信じがたい行為をカラスバがこの学園で行っているとは思わなかった。このままでは自分も巻き込まれる。隙をみて逃げようとロジェは必死に考えるがそんな考えはお見通しとばかりにカラスバの言葉が耳に届いた。
「ロジェくーん?そんな格好で逃げれるのかな?」
カラスバがロジェの考えを読んだかのように言葉を発して、ロジェは体が冷えそうになった。いや本当に冷えていると思った時には、ロジェは自分の体を見ると服がいつの間にかなくなっていた。
「はっ?えっ?服が…」
「逃げられないように脱がしたよ」
そう言ってカラスバは先程までロジェが着ていた服を両手で抱えていた。魔術クラスにいるロジェが魔術の発動に全く気づかないほど一瞬の出来事だった。
「なっ…なんで?!僕をどうしようっていうの?」
「君を辱めて脅迫し告発しないようにする」
そう言うとカラスバはベッドにいるロジェの体の上に覆い被さってきた。驚いたロジェは抵抗するが、カラスバは見かけによらず力が強くてベッドに縫い付けられるように押し倒されてしまう。
「やっ…やめて!お願いします!誰にも言わないから許して!」
「許してあげたいところだけど、君はサレイユのセックス見ちゃったからねえ。騎士団長の息子のくせに学校でヤッてるし、バレた時が怖いから君のお願いは聞けないよ」
「そんなっ…僕は付き合ってる人がいるのに…!」
「あーさっきの騎士クラスの彼のこと?」
カラスバの眼の奥が光ったように感じた。
「君の彼氏、言ってたよね?『性欲処理は浮気じゃない』って」
「そっそれは…」
カラスバは手でロジェの頬を触りながら言った。
「彼氏の許可が出てるから大丈夫じゃん?性欲処理は浮気じゃないからって言ってたよね。今からするのは性欲処理みたいなものだから」
カラスバはロジェに向かって優しくニッコリと笑った。
「ふざけるな!そんなの屁理屈だ!」
「えー?でも、君の彼氏が言ったんだよ?」
ロジェの身体に伸し掛かりつつカラスバが顔を近づけてくる。整った顔立ちでロジェを見つめる目はまったく悪いことをしているとは思っていなかった。ロジェは両手を掴まれるも必死で抵抗するが思うように身体が動かない。
「やめてっ!こんなのっ、許されない!この変態!気狂い!」
「おーロジェ君、真面目に見えて結構口が悪いね。嫌いじゃないよ、その性格」
カラスバは身体を起こしてどこからともなく薬の瓶を取り出し、瓶の蓋を開けてロジェのペニスに液体を垂らす。ひんやりとした液体を垂らされて、小さい悲鳴が漏れる。
「ひっ?…何をしたの?」
「何って、これは気持ち良くなる薬。媚薬ってやつ?さっき、サレイユが好きな相手に使った薬」
悪びれることもなくカラスバは言い放って、瓶の液体を今度はロジェの口元に垂らす。ロジェは急いで口を閉じるが、カラスバの指がロジェの口内に入り込んで無理矢理口を開かされて液体を飲み込まされた。
「うっ…」
「ロジェ君、今からゲームだ。この薬に30分ほど耐えられたら君の勝ちだ。見逃してあげる。」
「…本当に?」
「うん、耐えれたらね。」
カラスバはロジェを獲物を見つけたような目で見つめて笑顔で語りかけた。
「耐えられなかったら、僕の勝ち。君は僕の性欲処理兼助手になってもらうとかどうかな?そんな目でみないでよ。たった30分耐えればいいんだから。ね?」
ロジェは目を覚ますといつもとは違う寝心地のベッドに寝ていた。まだ寝ぼけている頭で考える。先程の騎士団長の息子とどこかの令息の美少年が隠れて性交をしていて見てしまい、そこをクラスメートのノシタモクに見つかったのは現実だったのか…と急激に心が焦り始めた。
「ここから早く逃げないと…」
「逃げるってどこに?」
いつの間にか、そのクラスメートのカラスバ=ノシタモクがベットサイドに立っていて、ロジェは心底驚いた。
「ノ…ノシタモク君…」
「あー、カラスバでいいよ。僕、自分の家の名前あんまり好きじゃないから」
「カ…カラスバ君…、あの…ここは…?」
「ここは僕の研究室だよ。で、君が寝ているのは、僕のベッド」
「そ、そうなんだ…あの、帰ってもいいかな?」
「それは無理」
「え?」
ノシタモク、もといカラスバをロジェは見ると、眼鏡のガラスから見える目は笑っていなかった。ロジェは戸惑うが、カラスバは気にせずロジェに話しかける。
「騎士団長の息子が好きな子相手に盛っているのを見てしまったからには、君にも共犯者になってもらうしかないね」
「共犯者って…」
ロジェは青ざめた。
「まあ、僕はサレイユと、あっ騎士団長の息子の名前ね。そのサレイユと友達なんだけど、彼が好きな子がいてどうしても結ばれたいって言うから、僕が協力して体のお付き合いする関係まで持っていったんだ。運悪くさっきロジェ君に見られてしまったけど。君には悪いが、口封じで共犯者にするね」
ロジェはカラスバの言うことが信じられなかった。無理矢理だなんて犯罪ではないか。信じがたい行為をカラスバがこの学園で行っているとは思わなかった。このままでは自分も巻き込まれる。隙をみて逃げようとロジェは必死に考えるがそんな考えはお見通しとばかりにカラスバの言葉が耳に届いた。
「ロジェくーん?そんな格好で逃げれるのかな?」
カラスバがロジェの考えを読んだかのように言葉を発して、ロジェは体が冷えそうになった。いや本当に冷えていると思った時には、ロジェは自分の体を見ると服がいつの間にかなくなっていた。
「はっ?えっ?服が…」
「逃げられないように脱がしたよ」
そう言ってカラスバは先程までロジェが着ていた服を両手で抱えていた。魔術クラスにいるロジェが魔術の発動に全く気づかないほど一瞬の出来事だった。
「なっ…なんで?!僕をどうしようっていうの?」
「君を辱めて脅迫し告発しないようにする」
そう言うとカラスバはベッドにいるロジェの体の上に覆い被さってきた。驚いたロジェは抵抗するが、カラスバは見かけによらず力が強くてベッドに縫い付けられるように押し倒されてしまう。
「やっ…やめて!お願いします!誰にも言わないから許して!」
「許してあげたいところだけど、君はサレイユのセックス見ちゃったからねえ。騎士団長の息子のくせに学校でヤッてるし、バレた時が怖いから君のお願いは聞けないよ」
「そんなっ…僕は付き合ってる人がいるのに…!」
「あーさっきの騎士クラスの彼のこと?」
カラスバの眼の奥が光ったように感じた。
「君の彼氏、言ってたよね?『性欲処理は浮気じゃない』って」
「そっそれは…」
カラスバは手でロジェの頬を触りながら言った。
「彼氏の許可が出てるから大丈夫じゃん?性欲処理は浮気じゃないからって言ってたよね。今からするのは性欲処理みたいなものだから」
カラスバはロジェに向かって優しくニッコリと笑った。
「ふざけるな!そんなの屁理屈だ!」
「えー?でも、君の彼氏が言ったんだよ?」
ロジェの身体に伸し掛かりつつカラスバが顔を近づけてくる。整った顔立ちでロジェを見つめる目はまったく悪いことをしているとは思っていなかった。ロジェは両手を掴まれるも必死で抵抗するが思うように身体が動かない。
「やめてっ!こんなのっ、許されない!この変態!気狂い!」
「おーロジェ君、真面目に見えて結構口が悪いね。嫌いじゃないよ、その性格」
カラスバは身体を起こしてどこからともなく薬の瓶を取り出し、瓶の蓋を開けてロジェのペニスに液体を垂らす。ひんやりとした液体を垂らされて、小さい悲鳴が漏れる。
「ひっ?…何をしたの?」
「何って、これは気持ち良くなる薬。媚薬ってやつ?さっき、サレイユが好きな相手に使った薬」
悪びれることもなくカラスバは言い放って、瓶の液体を今度はロジェの口元に垂らす。ロジェは急いで口を閉じるが、カラスバの指がロジェの口内に入り込んで無理矢理口を開かされて液体を飲み込まされた。
「うっ…」
「ロジェ君、今からゲームだ。この薬に30分ほど耐えられたら君の勝ちだ。見逃してあげる。」
「…本当に?」
「うん、耐えれたらね。」
カラスバはロジェを獲物を見つけたような目で見つめて笑顔で語りかけた。
「耐えられなかったら、僕の勝ち。君は僕の性欲処理兼助手になってもらうとかどうかな?そんな目でみないでよ。たった30分耐えればいいんだから。ね?」
24
お気に入りに追加
388
あなたにおすすめの小説
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
3/25発売!書籍化【完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
一二三書房/ブレイド文庫様より、2025/03/25発売!
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2025/03/25……書籍1巻発売日
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目
カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。
今世はメシウマ召喚獣
片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。
最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。
※女の子もゴリゴリ出てきます。
※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。
※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。
※なるべくさくさく更新したい。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる