恋人から性欲処理は浮気じゃないとキレられた僕はクラスメートに寝取られる

雫谷 美月

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2 痴話喧嘩から始まる出合い②

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「……ここは?」

ロジェは目を覚ますといつもとは違う寝心地のベッドに寝ていた。まだ寝ぼけている頭で考える。先程の騎士団長の息子とどこかの令息の美少年が隠れて性交をしていて見てしまい、そこをクラスメートのノシタモクに見つかったのは現実だったのか…と急激に心が焦り始めた。

「ここから早く逃げないと…」
「逃げるってどこに?」

いつの間にか、そのクラスメートのカラスバ=ノシタモクがベットサイドに立っていて、ロジェは心底驚いた。

「ノ…ノシタモク君…」
「あー、カラスバでいいよ。僕、自分の家の名前あんまり好きじゃないから」
「カ…カラスバ君…、あの…ここは…?」
「ここは僕の研究室だよ。で、君が寝ているのは、僕のベッド」
「そ、そうなんだ…あの、帰ってもいいかな?」
「それは無理」
「え?」

ノシタモク、もといカラスバをロジェは見ると、眼鏡のガラスから見える目は笑っていなかった。ロジェは戸惑うが、カラスバは気にせずロジェに話しかける。

「騎士団長の息子が好きな子相手にさかっているのを見てしまったからには、君にも共犯者になってもらうしかないね」
「共犯者って…」

ロジェは青ざめた。

「まあ、僕はサレイユと、あっ騎士団長の息子の名前ね。そのサレイユと友達なんだけど、彼が好きな子がいてどうしても結ばれたいって言うから、僕が協力して体のお付き合いする関係まで持っていったんだ。運悪くさっきロジェ君に見られてしまったけど。君には悪いが、口封じで共犯者にするね」

ロジェはカラスバの言うことが信じられなかった。無理矢理だなんて犯罪ではないか。信じがたい行為をカラスバがこの学園で行っているとは思わなかった。このままでは自分も巻き込まれる。隙をみて逃げようとロジェは必死に考えるがそんな考えはお見通しとばかりにカラスバの言葉が耳に届いた。

「ロジェくーん?そんな格好で逃げれるのかな?」

カラスバがロジェの考えを読んだかのように言葉を発して、ロジェは体が冷えそうになった。いや本当に冷えていると思った時には、ロジェは自分の体を見ると服がいつの間にかなくなっていた。

「はっ?えっ?服が…」
「逃げられないように脱がしたよ」

そう言ってカラスバは先程までロジェが着ていた服を両手で抱えていた。魔術クラスにいるロジェが魔術の発動に全く気づかないほど一瞬の出来事だった。

「なっ…なんで?!僕をどうしようっていうの?」
「君を辱めて脅迫し告発しないようにする」

そう言うとカラスバはベッドにいるロジェの体の上に覆い被さってきた。驚いたロジェは抵抗するが、カラスバは見かけによらず力が強くてベッドに縫い付けられるように押し倒されてしまう。

「やっ…やめて!お願いします!誰にも言わないから許して!」
「許してあげたいところだけど、君はサレイユのセックス見ちゃったからねえ。騎士団長の息子のくせに学校でヤッてるし、バレた時が怖いから君のお願いは聞けないよ」
「そんなっ…僕は付き合ってる人がいるのに…!」
「あーさっきの騎士クラスの彼のこと?」

カラスバの眼の奥が光ったように感じた。

「君の彼氏、言ってたよね?『性欲処理は浮気じゃない』って」
「そっそれは…」

カラスバは手でロジェの頬を触りながら言った。

「彼氏の許可が出てるから大丈夫じゃん?性欲処理は浮気じゃないからって言ってたよね。今からするのは性欲処理みたいなものだから」

カラスバはロジェに向かって優しくニッコリと笑った。

「ふざけるな!そんなの屁理屈だ!」
「えー?でも、君の彼氏が言ったんだよ?」

ロジェの身体に伸し掛かりつつカラスバが顔を近づけてくる。整った顔立ちでロジェを見つめる目はまったく悪いことをしているとは思っていなかった。ロジェは両手を掴まれるも必死で抵抗するが思うように身体が動かない。

「やめてっ!こんなのっ、許されない!この変態!気狂い!」
「おーロジェ君、真面目に見えて結構口が悪いね。嫌いじゃないよ、その性格」

カラスバは身体を起こしてどこからともなく薬の瓶を取り出し、瓶の蓋を開けてロジェのペニスに液体を垂らす。ひんやりとした液体を垂らされて、小さい悲鳴が漏れる。

「ひっ?…何をしたの?」
「何って、これは気持ち良くなる薬。媚薬ってやつ?さっき、サレイユが好きな相手に使った薬」

悪びれることもなくカラスバは言い放って、瓶の液体を今度はロジェの口元に垂らす。ロジェは急いで口を閉じるが、カラスバの指がロジェの口内に入り込んで無理矢理口を開かされて液体を飲み込まされた。

「うっ…」
「ロジェ君、今からゲームだ。この薬に30分ほど耐えられたら君の勝ちだ。見逃してあげる。」
「…本当に?」
「うん、耐えれたらね。」

カラスバはロジェを獲物を見つけたような目で見つめて笑顔で語りかけた。

「耐えられなかったら、僕の勝ち。君は僕の性欲処理兼助手になってもらうとかどうかな?そんな目でみないでよ。たった30分耐えればいいんだから。ね?」
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