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21【番外編】予知夢2 ~王都、再び~※
しおりを挟む 国の首都である王都にクジマはもう足を踏み入れることはないと思っていたが、今リネーと二人で夜の王都でとある公園を歩いていた。夜の空気がひんやりと肌に伝わり、リネーとの楽しいはずの散歩は今のクジマにとって激しい後悔と苦悩が脳内を駆け巡っていた。
(王都に来るのを断れなかった……私は情けないな……)
ニアスとオットーの師匠である魔術師から「青姦にいい公園が王都にある。そこで動画を撮ってきてほしい」と指示を出された。クジマは今住んでいるテイハサーで撮影を希望したが、万が一でも近所の人に見られたらもう生活できないとリネーから言われて、仕方なく要望を飲んだ。クジマはリネーが着ているコートに守りの護符を大量に縫い付けて、靴には靴底や中敷きにまで防御の魔術式を書き込み「心配しすぎだよ」と笑われた。しかし、予知夢を見たクジマにしてみれば、まだ油断はできないと考えていた。夢の中で見た未来のみすぼらしい自分が脳裏をかすめる。
「……なんで撮影が王都の上に野外なんだ……ニアス達の師匠は変態すぎる……何故あんなに動画にこだわるんだ。金持ちの考えは理解できない……」
クジマがブツブツと文句を言っていると、隣に歩いているリネーが口を開いた。
「多分だけど、その人はこだわりが動画なのかもね。貴族やお金持ちで趣味にこだわる人は、希少な茶葉や骨董品や美術品やワインとか多いけど、ニアス達の師匠は動画が好きだなんて新しいもの好きなのかな?」
「……ただ、エロいものが見たいだけのような気もするよ……」
「その、ニアス達の師匠は有名な人なんだよね?」
「うん、変わり者の天才魔術師と言われているスミゾメって人で……あっ、指定の場所に到着したかも」
王都にあるとは思えないほど木々が青々と伸び放題になっていて、草むらが広がっている空き地だった。所々に名も知らぬ花が咲いているが、おそらく雑草の類いだろう。あまり手入れはされてないようだった。クジマは足を止めて、持ってきた携帯魔導板を取り出し場所を確認する。
「指示された場所はここだね」
「ここ?草むら……?」
「そうだね……」
公園なのに周辺は草木が伸び放題で人の目は心配ないようだが、リネー夜の公園で緊張しているようだった。クジマが安心させる言葉をかけようと思ったその時、手に持った携帯魔導板から連絡が来た。
「はい、クジマですが」
「クジマ殿か。私だ、スミゾメだ」
「あー、あのー、スミゾメさん、ついたんですが草木がボーボーでここでするんですか?」
「そうだ、自然に囲まれて動画を取ってこい。楽しみにしてるぞ。」
「そ、そんな!だったら自然あふれるテイハサーでも良かったじゃないですか」
「ああ、言い忘れていた。そこは夜は出会いを求める性欲溢れた者たちが多いので注意したまえ。では通信を切る」
携帯魔導板の通信を切られてしまい、クジマは呆然とした。
(出会いを求める性欲溢れた者たちが多いだって?!リネーくんが危険だ!早く終わらせよう!)
クジマはリネーの肩に手を置いて自分の方に向かせると抱きしめて口づけた。いきなりクジマからの情熱的な行動にリネーは驚きつつも胸が高鳴ってしまう。
「ど、どうしたのクジマ……いきなり大胆だよ?」
「ここは危険な場所だ!早く終わらせて帰ろう」
クジマは持ってきた敷物を地面に敷き、リネーをそこに押し倒すように寝かせた。
「あっ……クジマ……どうしたの?いつもよりも積極的だよ?」
「わっ、私も積極的になる時もあるんだ。リネーくん、コートを脱がすね……うわあっ……」
寝ているリネーのコートのボタンを外すと、靴は履いているものの一糸まとわぬ姿のリネーがそこにあった。リネーの白い肌は公園の薄暗い月光でも発光するように白かった。
「忘れてた……コートの下は裸だったね……すっかり忘れてたよ……」
「もう、驚きすぎだよ」
「ううっ……今の衝撃だけで勃起してしまった……しかも、もう出そう……」
「もう?しょうがないなあ」
リネーは上半身を起こして、クジマの腰のベルトを外すと陰茎を手で取り出すこともなく勢いよく飛び出して、リネーの顔にベチンと音を立てて当たった。
「あぁっ!ごめんリネーくん!チンチンが顔に当たってしまって……」
オロオロするクジマを見てリネーは顔を見上げて笑いかけた。
「積極的だと思ったら、急に焦るしどうしたのクジマ?」
「あ……、外だからちょっとテンションが変かもしれないね……ごめん……」
「大丈夫、気にしてないよ。早くやって終わらせようか?しっかり撮影してね」
「ああ、撮影は大丈夫だよ。携帯用魔導板と、あとニアス達の師匠から貸してもらった小型魔道具を服につけてるから」
最新型である撮影用の小型魔道具まで貸してくれたので、クジマはニアス達とその師匠がグルになり、撮影させようとしているのではと完全に疑っていた。
(もう動画は撮影しないと思っていたのに、撮影で王都に来てしまった……後悔してても始まらない、さっさと撮影を終えて家に帰ろう)
「ねぇ、クジマ考え事してる?」
「うっ?!」
リネーがクジマの陰茎を少し強めに握ると、クジマは驚いて声を上げてしまう。
「ふふっ、考え事しててもココは今にも出そうになってるよ?すぐに気持ちよくしてあげるね」
リネーは先端を口に含むと舌と唇を使いしゃぶり始めると、陰茎がビはビクと反応した。リネーは陰茎を両手で掴むと、下から上に擦りあげてつつ先端を口内で舐めて下からクジマを見上げた。
「どう?僕、上手くできてるかな?」
「ううっ、とっ、とても上手いよっリネーくん……ああっ……」
クジマの陰茎の窪みに舌がこそげるように這うと、クジマの身体にビリピリと電流が流れるように快感が貫き身体を震わせる。
「ううっ、もう出そうっ!!」
絶頂に脱したクジマの陰茎から白濁が放精されて、リネーは口で受け止めた。コクンと喉を鳴らして出された白濁を飲んだリネーは、陰茎の先端に唇をあてキスをした。
「だっ、だめぇぇぇ!!そんなところにキスしたらぁっ!!!!また勃起してしまうぅっ!!」
「もうすでに勃起してるよ?すごいね、まだ硬いよクジマ。もう、入れる?」
リネーはコートをはだけたまま地面に敷かれた敷物の上に寝そべると、クジマに向かって腕を伸ばした。
「クジマ、きて……」
「う、うん」
クジマは服はそのままに、リネーの上に覆いかぶさるように乗り互いの鼻先をくっつけた。
「ふふふ、外だけどすることはいつもと変わらないね。草の香りがするけどね」
「リネーくん、キスしてもいいかい?」
「うん……」
クジマはリネーの唇に自身の唇を触れるようなキスをして、唇のあわいから舌を差し込みリネーの舌を絡め取り、互いの舌の感触を感じつつ唾液の交換をする濃厚なキスに変わっていった。
「ああっ、クジマ入れて……」
「いきなりはだめだよ。指で慣らしてからだよ」
舌を絡めるキスをしながら、クジマはリネーの下半身に手を伸ばして日の当たらない窄まりに指で触れた。
「あっ……」
「入れるよリネーくん」
「うん、……っ……ううんっ……」
クジマの人差し指がゆっくりと胎内に侵入して、リネーはその指の感触に下半身が熱を帯びたように感じて、思わず腰を揺らしてしまう。
「あっ、クジマの指が、入ってるのがわかるよ……」
「私の指をすごく締め付けてるね。リネーくん、気持ちいい?」
「うん、とっても……」
二人は濃密なキスをしながら、クジマの指はリネーの秘所を鳴らすために出し入れされ、指が二本に増えてだいぶ慣れたところでリネーがクジマの首に抱きついた。
「あ、クジマ、もう……入れて……」
「うん、わかったよ……ドキドキする……」
リネーの脚を拡げて、そこの間に腰を進めて指で慣らした秘所に陰茎の先端を当てる。精神がいまだ童貞のクジマは、何回もリネーと身体を重ねる行為をしてもなれることはなく、緊張のあまり心臓がバクバクと高鳴り、息が荒くなってしまっていた。
「リネーくん……入れるよ……」
「うん……」
クジマは上からリネーを見下ろして目が合う。可憐で清らかなのに淫らで、いつもクジマの心を掴んで話さない少年をクジマは改めて胸から湧き上がるような想いを感じていた。脳裏に予知夢でみた未来の自分を思い出す。
(予知夢で未来からやってきた私……、私はリネーくんとずっと一緒にいるんだ。私がリネーくんを護る!)
「リネーくんは僕が守るよ。ずっと一緒だよ。絶対に運命には負けない」
「えっ、今なんて……ああっ!!」
昂ぶった陰茎がリネーの胎内を侵犯して、中を道をつけるように抉り抜いていく。
「んんっ!……もっとゆっくり……」
「リネーくん、愛してる。絶対に君を守る!」
「う、うん、僕も……わかったから……んああっ……あんっ……!!」
いつもよりも激しい抽送にリネーは、クジマの態度を不思議に思う暇もなく胎内の媚肉を擦られて喘いでしまう。クジマの顔が涙とよだれまみれのリネーの顔に近づき、再びキスをすると泥濘のような口内で唾液に構わず舌を絡ませた。淫らな水音をさせながら互いの舌を絡めて想いを確かめた。
「んんっ……もういきそう……」
「私も……」
リネーはクジマの首に腕を回してきつく抱きしめると、胎内に挿入されている陰茎が深く突かれて大量の精子を射精した。陰茎がビクビク震えるのを胎内の媚肉が搾り取るように締め付けながら、リネーも自身の控えめなペニスから射精した。
「ううっ、リネーくん!」
「あっ……いっぱいでてる……だめぇッ、そんなに出したらまたいっちゃうううっ」
クジマはリネーを絶頂させたことを満足して、絶頂の波に身体を震わせるリネーの頬にキスをした。
(セックスしたから、これで動画撮影は終わった。はやく帰ろう……ん?)
真っ暗闇の夜中の公園だが、目がなれてきたので周りを見渡すと複数の視線をクジマは感じた。
(……そういえば、ニアスの師匠が“そこは夜は出会いを求めるそこは夜は出会いを求める性欲溢れた者たちが多いので注意したまえ。ではいえ、周りの様子がわからずなにかでクジマはリネーを抱きかかえたまま転んでしまった。
「……リネーくん大丈夫……?!」
クジマはいつの間にか、男達――おそらく暗がりから覗いていた出会いを求める性欲溢れた者達に身体を掴まれていた。
「兄ちゃん、かなり楽しんでたじゃねえか」
「俺たちにもあのカワイコちゃん、貸してくれねえか?」
「貸すわけない……うぐぅっ?!」
クジマは男に後頭部を殴られて、倒れ込んでしまう。
(ううっ、リネーくんを守ると誓ったのに……)
「クジマッ!!」
離れた場所にいたリネーがクジマに駆け寄り近づこうとすると、男達はリネーに手を伸ばして襲いかかろうとした。
「やめろー!」
クジマが叫んだ瞬間、リネーの身体から閃光が放たれて近くの男達――クジマも含めて雷が落とされた。
「ぎゃああえあっ!!」
「うぎゃああ!!」
「なんで私も?!」
クジマは突き刺さるような雷の衝撃を身体に受けながら、思い出していた。リネーのコートに護符を大量に縫いつけたり防御の魔術式を書き込んだことを。それは神様魔術式で、自分にかからないようにするのをすっかり忘れていたことを。
(やっぱり王都に来なきゃよかった……)
クジマは薄れゆく意識の中でそう思って気絶した。
「ああー!!クジマ!死んじゃやだよ!」
リネーが急いでクジマに駆け寄ると、クジマは気絶していた。声を必死にクジマにかけるも、無事なのかどうなのかリネーにはわからなかった。その時、暗闇からヌッと小さな人影が出てきた。
「あー、リネーいた」
「迎えに来てやったよ」
「ニアス!オットー!」
リネーは二人を見て安心するも、涙が止まらなかった。
「ふたりとも大変なんだ!クジマが僕を守ろうとして目を覚まさないんだ……」
(王都に来るのを断れなかった……私は情けないな……)
ニアスとオットーの師匠である魔術師から「青姦にいい公園が王都にある。そこで動画を撮ってきてほしい」と指示を出された。クジマは今住んでいるテイハサーで撮影を希望したが、万が一でも近所の人に見られたらもう生活できないとリネーから言われて、仕方なく要望を飲んだ。クジマはリネーが着ているコートに守りの護符を大量に縫い付けて、靴には靴底や中敷きにまで防御の魔術式を書き込み「心配しすぎだよ」と笑われた。しかし、予知夢を見たクジマにしてみれば、まだ油断はできないと考えていた。夢の中で見た未来のみすぼらしい自分が脳裏をかすめる。
「……なんで撮影が王都の上に野外なんだ……ニアス達の師匠は変態すぎる……何故あんなに動画にこだわるんだ。金持ちの考えは理解できない……」
クジマがブツブツと文句を言っていると、隣に歩いているリネーが口を開いた。
「多分だけど、その人はこだわりが動画なのかもね。貴族やお金持ちで趣味にこだわる人は、希少な茶葉や骨董品や美術品やワインとか多いけど、ニアス達の師匠は動画が好きだなんて新しいもの好きなのかな?」
「……ただ、エロいものが見たいだけのような気もするよ……」
「その、ニアス達の師匠は有名な人なんだよね?」
「うん、変わり者の天才魔術師と言われているスミゾメって人で……あっ、指定の場所に到着したかも」
王都にあるとは思えないほど木々が青々と伸び放題になっていて、草むらが広がっている空き地だった。所々に名も知らぬ花が咲いているが、おそらく雑草の類いだろう。あまり手入れはされてないようだった。クジマは足を止めて、持ってきた携帯魔導板を取り出し場所を確認する。
「指示された場所はここだね」
「ここ?草むら……?」
「そうだね……」
公園なのに周辺は草木が伸び放題で人の目は心配ないようだが、リネー夜の公園で緊張しているようだった。クジマが安心させる言葉をかけようと思ったその時、手に持った携帯魔導板から連絡が来た。
「はい、クジマですが」
「クジマ殿か。私だ、スミゾメだ」
「あー、あのー、スミゾメさん、ついたんですが草木がボーボーでここでするんですか?」
「そうだ、自然に囲まれて動画を取ってこい。楽しみにしてるぞ。」
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「ああ、言い忘れていた。そこは夜は出会いを求める性欲溢れた者たちが多いので注意したまえ。では通信を切る」
携帯魔導板の通信を切られてしまい、クジマは呆然とした。
(出会いを求める性欲溢れた者たちが多いだって?!リネーくんが危険だ!早く終わらせよう!)
クジマはリネーの肩に手を置いて自分の方に向かせると抱きしめて口づけた。いきなりクジマからの情熱的な行動にリネーは驚きつつも胸が高鳴ってしまう。
「ど、どうしたのクジマ……いきなり大胆だよ?」
「ここは危険な場所だ!早く終わらせて帰ろう」
クジマは持ってきた敷物を地面に敷き、リネーをそこに押し倒すように寝かせた。
「あっ……クジマ……どうしたの?いつもよりも積極的だよ?」
「わっ、私も積極的になる時もあるんだ。リネーくん、コートを脱がすね……うわあっ……」
寝ているリネーのコートのボタンを外すと、靴は履いているものの一糸まとわぬ姿のリネーがそこにあった。リネーの白い肌は公園の薄暗い月光でも発光するように白かった。
「忘れてた……コートの下は裸だったね……すっかり忘れてたよ……」
「もう、驚きすぎだよ」
「ううっ……今の衝撃だけで勃起してしまった……しかも、もう出そう……」
「もう?しょうがないなあ」
リネーは上半身を起こして、クジマの腰のベルトを外すと陰茎を手で取り出すこともなく勢いよく飛び出して、リネーの顔にベチンと音を立てて当たった。
「あぁっ!ごめんリネーくん!チンチンが顔に当たってしまって……」
オロオロするクジマを見てリネーは顔を見上げて笑いかけた。
「積極的だと思ったら、急に焦るしどうしたのクジマ?」
「あ……、外だからちょっとテンションが変かもしれないね……ごめん……」
「大丈夫、気にしてないよ。早くやって終わらせようか?しっかり撮影してね」
「ああ、撮影は大丈夫だよ。携帯用魔導板と、あとニアス達の師匠から貸してもらった小型魔道具を服につけてるから」
最新型である撮影用の小型魔道具まで貸してくれたので、クジマはニアス達とその師匠がグルになり、撮影させようとしているのではと完全に疑っていた。
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「うっ?!」
リネーがクジマの陰茎を少し強めに握ると、クジマは驚いて声を上げてしまう。
「ふふっ、考え事しててもココは今にも出そうになってるよ?すぐに気持ちよくしてあげるね」
リネーは先端を口に含むと舌と唇を使いしゃぶり始めると、陰茎がビはビクと反応した。リネーは陰茎を両手で掴むと、下から上に擦りあげてつつ先端を口内で舐めて下からクジマを見上げた。
「どう?僕、上手くできてるかな?」
「ううっ、とっ、とても上手いよっリネーくん……ああっ……」
クジマの陰茎の窪みに舌がこそげるように這うと、クジマの身体にビリピリと電流が流れるように快感が貫き身体を震わせる。
「ううっ、もう出そうっ!!」
絶頂に脱したクジマの陰茎から白濁が放精されて、リネーは口で受け止めた。コクンと喉を鳴らして出された白濁を飲んだリネーは、陰茎の先端に唇をあてキスをした。
「だっ、だめぇぇぇ!!そんなところにキスしたらぁっ!!!!また勃起してしまうぅっ!!」
「もうすでに勃起してるよ?すごいね、まだ硬いよクジマ。もう、入れる?」
リネーはコートをはだけたまま地面に敷かれた敷物の上に寝そべると、クジマに向かって腕を伸ばした。
「クジマ、きて……」
「う、うん」
クジマは服はそのままに、リネーの上に覆いかぶさるように乗り互いの鼻先をくっつけた。
「ふふふ、外だけどすることはいつもと変わらないね。草の香りがするけどね」
「リネーくん、キスしてもいいかい?」
「うん……」
クジマはリネーの唇に自身の唇を触れるようなキスをして、唇のあわいから舌を差し込みリネーの舌を絡め取り、互いの舌の感触を感じつつ唾液の交換をする濃厚なキスに変わっていった。
「ああっ、クジマ入れて……」
「いきなりはだめだよ。指で慣らしてからだよ」
舌を絡めるキスをしながら、クジマはリネーの下半身に手を伸ばして日の当たらない窄まりに指で触れた。
「あっ……」
「入れるよリネーくん」
「うん、……っ……ううんっ……」
クジマの人差し指がゆっくりと胎内に侵入して、リネーはその指の感触に下半身が熱を帯びたように感じて、思わず腰を揺らしてしまう。
「あっ、クジマの指が、入ってるのがわかるよ……」
「私の指をすごく締め付けてるね。リネーくん、気持ちいい?」
「うん、とっても……」
二人は濃密なキスをしながら、クジマの指はリネーの秘所を鳴らすために出し入れされ、指が二本に増えてだいぶ慣れたところでリネーがクジマの首に抱きついた。
「あ、クジマ、もう……入れて……」
「うん、わかったよ……ドキドキする……」
リネーの脚を拡げて、そこの間に腰を進めて指で慣らした秘所に陰茎の先端を当てる。精神がいまだ童貞のクジマは、何回もリネーと身体を重ねる行為をしてもなれることはなく、緊張のあまり心臓がバクバクと高鳴り、息が荒くなってしまっていた。
「リネーくん……入れるよ……」
「うん……」
クジマは上からリネーを見下ろして目が合う。可憐で清らかなのに淫らで、いつもクジマの心を掴んで話さない少年をクジマは改めて胸から湧き上がるような想いを感じていた。脳裏に予知夢でみた未来の自分を思い出す。
(予知夢で未来からやってきた私……、私はリネーくんとずっと一緒にいるんだ。私がリネーくんを護る!)
「リネーくんは僕が守るよ。ずっと一緒だよ。絶対に運命には負けない」
「えっ、今なんて……ああっ!!」
昂ぶった陰茎がリネーの胎内を侵犯して、中を道をつけるように抉り抜いていく。
「んんっ!……もっとゆっくり……」
「リネーくん、愛してる。絶対に君を守る!」
「う、うん、僕も……わかったから……んああっ……あんっ……!!」
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「んんっ……もういきそう……」
「私も……」
リネーはクジマの首に腕を回してきつく抱きしめると、胎内に挿入されている陰茎が深く突かれて大量の精子を射精した。陰茎がビクビク震えるのを胎内の媚肉が搾り取るように締め付けながら、リネーも自身の控えめなペニスから射精した。
「ううっ、リネーくん!」
「あっ……いっぱいでてる……だめぇッ、そんなに出したらまたいっちゃうううっ」
クジマはリネーを絶頂させたことを満足して、絶頂の波に身体を震わせるリネーの頬にキスをした。
(セックスしたから、これで動画撮影は終わった。はやく帰ろう……ん?)
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「……リネーくん大丈夫……?!」
クジマはいつの間にか、男達――おそらく暗がりから覗いていた出会いを求める性欲溢れた者達に身体を掴まれていた。
「兄ちゃん、かなり楽しんでたじゃねえか」
「俺たちにもあのカワイコちゃん、貸してくれねえか?」
「貸すわけない……うぐぅっ?!」
クジマは男に後頭部を殴られて、倒れ込んでしまう。
(ううっ、リネーくんを守ると誓ったのに……)
「クジマッ!!」
離れた場所にいたリネーがクジマに駆け寄り近づこうとすると、男達はリネーに手を伸ばして襲いかかろうとした。
「やめろー!」
クジマが叫んだ瞬間、リネーの身体から閃光が放たれて近くの男達――クジマも含めて雷が落とされた。
「ぎゃああえあっ!!」
「うぎゃああ!!」
「なんで私も?!」
クジマは突き刺さるような雷の衝撃を身体に受けながら、思い出していた。リネーのコートに護符を大量に縫いつけたり防御の魔術式を書き込んだことを。それは神様魔術式で、自分にかからないようにするのをすっかり忘れていたことを。
(やっぱり王都に来なきゃよかった……)
クジマは薄れゆく意識の中でそう思って気絶した。
「ああー!!クジマ!死んじゃやだよ!」
リネーが急いでクジマに駆け寄ると、クジマは気絶していた。声を必死にクジマにかけるも、無事なのかどうなのかリネーにはわからなかった。その時、暗闇からヌッと小さな人影が出てきた。
「あー、リネーいた」
「迎えに来てやったよ」
「ニアス!オットー!」
リネーは二人を見て安心するも、涙が止まらなかった。
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