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あなたが恋に落ちるまで
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「私は、夏帆ちゃんが一生懸命頑張ってるのを知ってる」
丹羽さんは優しい顔で笑いかける。そして私の顔に手を伸ばすと、メガネをはずした。
「本当は可愛いのも知ってるよ。ただ、夏帆ちゃんがそれに気づくのが遅いかな」
「丹羽さん……」
「夏帆ちゃん、今日は買い物行こう!」
「え?」
丹羽さんに連れられ、私は商業ビルでコンタクトレンズを新調した。服も買い、黒やグレーばかりだった私の服に新しい色が加わる。
「どの服も夏帆ちゃんに似合うよ。明日から生まれ変わって見返してやんな!」
「はい。ありがとうございます!」
いつも私を励ましてくれる先輩。優しくて、美人で、かっこいい旦那さんと結婚した。私の憧れ。
なりたいな。こんな女性に。
妹の千秋が帰宅するまで起きて待っていた。エステティシャンの千秋はいつも帰宅が遅い。
「おかえりー」
「お姉、まだ起きてたの?」
「うん。あのさ、メイク教えて」
「え?」
「メイクの仕方、教えて」
美容のプロが身近にいる。なら直接教えてもらえばいいのだ。千秋なら専門学校で美に関する全てを学んでいる。華やかな業界で働く妹が自慢で、羨ましくもあった。私とは違う、とずっと美容や仕事の話は避けていたけれど。
「………」
「千秋?」
千秋はぽかんと口を開け私を見ていた。その目がだんだんと潤み、涙がこぼれた。
「どうした!?」
「お姉ごめんね……ずっとお母さんと私のために働いてくれて……」
「何……いきなり」
「自分のことは後回しでオシャレもできなかったよね」
「そんなことはないけど……」
「来て。見本でやってあげるから」
新しい服に合わせて買ったヒールの高い靴を履き、早峰フーズのエントランスを靴音を響かせ歩いた。エレベーターが1階まで下りてくるのを待つ間、私の横に立つ社員は私を凝視していた。エレベーターに乗ると密室の中で回りの視線を強く感じる。
いくらなんでも急に変わりすぎたかな? 地味な私が調子に乗ってるって思われてるかも……。
誰よりも違和感を覚えているのは私自身だった。
「おはようございます……」
「わあ、夏帆ちゃん!」
総務部のフロアに立つと真っ先に丹羽さんが駆け寄る。
「とっても可愛い! ま、私は素材の良さを知ってたけどね」
恥ずかしくて顔が赤くなるのを感じた。
少しずつ私自身を変えていきたい。美人になれないのは分かってるけど、せめて人並みの女性に……。
鏡を見て自分を地味で暗い不細工な子だと思いたくない。仕事も恋愛も楽しめるようになりたいから。
あれから1年以上たつ。私のイメチェンなんて小さな話題はすぐに消えて、以前と何も変わらず雑用を押し付けられている。
変わったことは入社3年で少しだけ強く意見を言えるようになった。今は現状に満足している。
欲を言えば、そろそろ恋がしたいことくらい。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
薄手のコートがちょうどいい季節になった。春の風が心地よくて、こんな日なら外に出れるお使いもいいかなと思ってしまう。
郵便局に行った帰りに会社が馴染みの老舗お茶屋に寄った。秘書室からお決まりの「役員の飲む茶葉を買って」と言われていた。
役員だけではなく秘書も飲むから早く減るのだ。他の部署はインスタントコーヒーか、粉末の緑茶を溶かして飲んでいる。美味しいお茶が飲めて羨ましい。
馴染みの店員さんからいつもの茶葉を買ってお茶屋を出た。
今日は仕事が押していて、ランチタイムも終わるというのに私は今から昼食だ。
オフィス街の古明橋はこの時間特に人通りが多く、どこの飲食店も混んでいて列ができているお店もあった。
「夏帆ちゃーん!」
突然名前を呼ばれて辺りを見回した。
「こっちこっち」
車道を見ると停められた車の横に椎名さんが立って手を振っていた。
「えっ、何で?」
「おいで」
左右に振っていた手を今度は前後に動かし、私に来いと言っている。躊躇われたけれど、私は椎名さんに近づいた。
「どうしてここにいるんですか?」
「古明橋エリアの担当だって言ったでしょ」
椎名さんは車を軽く指差した。見覚えのある『アサカグリーン』のロゴが入ったワゴン車の後ろにはたくさんの植物やプランターが載っている。
「仕事で来てるの」
「そうですか……」
「夏帆ちゃんはお昼食べてきたの?」
「いえ……頼まれた買い物です。お昼は今からです」
「どっか食べに行くの?」
「会社に戻って食べます」
「店に行って食べないの?」
「お弁当持ってきてますから」
「そう……残念」
椎名さんは伏し目になる。何が残念なのだろう。
「じゃあ送ってくよ。乗って」
「いえ、大丈夫です。歩きますので」
「俺も今から早峰フーズに行くから」
「え?」
「今月分のメンテナンスに伺います」
ああ、そういえば月2回になったんだった。
「乗ってよ」
椎名さんは笑顔で助手席のドアを開けてくれた。
迷ったけれど人通りの多い道を数分歩くよりも乗せてもらうことにした。
「ありがとうございます……」
「どういたしまして」
椎名さんはシートベルトを締め、車は動き出した。
車内は植物と花の香りがする。
男の人の車に二人きりで乗ったのは初めてだ。それが仕事中の社用車だとしても緊張してしまう。掴み所のない椎名さんが相手というのが余計に。
椎名さんは信号で止まる度にファイルの中から伝票や地図を出してスケジュールを確認しているようだ。
仕事はちゃんとするんだな……。
本気なのかふざけているのか分からないこれまでの言動と、真面目な仕事ぶりが結びつかない。
ふいに椎名さんが私を見た。何度目だろう。こうして目が合うのは。私は慌てて目を逸らし、椎名さんはすぐに前を向いた。早く会社に着いてと願う私の横で椎名さんが笑う気配がした。
「夏帆ちゃんさ、俺のこと思い出してくれた?」
「すみません……どこでお会いしたのかまだ思い出せなくて……」
学生の時もバイトも、椎名さんと会った記憶がない。
「そうなんだ」
「すみません……」
「別に怒ってないよ。まあ夏帆ちゃんにとってはその程度の記憶だろうし」
椎名さんを見ると、怒っているわけでもなく悲しんでいる様子もない。だから私は困ってしまう。
「どこでお会いしましたか?」
「内緒」
「はい?」
「夏帆ちゃんが自分から思い出すまで教えない」
真顔の椎名さんに何と言葉を返していいのか分からない。
「夏帆ちゃんは今の仕事楽しい?」
「え?」
「俺は楽しいよ。君のお陰で。それがヒント」
椎名さんのことが理解できない。この人は一体何が言いたいのだろう。
「どういう意味ですか?」
「思い出したら分かるよ」
「あの……」
「着いたよ」
車は会社の前のロータリーで停まった。
「じゃ、作業終わったらデスクに寄るので確認お願いします」
「分かりました……ありがとうございました」
会話を続ける様子のない椎名さんから逃げるように車を降りた。
椎名さんのこと、杏子先輩や和也さんなら何か知っているかもしれない。あとで聞いてみようかな……。
総務部用の小さい冷蔵庫からお弁当を出して食堂に入った。
もう空腹で気持ちが悪い。お使いに行かされたことを少しだけ恨んでしまう。
昼食の時間をとっくに過ぎているため、食堂にいる社員は数えるほどしかいない。壁際に置かれた電子レンジでお弁当を温め、空いているテーブルに座った。
はあ……今日締め日だし、定時で帰れるかな?
溜め息をついてあくびをしたとき「お疲れなんだね北川さん」と声をかけられた。すぐそばに横山さんが立っていた。
「ふあっ、お疲れ様です!」
開いた口に手を当てたまま横山さんの方を向いてしまい、あくびをした顔を見られてしまった。
「はは、お疲れ様」
横山さんは私を見て笑う。恥ずかしくて堪らない。
「ここいいかな?」
私の向かいの席を指差した。
「はい、どうぞ……」
横山さんはコンビニのお弁当をテーブルに置くと向かいの席に座った。思いがけない横山さんとの昼食に、嬉しいやら緊張するやらで前を向けない。
丹羽さんは優しい顔で笑いかける。そして私の顔に手を伸ばすと、メガネをはずした。
「本当は可愛いのも知ってるよ。ただ、夏帆ちゃんがそれに気づくのが遅いかな」
「丹羽さん……」
「夏帆ちゃん、今日は買い物行こう!」
「え?」
丹羽さんに連れられ、私は商業ビルでコンタクトレンズを新調した。服も買い、黒やグレーばかりだった私の服に新しい色が加わる。
「どの服も夏帆ちゃんに似合うよ。明日から生まれ変わって見返してやんな!」
「はい。ありがとうございます!」
いつも私を励ましてくれる先輩。優しくて、美人で、かっこいい旦那さんと結婚した。私の憧れ。
なりたいな。こんな女性に。
妹の千秋が帰宅するまで起きて待っていた。エステティシャンの千秋はいつも帰宅が遅い。
「おかえりー」
「お姉、まだ起きてたの?」
「うん。あのさ、メイク教えて」
「え?」
「メイクの仕方、教えて」
美容のプロが身近にいる。なら直接教えてもらえばいいのだ。千秋なら専門学校で美に関する全てを学んでいる。華やかな業界で働く妹が自慢で、羨ましくもあった。私とは違う、とずっと美容や仕事の話は避けていたけれど。
「………」
「千秋?」
千秋はぽかんと口を開け私を見ていた。その目がだんだんと潤み、涙がこぼれた。
「どうした!?」
「お姉ごめんね……ずっとお母さんと私のために働いてくれて……」
「何……いきなり」
「自分のことは後回しでオシャレもできなかったよね」
「そんなことはないけど……」
「来て。見本でやってあげるから」
新しい服に合わせて買ったヒールの高い靴を履き、早峰フーズのエントランスを靴音を響かせ歩いた。エレベーターが1階まで下りてくるのを待つ間、私の横に立つ社員は私を凝視していた。エレベーターに乗ると密室の中で回りの視線を強く感じる。
いくらなんでも急に変わりすぎたかな? 地味な私が調子に乗ってるって思われてるかも……。
誰よりも違和感を覚えているのは私自身だった。
「おはようございます……」
「わあ、夏帆ちゃん!」
総務部のフロアに立つと真っ先に丹羽さんが駆け寄る。
「とっても可愛い! ま、私は素材の良さを知ってたけどね」
恥ずかしくて顔が赤くなるのを感じた。
少しずつ私自身を変えていきたい。美人になれないのは分かってるけど、せめて人並みの女性に……。
鏡を見て自分を地味で暗い不細工な子だと思いたくない。仕事も恋愛も楽しめるようになりたいから。
あれから1年以上たつ。私のイメチェンなんて小さな話題はすぐに消えて、以前と何も変わらず雑用を押し付けられている。
変わったことは入社3年で少しだけ強く意見を言えるようになった。今は現状に満足している。
欲を言えば、そろそろ恋がしたいことくらい。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
薄手のコートがちょうどいい季節になった。春の風が心地よくて、こんな日なら外に出れるお使いもいいかなと思ってしまう。
郵便局に行った帰りに会社が馴染みの老舗お茶屋に寄った。秘書室からお決まりの「役員の飲む茶葉を買って」と言われていた。
役員だけではなく秘書も飲むから早く減るのだ。他の部署はインスタントコーヒーか、粉末の緑茶を溶かして飲んでいる。美味しいお茶が飲めて羨ましい。
馴染みの店員さんからいつもの茶葉を買ってお茶屋を出た。
今日は仕事が押していて、ランチタイムも終わるというのに私は今から昼食だ。
オフィス街の古明橋はこの時間特に人通りが多く、どこの飲食店も混んでいて列ができているお店もあった。
「夏帆ちゃーん!」
突然名前を呼ばれて辺りを見回した。
「こっちこっち」
車道を見ると停められた車の横に椎名さんが立って手を振っていた。
「えっ、何で?」
「おいで」
左右に振っていた手を今度は前後に動かし、私に来いと言っている。躊躇われたけれど、私は椎名さんに近づいた。
「どうしてここにいるんですか?」
「古明橋エリアの担当だって言ったでしょ」
椎名さんは車を軽く指差した。見覚えのある『アサカグリーン』のロゴが入ったワゴン車の後ろにはたくさんの植物やプランターが載っている。
「仕事で来てるの」
「そうですか……」
「夏帆ちゃんはお昼食べてきたの?」
「いえ……頼まれた買い物です。お昼は今からです」
「どっか食べに行くの?」
「会社に戻って食べます」
「店に行って食べないの?」
「お弁当持ってきてますから」
「そう……残念」
椎名さんは伏し目になる。何が残念なのだろう。
「じゃあ送ってくよ。乗って」
「いえ、大丈夫です。歩きますので」
「俺も今から早峰フーズに行くから」
「え?」
「今月分のメンテナンスに伺います」
ああ、そういえば月2回になったんだった。
「乗ってよ」
椎名さんは笑顔で助手席のドアを開けてくれた。
迷ったけれど人通りの多い道を数分歩くよりも乗せてもらうことにした。
「ありがとうございます……」
「どういたしまして」
椎名さんはシートベルトを締め、車は動き出した。
車内は植物と花の香りがする。
男の人の車に二人きりで乗ったのは初めてだ。それが仕事中の社用車だとしても緊張してしまう。掴み所のない椎名さんが相手というのが余計に。
椎名さんは信号で止まる度にファイルの中から伝票や地図を出してスケジュールを確認しているようだ。
仕事はちゃんとするんだな……。
本気なのかふざけているのか分からないこれまでの言動と、真面目な仕事ぶりが結びつかない。
ふいに椎名さんが私を見た。何度目だろう。こうして目が合うのは。私は慌てて目を逸らし、椎名さんはすぐに前を向いた。早く会社に着いてと願う私の横で椎名さんが笑う気配がした。
「夏帆ちゃんさ、俺のこと思い出してくれた?」
「すみません……どこでお会いしたのかまだ思い出せなくて……」
学生の時もバイトも、椎名さんと会った記憶がない。
「そうなんだ」
「すみません……」
「別に怒ってないよ。まあ夏帆ちゃんにとってはその程度の記憶だろうし」
椎名さんを見ると、怒っているわけでもなく悲しんでいる様子もない。だから私は困ってしまう。
「どこでお会いしましたか?」
「内緒」
「はい?」
「夏帆ちゃんが自分から思い出すまで教えない」
真顔の椎名さんに何と言葉を返していいのか分からない。
「夏帆ちゃんは今の仕事楽しい?」
「え?」
「俺は楽しいよ。君のお陰で。それがヒント」
椎名さんのことが理解できない。この人は一体何が言いたいのだろう。
「どういう意味ですか?」
「思い出したら分かるよ」
「あの……」
「着いたよ」
車は会社の前のロータリーで停まった。
「じゃ、作業終わったらデスクに寄るので確認お願いします」
「分かりました……ありがとうございました」
会話を続ける様子のない椎名さんから逃げるように車を降りた。
椎名さんのこと、杏子先輩や和也さんなら何か知っているかもしれない。あとで聞いてみようかな……。
総務部用の小さい冷蔵庫からお弁当を出して食堂に入った。
もう空腹で気持ちが悪い。お使いに行かされたことを少しだけ恨んでしまう。
昼食の時間をとっくに過ぎているため、食堂にいる社員は数えるほどしかいない。壁際に置かれた電子レンジでお弁当を温め、空いているテーブルに座った。
はあ……今日締め日だし、定時で帰れるかな?
溜め息をついてあくびをしたとき「お疲れなんだね北川さん」と声をかけられた。すぐそばに横山さんが立っていた。
「ふあっ、お疲れ様です!」
開いた口に手を当てたまま横山さんの方を向いてしまい、あくびをした顔を見られてしまった。
「はは、お疲れ様」
横山さんは私を見て笑う。恥ずかしくて堪らない。
「ここいいかな?」
私の向かいの席を指差した。
「はい、どうぞ……」
横山さんはコンビニのお弁当をテーブルに置くと向かいの席に座った。思いがけない横山さんとの昼食に、嬉しいやら緊張するやらで前を向けない。
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