57 / 221
剣士の休日
街へ
しおりを挟む
次の日ハヨンは朝早くに起きて、朝靄がまだ消えぬうちに城の裏口から出ようとしていた。
夜警をしていた兵士たちが自室に戻り始めていて、ハヨンとたびたびすれ違う。厨房の窓からはもくもくと煙が出ており、もう朝餉の支度をしているのだろう。
いつも中庭で鍛練していたので、城の者が活動していたのを目にしたことがなかったので、ハヨンには珍しい風景に見えた。
「ハヨン、おはよう」
唐突に後ろから声をかけられる。まさか誰かに声をかけてもらえるなんて思っていなかったため、ハヨンは飛び上がりそうになった。
「お、おはよう。」
慌てて返事をすると声をかけた本人、リョンがにやにや笑いながら立っていた。
「俺の挨拶にびっくりしたな?何か考え事でもしてたんだろ。」
「うん、ちょっとね。」
珍しい反応だから面白かった、などといってくるので、ハヨンは少しばつが悪くなった。
「じゃあ私は今から里帰りだから、さよなら。」
ハヨンはそのばつの悪さを隠すために、冷ややかな声で背を向ける。
「おいおい、ちょっと待てよ。」
リョンに腕を捕まれる。ここでめげずに話を続ける辺りが彼らしい。
(こうやってリョンが話しかけてくるから、私たちはこうやって友達になったようなものだしなぁ)
などと考えてしまう。からかうように話しかけてくるリョンので、ついつい不機嫌そうに返してしまうのだが、そうやって深く関わっていくうちに、なんだか彼とは悪友のような立ち位置にいるのではないかと考えてしまう。
「何?」
「一緒に行こう。」
にやっと笑ったリョンは竪琴を持っており、どうやら町に行くようだった。そういえば服装も何だか芸人のような格好をしている。何だかややこしそうな予感がしてハヨンはため息をついた。
「リョン、いい加減頻繁にお忍びするのはやめたら?」
きっとまた兵士のみんなが慌てるのだろうと考えると不憫でならなかった。ハヨンは王族を守る部隊の兵士でもあるため、兵士達の心情が手に取るようにわかる。
「いやいや。俺は町人の暮らしに憧れる男だかから無理だな。それにますます町の様子がおかしくなっているから見に行かないと。」
「…おかしくなってるって?」
ハヨンはリョンの言葉に首をかしげた。
「この前の嵐で、農作物がだめになってしまった農家が多くてな…。それで泣く泣く自分の娘を売りに出したり、借金が貯まっているやつが売り飛ばされたりと人身売買が盛んになってきている。それに盗みもな。」
そういえばあの嵐はすごかった、とハヨンはつい最近燐の国を襲った嵐を思い出した。
(あれでかなりの人が亡くなったらしいし…)
ハヨンの故郷は幸い無事だと母からの手紙が届き、ほっとしたが、やはりそうでなかった人もたくさんいるのだ。
「それはじゃあ、見回りの兵士を増やした方がいいのかな。それでも限りがあるのはわかってるんだけどね。」
ハヨンとリョンは並んで歩きながら考え始める。
「そうかもしれないな。兵士に見つからないようにする抜け道なんていくらでもある。まぁ、増やさないよりはましだけどな。とりあえず今日は町の様子を見て、どこの辺りの警備を増やすかを確認しようかなと思ってな。」
そのときリョンは被り物を深く被り直す。見ると向こう側から白虎の隊員が近づいていた。
「よお、ハヨン。里帰りの褒美を貰ったらしいな。」
「はい。久々に母に会えるので楽しみです。」
「良かったな。…ところで隣のやつは誰だ?お前の恋人?」
ハヨンはこの手の話に疎いので、猛烈な勢いで言葉を返す。
「ち、違いますよ!冗談はやめてください。ただの友達です。」
(王族と恋人とか…!恐れ多い…!!)
ハヨンが懸命に否定するので、どうやら照れていると勘違いしたらしい。しかし本当は、ハヨンは照れているどころか、冷や汗をかいている。
「照れるなって。女の兵士ってのはまだ珍しいが、それを理解してくれる懐の広い男に出会えたんだからよ。兄ちゃん、ハヨンを大事にしなよ。」
じゃあな、と笑いながら去っていく隊員をみて、ますます誤解を深められているのがわかったのでハヨンは落ち込んだ。
「ご、ごめんね。リョン。とんでもない勘違いされちゃって…」
隊員が話しかけている間ずっと黙っていたリョンが顔をあげる。何だかふてくされた顔をしていた。
「何だよ、あんなに否定しなくてもいいだろ?さっきの人を少しからかってやろうと思ったのに。」
「何を?」
ハヨンはリョンヘの言葉の真意がつかめない。しかし、何事もからかったりと、どんな状況も楽しもうと考えるあたりはいつものリョンだ。
「あんた、隊員がどう扱えばいいか困っているのわかってるだろう?」
「うん」
何せ史上初の女性隊員だ。隊員どころか女官も、それ以外の人もハヨンとどう向き合えばいいかわからず、戸惑っている。
「それにハヨンは紅一点の存在なわけだ。だからハヨンのよさをみんなに気づいてもらいたいなと。だってハヨンは強いけど綺麗だし。高嶺の花みたいに、みんなが大事にする存在になればいいかな、と。」
「ちょ、ちょっと待って。よさを気づかせるのは結構だけど、高嶺の花ってなんで?」
しかも高嶺の花なんて有り得ないだろうとハヨンは苦笑いする。リョンに良いところがあると言ってもらえるのは嬉しかったが、何だか話が変な方向に進みそうだ。
「だってその方が女とも揉めないし、隊員にあれこれ頼み事をするとき楽だろ?」
「…リョン、あんたの発想はぶっ飛び過ぎ。」
確かに誰もを魅了して、それでいて誰の手にも入らないような、高嶺の花。それは男は憧れるだろうし、女も侮れない人として、侮辱する人はいなくなるだろう。
しかし、ハヨンは思わずため息が漏れた。それはリョン、もといリョンヘのように、誰かを巻き込んでいくような、そんな魅力のある人だからこそできる芸当だ。ハヨンは自身のことを決して卑下したりはしないが、生真面目が故に、リョンのような魅力は持ち合わせていない。
「あれ?我ながらいい発想だと思ったのに。」
おかしいなぁと呟くリョンは何だかかわいらしく見える。
「まぁ、この話は置いておくてして。とりあえず私も町を通って家に帰るから一緒に行こう。」
ハヨンがそう言って再び歩き始めると、やった、とリョンが嬉しそうな声をあげる。
「ハヨンとこうして城を出るの、初めてだな」
「…それもそうだね。」
いつもハヨンは、街に出るリョンを見送る側である。
「あんたも俺も別の目的があるけど、一緒に外に出るのは、ちょっと楽しみだな。」
リョンの笑顔を見て、ハヨンも何だか楽しい気分になってきたのだった。
夜警をしていた兵士たちが自室に戻り始めていて、ハヨンとたびたびすれ違う。厨房の窓からはもくもくと煙が出ており、もう朝餉の支度をしているのだろう。
いつも中庭で鍛練していたので、城の者が活動していたのを目にしたことがなかったので、ハヨンには珍しい風景に見えた。
「ハヨン、おはよう」
唐突に後ろから声をかけられる。まさか誰かに声をかけてもらえるなんて思っていなかったため、ハヨンは飛び上がりそうになった。
「お、おはよう。」
慌てて返事をすると声をかけた本人、リョンがにやにや笑いながら立っていた。
「俺の挨拶にびっくりしたな?何か考え事でもしてたんだろ。」
「うん、ちょっとね。」
珍しい反応だから面白かった、などといってくるので、ハヨンは少しばつが悪くなった。
「じゃあ私は今から里帰りだから、さよなら。」
ハヨンはそのばつの悪さを隠すために、冷ややかな声で背を向ける。
「おいおい、ちょっと待てよ。」
リョンに腕を捕まれる。ここでめげずに話を続ける辺りが彼らしい。
(こうやってリョンが話しかけてくるから、私たちはこうやって友達になったようなものだしなぁ)
などと考えてしまう。からかうように話しかけてくるリョンので、ついつい不機嫌そうに返してしまうのだが、そうやって深く関わっていくうちに、なんだか彼とは悪友のような立ち位置にいるのではないかと考えてしまう。
「何?」
「一緒に行こう。」
にやっと笑ったリョンは竪琴を持っており、どうやら町に行くようだった。そういえば服装も何だか芸人のような格好をしている。何だかややこしそうな予感がしてハヨンはため息をついた。
「リョン、いい加減頻繁にお忍びするのはやめたら?」
きっとまた兵士のみんなが慌てるのだろうと考えると不憫でならなかった。ハヨンは王族を守る部隊の兵士でもあるため、兵士達の心情が手に取るようにわかる。
「いやいや。俺は町人の暮らしに憧れる男だかから無理だな。それにますます町の様子がおかしくなっているから見に行かないと。」
「…おかしくなってるって?」
ハヨンはリョンの言葉に首をかしげた。
「この前の嵐で、農作物がだめになってしまった農家が多くてな…。それで泣く泣く自分の娘を売りに出したり、借金が貯まっているやつが売り飛ばされたりと人身売買が盛んになってきている。それに盗みもな。」
そういえばあの嵐はすごかった、とハヨンはつい最近燐の国を襲った嵐を思い出した。
(あれでかなりの人が亡くなったらしいし…)
ハヨンの故郷は幸い無事だと母からの手紙が届き、ほっとしたが、やはりそうでなかった人もたくさんいるのだ。
「それはじゃあ、見回りの兵士を増やした方がいいのかな。それでも限りがあるのはわかってるんだけどね。」
ハヨンとリョンは並んで歩きながら考え始める。
「そうかもしれないな。兵士に見つからないようにする抜け道なんていくらでもある。まぁ、増やさないよりはましだけどな。とりあえず今日は町の様子を見て、どこの辺りの警備を増やすかを確認しようかなと思ってな。」
そのときリョンは被り物を深く被り直す。見ると向こう側から白虎の隊員が近づいていた。
「よお、ハヨン。里帰りの褒美を貰ったらしいな。」
「はい。久々に母に会えるので楽しみです。」
「良かったな。…ところで隣のやつは誰だ?お前の恋人?」
ハヨンはこの手の話に疎いので、猛烈な勢いで言葉を返す。
「ち、違いますよ!冗談はやめてください。ただの友達です。」
(王族と恋人とか…!恐れ多い…!!)
ハヨンが懸命に否定するので、どうやら照れていると勘違いしたらしい。しかし本当は、ハヨンは照れているどころか、冷や汗をかいている。
「照れるなって。女の兵士ってのはまだ珍しいが、それを理解してくれる懐の広い男に出会えたんだからよ。兄ちゃん、ハヨンを大事にしなよ。」
じゃあな、と笑いながら去っていく隊員をみて、ますます誤解を深められているのがわかったのでハヨンは落ち込んだ。
「ご、ごめんね。リョン。とんでもない勘違いされちゃって…」
隊員が話しかけている間ずっと黙っていたリョンが顔をあげる。何だかふてくされた顔をしていた。
「何だよ、あんなに否定しなくてもいいだろ?さっきの人を少しからかってやろうと思ったのに。」
「何を?」
ハヨンはリョンヘの言葉の真意がつかめない。しかし、何事もからかったりと、どんな状況も楽しもうと考えるあたりはいつものリョンだ。
「あんた、隊員がどう扱えばいいか困っているのわかってるだろう?」
「うん」
何せ史上初の女性隊員だ。隊員どころか女官も、それ以外の人もハヨンとどう向き合えばいいかわからず、戸惑っている。
「それにハヨンは紅一点の存在なわけだ。だからハヨンのよさをみんなに気づいてもらいたいなと。だってハヨンは強いけど綺麗だし。高嶺の花みたいに、みんなが大事にする存在になればいいかな、と。」
「ちょ、ちょっと待って。よさを気づかせるのは結構だけど、高嶺の花ってなんで?」
しかも高嶺の花なんて有り得ないだろうとハヨンは苦笑いする。リョンに良いところがあると言ってもらえるのは嬉しかったが、何だか話が変な方向に進みそうだ。
「だってその方が女とも揉めないし、隊員にあれこれ頼み事をするとき楽だろ?」
「…リョン、あんたの発想はぶっ飛び過ぎ。」
確かに誰もを魅了して、それでいて誰の手にも入らないような、高嶺の花。それは男は憧れるだろうし、女も侮れない人として、侮辱する人はいなくなるだろう。
しかし、ハヨンは思わずため息が漏れた。それはリョン、もといリョンヘのように、誰かを巻き込んでいくような、そんな魅力のある人だからこそできる芸当だ。ハヨンは自身のことを決して卑下したりはしないが、生真面目が故に、リョンのような魅力は持ち合わせていない。
「あれ?我ながらいい発想だと思ったのに。」
おかしいなぁと呟くリョンは何だかかわいらしく見える。
「まぁ、この話は置いておくてして。とりあえず私も町を通って家に帰るから一緒に行こう。」
ハヨンがそう言って再び歩き始めると、やった、とリョンが嬉しそうな声をあげる。
「ハヨンとこうして城を出るの、初めてだな」
「…それもそうだね。」
いつもハヨンは、街に出るリョンを見送る側である。
「あんたも俺も別の目的があるけど、一緒に外に出るのは、ちょっと楽しみだな。」
リョンの笑顔を見て、ハヨンも何だか楽しい気分になってきたのだった。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

もう散々泣いて悔やんだから、過去に戻ったら絶対に間違えない
もーりんもも
恋愛
セラフィネは一目惚れで結婚した夫に裏切られ、満足な食事も与えられず自宅に軟禁されていた。
……私が馬鹿だった。それは分かっているけど悔しい。夫と出会う前からやり直したい。 そのチャンスを手に入れたセラフィネは復讐を誓う――。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?

【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる