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4.プロテア防衛戦
62.ジェリー・ワナー
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「ジェリーさん初めまして、日本のプレイヤーの上野樹と申します。…オレの事はご存知でしょうか?」
「勿論よ。RDOに関わっていて現在のトッププレイヤーを知らないわけ無いでしょう。そしてあなたは幸運ね、私が所用でサポートセンターに来てたタイミングで電話してくるなんて。それと今、私の周りには誰も居ないからどんな話でも大丈夫よ」
本当にジェリーさんが訪れていたのは幸運だった。
「では。緊急で政府関係者に連絡を取りたい用件が有りまして。先に日本政府に連絡を取ろうと思ったのですが、電話が繋がらない状態だったので止むを得ずこちらに連絡を。対応して頂き本当に感謝しています」
「緊急なんでしょう?前置きはいいから本題に入って」
オレはレベル上限クエストを受け、神側の巨人ユミルと戦った事。そして監禁されかけた事、ユミルが言っていた内容について細かく話した。
ただユミルの言葉以外には他の根拠が何も無い事で、侵攻してこない可能性についても有ると最後に伝えた。
「うーん難しい問題ね。上野君が頼み込めば、政府は動いてくれるだろうけど…ああそうだ。判断は政府に丸投げすればいいのよ。上野君からの侵攻の可能性が有る情報を伝えた上で、動くかどうかはアメリカ政府に任せる。そうすれば、侵攻が無くて肩透かしでもアメリカ政府の問題。もし動かないで被害を受ければ、アメリカ政府は大きく責任を追及される。どう?これなら上野君の責任にはならないわ」
(す、凄い責任転嫁な気がする。まあ肩透かしで批判殺到よりかは絶対良いけど…いや、でも今回は!)
「配慮いただき感謝します。ただ…今回の件はオレの責任になっても良いです。それよりも、出来る限り早く動いていただきたいです」
「…分かったわ。すぐにトムに連絡してアメリカ政府を動かさせる。じゃあ集合場所はプロテア大聖堂前の広場で、準備出来次第すぐに集まる形で。後は、プレイヤーに全て託すわ」
「分かりました。ジェリーさん本当にありがとうございました。そして、サポートの女性にも感謝を伝えてください。では」
オレがそのままビデオチャットを切ろうとすると、ジェリーさんに呼び止められる。
「ちょっと待って」
そう言うとジェリーさんはメモ紙に何かを書き込み、オレに見せてくる。
「これは私の電話番号。今回のような緊急時には、気にせず連絡してきて頂戴」
予想外に大きな連絡先が手に入った。オレも番号を見せて交換した。
「ふふっそれにしても上野君、あなた見かけによらずカッコいいところが有るわね。責任を気にして安全策に出るのが普通なのに」
「勿論オレ一人で責任を負えるなんて思って無いですよ。もしもの時は、対応遅れた責任で日本政府を巻き込んでやります」
「あはは!そうして頂戴!あなたのイメージが大きく変わったわ。ファンになるから、これからも頼むわね」
「オレに出来る範囲で頑張りますよ。それでは」
「はーい。またね」
ビデオチャットを切り、深くため息をつく。
(やる事はやったが…アメリカ政府は動いてくれるだろうか。もし動いてくれなければプロテアは堕ちて、RDOでの戦いは人の負けかもしれない)
その後10分で軽食とコーヒーを摂るり、RDOへログインする。…現在の時間は14時前。
(頼むからプレイヤー達…集まっててくれ…!)
------
オレはログインをするとすぐに、ギルドメンバーのログイン状況を確認する。すると、なんとギルドメンバーが9割ログインしていた。並木さんの力が大きいが素晴らしいギルドだ。
けれど…残念ながらリリーとサラは居ないようだ。
イギリスだと今の時間早朝だろうし、中々ログインは難しいかもしれない。
(そう考えるとアメリカも時差があるんだった!えーとマウス・エンター社のあるロサンゼルスだと今は夜の21時か。えっジェリーさんそんな遅くまで仕事してんの!?)
夜の21時まで働くジェリーさん。オンラインゲームの運営会社なんて、バグでも出ない限り定時だと思ってた。いや、でもRDOは仕方ないのか…?
(…ニューヨークだと夜中1時頃。そう考えると人が集まるのに難しい時間帯か?出来る限り人が集まる事を祈るしかないな)
『連絡終えて今インしました。防衛に参加するプレイヤーは、大聖堂前広場に集まってほしいそうです』
『上野君お疲れ様。場所についてはさっき僕に連絡が来たから、知り合いにも伝えておいたよ』
『えっ連絡早!電話切って10分位しか経って無いのに!』
『あはは。大聖堂前広場来るともっと驚くよ』
『急いで準備します!』
オレは急いで準備を行なう。ポーションの補充に、今回入手したユミルの黒き腕の精練。
数分で準備は終わり大聖堂前広場へと急ぐ。
大聖堂前に着いたおれがみたものは……溢れんばかりで歩くのも大変な程、集まった多くのプレイヤーの姿。
その中心には大きなテントが有るが…特殊なアイテムだろうか?
『並木さん。広場に着きましたが何処にいます?』
『中央にある大きなテントの中に居るから入って。入室許可はされてるから』
入室許可?疑問に思いながらも、テントへと向かい幕を潜り中へと足を踏み入れた。
「勿論よ。RDOに関わっていて現在のトッププレイヤーを知らないわけ無いでしょう。そしてあなたは幸運ね、私が所用でサポートセンターに来てたタイミングで電話してくるなんて。それと今、私の周りには誰も居ないからどんな話でも大丈夫よ」
本当にジェリーさんが訪れていたのは幸運だった。
「では。緊急で政府関係者に連絡を取りたい用件が有りまして。先に日本政府に連絡を取ろうと思ったのですが、電話が繋がらない状態だったので止むを得ずこちらに連絡を。対応して頂き本当に感謝しています」
「緊急なんでしょう?前置きはいいから本題に入って」
オレはレベル上限クエストを受け、神側の巨人ユミルと戦った事。そして監禁されかけた事、ユミルが言っていた内容について細かく話した。
ただユミルの言葉以外には他の根拠が何も無い事で、侵攻してこない可能性についても有ると最後に伝えた。
「うーん難しい問題ね。上野君が頼み込めば、政府は動いてくれるだろうけど…ああそうだ。判断は政府に丸投げすればいいのよ。上野君からの侵攻の可能性が有る情報を伝えた上で、動くかどうかはアメリカ政府に任せる。そうすれば、侵攻が無くて肩透かしでもアメリカ政府の問題。もし動かないで被害を受ければ、アメリカ政府は大きく責任を追及される。どう?これなら上野君の責任にはならないわ」
(す、凄い責任転嫁な気がする。まあ肩透かしで批判殺到よりかは絶対良いけど…いや、でも今回は!)
「配慮いただき感謝します。ただ…今回の件はオレの責任になっても良いです。それよりも、出来る限り早く動いていただきたいです」
「…分かったわ。すぐにトムに連絡してアメリカ政府を動かさせる。じゃあ集合場所はプロテア大聖堂前の広場で、準備出来次第すぐに集まる形で。後は、プレイヤーに全て託すわ」
「分かりました。ジェリーさん本当にありがとうございました。そして、サポートの女性にも感謝を伝えてください。では」
オレがそのままビデオチャットを切ろうとすると、ジェリーさんに呼び止められる。
「ちょっと待って」
そう言うとジェリーさんはメモ紙に何かを書き込み、オレに見せてくる。
「これは私の電話番号。今回のような緊急時には、気にせず連絡してきて頂戴」
予想外に大きな連絡先が手に入った。オレも番号を見せて交換した。
「ふふっそれにしても上野君、あなた見かけによらずカッコいいところが有るわね。責任を気にして安全策に出るのが普通なのに」
「勿論オレ一人で責任を負えるなんて思って無いですよ。もしもの時は、対応遅れた責任で日本政府を巻き込んでやります」
「あはは!そうして頂戴!あなたのイメージが大きく変わったわ。ファンになるから、これからも頼むわね」
「オレに出来る範囲で頑張りますよ。それでは」
「はーい。またね」
ビデオチャットを切り、深くため息をつく。
(やる事はやったが…アメリカ政府は動いてくれるだろうか。もし動いてくれなければプロテアは堕ちて、RDOでの戦いは人の負けかもしれない)
その後10分で軽食とコーヒーを摂るり、RDOへログインする。…現在の時間は14時前。
(頼むからプレイヤー達…集まっててくれ…!)
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オレはログインをするとすぐに、ギルドメンバーのログイン状況を確認する。すると、なんとギルドメンバーが9割ログインしていた。並木さんの力が大きいが素晴らしいギルドだ。
けれど…残念ながらリリーとサラは居ないようだ。
イギリスだと今の時間早朝だろうし、中々ログインは難しいかもしれない。
(そう考えるとアメリカも時差があるんだった!えーとマウス・エンター社のあるロサンゼルスだと今は夜の21時か。えっジェリーさんそんな遅くまで仕事してんの!?)
夜の21時まで働くジェリーさん。オンラインゲームの運営会社なんて、バグでも出ない限り定時だと思ってた。いや、でもRDOは仕方ないのか…?
(…ニューヨークだと夜中1時頃。そう考えると人が集まるのに難しい時間帯か?出来る限り人が集まる事を祈るしかないな)
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『上野君お疲れ様。場所についてはさっき僕に連絡が来たから、知り合いにも伝えておいたよ』
『えっ連絡早!電話切って10分位しか経って無いのに!』
『あはは。大聖堂前広場来るともっと驚くよ』
『急いで準備します!』
オレは急いで準備を行なう。ポーションの補充に、今回入手したユミルの黒き腕の精練。
数分で準備は終わり大聖堂前広場へと急ぐ。
大聖堂前に着いたおれがみたものは……溢れんばかりで歩くのも大変な程、集まった多くのプレイヤーの姿。
その中心には大きなテントが有るが…特殊なアイテムだろうか?
『並木さん。広場に着きましたが何処にいます?』
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