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3.始動
54.リベンジ
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阿修羅が直撃した事で、推進力を失い空中から落下し始める。
「だめだ。阿修羅発動後のデメリットで、身体に力が入らない…」
ただこの高さなら、恐らく死にはしないだろう。
……当たりどころが悪くなければ。
オレは落下への抵抗を諦め、落下しながらヴァルキリーさんの様子を見る。
まだ粒子の光になっていない所を見ると、完全に倒しきれては居ないのかもしれない。
(ここで再度襲われたら諦めよう)
デスペナでレベルが下がり、これまで手助けしてくれたギルドメンバーの努力を無駄にしてしまうのが惜しいが…。
(そろそろ地面だ)
頭から落ちないよう、力を振り絞り身を丸くする。
オレの身体と地面が衝突し、衝突音が森に響く。
「…痛い、が痛いって事は生きてるって事かな……」
オレは地面に背中から落下した。
HPの残りは数%で、僅かだが一命を取り留めることが出来た。
(落下死は避けたが…向こうはどうかな)
空中に浮かぶヴァルキリーさんを確認すると、先程まで停止していた身体が徐々に力を失っていくようだった。
力を失ったヴァルキリーさんの体は、そのまま空中から落下してくる。
落下位置はオレの真上。
それも当然だ。オレが阿修羅の推進力を失ったのは、ヴァルキリーさんに攻撃した直後。
同じ位置から落下すれば、同じ場所に落ちるのが道理だ。
「はは…死体が落ちて来て死ぬとか…マジかよ…」
落下してきたヴァルキリーさんの体がオレに近づいて来る。
オレは脱力で大の字に寝転がったまま、寝転がって回避することもできない。
ヴァルキリーさんの体が目前に迫り、死を覚悟したその時。
突如落下してくるヴァルキリーさんの体が、側面から衝撃を受けて位置を変えた。
そしてヴァルキリーさんの体は、オレのすぐ傍へと落下した。
「良かった!間に合った!”ヒール”!"ヒール"!」
オレが頭だけ動かして周囲を確認すると、そこには二人の女性。
ヒールを唱えてくれたモンクの女性と、その奥には弓から矢を放った状態で停止しているハンターの女性。
リリーとサラだ。
「た、助かった…のか…」
ヴァルキリーさんとの戦いに入る前。
オレはギルドのボイスチャットで応援を要請していた。
その連絡を受け丁度迷いの森深層で狩をしていた、リリーとサラが加勢に駆けつけてくれていたのだ。
その結果としてオレは二人に助けられた。
「リリー、サラ助かった。ありがとう」
オレは大の字に寝転がった状態で、二人へ話し掛ける。
「遅れてごめん!戦闘場所探すのに走り回ったんだけど、敵が多くって。でもギリギリ間に合って良かった!」
申し訳無さそうな顔をするリリー。
「咄嗟に撃った矢が当たって良かったわ。これで借り一つね」
笑いながら話し掛けてくるサラ。
「ああ、君達は命の恩人だ。ヴァルキリーさんの身体が直撃してたら死んでたよ。HP10%以下だし阿修羅の脱力で動けないし」
オレは笑いながら二人に返す。
「それよりも。まさか一人で倒すなんてさー。一人で勝てる相手じゃないって言ってたのは、あなたじゃないの」
そう言い放つサラ。
「ステータスが上がったお陰か、前よりも戦えたんだよ。でも調子に乗って空中戦をしたのは失敗だったなあ…。」
「残像で空中とか一方通行の特攻じゃないの。倒せなかった後の事も考えなさいよ」
「すまん。今回で勉強になったよ。次からは空中戦は避けることにする」
少しずつだが体に力が入るようになってきた。
リリーの手を借り、オレは体を起こす。
「うーん…ヴァルキリーの体が消えないんだけど…生きてると思う?」
リリーが動かないヴァルキリーさんの身体を見ながら話す。
「どうだろう?手ごたえは十分にあったし、充分なダメージを与えたと思うけど」
そこでサラが近づき、弓でヴァルキリーさんの体をつつく。
その直後らヴァルキリーさんの体から粒子の光が現れ始める。
「…倒せてたみたいだね」
徐々に粒子の光が多くなり、ヴァルキリーさんの体が透明になり始める。
どうやら通常の魔物とは違い、消えるまでに時間が掛かるようだ。
光の粒子と共に、徐々に体が消えていく。
そして、そこには何も無かったかのように草が生い茂る地面だけが残った。
ヴァルキリーさんの体が消えた瞬間。
突如システムメッセージが表示される。
------
ボスモンスター”戦乙女ヴァルキリー”を討伐しました。
MVPは上野 樹。
MVPボーナスとして”ヴァルキリーメイル上”が与えられます。
ラストアタックボーナスはサラ=グレース・ヒル。
またドロップ品は貢献度に応じて配布されます。
------
その瞬間オレ達3人が固まる。
ボスモンスター討伐は良いとして、サラの弓で突いたのが止めとなったようだ。
思わず三人一緒に笑い出す。
「あれが止めって、ヴァルキリーさん報われないだろうなあ」
「…何か最後だけ掠め取ったみたいで、良い気分じゃないわね」
「でもRDO初のボス討伐じゃない?私だけ名前出てないよー!」
リリーだけ納得していない顔で、唇を尖らせる。
その後はボス討伐のお楽しみ!ドロップ確認!
オレが取得したアイテムは…。
MVP報酬のヴァルキリーメイル上と、ヴァルキリーリング、ヴァルキリーヘルム。
サラが獲得したのは、ラストアタック報酬のヴァルキリーメイル下と、ヴァルキリーガントレット。
リリーにもヴァルキリーグリーブ。
武器のドロップは無かったが、どうやら防具1セットと指輪1つが分配されたようだ。
だがサラが浮かない顔で話始める。
「私たちはドロップ受けいらないわよ。樹一人で倒したんだから、アイテム全部受け取ってよ。アレがラストアタックとか何か嫌だわ」
「そうそう。サラはともかく私なんてヒール二回しただけだし!全部樹が貰ってよ」
「いや、リリーとサラが居なかったらオレ死んでたし…。そんなのオレが許せないから二人もドロップ貰ってよ」
「「ええー…」」
オレの必死な説得で、やっと二人は渋々とアイテムを受け取る事を了承した。
サラはガントレット、リリーはグリーブを貰う事に。
そして…。
オレはヴァルキリーさんを倒した経験値によって、念願のレベル99に到達した。
「だめだ。阿修羅発動後のデメリットで、身体に力が入らない…」
ただこの高さなら、恐らく死にはしないだろう。
……当たりどころが悪くなければ。
オレは落下への抵抗を諦め、落下しながらヴァルキリーさんの様子を見る。
まだ粒子の光になっていない所を見ると、完全に倒しきれては居ないのかもしれない。
(ここで再度襲われたら諦めよう)
デスペナでレベルが下がり、これまで手助けしてくれたギルドメンバーの努力を無駄にしてしまうのが惜しいが…。
(そろそろ地面だ)
頭から落ちないよう、力を振り絞り身を丸くする。
オレの身体と地面が衝突し、衝突音が森に響く。
「…痛い、が痛いって事は生きてるって事かな……」
オレは地面に背中から落下した。
HPの残りは数%で、僅かだが一命を取り留めることが出来た。
(落下死は避けたが…向こうはどうかな)
空中に浮かぶヴァルキリーさんを確認すると、先程まで停止していた身体が徐々に力を失っていくようだった。
力を失ったヴァルキリーさんの体は、そのまま空中から落下してくる。
落下位置はオレの真上。
それも当然だ。オレが阿修羅の推進力を失ったのは、ヴァルキリーさんに攻撃した直後。
同じ位置から落下すれば、同じ場所に落ちるのが道理だ。
「はは…死体が落ちて来て死ぬとか…マジかよ…」
落下してきたヴァルキリーさんの体がオレに近づいて来る。
オレは脱力で大の字に寝転がったまま、寝転がって回避することもできない。
ヴァルキリーさんの体が目前に迫り、死を覚悟したその時。
突如落下してくるヴァルキリーさんの体が、側面から衝撃を受けて位置を変えた。
そしてヴァルキリーさんの体は、オレのすぐ傍へと落下した。
「良かった!間に合った!”ヒール”!"ヒール"!」
オレが頭だけ動かして周囲を確認すると、そこには二人の女性。
ヒールを唱えてくれたモンクの女性と、その奥には弓から矢を放った状態で停止しているハンターの女性。
リリーとサラだ。
「た、助かった…のか…」
ヴァルキリーさんとの戦いに入る前。
オレはギルドのボイスチャットで応援を要請していた。
その連絡を受け丁度迷いの森深層で狩をしていた、リリーとサラが加勢に駆けつけてくれていたのだ。
その結果としてオレは二人に助けられた。
「リリー、サラ助かった。ありがとう」
オレは大の字に寝転がった状態で、二人へ話し掛ける。
「遅れてごめん!戦闘場所探すのに走り回ったんだけど、敵が多くって。でもギリギリ間に合って良かった!」
申し訳無さそうな顔をするリリー。
「咄嗟に撃った矢が当たって良かったわ。これで借り一つね」
笑いながら話し掛けてくるサラ。
「ああ、君達は命の恩人だ。ヴァルキリーさんの身体が直撃してたら死んでたよ。HP10%以下だし阿修羅の脱力で動けないし」
オレは笑いながら二人に返す。
「それよりも。まさか一人で倒すなんてさー。一人で勝てる相手じゃないって言ってたのは、あなたじゃないの」
そう言い放つサラ。
「ステータスが上がったお陰か、前よりも戦えたんだよ。でも調子に乗って空中戦をしたのは失敗だったなあ…。」
「残像で空中とか一方通行の特攻じゃないの。倒せなかった後の事も考えなさいよ」
「すまん。今回で勉強になったよ。次からは空中戦は避けることにする」
少しずつだが体に力が入るようになってきた。
リリーの手を借り、オレは体を起こす。
「うーん…ヴァルキリーの体が消えないんだけど…生きてると思う?」
リリーが動かないヴァルキリーさんの身体を見ながら話す。
「どうだろう?手ごたえは十分にあったし、充分なダメージを与えたと思うけど」
そこでサラが近づき、弓でヴァルキリーさんの体をつつく。
その直後らヴァルキリーさんの体から粒子の光が現れ始める。
「…倒せてたみたいだね」
徐々に粒子の光が多くなり、ヴァルキリーさんの体が透明になり始める。
どうやら通常の魔物とは違い、消えるまでに時間が掛かるようだ。
光の粒子と共に、徐々に体が消えていく。
そして、そこには何も無かったかのように草が生い茂る地面だけが残った。
ヴァルキリーさんの体が消えた瞬間。
突如システムメッセージが表示される。
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ボスモンスター”戦乙女ヴァルキリー”を討伐しました。
MVPは上野 樹。
MVPボーナスとして”ヴァルキリーメイル上”が与えられます。
ラストアタックボーナスはサラ=グレース・ヒル。
またドロップ品は貢献度に応じて配布されます。
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その瞬間オレ達3人が固まる。
ボスモンスター討伐は良いとして、サラの弓で突いたのが止めとなったようだ。
思わず三人一緒に笑い出す。
「あれが止めって、ヴァルキリーさん報われないだろうなあ」
「…何か最後だけ掠め取ったみたいで、良い気分じゃないわね」
「でもRDO初のボス討伐じゃない?私だけ名前出てないよー!」
リリーだけ納得していない顔で、唇を尖らせる。
その後はボス討伐のお楽しみ!ドロップ確認!
オレが取得したアイテムは…。
MVP報酬のヴァルキリーメイル上と、ヴァルキリーリング、ヴァルキリーヘルム。
サラが獲得したのは、ラストアタック報酬のヴァルキリーメイル下と、ヴァルキリーガントレット。
リリーにもヴァルキリーグリーブ。
武器のドロップは無かったが、どうやら防具1セットと指輪1つが分配されたようだ。
だがサラが浮かない顔で話始める。
「私たちはドロップ受けいらないわよ。樹一人で倒したんだから、アイテム全部受け取ってよ。アレがラストアタックとか何か嫌だわ」
「そうそう。サラはともかく私なんてヒール二回しただけだし!全部樹が貰ってよ」
「いや、リリーとサラが居なかったらオレ死んでたし…。そんなのオレが許せないから二人もドロップ貰ってよ」
「「ええー…」」
オレの必死な説得で、やっと二人は渋々とアイテムを受け取る事を了承した。
サラはガントレット、リリーはグリーブを貰う事に。
そして…。
オレはヴァルキリーさんを倒した経験値によって、念願のレベル99に到達した。
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