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2.そして少しずつ動き出す
31.力の差
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「…ふっ良かろう」
ネプチューンから放たれる圧力により、相変わらず恐怖を感じる。
しかし…覚悟を決めた事で身体の震えは止まった。
「神殿を壊すわけにはいかぬ。外へ出ろ」
ネプチューンに促され、その足取りは神殿の外の広場で止まる。
崩れた石柱が点在してはいるが、直径50m位はあり十分な広さ。
…そのままオレとネプチューンは向かい合い、戦うための構えを取る。
オレは両手を前に構えて拳を握り、ネプチューンは馬に乗り…三叉槍のトライデントの矛先をオレへと向けた。
(大丈夫だ。震えはないし、落ち着いている)
「そういえば…おぬしの名を聞いていないな。名は何と申す」
「…上野樹です。よろしくお願いします」
「上野樹…覚えておこう。さて、その胆力に免じて先手は譲るとしよう」
「なら、お言葉に甘えて…!」
オレは言葉を終えた瞬間、一気にネプチューンとの距離を詰める。
スピードアップも使った全力の速度なのだが…。
対するネプチューンは驚いた様子も無く動かない。
射程圏内に入ったところで連打拳を放つ…ように見せかける。
すぐにスキルキャンセルを行い、フェイント。
本命は左手の拳によるストレート。
だがその拳は、トライデントの持ち手で簡単にガードされた。
「面白いが、この程度ではワシに通らんな」
そのまま攻撃の手を緩めず、打撃と蹴りの連打。
これもまた…トライデントで軽くあしらわれる。
まるで全ての行動が読まれているようだ。
オレが殴ろうとした所に、既に槍があるのだ。
まさか間接の動きだけでどこを攻撃して来るのかが分かっているのか?
攻撃予知のカラクリが全く見当がつかない。
だが、オレはここで攻撃を止めるわけにはいかない。
もし攻撃を止めたら…ネプチューンは反撃してくるだろう。
そうなったら待っているのは死だ。
もっと速く…もっと虚をついた攻撃を。
オレは必死にタイミングをずらし、フェイントを織り交ぜて連打を続ける。
だがその攻撃はネプチューンに届かない。
「先程よりも更に早くなっておる!面白い!もっとだ!」
ネプチューンがオレの攻撃をトライデントで防ぎながら笑う。
まだ喋る余裕があるというのか…。
こちらは既に息が上がり、疲労が溜まり始めているのに。
その疲労の原因は、ネプチューンのガードを崩す姿が全く想像出来ない事だ。
虚をついても全て先回りされて防御される。
槍を狙って弾こうとしても、全く動じない。
その焦りから疲労はどんどん増していく。
このままではらちがあかない。
オレの持っているスキルで一番の威力がある粉砕拳。
この技なら…一瞬でも防御を緩める事ができるだろうか?
だが、粉砕拳を放つにはギャンブル要素が強すぎる。
アクティブスキル特有の発動前、発動後に発生する硬直が、完全な隙となってしまう。
もしも防御を緩めることに失敗し、硬直に合わせて反撃されたら?
オレは完全に無防備な状態で、攻撃が直撃するだろう。
また、粉砕拳の条件は連打拳の使用後という条件があり、連打拳でも硬直が発生してしまう…。
だが残る手は…現状では粉砕拳しか思いつかない。
流石にネプチューンは今のオレでは勝てる相手では無かったようだ。
覚悟だけで覆せる戦力差では無かった。
であれば…せめて一矢報いてやる。
オレは連打の流れを維持しつつ、自然な流れで連打拳を放つ。
そしてトライデントの持ち手に向け、アッパーの形で粉砕拳を放つ。
…ネプチューンの槍が、僅かにだが上へとずれ…胴が空く。
「むっ…」
ネプチューンが若干の違和感を感じたようだ。
オレは、粉砕拳の余波が残っているコンマ1秒くらいの間にスキルキャンセルを行う。
(完全捨て身のオレの最大の一撃だ…!届け!)
スキルキャンセルにより硬直が解け、自由となる身体。
瞬時に右手を引き、右足を踏み込む。
そのまま右手を振り抜き…ネプチューンの胴に向けて全力の掌底を打ち込んだ。
………。
結果としてオレはネプチューンのガードを崩す事に成功し、掌底はトライデントによるガードの先へ届いた…。
だがその掌底は、ネプチューンの体に届く事は無かった。
振り抜いた掌底は、その体にまで後5cm程の距離で…届かなかった。
その5cmは、ネプチューンが咄嗟に後ろに仰け反った事で作られた距離。
掌底は掌で攻撃するという手段のため、拳で殴るよりも若干射程が短くなる。
もしもオレが欲を出さずに拳によるパンチをしていたら…ネプチューンの身体に届いていた。完全にオレの選択ミスだ。
オレは即座に後ろへ飛び距離を取るが、もう打つ手が無い。
けれどそれでも反撃に備え、ネプチューンの動きを伺う。
…ネプチューンはその場から動かなかった。
そして高らかに笑い始める。
「ふははははっ!これは驚いたぞ上野樹!人の身で私に届く一撃を!」
「他の神々でさえ私に傷1つ付けれんと言うのに!お主はその直前まで届きおった!これは笑わずにはいられん!」
ネプチューンはそう褒め称えるが、心の中には悔しさしかない。
この戦いはオレが一方的に攻撃しただけで、ネプチューンは攻撃をせずに防御していただけ。
それは戦いという所まで達していない。
「上野 樹よ。お主の力を賞賛し、この場は儂が去ろう。願わくばもっと己の力を鍛え上げ、前に現れる事を願う。その時には…儂も全力で相手をしよう」
悔しさを隠しきれないオレと、満足そうな顔をしたネプチューン。
「次は…次は必ず……」
オレにはそれしか言えなかった。
ネプチューンはその言葉を聞いて再度笑い…その声と共に姿を消した。
そして、ネプチューンの消えた場所には、青色をしたネックレスが光り輝いていた。
オレはネックレスを拾って胸の前で握り締める。
…もう二度と負けないと、心に誓いながら。
======================================
称号(恋のキューピッド)
上野 樹 (かみの いつき)
武器種:ナックル
職業モンク中級 Lv.68
ステータス/
STR - 72
VIT - 30
AGI - 72
DEX - 44
INT - 30
LUK - 15
成長傾向/
STR 5 VIT2 AGI 5 DEX3 INT2 LUK1
スキル/余り3pt
(パッシブスキル)
ナックル修練Lv1,キック修練Lv1
格闘修練Lv8,鉄壁Lv5,気功術Lv5,
(アクティブスキル)
掌底Lv1,連打拳Lv5,
気弾Lv5,粉砕拳Lv1,連風脚Lv1
(マジックスキル)
パワーブレスLv1,スピードアップLv10,リジェネレートLv1
ヒールLv3,キュアLv1
装備/
半漁人の手+6/鎖帷子上下/
鉄のヘッドギア/トゲブーツ/祝福印(低)
==========================
ネプチューンから放たれる圧力により、相変わらず恐怖を感じる。
しかし…覚悟を決めた事で身体の震えは止まった。
「神殿を壊すわけにはいかぬ。外へ出ろ」
ネプチューンに促され、その足取りは神殿の外の広場で止まる。
崩れた石柱が点在してはいるが、直径50m位はあり十分な広さ。
…そのままオレとネプチューンは向かい合い、戦うための構えを取る。
オレは両手を前に構えて拳を握り、ネプチューンは馬に乗り…三叉槍のトライデントの矛先をオレへと向けた。
(大丈夫だ。震えはないし、落ち着いている)
「そういえば…おぬしの名を聞いていないな。名は何と申す」
「…上野樹です。よろしくお願いします」
「上野樹…覚えておこう。さて、その胆力に免じて先手は譲るとしよう」
「なら、お言葉に甘えて…!」
オレは言葉を終えた瞬間、一気にネプチューンとの距離を詰める。
スピードアップも使った全力の速度なのだが…。
対するネプチューンは驚いた様子も無く動かない。
射程圏内に入ったところで連打拳を放つ…ように見せかける。
すぐにスキルキャンセルを行い、フェイント。
本命は左手の拳によるストレート。
だがその拳は、トライデントの持ち手で簡単にガードされた。
「面白いが、この程度ではワシに通らんな」
そのまま攻撃の手を緩めず、打撃と蹴りの連打。
これもまた…トライデントで軽くあしらわれる。
まるで全ての行動が読まれているようだ。
オレが殴ろうとした所に、既に槍があるのだ。
まさか間接の動きだけでどこを攻撃して来るのかが分かっているのか?
攻撃予知のカラクリが全く見当がつかない。
だが、オレはここで攻撃を止めるわけにはいかない。
もし攻撃を止めたら…ネプチューンは反撃してくるだろう。
そうなったら待っているのは死だ。
もっと速く…もっと虚をついた攻撃を。
オレは必死にタイミングをずらし、フェイントを織り交ぜて連打を続ける。
だがその攻撃はネプチューンに届かない。
「先程よりも更に早くなっておる!面白い!もっとだ!」
ネプチューンがオレの攻撃をトライデントで防ぎながら笑う。
まだ喋る余裕があるというのか…。
こちらは既に息が上がり、疲労が溜まり始めているのに。
その疲労の原因は、ネプチューンのガードを崩す姿が全く想像出来ない事だ。
虚をついても全て先回りされて防御される。
槍を狙って弾こうとしても、全く動じない。
その焦りから疲労はどんどん増していく。
このままではらちがあかない。
オレの持っているスキルで一番の威力がある粉砕拳。
この技なら…一瞬でも防御を緩める事ができるだろうか?
だが、粉砕拳を放つにはギャンブル要素が強すぎる。
アクティブスキル特有の発動前、発動後に発生する硬直が、完全な隙となってしまう。
もしも防御を緩めることに失敗し、硬直に合わせて反撃されたら?
オレは完全に無防備な状態で、攻撃が直撃するだろう。
また、粉砕拳の条件は連打拳の使用後という条件があり、連打拳でも硬直が発生してしまう…。
だが残る手は…現状では粉砕拳しか思いつかない。
流石にネプチューンは今のオレでは勝てる相手では無かったようだ。
覚悟だけで覆せる戦力差では無かった。
であれば…せめて一矢報いてやる。
オレは連打の流れを維持しつつ、自然な流れで連打拳を放つ。
そしてトライデントの持ち手に向け、アッパーの形で粉砕拳を放つ。
…ネプチューンの槍が、僅かにだが上へとずれ…胴が空く。
「むっ…」
ネプチューンが若干の違和感を感じたようだ。
オレは、粉砕拳の余波が残っているコンマ1秒くらいの間にスキルキャンセルを行う。
(完全捨て身のオレの最大の一撃だ…!届け!)
スキルキャンセルにより硬直が解け、自由となる身体。
瞬時に右手を引き、右足を踏み込む。
そのまま右手を振り抜き…ネプチューンの胴に向けて全力の掌底を打ち込んだ。
………。
結果としてオレはネプチューンのガードを崩す事に成功し、掌底はトライデントによるガードの先へ届いた…。
だがその掌底は、ネプチューンの体に届く事は無かった。
振り抜いた掌底は、その体にまで後5cm程の距離で…届かなかった。
その5cmは、ネプチューンが咄嗟に後ろに仰け反った事で作られた距離。
掌底は掌で攻撃するという手段のため、拳で殴るよりも若干射程が短くなる。
もしもオレが欲を出さずに拳によるパンチをしていたら…ネプチューンの身体に届いていた。完全にオレの選択ミスだ。
オレは即座に後ろへ飛び距離を取るが、もう打つ手が無い。
けれどそれでも反撃に備え、ネプチューンの動きを伺う。
…ネプチューンはその場から動かなかった。
そして高らかに笑い始める。
「ふははははっ!これは驚いたぞ上野樹!人の身で私に届く一撃を!」
「他の神々でさえ私に傷1つ付けれんと言うのに!お主はその直前まで届きおった!これは笑わずにはいられん!」
ネプチューンはそう褒め称えるが、心の中には悔しさしかない。
この戦いはオレが一方的に攻撃しただけで、ネプチューンは攻撃をせずに防御していただけ。
それは戦いという所まで達していない。
「上野 樹よ。お主の力を賞賛し、この場は儂が去ろう。願わくばもっと己の力を鍛え上げ、前に現れる事を願う。その時には…儂も全力で相手をしよう」
悔しさを隠しきれないオレと、満足そうな顔をしたネプチューン。
「次は…次は必ず……」
オレにはそれしか言えなかった。
ネプチューンはその言葉を聞いて再度笑い…その声と共に姿を消した。
そして、ネプチューンの消えた場所には、青色をしたネックレスが光り輝いていた。
オレはネックレスを拾って胸の前で握り締める。
…もう二度と負けないと、心に誓いながら。
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称号(恋のキューピッド)
上野 樹 (かみの いつき)
武器種:ナックル
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ステータス/
STR - 72
VIT - 30
AGI - 72
DEX - 44
INT - 30
LUK - 15
成長傾向/
STR 5 VIT2 AGI 5 DEX3 INT2 LUK1
スキル/余り3pt
(パッシブスキル)
ナックル修練Lv1,キック修練Lv1
格闘修練Lv8,鉄壁Lv5,気功術Lv5,
(アクティブスキル)
掌底Lv1,連打拳Lv5,
気弾Lv5,粉砕拳Lv1,連風脚Lv1
(マジックスキル)
パワーブレスLv1,スピードアップLv10,リジェネレートLv1
ヒールLv3,キュアLv1
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