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2.そして少しずつ動き出す
29.海底の底に
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海底ダンジョン地下5Fに降り、入り口の様子を伺う。
上の階層で大連鎖を起こしてしまった事で、モンスターが集まってきているのでは、という不安があったのだが…見たところ敵の姿は無いようだ。
オレが最初の部屋へと足を踏み入れると…
その瞬間、突如システムメッセージが表示され、それと共に警告音が鳴り響いた。
このMAPにはボスモンスターが存在します!
危険なので戻ることを推奨します!
ボスモンスターだと!?
MMOプレイヤーならば、これほど心躍る事はないだろう!
これは是非一目だけでも見ておきたい!
MMOで言われるボスモンスター…。
ゲームによって違う部分はあるが、基本的には全MAPで1匹しか居ないユニークモンスターだ。
そして倒した後も再出現するまでに時間が掛かり、その時間は数時間から数日というものまで幅広い。
強さも他モンスターとは桁違いに強く、そのMAP適性レベルであっても通常攻撃一発で即死…というものも少なく無い。
そしてボスモンスターを倒すのにはかなりの労力が必要となる。
レベルカンストのプレイヤー数人でパーティーを組み、ボスモンスターの特性を知り、弱点を突き…戦略を考えて攻略する。
そこまでしてでもボスモンスターを倒す理由は、何よりドロップアイテムの価値の高さだろう。
ボスモンスターの落とすドロップアイテムの価値は、通常モンスターのドロップに比べて価値が数十倍や数百倍というものが多い。
理由は供給先が全MAPで一匹しか居ないボスモンスターのみ、と言う希少性に他ならない。
もしもその希少なドロップアイテムの性能が高く、ドロップ確率も低ければ…?
その時にはお金をいくら出しても買えないような物も出てくる事になる。
オレは以前やっていたMMOで、所謂ボス狩りを進んでやっていた。
所属していたギルドもボス狩りメインのギルドだった。
ボス狩りで得た資産は、他プレイヤーと比べて大きくかけ離れていたと思う。
その昔の経験からか、オレの中のボス厨魂に火が付いたのだ。
勿論デスペナがあるので、無理をするつもりは無い。
せめて見るだけ、出来れば手合わせを…。
そう思ったら…生放送は既に二の次になっていて、ボスで頭が一杯になっていた。
オレは海底ダンジョン地下5Fを慎重に進む。
道中で遭遇したモンスターはクラーケンという名のタコ、マリンライダーという魚に乗り槍を持った半漁人。
クラーケンは体長3Mもあろう大きなタコだ。
打撃が効きにくいようで、倒すのに時間が掛かる。
多数の脚による打撃攻撃、締め付け、等の連続攻撃をしてくる。
体長に見合った脚も長く、その射程も長い。
マーメイドやブレードフィッシュとは比べものにならない程の格上モンスターだろう。
脚による打撃攻撃はうまく受け流すことでダメージを軽減。
距離を詰め、目を狙い攻撃。
目を潰すと暫く攻撃が緩み、その隙にとにかく攻撃を叩き込む。
一匹で数分掛かったが…何とか倒すことが出来た。
次にマリンライダー。
魚に乗っている為か移動速度がかなり速い。
そして槍により突きも、現実の人間では真似出来ないほどの速さを持っていた。
昔習った対槍の対処法を思い出し、うまく突きを流しながら懐に入る事で攻撃し難くする。
ただ懐に入ったところ、マリンライダーが乗っている魚が大口を開けて噛み付いてきたのだが…魚の頭にトゲブーツによる蹴りをプレゼントしたら大人しくなった。
後はクラーケンよりも簡単で、一方的にオラオラするだけ。
耐久力もそこまで高くない。
戦いは順調に進んだのだが、別な問題が発生した。
…視聴者がオレと敵の攻防を目で追えず、何が起こっているか分からない。
動きが早すぎて何が起きているか理解出来ていないのだ。
オレがそんな速さに対応出来ているのは、恐らくステータスによる恩恵もあるのだろう。
視聴者には何が起きていたかを説明したのだが…「なるほど…良く分からん」との事。
そしてこんなの真似するのは無理だ…モンクやめとこう、という人がコメントで溢れた。
結果的にモンクが最強厨で溢れることの抑制には成功したが…こんなつもりでは無かった。今は反省している…。
その後、何度かモンスターとの戦いを繰り返し、MAP内で一番高さがある場所まで到達した。
すると…恐らくMAP中央部と思われる辺りに、海底に有るのが信じられない、大きな建物があるのが見える。
古代の神殿のように見えるその建物は、明らかに異質の存在だ。
その神殿は少し崩れているようにも見えるが、本殿となっている建物は健在で中に入ることができるように見える。
ボスモンスターがいるとしたら、間違いなくそこの神殿だ。
オレは海底神殿を目指すことに決めて、先を急ぐ。
上の階層で大連鎖を起こしてしまった事で、モンスターが集まってきているのでは、という不安があったのだが…見たところ敵の姿は無いようだ。
オレが最初の部屋へと足を踏み入れると…
その瞬間、突如システムメッセージが表示され、それと共に警告音が鳴り響いた。
このMAPにはボスモンスターが存在します!
危険なので戻ることを推奨します!
ボスモンスターだと!?
MMOプレイヤーならば、これほど心躍る事はないだろう!
これは是非一目だけでも見ておきたい!
MMOで言われるボスモンスター…。
ゲームによって違う部分はあるが、基本的には全MAPで1匹しか居ないユニークモンスターだ。
そして倒した後も再出現するまでに時間が掛かり、その時間は数時間から数日というものまで幅広い。
強さも他モンスターとは桁違いに強く、そのMAP適性レベルであっても通常攻撃一発で即死…というものも少なく無い。
そしてボスモンスターを倒すのにはかなりの労力が必要となる。
レベルカンストのプレイヤー数人でパーティーを組み、ボスモンスターの特性を知り、弱点を突き…戦略を考えて攻略する。
そこまでしてでもボスモンスターを倒す理由は、何よりドロップアイテムの価値の高さだろう。
ボスモンスターの落とすドロップアイテムの価値は、通常モンスターのドロップに比べて価値が数十倍や数百倍というものが多い。
理由は供給先が全MAPで一匹しか居ないボスモンスターのみ、と言う希少性に他ならない。
もしもその希少なドロップアイテムの性能が高く、ドロップ確率も低ければ…?
その時にはお金をいくら出しても買えないような物も出てくる事になる。
オレは以前やっていたMMOで、所謂ボス狩りを進んでやっていた。
所属していたギルドもボス狩りメインのギルドだった。
ボス狩りで得た資産は、他プレイヤーと比べて大きくかけ離れていたと思う。
その昔の経験からか、オレの中のボス厨魂に火が付いたのだ。
勿論デスペナがあるので、無理をするつもりは無い。
せめて見るだけ、出来れば手合わせを…。
そう思ったら…生放送は既に二の次になっていて、ボスで頭が一杯になっていた。
オレは海底ダンジョン地下5Fを慎重に進む。
道中で遭遇したモンスターはクラーケンという名のタコ、マリンライダーという魚に乗り槍を持った半漁人。
クラーケンは体長3Mもあろう大きなタコだ。
打撃が効きにくいようで、倒すのに時間が掛かる。
多数の脚による打撃攻撃、締め付け、等の連続攻撃をしてくる。
体長に見合った脚も長く、その射程も長い。
マーメイドやブレードフィッシュとは比べものにならない程の格上モンスターだろう。
脚による打撃攻撃はうまく受け流すことでダメージを軽減。
距離を詰め、目を狙い攻撃。
目を潰すと暫く攻撃が緩み、その隙にとにかく攻撃を叩き込む。
一匹で数分掛かったが…何とか倒すことが出来た。
次にマリンライダー。
魚に乗っている為か移動速度がかなり速い。
そして槍により突きも、現実の人間では真似出来ないほどの速さを持っていた。
昔習った対槍の対処法を思い出し、うまく突きを流しながら懐に入る事で攻撃し難くする。
ただ懐に入ったところ、マリンライダーが乗っている魚が大口を開けて噛み付いてきたのだが…魚の頭にトゲブーツによる蹴りをプレゼントしたら大人しくなった。
後はクラーケンよりも簡単で、一方的にオラオラするだけ。
耐久力もそこまで高くない。
戦いは順調に進んだのだが、別な問題が発生した。
…視聴者がオレと敵の攻防を目で追えず、何が起こっているか分からない。
動きが早すぎて何が起きているか理解出来ていないのだ。
オレがそんな速さに対応出来ているのは、恐らくステータスによる恩恵もあるのだろう。
視聴者には何が起きていたかを説明したのだが…「なるほど…良く分からん」との事。
そしてこんなの真似するのは無理だ…モンクやめとこう、という人がコメントで溢れた。
結果的にモンクが最強厨で溢れることの抑制には成功したが…こんなつもりでは無かった。今は反省している…。
その後、何度かモンスターとの戦いを繰り返し、MAP内で一番高さがある場所まで到達した。
すると…恐らくMAP中央部と思われる辺りに、海底に有るのが信じられない、大きな建物があるのが見える。
古代の神殿のように見えるその建物は、明らかに異質の存在だ。
その神殿は少し崩れているようにも見えるが、本殿となっている建物は健在で中に入ることができるように見える。
ボスモンスターがいるとしたら、間違いなくそこの神殿だ。
オレは海底神殿を目指すことに決めて、先を急ぐ。
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