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究明編
赤目の調査
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秘密基地から戻って以降は、特に重要そうな局面もないままに時が過ぎていった。
疲れて少し居眠りしていた時間もあるようで、匣庭は途切れ途切れに時計の針を進めていた。
満雀さん自身も、この日はもうのんびりしているだけだと話してくれたので、私も少し休憩することに決める。
その間も、考えるべきことはあったけれど。
「真澄さんからのメッセージは、とても大きな意味を持ちますね」
「そうね。事件の手掛かりという意味でもあるし、それに出口のないように見えた匣庭に、穴が開いていることが分かったという意味でも」
「はい。どんな方法かは分かりませんが、あっちでも全力でサポートしようとしてくれてるんでしょう。私も頑張らなくちゃ」
「ふふ、そうね……」
真澄さんからのメッセージ。
それはこの満生台で、WAWプログラムとは別に住民を洗脳するような計画が存在していることを知らせるもので、手掛かりは赤目にあるという。
赤目……それは二重の意味を持つ。住民たちの目が赤く充血していたという事象。そしてもう一つは、街で普及していた通信用プログラムのレッドアイ……。
「赤い目についての調査が一番進んでいたのは、確か龍美ちゃんでしたよね?」
「そうよ。龍美が八木さんと協力して、多くの事実を掘り起こしていたわ。その全部を私が確かめられているわけではないけれど」
「二人が調べた情報がもっと分かれば、進展があるかもしれないんですけどね……」
「調査を始めたのは事件後だし、深いところまで掴んだのは多分、最終日間際よ。私も気になって動き回ってはみたけれど、事件解決に至りそうな手掛かりはついぞ手に入らなかった」
そもそも、と満雀さんは続ける。
「八木さんがいた観測所は山の中腹あたりにあって、秘密基地とは逆方向の結構遠い場所なのよ。比較的街を自由に動ける私でも、あの辺りには近づけないから情報を得られないわけ」
それを聞いて、私は納得する。
道標の碑が監視カメラとして満雀さんの目になっている以上、碑が存在しないところを彼女は観測することが出来ない。誰かの家の中、山中の道から外れた所、それに観測所……匣庭の主にされているといっても、彼女が全てを知悉することは不可能だ。満雀さん自身も、ルールに縛られて閉じ込められている。
……全部を知ることが出来たなら、苦労なんかしちゃいない。
代わりに耐えがたい苦痛が、彼女を容赦なく苛んだだろうけれど。
「龍美ちゃんや八木さんの行動に張りついてみても、今以上の手掛かりは難しそうですかね」
「多分……まあ、明乃さんと一緒だったら、私が確認してる場面でも新しい発見があるかも?」
「じ、自信はないですけど」
満雀さんが散々調べ回った事柄に新視点を与えられるかと言われると、やっぱり難しいだろう。
でも、やってみる価値がないとは言えない。
「そうね……とりあえず龍美の行動は定期的にチェックするとして、問題は八木さんね。あの人は中々観測所を出ないから。確か、早くとも次に接触するのは三日後だったはず」
「どこかで誰かに会うんですか?」
「秤屋商店というお店へ買い出しに出てるの。そこで龍美と出くわしていたわ」
「ふむふむ。じゃあ、龍美ちゃんを中心に見ていれば良さそうですね」
「私が自由な時間は、そういう方針でいきましょう」
ということで、満雀さんがモニタを見て過ごしていた時間帯は、龍美ちゃんを追うことに決まる。
それで何か新しい手掛かりを拾えればいいけれど。
匣庭の時間は夜になる。イベントと言えば、杜村さんと少し他愛もない会話をしたくらいだ。
歳の差があるとはいえ、二人の会話はかなり打ち解けたものだと思える。
私が隣で聞いていることを意識してしまうからか、満雀さんの顔はほんのり紅潮しているように見えた。……彼女自身、本当は何か思うところがあるのかもしれない。はっきりとした形がなくとも。
この日はこうして穏やかに過ぎた。秘密基地での一幕だけが、やはり大きなイベントだった。
七月二十一日が終わって、暦は二十二日に移り替わる。
魂魄だけでこの領域に入り込んでいるとはいえ、流石に疲弊していた私は、この時間に仮眠を取らせてもらうことにした。満雀さんも、眠たくなったときはきちんと寝ているとのことだったので、一緒に寝ましょうという運びになった。
仮想体験のようなものとはいえ、数日間の経験を一日に詰め込んでいるのだから、しっかり休むことも大事だ。
頭をシャキっとさせて、また新しい調査に乗り出さないと。
地下室にあった予備のベッドを使わせてもらい、私は十分な休息をとった。現実でも私はこのベッドに横たわっているはずだ。
まだ他にも余っているものはあったので、真澄さんや杜村さんもここで眠るのだろう。もう一日は越したかもしれない。
ともあれ、匣庭の時間は次の朝へ。
七月二十二日、この日は子どもたちが鬼封じの池を調査する日とのことだった。
「この日に子どもたちは、山深くにある鬼封じの池まで探検に行って、軍の研究所跡を発見してしまうのよね。ある意味では、そこが非日常への転換点だったのかもしれないわ」
「いきなり怪しげな廃墟を見つけてしまうんですもんね……中に入ってからも、色々と衝撃的な発見があったんでしょう?」
「私は病弱なのが理由で置いていかれてしまったけれど、ある程度の場所までは皆の行動を追えてるわ。どうも彼ら、中で白骨死体を見てしまったらしいの」
「当時の軍人さんか、或いは被験者の方……でしょうね」
「軍服と言う言葉が出てきたから、多分前者ね」
満雀さんがそこまで確認出来ているということは、道標の碑は鬼封じの池や研究所跡まで置かれているとみていいだろう。元々の意味が慰霊だったのだからそれは自然なことだ。しかし、貴獅さんも律儀と言うべきか……八百以上ある碑の全てにきっちりカメラを設置したのには恐れ入る。その執念が、ここまで強固な領域を作ることになったわけだ。
「三人にとってみれば一大イベントだったんでしょうけど、私たちにとって真新しいものがあるかと言われれば微妙かしら。それでも、一度確認はしておく?」
「そうですね。実物を見ておいても損はないと」
「了解」
私たちは時間を進めて、鬼封じの池へ向かう子どもたちを追ってみることにした。
疲れて少し居眠りしていた時間もあるようで、匣庭は途切れ途切れに時計の針を進めていた。
満雀さん自身も、この日はもうのんびりしているだけだと話してくれたので、私も少し休憩することに決める。
その間も、考えるべきことはあったけれど。
「真澄さんからのメッセージは、とても大きな意味を持ちますね」
「そうね。事件の手掛かりという意味でもあるし、それに出口のないように見えた匣庭に、穴が開いていることが分かったという意味でも」
「はい。どんな方法かは分かりませんが、あっちでも全力でサポートしようとしてくれてるんでしょう。私も頑張らなくちゃ」
「ふふ、そうね……」
真澄さんからのメッセージ。
それはこの満生台で、WAWプログラムとは別に住民を洗脳するような計画が存在していることを知らせるもので、手掛かりは赤目にあるという。
赤目……それは二重の意味を持つ。住民たちの目が赤く充血していたという事象。そしてもう一つは、街で普及していた通信用プログラムのレッドアイ……。
「赤い目についての調査が一番進んでいたのは、確か龍美ちゃんでしたよね?」
「そうよ。龍美が八木さんと協力して、多くの事実を掘り起こしていたわ。その全部を私が確かめられているわけではないけれど」
「二人が調べた情報がもっと分かれば、進展があるかもしれないんですけどね……」
「調査を始めたのは事件後だし、深いところまで掴んだのは多分、最終日間際よ。私も気になって動き回ってはみたけれど、事件解決に至りそうな手掛かりはついぞ手に入らなかった」
そもそも、と満雀さんは続ける。
「八木さんがいた観測所は山の中腹あたりにあって、秘密基地とは逆方向の結構遠い場所なのよ。比較的街を自由に動ける私でも、あの辺りには近づけないから情報を得られないわけ」
それを聞いて、私は納得する。
道標の碑が監視カメラとして満雀さんの目になっている以上、碑が存在しないところを彼女は観測することが出来ない。誰かの家の中、山中の道から外れた所、それに観測所……匣庭の主にされているといっても、彼女が全てを知悉することは不可能だ。満雀さん自身も、ルールに縛られて閉じ込められている。
……全部を知ることが出来たなら、苦労なんかしちゃいない。
代わりに耐えがたい苦痛が、彼女を容赦なく苛んだだろうけれど。
「龍美ちゃんや八木さんの行動に張りついてみても、今以上の手掛かりは難しそうですかね」
「多分……まあ、明乃さんと一緒だったら、私が確認してる場面でも新しい発見があるかも?」
「じ、自信はないですけど」
満雀さんが散々調べ回った事柄に新視点を与えられるかと言われると、やっぱり難しいだろう。
でも、やってみる価値がないとは言えない。
「そうね……とりあえず龍美の行動は定期的にチェックするとして、問題は八木さんね。あの人は中々観測所を出ないから。確か、早くとも次に接触するのは三日後だったはず」
「どこかで誰かに会うんですか?」
「秤屋商店というお店へ買い出しに出てるの。そこで龍美と出くわしていたわ」
「ふむふむ。じゃあ、龍美ちゃんを中心に見ていれば良さそうですね」
「私が自由な時間は、そういう方針でいきましょう」
ということで、満雀さんがモニタを見て過ごしていた時間帯は、龍美ちゃんを追うことに決まる。
それで何か新しい手掛かりを拾えればいいけれど。
匣庭の時間は夜になる。イベントと言えば、杜村さんと少し他愛もない会話をしたくらいだ。
歳の差があるとはいえ、二人の会話はかなり打ち解けたものだと思える。
私が隣で聞いていることを意識してしまうからか、満雀さんの顔はほんのり紅潮しているように見えた。……彼女自身、本当は何か思うところがあるのかもしれない。はっきりとした形がなくとも。
この日はこうして穏やかに過ぎた。秘密基地での一幕だけが、やはり大きなイベントだった。
七月二十一日が終わって、暦は二十二日に移り替わる。
魂魄だけでこの領域に入り込んでいるとはいえ、流石に疲弊していた私は、この時間に仮眠を取らせてもらうことにした。満雀さんも、眠たくなったときはきちんと寝ているとのことだったので、一緒に寝ましょうという運びになった。
仮想体験のようなものとはいえ、数日間の経験を一日に詰め込んでいるのだから、しっかり休むことも大事だ。
頭をシャキっとさせて、また新しい調査に乗り出さないと。
地下室にあった予備のベッドを使わせてもらい、私は十分な休息をとった。現実でも私はこのベッドに横たわっているはずだ。
まだ他にも余っているものはあったので、真澄さんや杜村さんもここで眠るのだろう。もう一日は越したかもしれない。
ともあれ、匣庭の時間は次の朝へ。
七月二十二日、この日は子どもたちが鬼封じの池を調査する日とのことだった。
「この日に子どもたちは、山深くにある鬼封じの池まで探検に行って、軍の研究所跡を発見してしまうのよね。ある意味では、そこが非日常への転換点だったのかもしれないわ」
「いきなり怪しげな廃墟を見つけてしまうんですもんね……中に入ってからも、色々と衝撃的な発見があったんでしょう?」
「私は病弱なのが理由で置いていかれてしまったけれど、ある程度の場所までは皆の行動を追えてるわ。どうも彼ら、中で白骨死体を見てしまったらしいの」
「当時の軍人さんか、或いは被験者の方……でしょうね」
「軍服と言う言葉が出てきたから、多分前者ね」
満雀さんがそこまで確認出来ているということは、道標の碑は鬼封じの池や研究所跡まで置かれているとみていいだろう。元々の意味が慰霊だったのだからそれは自然なことだ。しかし、貴獅さんも律儀と言うべきか……八百以上ある碑の全てにきっちりカメラを設置したのには恐れ入る。その執念が、ここまで強固な領域を作ることになったわけだ。
「三人にとってみれば一大イベントだったんでしょうけど、私たちにとって真新しいものがあるかと言われれば微妙かしら。それでも、一度確認はしておく?」
「そうですね。実物を見ておいても損はないと」
「了解」
私たちは時間を進めて、鬼封じの池へ向かう子どもたちを追ってみることにした。
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