64 / 79
Thirteenth Chapter...7/31
真智田理緒①
しおりを挟む
呪いの言葉を遺して、真智田理緒はこの世からいなくなった。
「お兄ちゃん」
理緒は僕の名前を呼んだ。その笑顔は、とても幸せに満ちていた。
僕の部屋で、ベッドにうつ伏せで寝転がりながら、漫画を読んでいる。兄の部屋だというのに、理緒はいつもこんな風に、とてもくつろいで過ごしていた。
「どうしたのさ」
「最近仲の良い子、出来たの?」
「……別に、仲良くしたい子なんていないよ」
「ふふ、そっか」
妹に交友関係を聞かれても、鬱陶しいと思うだけだ。けれど、理緒は僕が誰とも仲良くしていないと言うと、何故だか満足気に笑った。その意図が掴めなくて、僕はいつも、曖昧な気持ちのままとりあえず理緒に怒っていた。僕の勝手だ、と。
「それでいいんじゃない? お兄ちゃんのことをちゃんと大事に出来る人がいないなら、関わる必要なんてないない」
「……大事、ねえ」
そんな人はきっと現れないだろうなと、僕はいつも感じていた。
幼い思い出の中の妹は、純真無垢な少女だった。僕の言葉を素直に受け止めて、尊敬の眼差しで見つめてくる、物静かな子だった。そんな妹に対して、僕は兄らしく尊敬され続けようと、色々な経験や知識を伝えていたものだ。素直に、従順な聞き手の存在が嬉しかったこともある。
いつからだったか。理緒が僕に対し、やけに馴れ馴れしい態度をとるようになってきたのは。思い返せば、それは大体、彼女が飛び降り自殺をする一年ほど前からだった気がする。それ以前は、照れ屋で口数の少ない二つ下の妹、という印象だったのだが、だんだんと話しかけられる回数が増え、僕の部屋を訪れる回数も増えていったのだ。
……死の一年前。彼女が秘密を手にしたのは、そのときのことだったのだろう。
「オムライス? やったー!」
学校から帰って来て、母さんに夕食の献立を聞いた理緒は、諸手を挙げて喜ぶ。彼女はオムライスが好きで、外食することがあれば真っ先に、オムライスがメニューにあるお店に行きたがるほどだった。家で作る料理はそんなに美味しくないとばっさり切り捨てる彼女だったが、オムライスだけは喜んで食べていた。
「何か手伝おうか?」
「大丈夫よ。帰ってきたばっかりなんだし、ゆっくりしてるといいわ」
「んー、お料理できるようになりたいんだけどな」
「もう少ししたらね。教えてあげるから」
「はーい」
理緒は明るい声で返事をすると、遠目で見ていた僕の方をちらと見て、ウインクを飛ばしてきた。それが気味悪かったので、僕は目線を逸らしたが、妹は何事もなかったかのように、自分の部屋へと戻っていった。
……そう、記憶を辿れば片鱗は、幾つもあったのだ。
「ねえ、お兄ちゃん」
あるとき理緒は、半ば独り言のように、小さな声で囁いたことがあった。
「お兄ちゃんには、私がいるから……ね」
その言葉の真意を理解したときには、もう既に、全てが取り返しのつかない状態になってしまっていたのだけれど。
二年前、二〇一〇年の夏。年々気温が上がっていくようで、茹だるような暑さに毎日辟易していた僕は、夏休みを特に外出することもなく、ずっと家の中で過ごしていた。たまに父さんと母さんが、外へ出ないと体に悪いと言い、買い物に無理やり連れて行かされたけれど、それ以外は本当に引きこもりの生活だった。
パソコンがあったので、インターネットのゲームをすることもあったが、それほど熱中も出来ず、だらだらと小説を読むことが多かった。決まって砂糖を多めに入れたコーヒーをお供にしていたが、よくもまあ太らなかったものだと思う。甘いのが、好きなのだ。
通っている学校が同じだったので、妹も夏休みを満喫していた。彼女は僕と違って、表向きは割と社交的で、友人から遊びに誘われることも多かった。ただ、家でそうした友人について語るときには、大抵否定的な言葉が発せられていたので、本心は人付き合いが面倒だったのだろう。
気になっていたのは、僕が学校にいるとき、妹の友人らしき女の子たちが、よく僕に挨拶してくるようになったことと、家の中での僕の行動を知っていて、本当なんですかと聞いてくることだった。理緒が僕の話を友人たちにしているのはすぐに分かったが、恥ずかしいから止めてほしいと頼んでも、笑顔ではぐらかされるだけで、結局止めることはなかった。マイナスなことを暴露されているわけではなかったから、僕は仕方ないと、それ以上の説得を諦めたのだった。
理緒は兄思いの妹、要するにブラコンだと、周囲の子は口を揃えて言っていたものだ。
「お兄ちゃん、アイスコーヒー持ってきたよ」
ノックの音とともに、理緒の声が聞こえた。ちょうど本を読みだしたときだったので、僕はありがとうと礼を言って、彼女を部屋に招き入れた。理緒は盆に乗せた二人分のコーヒーを、机に並べると、本棚からお気に入りの漫画を抜き取って、僕のベッドに寝転がる。夏休みに入ってから、二人きりでいるときは、殆ど決まって、理緒はここでこうして過ごしているのだった。
「この漫画、新しいの出てないの?」
「月刊誌だからねえ……でも、最近情報見てないな。後で見とくよ」
「お願い。お兄ちゃんの部屋にある漫画って、これくらいだし」
「どういう意味さ」
「珍しいじゃん。私も好きだしね」
「まあ、そうかもしれないなあ」
別に、小説ばかりを読んでいるわけじゃない。ファンタジックなお話は好きだし、面白い『謎』にドキドキできれば、後はジャンルではなく、心が動くかの問題なのだ。
妹にも、小説を薦めたことはあるけれど、それだけは性に合わないらしく、一冊も読破することはなかった。ただ、それで怒ったりはせず、こんなのが読めるお兄ちゃんは凄いなと褒めてくるので、僕としてはどうコメントすればいいのか分からず、苦笑するしかなかった。
「ねえ、お兄ちゃん」
「うん?」
いつもの、甘えるような、ねだるような声。意識すると苛立ってしまうから、考えないようにしながら、僕は妹の方を見る。
「……最近、元気ないみたいだけど」
「ん……」
理緒は、僕のことをよく理解している。少しの変化でも、僕に何かあったことを察して、訊ねてくるのだ。どうしたの、と。
「まあ、友達と遊ぶのが面倒でね。夏だから海に行こうって誘われてたんだけど、泳げないって断っちゃって。でも、やっぱり時々は拒否せずに、頑張って参加するべきだよなあ。ちょっと、距離を置かれた気がする」
「私は、そんなことで距離を置いちゃう友達の方が駄目だと思うよ? 付き合い方は人それぞれだし、分かってあげられるのが本当の友達だと思う」
「……でもねえ、皆、本当の友達なんか必要じゃないんだよ。都合のいい友達が一番なのが、当たり前なんだ」
「……それは、そうだねえ」
理緒は、僕の言葉に溜息を吐く。彼女もそれには同意見のようだった。
「でも……だったら、お兄ちゃんも都合のいい人だけと、仲良くしたらいいんだよ。他の人なんて、別に気にしなくていいじゃん」
「……理緒」
励まされている、と思ったところまでは良かった。けれど、彼女の言葉に、少しだけ違和感もあった。
他の人なんて……?
「……お兄ちゃんには、私がいるから」
「なあ……それって、どういう意味だ?」
度々口にしていた、呟き。とうとう耐え兼ねて、僕は問いかけた。
すると、理緒は、ほんの少しだけ頬を紅潮させて、こう告げた。
「私、お兄ちゃんのことが好きだよ」
「お兄ちゃん」
理緒は僕の名前を呼んだ。その笑顔は、とても幸せに満ちていた。
僕の部屋で、ベッドにうつ伏せで寝転がりながら、漫画を読んでいる。兄の部屋だというのに、理緒はいつもこんな風に、とてもくつろいで過ごしていた。
「どうしたのさ」
「最近仲の良い子、出来たの?」
「……別に、仲良くしたい子なんていないよ」
「ふふ、そっか」
妹に交友関係を聞かれても、鬱陶しいと思うだけだ。けれど、理緒は僕が誰とも仲良くしていないと言うと、何故だか満足気に笑った。その意図が掴めなくて、僕はいつも、曖昧な気持ちのままとりあえず理緒に怒っていた。僕の勝手だ、と。
「それでいいんじゃない? お兄ちゃんのことをちゃんと大事に出来る人がいないなら、関わる必要なんてないない」
「……大事、ねえ」
そんな人はきっと現れないだろうなと、僕はいつも感じていた。
幼い思い出の中の妹は、純真無垢な少女だった。僕の言葉を素直に受け止めて、尊敬の眼差しで見つめてくる、物静かな子だった。そんな妹に対して、僕は兄らしく尊敬され続けようと、色々な経験や知識を伝えていたものだ。素直に、従順な聞き手の存在が嬉しかったこともある。
いつからだったか。理緒が僕に対し、やけに馴れ馴れしい態度をとるようになってきたのは。思い返せば、それは大体、彼女が飛び降り自殺をする一年ほど前からだった気がする。それ以前は、照れ屋で口数の少ない二つ下の妹、という印象だったのだが、だんだんと話しかけられる回数が増え、僕の部屋を訪れる回数も増えていったのだ。
……死の一年前。彼女が秘密を手にしたのは、そのときのことだったのだろう。
「オムライス? やったー!」
学校から帰って来て、母さんに夕食の献立を聞いた理緒は、諸手を挙げて喜ぶ。彼女はオムライスが好きで、外食することがあれば真っ先に、オムライスがメニューにあるお店に行きたがるほどだった。家で作る料理はそんなに美味しくないとばっさり切り捨てる彼女だったが、オムライスだけは喜んで食べていた。
「何か手伝おうか?」
「大丈夫よ。帰ってきたばっかりなんだし、ゆっくりしてるといいわ」
「んー、お料理できるようになりたいんだけどな」
「もう少ししたらね。教えてあげるから」
「はーい」
理緒は明るい声で返事をすると、遠目で見ていた僕の方をちらと見て、ウインクを飛ばしてきた。それが気味悪かったので、僕は目線を逸らしたが、妹は何事もなかったかのように、自分の部屋へと戻っていった。
……そう、記憶を辿れば片鱗は、幾つもあったのだ。
「ねえ、お兄ちゃん」
あるとき理緒は、半ば独り言のように、小さな声で囁いたことがあった。
「お兄ちゃんには、私がいるから……ね」
その言葉の真意を理解したときには、もう既に、全てが取り返しのつかない状態になってしまっていたのだけれど。
二年前、二〇一〇年の夏。年々気温が上がっていくようで、茹だるような暑さに毎日辟易していた僕は、夏休みを特に外出することもなく、ずっと家の中で過ごしていた。たまに父さんと母さんが、外へ出ないと体に悪いと言い、買い物に無理やり連れて行かされたけれど、それ以外は本当に引きこもりの生活だった。
パソコンがあったので、インターネットのゲームをすることもあったが、それほど熱中も出来ず、だらだらと小説を読むことが多かった。決まって砂糖を多めに入れたコーヒーをお供にしていたが、よくもまあ太らなかったものだと思う。甘いのが、好きなのだ。
通っている学校が同じだったので、妹も夏休みを満喫していた。彼女は僕と違って、表向きは割と社交的で、友人から遊びに誘われることも多かった。ただ、家でそうした友人について語るときには、大抵否定的な言葉が発せられていたので、本心は人付き合いが面倒だったのだろう。
気になっていたのは、僕が学校にいるとき、妹の友人らしき女の子たちが、よく僕に挨拶してくるようになったことと、家の中での僕の行動を知っていて、本当なんですかと聞いてくることだった。理緒が僕の話を友人たちにしているのはすぐに分かったが、恥ずかしいから止めてほしいと頼んでも、笑顔ではぐらかされるだけで、結局止めることはなかった。マイナスなことを暴露されているわけではなかったから、僕は仕方ないと、それ以上の説得を諦めたのだった。
理緒は兄思いの妹、要するにブラコンだと、周囲の子は口を揃えて言っていたものだ。
「お兄ちゃん、アイスコーヒー持ってきたよ」
ノックの音とともに、理緒の声が聞こえた。ちょうど本を読みだしたときだったので、僕はありがとうと礼を言って、彼女を部屋に招き入れた。理緒は盆に乗せた二人分のコーヒーを、机に並べると、本棚からお気に入りの漫画を抜き取って、僕のベッドに寝転がる。夏休みに入ってから、二人きりでいるときは、殆ど決まって、理緒はここでこうして過ごしているのだった。
「この漫画、新しいの出てないの?」
「月刊誌だからねえ……でも、最近情報見てないな。後で見とくよ」
「お願い。お兄ちゃんの部屋にある漫画って、これくらいだし」
「どういう意味さ」
「珍しいじゃん。私も好きだしね」
「まあ、そうかもしれないなあ」
別に、小説ばかりを読んでいるわけじゃない。ファンタジックなお話は好きだし、面白い『謎』にドキドキできれば、後はジャンルではなく、心が動くかの問題なのだ。
妹にも、小説を薦めたことはあるけれど、それだけは性に合わないらしく、一冊も読破することはなかった。ただ、それで怒ったりはせず、こんなのが読めるお兄ちゃんは凄いなと褒めてくるので、僕としてはどうコメントすればいいのか分からず、苦笑するしかなかった。
「ねえ、お兄ちゃん」
「うん?」
いつもの、甘えるような、ねだるような声。意識すると苛立ってしまうから、考えないようにしながら、僕は妹の方を見る。
「……最近、元気ないみたいだけど」
「ん……」
理緒は、僕のことをよく理解している。少しの変化でも、僕に何かあったことを察して、訊ねてくるのだ。どうしたの、と。
「まあ、友達と遊ぶのが面倒でね。夏だから海に行こうって誘われてたんだけど、泳げないって断っちゃって。でも、やっぱり時々は拒否せずに、頑張って参加するべきだよなあ。ちょっと、距離を置かれた気がする」
「私は、そんなことで距離を置いちゃう友達の方が駄目だと思うよ? 付き合い方は人それぞれだし、分かってあげられるのが本当の友達だと思う」
「……でもねえ、皆、本当の友達なんか必要じゃないんだよ。都合のいい友達が一番なのが、当たり前なんだ」
「……それは、そうだねえ」
理緒は、僕の言葉に溜息を吐く。彼女もそれには同意見のようだった。
「でも……だったら、お兄ちゃんも都合のいい人だけと、仲良くしたらいいんだよ。他の人なんて、別に気にしなくていいじゃん」
「……理緒」
励まされている、と思ったところまでは良かった。けれど、彼女の言葉に、少しだけ違和感もあった。
他の人なんて……?
「……お兄ちゃんには、私がいるから」
「なあ……それって、どういう意味だ?」
度々口にしていた、呟き。とうとう耐え兼ねて、僕は問いかけた。
すると、理緒は、ほんの少しだけ頬を紅潮させて、こう告げた。
「私、お兄ちゃんのことが好きだよ」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
パラダイス・ロスト
真波馨
ミステリー
架空都市K県でスーツケースに詰められた男の遺体が発見される。殺された男は、県警公安課のエスだった――K県警公安第三課に所属する公安警察官・新宮時也を主人公とした警察小説の第一作目。
※旧作『パラダイス・ロスト』を加筆修正した作品です。大幅な内容の変更はなく、一部設定が変更されています。旧作版は〈小説家になろう〉〈カクヨム〉にのみ掲載しています。
この欠け落ちた匣庭の中で 終章―Dream of miniature garden―
至堂文斗
ミステリー
ーーこれが、匣の中だったんだ。
二〇一八年の夏。廃墟となった満生台を訪れたのは二人の若者。
彼らもまた、かつてGHOSTの研究によって運命を弄ばれた者たちだった。
信号領域の研究が展開され、そして壊れたニュータウン。終焉を迎えた現実と、終焉を拒絶する仮想。
歪なる領域に足を踏み入れる二人は、果たして何か一つでも、その世界に救いを与えることが出来るだろうか。
幻想、幻影、エンケージ。
魂魄、領域、人類の進化。
802部隊、九命会、レッドアイ・オペレーション……。
さあ、あの光の先へと進んでいこう。たとえもう二度と時計の針が巻き戻らないとしても。
私たちの駆け抜けたあの日々は確かに満ち足りていたと、懐かしめるようになるはずだから。
【恋愛ミステリ】エンケージ! ーChildren in the bird cageー
至堂文斗
ライト文芸
【完結済】
野生の鳥が多く生息する山奥の村、鴇村(ときむら)には、鳥に関する言い伝えがいくつか存在していた。
――つがいのトキを目にした恋人たちは、必ず結ばれる。
そんな恋愛を絡めた伝承は当たり前のように知られていて、村の少年少女たちは憧れを抱き。
――人は、死んだら鳥になる。
そんな死後の世界についての伝承もあり、鳥になって大空へ飛び立てるのだと信じる者も少なくなかった。
六月三日から始まる、この一週間の物語は。
そんな伝承に思いを馳せ、そして運命を狂わされていく、二組の少年少女たちと。
彼らの仲間たちや家族が紡ぎだす、甘く、優しく……そしてときには苦い。そんなお話。
※自作ADVの加筆修正版ノベライズとなります。
表紙は以下のフリー素材、フリーフォントをお借りしております。
http://sozai-natural.seesaa.net/category/10768587-1.html
http://www.fontna.com/blog/1706/
ヴァルプルギスの夜~ライター月島楓の事件簿
加来 史吾兎
ホラー
K県華月町(かげつちょう)の外れで、白装束を着させられた女子高生の首吊り死体が発見された。
フリーライターの月島楓(つきしまかえで)は、ひょんなことからこの事件の取材を任され、華月町出身で大手出版社の編集者である小野瀬崇彦(おのせたかひこ)と共に、山奥にある華月町へ向かう。
華月町には魔女を信仰するという宗教団体《サバト》の本拠地があり、事件への関与が噂されていたが警察の捜査は難航していた。
そんな矢先、華月町にまつわる伝承を調べていた女子大生が行方不明になってしまう。
そして魔の手は楓の身にも迫っていた──。
果たして楓と小野瀬は小さな町で巻き起こる事件の真相に辿り着くことができるのだろうか。
最終死発電車
真霜ナオ
ホラー
バイト帰りの大学生・清瀬蒼真は、いつものように終電へと乗り込む。
直後、車体に大きな衝撃が走り、車内の様子は一変していた。
外に出ようとした乗客の一人は身体が溶け出し、おぞましい化け物まで現れる。
生き残るためには、先頭車両を目指すしかないと知る。
「第6回ホラー・ミステリー小説大賞」奨励賞をいただきました!
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる