11 / 86
Second Chapter...7/20
観測所
しおりを挟む
さて。学校も終わったことだし、そろそろ観測所に行くとしよう。突然お邪魔するときもたまにはあるのだが、今日は予め予約を入れておいたから、そこまで迷惑にはならないだろう。
観測所。山の中腹、電波塔より東の方に建っている、小さな箱状の施設だ。そこでは日夜、八木優さんという人が満生台周辺のデータを観測し、研究を行なっている。彼も永射さんと同じように、政府関係の派遣らしいのだが、行政を担う永射さんとは違い、やっている仕事は本当に研究一筋だった。
満生台は、昔から地震の頻発する地域らしい。二十年に一度は、建物に被害が出るクラスの地震が発生してきたそうだ。そこで、地震のメカニズムを調べるため、微弱な揺れなどを感知するための観測所が建てられ、八木さんがそこにあてがわれたのである。だから、八木さんはずっと観測所にいて、一日のほとんどをグラフの確認や統計作業に費やしている。いやはや、私には到底真似できない地道な仕事だ。
学校を出た私は、街の東……集会所や永射さんの邸宅がある付近から、森の入り口へ入っていく。この森、というか山には入る道が西と東の二つあり、私はその両方を頻繁に通っていた。西には秘密の遊び場があるし、東は今行こうとしている研究所があるから、道を覚えるのは必然なのだ。
舗装もされていない土の道。それなりに傾斜があるためか、道は真っ直ぐではなくゆっくりと西へ向かい、斜めに伸びている。それが途中で東にぐるりと方向が変わり、ずうっと進んでいくとようやく観測所に辿り着くのだ。道が百八十度曲がる辺りに完成した電波塔が建っていて、近づけばその大きさに圧倒されるし、細い道へ外れていけば、その先には大きな池があった。街の人たちから、鬼封じの池と呼ばれている池だ。……鬼封じの意味は、誰も知らないようだけど。
満生塔が、木々の合間から見えてくる。もうそろそろ中間地点といったところだ。私としては、この塔はすっかり目印になっているし、ひょっとしたら八木さんもそんな風に考えているのかもしれなかった。
ちょっとだけ、満生塔に近づいてみる。木陰にかかった部分の鉄骨は、触れると冷たくて心地がいい。特に侵入防止の鉄柵なんかもなく、この塔には誰でも触れることができた。真下から天辺を見上げると、やはりかなりの長さがあることが分かる。鉄骨が不思議な模様を描いているようで、中々面白かった。
塔を過ぎ去り、歩き続けて五分。私はやっと、観測所に到着する。小さいながらも、様々な設備が整えられた最先端の施設だ。屋上には大きなアンテナがあるし、望遠鏡用の天窓もある。都会には科学館があるけれど、この観測所の外観は、それをコンパクトにした感じだった。
玄関ドアの横についたインターホンを押す。しばらくするとブツリと接続音がして、声が聞こえてきた。
『ああ、こんにちは。今開けるね』
「はーい」
接続が切れると、すぐにドアがスライドして開いた。セキュリティ万全の自動ドアだ。なんでも、八木さんが出入りするときは静脈認証、つまり指でロックを解除するんだとか。ハイテクだ。
中へ入ると、玄関の電気が自動で点る。人を感知して作動するのだ。こういう近未来的なシステムがいっぱいの観測所が、私はとても気に入っていた。
すぐ奥に扉があり、取り付けられたプレートには『研究室』と刻まれている。私はやや重厚感のあるその扉を押し開け、八木さんのいる研究室内へ入った。
「よく来たね。久しぶりな方じゃないかな」
「んー、かもです。一ヶ月ぶりくらい?」
「一応、学校は試験前だものね」
「それは別にいいんですけどねー」
言いながら、私は八木さんの座っている場所から近いところに置かれていたパイプ椅子に腰を下ろした。初めは折り畳まれて放置されていたのが、私が来るようになってからは、ずっと座れる状態で置いてくれている。
私はこうして時折観測所を訪れて、八木さんと大人な会話をするのが一つの楽しみになっているのだ。
「お仕事は順調ですか?」
「ええ。最近は特に異常も検知しないから、退屈なくらいだ。尤も、そういう時期が一番怖いのだけどね」
「嵐の前の静けさってやつですか」
「そういう諺って、案外侮れないからね」
八木さんに言わせれば、昔の人の教えには、ある程度の科学的根拠があるそうだ。まあ、昔の人は理由など分かってはいなかっただろうが。
そっと研究室の奥、カウンターのような仕切りがある向こう側に行った八木さんは、すぐにアイスコーヒーの入ったグラスを二つ持ってくる。向こうは簡素な調理スペースになっているらしく、食料や飲料がある程度ストックされているのだった。
「さ、どうぞ」
「ありがとーございます、八木さん」
片方のグラスを慎重に受け取って、ゆっくりと口元へ運ぶ。何度もここへ足を運んでいるけれど、案外私は緊張が抜けきらないタイプなのかもしれない。妙に固くなってしまう。……まあ、周りから見れば十分厚かましいんだろうけど。
暑い夏には、冷たいアイスコーヒーが有難い。ほどほどの微糖が私は一番好きだ。玄人なんかは、不必要なくらいの糖分摂取量なので、たまに見ていて気持ち悪くなる。これは内緒だ。
「そう言えば、面白い話を聞いたよ。龍美さん、幽霊に興味があるんだって」
「誰からですか? ……って、千代さんくらいしかいませんね」
「正解。この前ちょっと買い出しに行ったときにね。……現実主義者だと思っていたのだけど、意外だった」
「別に、現実しか見ないような人間ってわけじゃないですよ、非現実に憧れを感じるときもあります」
「普通の女の子だものね」
普通の女の子。そう言われただけなのに、何故か嬉しい気持ちになってしまう。普通であることって、中々難しいからかもしれない。
「八木さんは、幽霊みたいなオカルトを信じたりしますか?」
「私は、自分の目で見たことだけしか信じないよ。これでも研究者なんでね」
「やだ、格好いい」
「おだてても何も出ません」
「おだててるわけじゃないですよー」
八木さんは、私の言葉に一つ一つリアクションを返してくれつつも、決して観測装置からは注意を逸らさない。グラフ上に現れる波形の変化を見逃すまいと努めているのだ。仕事熱心だなと尊敬しつつも、もっと気楽でいればいいのに、とも思ってしまう。八木さんにとってはこれでも気楽な方なのかもしれないけれど。
「最近、鬼の祟りってちらほら耳にするじゃないですか。あれについてはどう思ってます?」
「そうだなあ。古い言い伝えは、さっき言った諺のように案外侮れないものだと思うよ。取ってつけたような話もあるけれど、多くはその昔起きた何らかの出来事が形を変えて伝わったというパターンじゃないかな。とすれば、妖怪の仕業だと言われていることも、実は現実にあった事故や事件だったり、ね」
「はあはあ……なるほど」
さすが八木さん。安易な考えに流れることなく、自分の見解をしっかり持っている。それに、結構な説得力もあった。
……現実に起きた事故や事件、か。日本各地に鬼の伝承はあるが、それぞれどう言った起源があるのだろうかと、私は興味を覚えた。
それから、八木さんは地方に伝わっている妖怪談について、有名どころからマイナーなものまで、自身の考えも織り交ぜながら語ってくれた。私はその話にすっかり聞き入って、気がついた頃には一時間も過ぎているのだった。
観測所。山の中腹、電波塔より東の方に建っている、小さな箱状の施設だ。そこでは日夜、八木優さんという人が満生台周辺のデータを観測し、研究を行なっている。彼も永射さんと同じように、政府関係の派遣らしいのだが、行政を担う永射さんとは違い、やっている仕事は本当に研究一筋だった。
満生台は、昔から地震の頻発する地域らしい。二十年に一度は、建物に被害が出るクラスの地震が発生してきたそうだ。そこで、地震のメカニズムを調べるため、微弱な揺れなどを感知するための観測所が建てられ、八木さんがそこにあてがわれたのである。だから、八木さんはずっと観測所にいて、一日のほとんどをグラフの確認や統計作業に費やしている。いやはや、私には到底真似できない地道な仕事だ。
学校を出た私は、街の東……集会所や永射さんの邸宅がある付近から、森の入り口へ入っていく。この森、というか山には入る道が西と東の二つあり、私はその両方を頻繁に通っていた。西には秘密の遊び場があるし、東は今行こうとしている研究所があるから、道を覚えるのは必然なのだ。
舗装もされていない土の道。それなりに傾斜があるためか、道は真っ直ぐではなくゆっくりと西へ向かい、斜めに伸びている。それが途中で東にぐるりと方向が変わり、ずうっと進んでいくとようやく観測所に辿り着くのだ。道が百八十度曲がる辺りに完成した電波塔が建っていて、近づけばその大きさに圧倒されるし、細い道へ外れていけば、その先には大きな池があった。街の人たちから、鬼封じの池と呼ばれている池だ。……鬼封じの意味は、誰も知らないようだけど。
満生塔が、木々の合間から見えてくる。もうそろそろ中間地点といったところだ。私としては、この塔はすっかり目印になっているし、ひょっとしたら八木さんもそんな風に考えているのかもしれなかった。
ちょっとだけ、満生塔に近づいてみる。木陰にかかった部分の鉄骨は、触れると冷たくて心地がいい。特に侵入防止の鉄柵なんかもなく、この塔には誰でも触れることができた。真下から天辺を見上げると、やはりかなりの長さがあることが分かる。鉄骨が不思議な模様を描いているようで、中々面白かった。
塔を過ぎ去り、歩き続けて五分。私はやっと、観測所に到着する。小さいながらも、様々な設備が整えられた最先端の施設だ。屋上には大きなアンテナがあるし、望遠鏡用の天窓もある。都会には科学館があるけれど、この観測所の外観は、それをコンパクトにした感じだった。
玄関ドアの横についたインターホンを押す。しばらくするとブツリと接続音がして、声が聞こえてきた。
『ああ、こんにちは。今開けるね』
「はーい」
接続が切れると、すぐにドアがスライドして開いた。セキュリティ万全の自動ドアだ。なんでも、八木さんが出入りするときは静脈認証、つまり指でロックを解除するんだとか。ハイテクだ。
中へ入ると、玄関の電気が自動で点る。人を感知して作動するのだ。こういう近未来的なシステムがいっぱいの観測所が、私はとても気に入っていた。
すぐ奥に扉があり、取り付けられたプレートには『研究室』と刻まれている。私はやや重厚感のあるその扉を押し開け、八木さんのいる研究室内へ入った。
「よく来たね。久しぶりな方じゃないかな」
「んー、かもです。一ヶ月ぶりくらい?」
「一応、学校は試験前だものね」
「それは別にいいんですけどねー」
言いながら、私は八木さんの座っている場所から近いところに置かれていたパイプ椅子に腰を下ろした。初めは折り畳まれて放置されていたのが、私が来るようになってからは、ずっと座れる状態で置いてくれている。
私はこうして時折観測所を訪れて、八木さんと大人な会話をするのが一つの楽しみになっているのだ。
「お仕事は順調ですか?」
「ええ。最近は特に異常も検知しないから、退屈なくらいだ。尤も、そういう時期が一番怖いのだけどね」
「嵐の前の静けさってやつですか」
「そういう諺って、案外侮れないからね」
八木さんに言わせれば、昔の人の教えには、ある程度の科学的根拠があるそうだ。まあ、昔の人は理由など分かってはいなかっただろうが。
そっと研究室の奥、カウンターのような仕切りがある向こう側に行った八木さんは、すぐにアイスコーヒーの入ったグラスを二つ持ってくる。向こうは簡素な調理スペースになっているらしく、食料や飲料がある程度ストックされているのだった。
「さ、どうぞ」
「ありがとーございます、八木さん」
片方のグラスを慎重に受け取って、ゆっくりと口元へ運ぶ。何度もここへ足を運んでいるけれど、案外私は緊張が抜けきらないタイプなのかもしれない。妙に固くなってしまう。……まあ、周りから見れば十分厚かましいんだろうけど。
暑い夏には、冷たいアイスコーヒーが有難い。ほどほどの微糖が私は一番好きだ。玄人なんかは、不必要なくらいの糖分摂取量なので、たまに見ていて気持ち悪くなる。これは内緒だ。
「そう言えば、面白い話を聞いたよ。龍美さん、幽霊に興味があるんだって」
「誰からですか? ……って、千代さんくらいしかいませんね」
「正解。この前ちょっと買い出しに行ったときにね。……現実主義者だと思っていたのだけど、意外だった」
「別に、現実しか見ないような人間ってわけじゃないですよ、非現実に憧れを感じるときもあります」
「普通の女の子だものね」
普通の女の子。そう言われただけなのに、何故か嬉しい気持ちになってしまう。普通であることって、中々難しいからかもしれない。
「八木さんは、幽霊みたいなオカルトを信じたりしますか?」
「私は、自分の目で見たことだけしか信じないよ。これでも研究者なんでね」
「やだ、格好いい」
「おだてても何も出ません」
「おだててるわけじゃないですよー」
八木さんは、私の言葉に一つ一つリアクションを返してくれつつも、決して観測装置からは注意を逸らさない。グラフ上に現れる波形の変化を見逃すまいと努めているのだ。仕事熱心だなと尊敬しつつも、もっと気楽でいればいいのに、とも思ってしまう。八木さんにとってはこれでも気楽な方なのかもしれないけれど。
「最近、鬼の祟りってちらほら耳にするじゃないですか。あれについてはどう思ってます?」
「そうだなあ。古い言い伝えは、さっき言った諺のように案外侮れないものだと思うよ。取ってつけたような話もあるけれど、多くはその昔起きた何らかの出来事が形を変えて伝わったというパターンじゃないかな。とすれば、妖怪の仕業だと言われていることも、実は現実にあった事故や事件だったり、ね」
「はあはあ……なるほど」
さすが八木さん。安易な考えに流れることなく、自分の見解をしっかり持っている。それに、結構な説得力もあった。
……現実に起きた事故や事件、か。日本各地に鬼の伝承はあるが、それぞれどう言った起源があるのだろうかと、私は興味を覚えた。
それから、八木さんは地方に伝わっている妖怪談について、有名どころからマイナーなものまで、自身の考えも織り交ぜながら語ってくれた。私はその話にすっかり聞き入って、気がついた頃には一時間も過ぎているのだった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
この欠け落ちた匣庭の中で 終章―Dream of miniature garden―
至堂文斗
ミステリー
ーーこれが、匣の中だったんだ。
二〇一八年の夏。廃墟となった満生台を訪れたのは二人の若者。
彼らもまた、かつてGHOSTの研究によって運命を弄ばれた者たちだった。
信号領域の研究が展開され、そして壊れたニュータウン。終焉を迎えた現実と、終焉を拒絶する仮想。
歪なる領域に足を踏み入れる二人は、果たして何か一つでも、その世界に救いを与えることが出来るだろうか。
幻想、幻影、エンケージ。
魂魄、領域、人類の進化。
802部隊、九命会、レッドアイ・オペレーション……。
さあ、あの光の先へと進んでいこう。たとえもう二度と時計の針が巻き戻らないとしても。
私たちの駆け抜けたあの日々は確かに満ち足りていたと、懐かしめるようになるはずだから。
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……

【完結】共生
ひなこ
ミステリー
高校生の少女・三崎有紗(みさき・ありさ)はアナウンサーである母・優子(ゆうこ)が若い頃に歌手だったことを封印し、また歌うことも嫌うのを不審に思っていた。
ある日有紗の歌声のせいで、優子に異変が起こる。
隠された母の過去が、二十年の時を経て明らかになる?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【恋愛ミステリ】エンケージ! ーChildren in the bird cageー
至堂文斗
ライト文芸
【完結済】
野生の鳥が多く生息する山奥の村、鴇村(ときむら)には、鳥に関する言い伝えがいくつか存在していた。
――つがいのトキを目にした恋人たちは、必ず結ばれる。
そんな恋愛を絡めた伝承は当たり前のように知られていて、村の少年少女たちは憧れを抱き。
――人は、死んだら鳥になる。
そんな死後の世界についての伝承もあり、鳥になって大空へ飛び立てるのだと信じる者も少なくなかった。
六月三日から始まる、この一週間の物語は。
そんな伝承に思いを馳せ、そして運命を狂わされていく、二組の少年少女たちと。
彼らの仲間たちや家族が紡ぎだす、甘く、優しく……そしてときには苦い。そんなお話。
※自作ADVの加筆修正版ノベライズとなります。
表紙は以下のフリー素材、フリーフォントをお借りしております。
http://sozai-natural.seesaa.net/category/10768587-1.html
http://www.fontna.com/blog/1706/
リモート刑事 笹本翔
雨垂 一滴
ミステリー
『リモート刑事 笹本翔』は、過去のトラウマと戦う一人の刑事が、リモート捜査で事件を解決していく、刑事ドラマです。
主人公の笹本翔は、かつて警察組織の中でトップクラスの捜査官でしたが、ある事件で仲間を失い、自身も重傷を負ったことで、外出恐怖症(アゴラフォビア)に陥り、現場に出ることができなくなってしまいます。
それでも、彼の卓越した分析力と冷静な判断力は衰えず、リモートで捜査指示を出しながら、次々と難事件を解決していきます。
物語の鍵を握るのは、翔の若き相棒・竹内優斗。熱血漢で行動力に満ちた優斗と、過去の傷を抱えながらも冷静に捜査を指揮する翔。二人の対照的なキャラクターが織りなすバディストーリーです。
翔は果たして過去のトラウマを克服し、再び現場に立つことができるのか?
翔と優斗が数々の難事件に挑戦します!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる