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第三章前編『おいでませ!竜人の世界!』

第十六話 起きて励まし野山がドンドン

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………ふぁ………ぁ。

………あれ?  ここは?

えーっと? 確か………あっ! そうだ!

双子と双子のお母さんを助けた所だった!

そしてここはあの部屋………あれ? 私、あのまま倒れたなら仰向けになってる筈なのに………何故か視点が上を向いている気がする………。

そして後頭部には柔らかい何かが………枕では無さそうなんだよね?

まぁ目を開けたらわかるんだけどね?

そして私が目を開けた瞬間に飛び込んできた風景は………ゼロシさんの顔だった。

「うわっ!」

私は飛び起きる様に離れたが、ゼロシさんは私の顔を避けて空中で少し支えて転けない様にしてくれた。

「おぉ! 良い反応! やっぱりマスターが言っていた通りいじいがいがありますね! ………さて、おはようございます実穂さん! 天才美少女探偵のゼロシですよ!」

「お、おはよう?」

………寝起きからこのテンションは付いていけないよ?

「さて、本当の事を言うのははこの位にしておいて………まずはお茶でもどうぞ」

「あ、ありがとう」

凄い自信だね?………あ、美味しい。

アップルティーだね? 多分ゼロシさんが入れたのかな? さっきからどや顔してるからね。

「………ふぅ」

「それでは私は待機していますので何かあったら言ってくださいね? そして事件があったら大急ぎで私に伝えてください!」

ゼロシさんはキラキラとした目でそう言ってから、机に置いてあった本を読み始めた。

後半に言った事はただ事件解決したいだけだよね?

まぁ良いや………何しよう?

………あっ、そうだ。

「ゼロシさん、他の皆は何処に居るの?」

「隣の家ですよ? 鍵はかかっていないので勝手に入れます」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私は現在、皆の様子を見に来た事を少し後悔してまーす。

だってね?

部屋の空気が暗い!

まだ玄関だよ!? なのにどんよりとした空気が漂ってくるんだけど!?

「お、お邪魔しまーす」

私はそれでも入っていく。

そして皆が居るであろう部屋に入った瞬間、暗い空気の正体がわかった。

その正体は………体育座りをしている美堀だった。

あー………あれは完全にいじけてるやつだね?、

多分私達を守れずに簡単にやられた事をいじけてるんだと思うけど………。

そしてクルミは何してるの?

口を押さえて両足でぴょんぴょんって………あっ、地面に置かれてる薬を見た時点で察したよ。

そういえば獣人って嗅覚とか凄いんだっけ………そりゃあきついよね?

そしてさっきからあえて気にしてなかったんだけど………何故か森の方からドンッ!ドンッ!手いう感じの音がするんだよね?

まぁ多分ラキトだけど………普通にホラーな感じで怖いからね?

………とりあえず美堀から慰めようかな?

「美堀」

「………実穂」

「どうしたの? そんなに悩んで………美堀らしくないよ?」

「でも………私は貴女を助けられな「大丈夫!」っ!?」

実穂は美堀を抱き締め、耳元であやすように囁いた。

「私は元の世界では恩返しできない程に助けられてるんだよ? 今さら一つや二つの失敗なんて気にしたら駄目。 それよりも次にあんなのが来たときになんとかできる様にする事が一番だと思うよ?」

美堀はその言葉を聞いてはっ!とした様だった。

………はいはい、クルミも後でぎゅっとしてあげるから。

そんな期待の眼差しで見てないで早くお水飲まなきゃ。 ずっと苦いままだよ?

「………ありがと、実穂」

「どういたしまして!」

………地味に無詠唱の《リフレッシュ》使ってたの気付かれてないよね?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


視点変更 実穂→ラキト(三人称)


少し深い森の中。

ラキトが拳をつき出すと目の前の木が大きな音を立てて粉々になる。

それを見て悔しそうな顔をするとまた別の木に拳をつき出す。

(………また失敗………あの時、拳の力を身体制御に流せていれば………)

ラキトはあの敗北を思い出す。

触手によっていとも容易く吹き飛ばされ、気絶させられたあの敗北を。

悔しさをバネにまた木を殴る。

しかし、また木は粉々になり、その粉末がラキトに降りかかる。

(違う、もっと衝撃を分散させるんだ)

ラキトはそう思い、また別の木を殴り付ける。

………まだまだ修行は続いていくのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ディメン「どうも皆さんこんにちは、あとがき担当のディメンだぜ」

ゼロシ「どうも皆さんこんにちは! スーパーアルティメットハイパーデンジャラスビッグバン超絶美少女探偵のゼロシです!」

ディメン「………日本語にしたら『凄い究極の物凄い危ない宇宙の始まり超絶美少女』って言ってる様な物だぞ?」

ゼロシ「日本語にしないでくださいよ!」

ディメン「ライトが居たら『スーパーマーケットワイパーデリシャスビッグマウス腸線鼻少女』とか言われるんだろなぁ」

ゼロシ「うわぁ! マスターが居ないから言われないと思ってたのにー!」

ディメン「………こ、今回のステータスだぜ?」

ゼロシ「笑ってますよね!? プルプル震えてますもん! ねぇ! ちょっと聞いてますか!? ねe」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


・進和 実穂 
・性別 女 年齢 18歳
・種族 人間
・職業  ?
・LV 8  38/40
・握力 5
・HP 37
・MP 120
・AT  24
・DE 28
・IN 30
・MD 28
・AG 23
・EX 15

スキル
・支援魔法支配 Lv 2
・聞き耳 Lv 3
・合成魔法 Lv 5
・読み聞かせLv 4

パッシブスキル
・異世界言語
・?高?の?護
・自衛術
・幻影魔法耐性Lv 1
・森羅万象(一部封印中)

加護 呪い

称号
・異世界人
・?高?の?護
・助けられた者
・空を飛ばされし物
・トラブルメーカー
・弱者
・強者
・生者
・死者
・支援の支配者


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ナーチェ「………おにいちゃん、あそこのゆかにとまとじゅーすでおにいちゃんのなまえをかいてるまっくろにこげてるひとはだぁれ?」

ディメン「あんな物見ちゃいけません」

ゼロシ「皆揃って酷くないですか!?」

ディメン「いやぁ、何かなぁ」

ナーチェ「ぜろしおねえちゃんってはんのうがおもしろいんだもん」

ゼロシ「ナーチェちゃんまで!?………もう良いです、私の様なかわいそうな乙女には絶対に後で我慢したご褒美があるはずですから」

ディメン「カワウソの漢女だな「酷くないですか!?」………さて、今回のこの小説をよんでくれてありがとな」

ナーチェ「ごじだつじやすとーりーむじゅんがあったらほうこくをよろしくね!」

ディメン「それではみなさん」

ディメン&ナーチェ「さようなら」


たまにある意味不なサブタイを付けてみました
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