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これまで、これから②
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完治するのには結構かかったが、その間毎日ゆきはお見舞いに来た。
正直、ゆきは風間グループの後継者で忙しいはずなのにそんなに僕に時間をさけるのか心配になったが、それを聞くと決まって
「カナより大事なものなんてないから。というかカナを甘やかせないなら継ぐのやめるし」
という恐ろしい一言を何度か聞いたので聞くのをやめた。昔から風間のおじさんはゆきを認めている感じがある。そのゆきが継がないと言ったらおじさんは卒倒してしまいそうだ。
「あ、剛士さんの会社のことについて父さんがカナに話したいって。退院する時に会いにきてって言ってた」
僕があの家から助け出された時、同時に叔父の不正疑惑の証拠を突きつけたようで、叔父は柳の会社の権利を失う予定だ。叔父の家族は介入してきた風間グループを恐れて叔父を置いて逃げたという。
叔父は既に警察で事情聴取されている。後ろ暗いことはたくさんあるようで、逮捕の見込みだ。
諸々会社の手続き等を経て、あの会社は他の手に渡るか潰されるかするのだろう。
僕はあの会社はもう叔父に渡った時点で諦めている。風間グループで引き取ってくれるという話であればありがたい。父様が持っていた会社の従業員が路頭に迷ってしまったり、会社が跡形もなくなるのは嫌なので潰れるのは阻止できたらいい。かと言って今の僕にすぐ何かできるはずもないから、その場合もおじさんには助けてもらわないといけない。潰さないためには、情けない話だがおじさんと話を通さないといけないとは思っていた。
「わかった。退院日に行きたい」
早い段階でこの先のことを聞いておかないと手遅れになったらまずい。僕はすぐにおじさんに会いに行くことにした。
正直、ゆきは風間グループの後継者で忙しいはずなのにそんなに僕に時間をさけるのか心配になったが、それを聞くと決まって
「カナより大事なものなんてないから。というかカナを甘やかせないなら継ぐのやめるし」
という恐ろしい一言を何度か聞いたので聞くのをやめた。昔から風間のおじさんはゆきを認めている感じがある。そのゆきが継がないと言ったらおじさんは卒倒してしまいそうだ。
「あ、剛士さんの会社のことについて父さんがカナに話したいって。退院する時に会いにきてって言ってた」
僕があの家から助け出された時、同時に叔父の不正疑惑の証拠を突きつけたようで、叔父は柳の会社の権利を失う予定だ。叔父の家族は介入してきた風間グループを恐れて叔父を置いて逃げたという。
叔父は既に警察で事情聴取されている。後ろ暗いことはたくさんあるようで、逮捕の見込みだ。
諸々会社の手続き等を経て、あの会社は他の手に渡るか潰されるかするのだろう。
僕はあの会社はもう叔父に渡った時点で諦めている。風間グループで引き取ってくれるという話であればありがたい。父様が持っていた会社の従業員が路頭に迷ってしまったり、会社が跡形もなくなるのは嫌なので潰れるのは阻止できたらいい。かと言って今の僕にすぐ何かできるはずもないから、その場合もおじさんには助けてもらわないといけない。潰さないためには、情けない話だがおじさんと話を通さないといけないとは思っていた。
「わかった。退院日に行きたい」
早い段階でこの先のことを聞いておかないと手遅れになったらまずい。僕はすぐにおじさんに会いに行くことにした。
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