からっぽを満たせ

ゆきうさぎ

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記憶(柳要)②

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「かなくん、今日は父様のお友達に会いにいくのよ、しっかりおめかししていきましょう」
僕は母様にシャツの襟を整えてもらう。母様の笑顔は綺麗で眩しい。
「はは、ボロを着ててもいいぞ!あいつはそんなこと気にしない」
父様は豪快にそうやって笑う。父様はそこそこ名の知れた会社を経営しているのに、そんなこと微塵も思わせないくらい自然体な人だった。
「いいえ、私がかなくんを自慢したいのよ」
母様はシャツを直し終わると僕を抱き上げて嬉しそうに頬擦りしてくれる。僕も嬉しくて母様にしがみつく。
「要はなにを着ていても自慢の息子さ!」
そう言って豪快に笑いながら母様を誘う父様はとても明るくてかっこいい人。憧れだ。
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