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挑戦⑦
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風間さんが言ってくれた言葉もあって、僕は大学でも自分を出していくことを決めた。
今まで大学では空気になるように誰との交流も持たず、発言もせず、ただ講義を聞くだけの日々を過ごしていた。当たり障りのない最適解を出す僕を教授は決まって「あともう少しだ」と繰り返してきた。
僕はもっと自分が思いついた仮説や論を試してみたかった。そしてそれに教授がどう答えてくるか、という好奇心がずっとあった。ただ、僕の行為がどう返ってくるか、受け入れられずに過ごしにくくなるのなら僕が叔父の家から逃げて得た効果が薄くなる。だからこそ最適解のみを出すように心がけていた。
でも。風間さんが言ってくれた。
「では、この問いについて。柳くん、どう思いますか」
教授の問いに僕はいつもの最適解とは違う答えを出した。
今まで大学では空気になるように誰との交流も持たず、発言もせず、ただ講義を聞くだけの日々を過ごしていた。当たり障りのない最適解を出す僕を教授は決まって「あともう少しだ」と繰り返してきた。
僕はもっと自分が思いついた仮説や論を試してみたかった。そしてそれに教授がどう答えてくるか、という好奇心がずっとあった。ただ、僕の行為がどう返ってくるか、受け入れられずに過ごしにくくなるのなら僕が叔父の家から逃げて得た効果が薄くなる。だからこそ最適解のみを出すように心がけていた。
でも。風間さんが言ってくれた。
「では、この問いについて。柳くん、どう思いますか」
教授の問いに僕はいつもの最適解とは違う答えを出した。
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