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挑戦①
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翌日から、僕は自分の考えを少しずつ出していくことにした。もちろんまずは風間さんの前。
風間さんにはよくしてもらっているのに、僕は風間さんの提案に頷くばかりで役に立っていない。僕としては少しでも風間さんのために何かをしたい思いがある。
風間さんのためになること。それは意外と僕がやってきたことで補える気がしていた。
風間さんはいつも完璧そうに見えて生活能力はやや欠け気味だ。
ご飯は毎回外で買ったり、出前などの注文をしたがる。前に目玉焼きを作った時から思っていたがおそらく料理はできないのだろう。しかも洗い物もやろうとすると皿を割ってしまったり、食器棚が荒れたりしていることがある。部屋は必要なものしかなく綺麗なのだが、入ってはいけない場所や開けてはいけないものがある。
「柳くんはこの部屋は入らないようにね。あとここのクローゼットも開けちゃだめ」
最初はその二つ、しかし風間さんの家によく行くようになると少しづつ入ってはいけない部屋が増えた。今僕が入って良いのは寝室とリビング。おそらく掃除は苦手なのではないかと思っている。そろそろ部屋の封鎖も難しくなってきただろうしおそらく片付けは必要だ。
僕は風間さんにそれを指摘して嫌われたくないので黙っていた。リスク回避という意味では黙っている方が今の関係は崩れないだろう。
でも料理も掃除も叔父の家でやっていたことで僕が手伝えることだと思う。風間さんは僕をいつも助けてくれた。僕も風間さんの力になれるならなってみたい。
風間さんにうまく伝えて僕がやったら風間さんは喜んでくれるだろうか。気を悪くしてしまうだろうか。
でもきっと風間さんならそんな発言をしても関係が一気に崩れることはない。
そんな気がした。
風間さんにはよくしてもらっているのに、僕は風間さんの提案に頷くばかりで役に立っていない。僕としては少しでも風間さんのために何かをしたい思いがある。
風間さんのためになること。それは意外と僕がやってきたことで補える気がしていた。
風間さんはいつも完璧そうに見えて生活能力はやや欠け気味だ。
ご飯は毎回外で買ったり、出前などの注文をしたがる。前に目玉焼きを作った時から思っていたがおそらく料理はできないのだろう。しかも洗い物もやろうとすると皿を割ってしまったり、食器棚が荒れたりしていることがある。部屋は必要なものしかなく綺麗なのだが、入ってはいけない場所や開けてはいけないものがある。
「柳くんはこの部屋は入らないようにね。あとここのクローゼットも開けちゃだめ」
最初はその二つ、しかし風間さんの家によく行くようになると少しづつ入ってはいけない部屋が増えた。今僕が入って良いのは寝室とリビング。おそらく掃除は苦手なのではないかと思っている。そろそろ部屋の封鎖も難しくなってきただろうしおそらく片付けは必要だ。
僕は風間さんにそれを指摘して嫌われたくないので黙っていた。リスク回避という意味では黙っている方が今の関係は崩れないだろう。
でも料理も掃除も叔父の家でやっていたことで僕が手伝えることだと思う。風間さんは僕をいつも助けてくれた。僕も風間さんの力になれるならなってみたい。
風間さんにうまく伝えて僕がやったら風間さんは喜んでくれるだろうか。気を悪くしてしまうだろうか。
でもきっと風間さんならそんな発言をしても関係が一気に崩れることはない。
そんな気がした。
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