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からっぽの部屋⑩
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朝食は結局その目玉焼きとバターたっぷりのトーストだった。食べながら風間さんは、
「柳くんの家に布団がくるまで2、3日はかかるだろうし、俺の家きていいからね」
そう言って僕に鍵を渡してきた。
「それ、返さなくていいからね、持ってて」
「え」
「俺の家は柳くんの家にしていいくらいだから」
僕はその意味がわからなかった。正確には風間さんの家は風間さんの家でしかないのでは、という感覚であり、気兼ねなく使っていい家だとはどうにも思えなかった。
僕はその鍵をとりあえず受け取り、トーストを頬張る。目玉焼きを箸で割った風間さんが黄身が少しとろけながらも火の通ってる部分も3割ほど存在する目玉焼きの焼き加減が気に入ったらしく、感動しながら食べてくれる。僕はそれをぼんやりと見ていた。
食べ終わると風間さんにお礼を伝えて大学へ向かう。今日は3限からだからまだ時間がある。僕はいつもより足取りが重く感じ、少し時間をかけて大学へ向かった。
「柳くんの家に布団がくるまで2、3日はかかるだろうし、俺の家きていいからね」
そう言って僕に鍵を渡してきた。
「それ、返さなくていいからね、持ってて」
「え」
「俺の家は柳くんの家にしていいくらいだから」
僕はその意味がわからなかった。正確には風間さんの家は風間さんの家でしかないのでは、という感覚であり、気兼ねなく使っていい家だとはどうにも思えなかった。
僕はその鍵をとりあえず受け取り、トーストを頬張る。目玉焼きを箸で割った風間さんが黄身が少しとろけながらも火の通ってる部分も3割ほど存在する目玉焼きの焼き加減が気に入ったらしく、感動しながら食べてくれる。僕はそれをぼんやりと見ていた。
食べ終わると風間さんにお礼を伝えて大学へ向かう。今日は3限からだからまだ時間がある。僕はいつもより足取りが重く感じ、少し時間をかけて大学へ向かった。
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