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第54話
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その頃、黄泉の城では。
「遅い!!!!」
夕餉の準備が終わり、日向たちは食堂で忌蛇を待っていた。
が、時間は過ぎているのに一向に現れない。
お腹を空かせている龍牙は、全然来ない忌蛇に腹を立てていた。
そんな龍牙を、日向が隣で宥めている。
「っだよアイツ!遅れんなって言ったのに!」
「まあまあ、もう少し待ってみようぜ?龍牙」
「もういっぱい待ってるよ!ご飯冷えちゃうー!」
「んー……でも本当に、遅いよね?」
日向が司雀へと視線を向けると、司雀も顎に手を当て考えていた。
「変ですね……基本、忌蛇は遅れることなど無いんですが……何か、あったんでしょうか……」
魁蓮の伝達係をしているため、忌蛇は基本遅刻をしたことが無い。
そもそも、肆魔の中で1番速い彼が、遅れるなど以ての外。
珍しい事態に、全員が違和感を持っている。
その時、城に帰ってきていた虎珀が、その場に立ち上がった。
そして、腕を組んで座っている魁蓮に向き直る。
「魁蓮様、自分が様子を見てきます。少々、時間を頂けませんか」
「……好きにしろ」
「ありがとうございます」
虎珀は魁蓮に一礼すると、食堂を出ていった。
(どうしたんかな……忌蛇……)
「全く……魁蓮様を待たせるとは、何事だ」
城を出た虎珀は、黄泉の出入口へと向かっていた。
まだ肆魔の4体だけならば良かったが、今日は魁蓮もいるのだ。
魁蓮を強く慕っている虎珀にとって、魁蓮を困らせたり待たせるのは、罪にも等しいと考えている。
故に、虎珀もお怒りだ。
「喝を入れなければいけないな」
そう言いながら、虎珀は現世へとたどり着いた。
「確か、忌蛇がいつもいる場所は向こう……ん?」
忌蛇がいつもいるクスノキの森の方角へと視線を向けると、なにやらその森がモヤに包まれていた。
霧でもない、雨も降っていない。
夜で上手く見えず、虎珀はグッと目を凝らす。
その時。
「……はっ?」
虎珀が見たのは、モヤにまみれて枯れていく森。
触れたことも、あまり見た事もないが、虎珀の直感が訴えている。
あのモヤの正体が、忌蛇の猛毒だと。
「何があった……?とにかく、魁蓮様に報告をっ」
虎珀は急いで黄泉へ引き返した。
あの猛毒に耐えることが出来たのは、魁蓮のみ。
忌蛇に何かあった時のために、常に魁蓮の近くで動いていた。
それなのに、なぜ魁蓮が近くにいない時に限ってこんなことが起きたのか。
色んな考えが頭の中を飛び交いながら、虎珀は食堂を目指す。
息を切らしながら、虎珀は食堂にたどり着いた。
息を整える暇もなく、バンっと大きな音を立てて扉を開ける。
「あれ、虎珀?」
突然開いた扉に、日向たちはぽかんとしていた。
虎珀は息を軽く整えると、魁蓮へと視線を向ける。
「魁蓮様!大変です!
現世の方で、忌蛇の猛毒がモヤと化して暴走しています!森は既に、8割ほど枯れ果ててっ……」
「っ……」
虎珀の報告に、魁蓮は目を見開いた。
当然、その場にいた全員も驚いている。
日向以外の全員は、忌蛇の猛毒がどれだけ危険なのか、十分知っているからだ。
虎珀からの報告を受けると、魁蓮は立ち上がった。
「少し外す」
そう言うと魁蓮は、フッと姿を消した。
魁蓮が居なくなると、虎珀はその場に膝を着いて息を整える。
司雀は台所から水を持ってくると、虎珀の元へと持っていった。
呼吸が整うように、優しく背中も撫でる。
「ね、ねぇ……暴走ってどういうこと?」
日向は、焦った様子で尋ねる。
すると、虎珀の背中をさすっていた司雀が口を開いた。
「今まで、忌蛇の猛毒が暴走したことはありません……恐らく、現世で何かに巻き込まれたのでしょう。あるいは、長年抑え込んでいた反動か……」
「忌蛇、大丈夫なの……?」
「正直、分かりません……魁蓮が、なんとかしてくれるといいのですが……
あの毒に耐えられるのは、魁蓮だけですから……」
┈┈┈┈┈┈┈ ❁ ❁ ❁ ┈┈┈┈┈┈┈┈
虎珀の報告を受けた魁蓮は、現世に来ていた。
黄泉との出入口の場所から見える、森に漂う紫色のモヤ。
虎珀の報告通り、モヤはクスノキを中心とした森の8割を飲み込んでいた。
それだけに留まらず、モヤは森の近くにある人間の村の近くまで流れ込んでいた。
このままでは、人間の村を襲うのも時間の問題。
魁蓮はその光景に、眉を顰める。
「暴走か……あながち、間違いでは無いな……」
魁蓮は状況を確認すると、フッと森の近くまで瞬間移動した。
森の近くまで来ると、猛毒の気配を全身に感じる。
当てられている訳では無いのに、既に猛毒の強さが伝わってくる。
足元に視線を落とすと、じわじわと地面に生えた草木が枯れていくのが分かった。
「随分と、厄介なものだ……」
魁蓮は、ふと人間の村へと視線を向けた。
このまま毒が暴走すれば、毒は人間の村まで充満し、村にいる人間は全員死んでしまう。
魁蓮にとっては、正直どうでもいいこと。
むしろ、日向との約束のせいで、魁蓮はしばらく人間を殺していない。
この際人間が死ぬのならば、魁蓮にとっては好都合だった。
「人間など、どうでもいい……」
そのまま、毒に犯されて死ねばいい。
そう思い、魁蓮はふっと視線を外す。
その時。
【僕は……もう、自分が憎くて仕方がないっ……この毒も、腹立たしいほどに嫌になるっ……】
「………………」
魁蓮の脳裏に蘇る、忌蛇の言葉。
生まれた時から、猛毒を宿していた忌蛇。
思えば、その猛毒の威力に興味を持ったのが始まりだった。
司雀の力も使いながら、忌蛇がどんな妖魔なのかを調べていた。
だがそこで知ったのは、人間と時を共にしている姿。
妖魔でありながら、人間と歩んでいた。
魁蓮は、意味が分からなかった。
(奴は、イカれている……)
内心、そう思っていた。
殺しもせず苦しめもせず、ただそばに居た。
ずっと一緒など、どう足掻いても無理な話。
それをわかった上で同じ時を共にするのは、狂っていなければ出来ないはずだ。
でも……
人間の娘といる時の忌蛇は、幸せそうだった。
「……………………」
今となっても、忌蛇の心には少女がいる。
まるで呪いのように離れず、ずっとそばに。
そして、忌蛇はあれから誰も殺していない。
人間と共に歩んだ時間があるせいか、人間を殺さないようにと気をつけていた。
それを、魁蓮はずっと見てきた。
「……はぁ……」
魁蓮はため息を吐くと、パンっと手を合わせる。
そして、妖力を高めた。
もしこのまま、モヤを止めなかったら。
人間の村をモヤが襲ったと忌蛇が知ったら。
彼は、いよいよ壊れてしまうだろう……。
「……貸しひとつだ、忌蛇……」
直後、モヤが広がった森全体に大きな結界が張られた。
結界は高度な妖力で作られ、外に広がろうとしていたモヤの進行を止める。
モヤは結界の中で、蠢いていた。
「やはり、人間を殺すのは自らやるのが1番だ」
魁蓮はそう言うと、足元に影を作り出す。
すると、影の中から妖力を帯びた、大きな黒い鷲が姿を現した。
鷲は魁蓮の肩に乗ると、グルグルと周りを見渡す。
魁蓮は鷲の背を優しく撫でると、口を開いた。
「忌蛇を探せ、上からだ」
魁蓮の言葉を聞くと、鷲は大きな声で鳴き、そのまま空高く飛んだ。
鷲の姿が見えなくなると、魁蓮は目を光らせた。
赤い光を纏う魁蓮の目には、なにやら禍々しいものが映り込んで来る。
だが、魁蓮はそんなこと気にせず、ゆっくりとモヤに近づいた。
モヤが漂う所まで足を踏み入れると、一瞬で魁蓮の体に紫色の痣が浮かび上がる。
「……あの日より、強くなっている……
全てを拒絶するつもりか……ククッ、面白い……」
ビリビリと痺れる感覚。
妖力を使おうとすれば、拒まれる感じがした。
初めて会った日に比べると、忌蛇の毒の力が増していた。
意外な部分の成長に、魁蓮はニヤリと笑う。
「これでも死ぬことが出来んとは……
我の頑丈な体にも困ったものだな」
魁蓮はそう呟くと、ゆっくりとモヤの中へと入っていった。
「遅い!!!!」
夕餉の準備が終わり、日向たちは食堂で忌蛇を待っていた。
が、時間は過ぎているのに一向に現れない。
お腹を空かせている龍牙は、全然来ない忌蛇に腹を立てていた。
そんな龍牙を、日向が隣で宥めている。
「っだよアイツ!遅れんなって言ったのに!」
「まあまあ、もう少し待ってみようぜ?龍牙」
「もういっぱい待ってるよ!ご飯冷えちゃうー!」
「んー……でも本当に、遅いよね?」
日向が司雀へと視線を向けると、司雀も顎に手を当て考えていた。
「変ですね……基本、忌蛇は遅れることなど無いんですが……何か、あったんでしょうか……」
魁蓮の伝達係をしているため、忌蛇は基本遅刻をしたことが無い。
そもそも、肆魔の中で1番速い彼が、遅れるなど以ての外。
珍しい事態に、全員が違和感を持っている。
その時、城に帰ってきていた虎珀が、その場に立ち上がった。
そして、腕を組んで座っている魁蓮に向き直る。
「魁蓮様、自分が様子を見てきます。少々、時間を頂けませんか」
「……好きにしろ」
「ありがとうございます」
虎珀は魁蓮に一礼すると、食堂を出ていった。
(どうしたんかな……忌蛇……)
「全く……魁蓮様を待たせるとは、何事だ」
城を出た虎珀は、黄泉の出入口へと向かっていた。
まだ肆魔の4体だけならば良かったが、今日は魁蓮もいるのだ。
魁蓮を強く慕っている虎珀にとって、魁蓮を困らせたり待たせるのは、罪にも等しいと考えている。
故に、虎珀もお怒りだ。
「喝を入れなければいけないな」
そう言いながら、虎珀は現世へとたどり着いた。
「確か、忌蛇がいつもいる場所は向こう……ん?」
忌蛇がいつもいるクスノキの森の方角へと視線を向けると、なにやらその森がモヤに包まれていた。
霧でもない、雨も降っていない。
夜で上手く見えず、虎珀はグッと目を凝らす。
その時。
「……はっ?」
虎珀が見たのは、モヤにまみれて枯れていく森。
触れたことも、あまり見た事もないが、虎珀の直感が訴えている。
あのモヤの正体が、忌蛇の猛毒だと。
「何があった……?とにかく、魁蓮様に報告をっ」
虎珀は急いで黄泉へ引き返した。
あの猛毒に耐えることが出来たのは、魁蓮のみ。
忌蛇に何かあった時のために、常に魁蓮の近くで動いていた。
それなのに、なぜ魁蓮が近くにいない時に限ってこんなことが起きたのか。
色んな考えが頭の中を飛び交いながら、虎珀は食堂を目指す。
息を切らしながら、虎珀は食堂にたどり着いた。
息を整える暇もなく、バンっと大きな音を立てて扉を開ける。
「あれ、虎珀?」
突然開いた扉に、日向たちはぽかんとしていた。
虎珀は息を軽く整えると、魁蓮へと視線を向ける。
「魁蓮様!大変です!
現世の方で、忌蛇の猛毒がモヤと化して暴走しています!森は既に、8割ほど枯れ果ててっ……」
「っ……」
虎珀の報告に、魁蓮は目を見開いた。
当然、その場にいた全員も驚いている。
日向以外の全員は、忌蛇の猛毒がどれだけ危険なのか、十分知っているからだ。
虎珀からの報告を受けると、魁蓮は立ち上がった。
「少し外す」
そう言うと魁蓮は、フッと姿を消した。
魁蓮が居なくなると、虎珀はその場に膝を着いて息を整える。
司雀は台所から水を持ってくると、虎珀の元へと持っていった。
呼吸が整うように、優しく背中も撫でる。
「ね、ねぇ……暴走ってどういうこと?」
日向は、焦った様子で尋ねる。
すると、虎珀の背中をさすっていた司雀が口を開いた。
「今まで、忌蛇の猛毒が暴走したことはありません……恐らく、現世で何かに巻き込まれたのでしょう。あるいは、長年抑え込んでいた反動か……」
「忌蛇、大丈夫なの……?」
「正直、分かりません……魁蓮が、なんとかしてくれるといいのですが……
あの毒に耐えられるのは、魁蓮だけですから……」
┈┈┈┈┈┈┈ ❁ ❁ ❁ ┈┈┈┈┈┈┈┈
虎珀の報告を受けた魁蓮は、現世に来ていた。
黄泉との出入口の場所から見える、森に漂う紫色のモヤ。
虎珀の報告通り、モヤはクスノキを中心とした森の8割を飲み込んでいた。
それだけに留まらず、モヤは森の近くにある人間の村の近くまで流れ込んでいた。
このままでは、人間の村を襲うのも時間の問題。
魁蓮はその光景に、眉を顰める。
「暴走か……あながち、間違いでは無いな……」
魁蓮は状況を確認すると、フッと森の近くまで瞬間移動した。
森の近くまで来ると、猛毒の気配を全身に感じる。
当てられている訳では無いのに、既に猛毒の強さが伝わってくる。
足元に視線を落とすと、じわじわと地面に生えた草木が枯れていくのが分かった。
「随分と、厄介なものだ……」
魁蓮は、ふと人間の村へと視線を向けた。
このまま毒が暴走すれば、毒は人間の村まで充満し、村にいる人間は全員死んでしまう。
魁蓮にとっては、正直どうでもいいこと。
むしろ、日向との約束のせいで、魁蓮はしばらく人間を殺していない。
この際人間が死ぬのならば、魁蓮にとっては好都合だった。
「人間など、どうでもいい……」
そのまま、毒に犯されて死ねばいい。
そう思い、魁蓮はふっと視線を外す。
その時。
【僕は……もう、自分が憎くて仕方がないっ……この毒も、腹立たしいほどに嫌になるっ……】
「………………」
魁蓮の脳裏に蘇る、忌蛇の言葉。
生まれた時から、猛毒を宿していた忌蛇。
思えば、その猛毒の威力に興味を持ったのが始まりだった。
司雀の力も使いながら、忌蛇がどんな妖魔なのかを調べていた。
だがそこで知ったのは、人間と時を共にしている姿。
妖魔でありながら、人間と歩んでいた。
魁蓮は、意味が分からなかった。
(奴は、イカれている……)
内心、そう思っていた。
殺しもせず苦しめもせず、ただそばに居た。
ずっと一緒など、どう足掻いても無理な話。
それをわかった上で同じ時を共にするのは、狂っていなければ出来ないはずだ。
でも……
人間の娘といる時の忌蛇は、幸せそうだった。
「……………………」
今となっても、忌蛇の心には少女がいる。
まるで呪いのように離れず、ずっとそばに。
そして、忌蛇はあれから誰も殺していない。
人間と共に歩んだ時間があるせいか、人間を殺さないようにと気をつけていた。
それを、魁蓮はずっと見てきた。
「……はぁ……」
魁蓮はため息を吐くと、パンっと手を合わせる。
そして、妖力を高めた。
もしこのまま、モヤを止めなかったら。
人間の村をモヤが襲ったと忌蛇が知ったら。
彼は、いよいよ壊れてしまうだろう……。
「……貸しひとつだ、忌蛇……」
直後、モヤが広がった森全体に大きな結界が張られた。
結界は高度な妖力で作られ、外に広がろうとしていたモヤの進行を止める。
モヤは結界の中で、蠢いていた。
「やはり、人間を殺すのは自らやるのが1番だ」
魁蓮はそう言うと、足元に影を作り出す。
すると、影の中から妖力を帯びた、大きな黒い鷲が姿を現した。
鷲は魁蓮の肩に乗ると、グルグルと周りを見渡す。
魁蓮は鷲の背を優しく撫でると、口を開いた。
「忌蛇を探せ、上からだ」
魁蓮の言葉を聞くと、鷲は大きな声で鳴き、そのまま空高く飛んだ。
鷲の姿が見えなくなると、魁蓮は目を光らせた。
赤い光を纏う魁蓮の目には、なにやら禍々しいものが映り込んで来る。
だが、魁蓮はそんなこと気にせず、ゆっくりとモヤに近づいた。
モヤが漂う所まで足を踏み入れると、一瞬で魁蓮の体に紫色の痣が浮かび上がる。
「……あの日より、強くなっている……
全てを拒絶するつもりか……ククッ、面白い……」
ビリビリと痺れる感覚。
妖力を使おうとすれば、拒まれる感じがした。
初めて会った日に比べると、忌蛇の毒の力が増していた。
意外な部分の成長に、魁蓮はニヤリと笑う。
「これでも死ぬことが出来んとは……
我の頑丈な体にも困ったものだな」
魁蓮はそう呟くと、ゆっくりとモヤの中へと入っていった。
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