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第七章 決戦!! 君の正義と僕の悪
第七章 決戦!! 君の正義と僕の悪 1
しおりを挟む第七章 決戦!! 君の正義と僕の悪
* 1 *
結局装飾なんてしてる余裕がなくて、ステラートのアジトの壁も床もクリーム色のままだった。
でも今日はそんな味気のない広間が、黒く見えるほどになっていた。
十二月二十四日、早朝。
暦の関係で昨日で二学期が終わって、今日から冬休み。
僕が樹里と出会ったのが八月二十六日だったから、そこが始まりなら試用期間はあと二日。
ぎりぎりのタイミングで、僕は間に合うことができた。
広間を埋め尽くすのは整然と並ぶ五十体の戦闘員。
それから赤いのが一体と青いのが一体の怪人、カストルとポルックス。上級怪人である二体は、管制を受けなくても事前に仕込んだ作戦通りに行動ができる上、戦闘員の管制を補助する能力を持っている。
そして僕が座る玉座と戦闘員たちの間に立つ、アクイラとピクシス。
なけなしの小遣いもはたいてわずかでもキットの木を成長させたりして、マリエちゃんと話した日からのわずかな時間の間に、僕はこれだけの戦力を揃えていた。
樹里は、ここにはいない。
作戦のことはもちろん知っているし、キットの付属品である彼女はどこにいようとアジトからの情報を受けてると思うけど、いまは姿を見せていなかった。
結局僕は、樹里と充分に話す時間を取れていなかった。
――いや、逃げてたんだな、僕は。
大きく息を吸った僕は、玉座から立ち上がる。
作戦は充分に練ってきた。手順もみんな理解している。
いまさら語るべきことは、ない。
マントを翻し、僕は宣言した。
「さぁ、僕たちの世界征服を始めよう」
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