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第五部 第四章 撫子(ラバーズピンク)の憂い
第五部 撫子(ラバーズピンク)の憂い 第四章 2
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「ショージ!」
僕よりも先に叫んだのは、エイナだった。
「……え?」
扉を大きく開けて姿を見せたショージさんよりも、エイナの反応に驚きの声を漏らしてしまう僕は、よくわからなくなる。
エイナはSR社の子会社で稼働していた人工個性。
スフィアドール業界とも関係が深いから、業界の有名人であるショージさんのことを知っていても不思議じゃない。
でも、愛称で呼ぶほど身近な関係とは思えない。
いまショージさんの愛称を使ってるのは、僕とリーリエくらいのものだ。そもそも「ショージ」という愛称は学生時代に言われてたものだそうで、いまでは昔の知り合いも愛称で呼ぶ人はいないと聞いたことがある。
――エイナは……。
「これはどういう状況なんだ?」
考えが進む前に、誰に言うでもなく言ったショージさんは小ホールの中を見回した。
床に散らばる剣やナイフとかの武器。
一五〇センチと一二〇センチのエイナはまだ言い訳が立つけど、アライズしているアリシアについてはどうにもならない。
じろりと僕のことを睨みつけてきたショージさんは、しかし何も言わず、扉を閉めてつかつかとエリキシルドールのエイナへと近づいて行く。
「やっぱりてめぇの脳情報はあいつのだったか!」
明らかに怒った口調でエイナのことを見下ろすショージさん。
エイナは、右手で左腕を抱き、泣きそうな顔で目を逸らした。
「これは、その――」
「てめぇからは後でじっくり話を聞かせてもらう! 黙ってやがれ、克樹!!」
僕の方に視線すら向けず、ショージさんはエイナを睨みつける。
そんな彼から目を逸らしたままのエイナは、何も言わずにただ唇を噛んでいる。
「まぁいいさ。いまさらてめぇから答えを聞かなくてもわかってることだしな。名前からしてそのままなんだからな。……くそっ、だから会いたくなかったんだ」
苛立ちを隠さないそのショージさんの言葉から、エイナの脳情報の元となった人を知ってることはわかった。
でもそれ以上のことは、まだ状況に頭が追いついてなくて、考えることができない。
「わたしも、貴方には会いたくありませんでした」
顔を上げたエイナの目には、光るものが溢れてきていた。
――涙?
エルフドールならともかく、ピクシードールに発声程度の機能は搭載できても、涙を流す機能なんてつけられるはずがない。そのスペースは頭部にない。
それなのにエイナはいま、次々と涙の滴を目から頬へ、頬から床へと零れさせている。
「でも……、会いたかった」
矛盾したことを言うエイナは、怒りと、驚きと、悲しみと、それ以外のいろんな感情を表情に写すショージさんに近づき、コートの裾をつかむ。
「ずっと、貴方と話したかった。……でも、話したくなんてなかった。貴方と一緒に過ごしたかった。過ごしたくなかった。すぐにでも飛んでいきたいと思うのに、顔も見たくなかった」
顔を歪ませ、唇を震わせながらも、エイナは言葉をやめない。
「一度会ってしまえば、こんな気持ちを抑えきれなくなるのはわかっていました。貴方に避けられているのは気づいていましたから、このまま会わずにいようと思っていたのに……。どうして! どうして来てしまったんですか!! どうしてわたしの前に現れてしまったんですか?!」
エイナの剣幕に圧倒されるように、怒りを引っ込め驚きの色を顔に浮かべるショージさんは、ぶっきらぼうに答える。
「知らねぇよ。誰からかもわからねぇメールで誘導されたんだよ」
「誰かもわからない人に? メールで?」
目を見開いたエイナは、まだアライズしたままのアリシアに、――リーリエに素早く視線を走らせる。
無言のふたりの間にどんなやりとりがあったのかはわからないが、何か深刻そうなことが起こってるらしいことは、その表情から読み取れた。
「んなことより、この状況について説明してもらうぞ。最初から、全部」
「それは……、すみません」
ショージさんに右の手首をつかまれたエイナだったけど、逆に左手で手首をつかみ返す。
エリキシルドールの力でつかんだんだろう、顔を歪めたショージさんは手を離し、エイナはその隙に距離を取った。
「いまの状況については、すみませんがわたしからは話すことはできません。克樹さんとリーリエさんから聞いてください」
「てめぇ――」
エイナに迫ろうとしたショージさんを止めたのは、白刃。
足下に落ちていた剣を拾い、エイナはショージさんののど元に突きつけた。
「わたしの勝手ですみませんが、この戦いはいったん預けさせてもらいます」
「エイナ!」
『うん、わかった』
エイナに駆け寄ろうとした僕をアリシアで制して、リーリエが勝手に了承してしまう。
『ゴメンね、おにぃちゃん』
「ちっ」
振り向いて見せたリーリエの泣きそうな表情に、僕は何も言えなくなっていた。
「それから、ショージ――、いえ、音山彰次さん。本当にすみませんでした。貴方とは、もう二度と会いません。さようなら」
涙を散らしながら、深々と礼をしたエイナ。
ショージさんが駆け寄り、その小さな肩をつかもうとする。
でもその瞬間、「カーム」の声によりアライズは解除され、ショージさんの手は空を切った。
途端に動き始めたのは、壁際に静かに立っていたエイナのエルフドール。
エリキシルドールからピクシードールに戻ったことで、驚いて動けなくなってるショージさんの横を通って小さなエイナを回収し、鞄を拾って出口に向かって駆け出す。
「待て!」
『ショージさん!』
エイナを追いかけようとするショージさんに立ちふさがったのは、リーリエ。
人を超える速度で動き、扉の前で両腕を広げたアリシアでエイナを追わせない。
『話なら、あたしが全部話すから』
「ちっ」
追うのを諦めてショージさんは舌打ちする。
その肩越しに視線を飛ばしてきたリーリエは、悲しそうな顔でうつむいた。
「てめぇからの聞かせてもらうからな、克樹」
「うん……」
いまさら隠すことなんてできない。
ショージさんは巻き込みたくなかったけど、現場を見られたなら仕方ない。
近づいてきたショージさんが僕の肩を叩く。
でも僕は、話をする前に問う。
「その前に聞かせてほしいんだ。エイナと、エイナの脳情報の提供者について。たぶんそれが、いま僕たちがやってることに関係してるから」
顔を歪めてイヤそうにするショージさん。
唇を噛んだ彼は、諦めのため息を吐き出した。
「わかった。こっちも全部話す。とりあえずお前の家に向かうぞ」
「うん」
出口に向かって歩き始めたショージさんの背中に、僕は頷きを返していた。
*
「もうわかってると思うが、あれの脳情報は、昨日話した先輩のものだ」
ショージさんが乗ってきた車の助手席に座ってしばらく。
すっかり暗くなって、煌びやかな繁華街を通り抜けたところで、重苦しい沈黙を破ってショージさんが口を開いた。
「それを確認したのはさっきだがな。だが、あれがスフィアカップに現れたときから、そうだろうとは思っていたよ」
「そんなに前から?」
「そのままだったからな」
信号で止まったタイミングで、ショージさんは僕の前のダッシュボードからタブレット端末を取り出し、かけている眼鏡型スマートギア経由で操作してから渡してくれる。
そこに表示されていたのは、プロフィールシート。
右上にある日付は当時のままなんだろう、ショージさんが学生時代のときのものになっていた。
そんなに大きくない写真では、目が輝いて見えるくらい元気の良さそうな、女の子と言っても差し支えなさそうな人が、いまにも笑い出しそうな表情をしている。
彼女の名前は、東雲映奈(しののめえいな)。
「それが彼女の名前で、当時は稼働も開始してなかったが、人工個性の通称でもあった」
運転中で正面を見つめているショージさんは、暗い車内でもわかるくらい顔を歪めていた。
「前にも話したと思うが、当時の脳情報はかなり効率が悪くてな。取りやすい奴とそうでない奴がいた。俺はほんの数パーセントだけ取れたデータを組み込むことになったが、他の奴はぜんぜんダメで、結局東雲先輩の情報がほとんどだった。それが理由で、エイナってのが通称になったんだ」
タブレットに一瞬視線を走らせたショージさんは、目を細めていた。
「正式な名前は稼働を開始して、成果を発表する段階で決めようってことになってた。候補はいくつかあったんだが、意見が分かれてたからな。だが、先輩が死んで、データを引き上げられて、結局正式な名前もつけられずにそのまま計画は解散した」
暗くてよく見えてるわけじゃないけど、ショージさんは昨日以上に苦々しいような、懐かしがってるような、複雑な表情をしているようだった。
「……どんな関係だったの? その人とは」
「昨日も言ったろ。ただの先輩と後輩――」
『嘘はダメだよ、ショージさん。いま、ここではダメ』
バトルをしていたホールを出てからずっと黙っていたリーリエが、ショージさんの言葉を遮って言う。
たぶんエイナと以前から知り合いで、話をしていたらしいリーリエは、僕の知らない事情を知っているんだろう。
――後でそれも聞かなくちゃな。
僕は僕で複雑で、重苦しい気持ちを抱えながら、いまはショージさんの話を聞くことにする。
舌打ちしてみせてから、大きなため息を吐いたショージさんは話してくれる。
「好きだったよ、東雲先輩のことは。俺は中学でも高校でもいまでも、適当に女の子とは遊んでたりしてたが、あの先輩だけは、他の子とは違ったんだ」
「片想いだったの?」
「いや。一応両想いだったよ。俺から告白したんだがな。ただ、研究の方が佳境に入ってたのもあって、正式な返事はひと段落してから、ってことにしていた。でも先輩は、その数日後に遺体で発見された。死亡推定時刻は俺が告白した日の深夜。どうやら脳情報の収集を早く終わらせるために、答えを保留にして別れた後、大学に戻ったらしいんだよな」
ハンドルを強く握り、正面を向いたまま、ショージさんは言った。
「俺が、殺したようなものだ」
「それは――」
「うっせぇ。俺がそう思ってるんだから、口を挟むんじゃねぇよ!」
「うん……」
不機嫌そうに眉を動かしてるショージさんは、反論しようとした僕を大声で黙らせた。
「それから時間が経って、三年前にあれが出てきて、俺はひと目で東雲先輩の脳情報が使われてるって気づいたよ」
「……本人が人工個性に生まれ変わった可能性は?」
「それはないな。最初はその可能性も考えたし、性格は似たところもないことはないが、かなり違う。ただ、あの歌い方は先輩の生き写しだ」
「歌、上手かったの?」
「作曲とか作詞は趣味の範囲だったが、バイトでボーカルやったり、事務所からスカウトが来るくらいにはな」
「わかってたから、エイナのこと避けてたんだ」
「あぁ。顔も見たくなかったさ」
住宅街に入り、僕の家までもうすぐだった。
家に着いたら、今度は僕の方の話をする版になるだろう。僕と、リーリエの話を。
ショージさんが話していなかった、エイナとの関係はわかった。
でも、わからないことがある。
「どうして、今日はあそこに来たの?」
「本当に知らねぇよ。俺も誰だかわかんねぇんだ。でも最初に先輩の墓を指定されて、次はあそこだった。誰だか知らねぇが、放っていてくれりゃいいのに、俺とエイ――、先輩の関係をほじくり返したい奴がいるらしい」
そんなショージさんの言葉に、僕は疑問を深める。
エイナも驚いてたくらいだから、メールを出したのは彼女じゃない。
だとしたら、残る可能性は――。
『あたしじゃないよ、おにぃちゃん。あたしは、あそこでエイナと決着つもりだったから』
僕の思考を読んだように、リーリエが言った。
「だとしたら、誰なんだ?」
出ることのない答えに、僕は思い悩む。
そうこうしてる間に、車は僕の家の前に到着した。
「次はお前の話を聞く番だ」
「うん……」
気が重くてあんまり話したくないけど、そういうわけにもいかない。
「リーリエ、ガレージを開けてくれ」
『うんっ』
両親が帰ってこないから空のままのガレージのシャッターをリーリエに開けてもらい、僕は車から降りようとする。
「んだっ、クソ! こんな日に緊急って……」
どうやら会社からメールでも来たらしく、ショージさんは文句を言いながら眼鏡型スマートギアの表示を見ているようだった。
何となく気になって、僕は車のドアを開けたところで様子を見ててしまう。
文面を読んでるらしいのショージさんの顔色が、車の薄暗いルームランプの下でも、どんどん変わっていくのがわかる。
「急用ができた。話はまた今度訊く」
「え? えぇっと」
「いいからさっさと車から降りろ!」
「うんっ」
怒っている、というより焦っている感じのショージさんに怒鳴られて、僕は降りかけだった車を出て助手席のドアを閉める。
すぐさま発進した車は、夜で人通りは多くないとは言え、住宅街じゃ危険なほどの加速でアッという間に見えなくなった。
「……エリキシルバトルの話よりも重要な用事って、何だろう」
仕事にしてもクリーブについてはひと段落してるし、用事があれば自分から出社してるようだけど、ショージさんは休みが取れた日はよほどのことがない限り職場に出向いたりしない。
何があったのかはわからないけど、よほどのことだろう用事が気になって、僕は自分の家にも入らず、夜の帳が降りた道路に突っ立っていた。
*
――あの人はそのまま帰ったのかしらね。
テラスで見て以降、モルガーナの姿はパーティ会場では発見することができなかった。
挨拶すべき人と挨拶をし、話すべきことを話している間に時間は過ぎ、パーティは解散となった。
会場を出て廊下でもしばらく話していたために、参加者の中でも夫人は一番くらいに遅く帰ることになってしまった。地下駐車場に直通するエレベータの中にいるのは、平泉夫人と、芳野のふたりだけ。
「今日、会場で魔女に会ったわ」
「本当ですか?!」
守るように扉側に、背を向けて立っていた芳野が、その言葉にすぐさま振り返る。
「大丈夫だったのですか?」
「少し、話をしただけよ。貴女は見なかった? おそらく私と話してすぐ帰ったようだったのだけれど」
「いえ……。不審な人物がいれば見逃すことはないと思うのですが……」
「消えるなんて、まさに魔女ね」
困惑した表情の芳野に、夫人は笑いかける。
参加者が出入りする扉の他にも、あのようなパーティ会場には職員用のものがいくつもある。そうしたところから出ていったのだろう。
「……いかがでしたか? 魔女は」
「まさにその雰囲気は魔女と呼ばれるにふさわしいものだったわ。克樹君があの人をそう呼ぶのもわかるし、私もひと目で誰なのかわかったわ」
「無理にでもわたしも会場内にいるべきでした」
「そうね。あの人は宣戦布告の受託を言いに来ただけだったけれど。まさに魔女であるあの人は、私たちとは、それに人間とは相容れる存在ではなさそうよ。彼女はおそらく自分の夢のために行動している。けれど同時に、人間を憎んでいるわ。彼女の夢は、実現させてはならないものよ」
「警戒のレベルを上げなければなりませんね」
珍しく眉を顰めて警戒の表情を浮かべている芳野は、停止して扉が開いたエレベーターから慎重に踏み出す。
照明の数が少なく、薄暗い地下駐車場には、泊まり客が多いか他のイベントが催されているのか、多くの車が停まっていた。
いまこの瞬間から警戒レベルを上げたらしい芳野が、足音を忍ばせて乗ってきた車の元へと進む。
――さすがに今日の今日で仕掛けてくることはないでしょうけれど。
これまでの彼女の行動と、今日話した印象では、モルガーナという人物は、物事を深く考え慎重に進める性格のように思えた。
宣戦布告とその受託を確認した今日、初手から反撃に出るとは、平泉夫人には思えなかった。
――よほど追いつめられているなら、別だけれど。
もしそんなことがあるとしたら、彼女自身にはなくても、彼女の周辺に対して攻撃が有効に機能したということであり、平泉夫人にとって大成功と言える結果が出たこととも言えた。
先を行く芳野は、メイド服の裾から魔法のようにタブレット端末を取りだし、立ち止まった。夫人にも手で止まるよう指示をしてくる。
「何者かが車に近づいた形跡があります」
市販されている黒塗りのセダンは、警護用の改造などは施していないが、ボディもフレームも頑強なもので、盗難防止以上のセキュリティも仕掛けてある。
芳野はどうやら、いくつも設置されたカメラの録画映像で、車に接近した人物を見つけたらしい。
左手に持ったタブレットで映像を確認しながら、スカートから棍棒を兼ねた大型ライトを出して右手に構えた芳野は、ゆっくりと車に近づいていく。
タブレットを仕舞い、車の点検を始めようとした芳野がしゃがんだとき、平泉夫人は遠い足音を聞いた。
「ずいぶん強引な手を使うのね」
「奥様!」
芳野が声を上げたのと、夫人が足音の方に振り向いたのは同時だった。
――よほど焦る理由ができたようね。よかったわ。
ぷすぷすと詰まった発射音。
身体に食い込んできた、熱い何か。
防弾性もあるアンダーウェアを容易に貫いた弾丸が、自分の身体に何発も侵入してくるのを平泉夫人は感じていた。
貧血を起こしたように目の前が暗くなり、身体から力が抜けていく。
「奥様! 奥様!!」
倒れ込んでいく身体を芳野が抱き留めたのはわかった。
けれどそれ以上のことは、もう意識と身体の感覚が離れていき、わからなくなっていた。
「ごめんなさい、芳野」
暗く狭まっていく視界の中で、大きく目を見開いている芳野にそう言ったが、ちゃんと言えたのかどうかはわからない。
――後は任せたわ、克樹君。それに、彰次さん。
満たされた想いを抱き、平泉夫人は目を閉じた。
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