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第一部 第二章 ファイアスターター
第一部 天空色(スカイブルー)の想い 第二章 6
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* 6 *
「アタシの家、ここだから」
ショージさんの家で食事をしてずいぶん遅くなってしまったから、僕は駅から夏姫の家の近くまで彼女を送っていくことにした。
いつ、例の通り魔が出てくるとも限らなかったから。
振り返った夏姫がそう言った場所にあったのは、ずいぶん貧相なアパートだった。
一軒家とマンションが混在する街並みの中にあって、このアパートは他と見劣りするほど古そうで、そう遠くないうちに取り壊しにでもなりそうな雰囲気を醸し出していた。
「今日は本当にありがとうね、克樹」
街灯の下で、夏姫はにっこりと笑う。
この前あれだけ僕を、……そして男を怖がらせるようなことをしたというのに、あんまり堪えている様子がないくらいだった。
――まぁ、仕方ないんだけどさ。
ヒルデの修理の目処をつけたり、携帯端末を新しいのにしたりしたんだから、この状況は仕方ないと言えば仕方ない。
家にすぐ入っていくと思った夏姫は、何かを考え込むようにしばらくうつむいていた。
「……ねぇ、なんでアタシのエリキシルスフィアを、奪おうとしないの?」
真っ直ぐな目で、夏姫は僕のことを見上げてくる。
「克樹はアタシに勝った。アタシのスフィアを奪い取って集める権利がある。違う?」
「さて、ね」
その質問に、僕は曖昧にしか答えない。
目を細めて僕の側から離れた夏姫は、街灯の真下に立って背を向ける。
「魔女って、何?」
「聞こえていたのか」
「うん」
問われても、話す気はない。
ショージさんも言っていた通り、魔女には本来触れるべきではないから。
だから僕は、沈黙を守る。
しばらく僕の言葉を待つように黙り込んだ後、彼女は唐突に話を始めた。
「うちのパパはね」
振り返った夏姫は、寂しそうな笑みを浮かべていた。
「どうしようもない人だったの。うぅん。たぶん本当は、運がなかっただけなの。勤めてた会社が倒産しちゃって、次の仕事がなかなか見つからなくて、お酒におぼれるようになって……。それでママが働くようになったの」
母親との思い出を懐かしむように、夏姫は目を閉じる。
「ママはけっこうすごい人でね、結婚するときに仕事も辞めちゃったんだけど、その後もスカウトの人が来るくらいだった。仕事を再開して、ヒルデなんかをつくってたんだけど、ママもたぶん運がなかったんだね。会社がなくなっちゃうときに、それまでもあんまり帰ってこれないくらい忙しかったのに、ほとんど会えないくらいになっちゃった……」
VC社の経営難が発覚したのは、確か二年前のスフィアカップの少し前だったはずだ。すぐに多くの企業が助け船に名乗りを上げたそうだけど、条件の問題で難航したらしい。
「そんなときに会社で使い古したのを買い取ってきた、って言って、ヒルデをアタシにくれたの。それでスフィアカップにママと一緒に出て、地区大会で優勝もできなかったけど、それがたぶん、ママとの一番の思い出。だからヒルデは絶対手放したくなかったし、エイナが現れてママを生き返らせられるって聞いたときは、絶対生き返らせるんだ、って思った」
話してる間に涙を浮かべ始めた夏姫。
開いた瞳はもうゆらゆらと揺れていて、涙はいまにもこぼれ落ちそうになっていた。
「でも、でも克樹にも、願いがあるんだよね? 生き返らせたい人? それとも他のこと? わかんないけど、何か願いがあるから、エリキシルバトルに参加したんだよね?」
「……うん、そうだよ」
「だったらやっぱり、アタシのスフィアは克樹には必要なものだよね?」
近づいてきた夏姫が、僕の服を掴む。
涙をいっぱい溜めた目で、彼女は言葉を紡ぐ。
「スフィアは、買えるよ。パパはどこかに行っちゃって、最低限の生活費が振り込まれるだけだからきついけど、ヒルデで普通のバトルをしたいだけなら、新しいスフィアを買えばいい。ママの復活を諦めたくなんてないけど……、克樹がスフィアを奪わない理由がわかんない。何かを考えてるのはわかるけど、どんなことを考えてるのかはわかんないよ」
夏姫はエリキシルバトルから脱落したいわけじゃないんだろう。
でも、敗者であるという自覚だけは、ちゃんとあるんだろうと思う。
負けたら自分の願いが叶わなくなることがわかっていて、その覚悟を決めた上で、僕に戦いを仕掛けたんだろう。
強く握った両手を細かく震わせ、血が出そうなほど唇を噛んだ夏姫は、僕の目をじっと見つめてくる。僕の答えを待っている。
だったら僕は、僕なりに彼女の覚悟に応えてやりたいと思った。
「夏姫。君はエリキシルバトルのことを、エリキシルスフィアのことを、どう思ってる?」
「どう、って?」
「死んで身体もなくなった人を生き返らせられるっていうエリクサーなんて、現実にあり得ると思う?」
命に関わるあらゆる奇跡を実現するというエリクサー。
錬金術によって不老不死を目指してつくり出そうとされてたというそんなものが、現実に存在してるなんて、僕には思えない。
「でも、ヒルデは大きくなるし……」
「うん。確かにそれはあるんだけど、本当にそれは魔法だよね」
ヒルデやアリシアが巨大化するだけじゃない。飾りに過ぎないはずの剣が現実のものとなり、それからたぶん二体の瞳も、機能を保持しながら人と同じ輝きを持つようになる。
「このバトルには、仕掛け人がいる」
「それが、魔女?」
「うん。僕はその魔女がエリキシルバトルの主催者だと考えてる」
「魔女っていったい、何なの?」
「それについては、いまは詳しくは言えない。もしかしたらそのうち魔女と対峙することになるかも知れないけど、いまはまだ、言うべきじゃないと思ってる」
納得した様子ではなかったけど、夏姫はそれ以上追求はしてこなかった。
「魔女は命の水をエサに、僕たちソーサラーを募った。じゃあ、魔女の目的はなんだ? 命の奇跡を起こしうる力さえもエサにして、魔女はいったい何を得ようとしてるんだ? それはたぶん、エリクサーよりも大きな力を持つものなんじゃないか?」
「そう……、なのかも」
「そう思うから、僕は僕なりのやり方で戦っていくつもりだ。夏姫のスフィアも奪ったりはしない。……でももし、僕が夏姫のスフィアを必要になったときには――」
しがみつくようにしてる夏姫の両肩に手を置いて、僕は彼女に笑いかける。
「もう一度戦おう。完調のヒルデと、僕とリーリエのアリシアで」
まだ残っていた涙を手の甲で拭って、夏姫もまた笑う。
「そのときは、絶対負けないよ? 完調のヒルデはもっともっと強いんだから」
「わかってる。それにアリシアもまだ第五世代パーツへの更新が済んでない。それが終わったら、この前よりもさらに強くなるよ」
「楽しみにしてるっ」
一歩僕から離れた夏姫は、大きく息を吸って、ゆっくりとそれを吐き出した。
「じゃあそうなるまでは、アタシは克樹の手伝いをするね」
「邪魔するなよ?」
「ふーんだっ。誰に言ってるの?」
ちょっと幼さを感じる、でも元気の良さそうな笑みを浮かべる夏姫。
たぶんこれが本来の彼女なんだろう。
あかんべーと舌を出してから、彼女はアパートに向かって歩き始める。
でも振り向いて、言う。
「ねぇ……。克樹の願いって、何?」
求めるように、すがるように、そしてどこか寂しそうに、夏姫の瞳が揺れる。
「ゴメン。それは言えない」
「そっか……。じゃあそのうち、言えるようになったら、教えて」
「あぁ」
少し寂しそうにしながらも、笑顔で夏姫はアパートの階段を上っていった。
部屋に入る彼女に手を振って、すっかり曇ってしまった空の下を歩き始める。
「僕の願いは、夏姫みたいにいいものじゃないよ」
「アタシの家、ここだから」
ショージさんの家で食事をしてずいぶん遅くなってしまったから、僕は駅から夏姫の家の近くまで彼女を送っていくことにした。
いつ、例の通り魔が出てくるとも限らなかったから。
振り返った夏姫がそう言った場所にあったのは、ずいぶん貧相なアパートだった。
一軒家とマンションが混在する街並みの中にあって、このアパートは他と見劣りするほど古そうで、そう遠くないうちに取り壊しにでもなりそうな雰囲気を醸し出していた。
「今日は本当にありがとうね、克樹」
街灯の下で、夏姫はにっこりと笑う。
この前あれだけ僕を、……そして男を怖がらせるようなことをしたというのに、あんまり堪えている様子がないくらいだった。
――まぁ、仕方ないんだけどさ。
ヒルデの修理の目処をつけたり、携帯端末を新しいのにしたりしたんだから、この状況は仕方ないと言えば仕方ない。
家にすぐ入っていくと思った夏姫は、何かを考え込むようにしばらくうつむいていた。
「……ねぇ、なんでアタシのエリキシルスフィアを、奪おうとしないの?」
真っ直ぐな目で、夏姫は僕のことを見上げてくる。
「克樹はアタシに勝った。アタシのスフィアを奪い取って集める権利がある。違う?」
「さて、ね」
その質問に、僕は曖昧にしか答えない。
目を細めて僕の側から離れた夏姫は、街灯の真下に立って背を向ける。
「魔女って、何?」
「聞こえていたのか」
「うん」
問われても、話す気はない。
ショージさんも言っていた通り、魔女には本来触れるべきではないから。
だから僕は、沈黙を守る。
しばらく僕の言葉を待つように黙り込んだ後、彼女は唐突に話を始めた。
「うちのパパはね」
振り返った夏姫は、寂しそうな笑みを浮かべていた。
「どうしようもない人だったの。うぅん。たぶん本当は、運がなかっただけなの。勤めてた会社が倒産しちゃって、次の仕事がなかなか見つからなくて、お酒におぼれるようになって……。それでママが働くようになったの」
母親との思い出を懐かしむように、夏姫は目を閉じる。
「ママはけっこうすごい人でね、結婚するときに仕事も辞めちゃったんだけど、その後もスカウトの人が来るくらいだった。仕事を再開して、ヒルデなんかをつくってたんだけど、ママもたぶん運がなかったんだね。会社がなくなっちゃうときに、それまでもあんまり帰ってこれないくらい忙しかったのに、ほとんど会えないくらいになっちゃった……」
VC社の経営難が発覚したのは、確か二年前のスフィアカップの少し前だったはずだ。すぐに多くの企業が助け船に名乗りを上げたそうだけど、条件の問題で難航したらしい。
「そんなときに会社で使い古したのを買い取ってきた、って言って、ヒルデをアタシにくれたの。それでスフィアカップにママと一緒に出て、地区大会で優勝もできなかったけど、それがたぶん、ママとの一番の思い出。だからヒルデは絶対手放したくなかったし、エイナが現れてママを生き返らせられるって聞いたときは、絶対生き返らせるんだ、って思った」
話してる間に涙を浮かべ始めた夏姫。
開いた瞳はもうゆらゆらと揺れていて、涙はいまにもこぼれ落ちそうになっていた。
「でも、でも克樹にも、願いがあるんだよね? 生き返らせたい人? それとも他のこと? わかんないけど、何か願いがあるから、エリキシルバトルに参加したんだよね?」
「……うん、そうだよ」
「だったらやっぱり、アタシのスフィアは克樹には必要なものだよね?」
近づいてきた夏姫が、僕の服を掴む。
涙をいっぱい溜めた目で、彼女は言葉を紡ぐ。
「スフィアは、買えるよ。パパはどこかに行っちゃって、最低限の生活費が振り込まれるだけだからきついけど、ヒルデで普通のバトルをしたいだけなら、新しいスフィアを買えばいい。ママの復活を諦めたくなんてないけど……、克樹がスフィアを奪わない理由がわかんない。何かを考えてるのはわかるけど、どんなことを考えてるのかはわかんないよ」
夏姫はエリキシルバトルから脱落したいわけじゃないんだろう。
でも、敗者であるという自覚だけは、ちゃんとあるんだろうと思う。
負けたら自分の願いが叶わなくなることがわかっていて、その覚悟を決めた上で、僕に戦いを仕掛けたんだろう。
強く握った両手を細かく震わせ、血が出そうなほど唇を噛んだ夏姫は、僕の目をじっと見つめてくる。僕の答えを待っている。
だったら僕は、僕なりに彼女の覚悟に応えてやりたいと思った。
「夏姫。君はエリキシルバトルのことを、エリキシルスフィアのことを、どう思ってる?」
「どう、って?」
「死んで身体もなくなった人を生き返らせられるっていうエリクサーなんて、現実にあり得ると思う?」
命に関わるあらゆる奇跡を実現するというエリクサー。
錬金術によって不老不死を目指してつくり出そうとされてたというそんなものが、現実に存在してるなんて、僕には思えない。
「でも、ヒルデは大きくなるし……」
「うん。確かにそれはあるんだけど、本当にそれは魔法だよね」
ヒルデやアリシアが巨大化するだけじゃない。飾りに過ぎないはずの剣が現実のものとなり、それからたぶん二体の瞳も、機能を保持しながら人と同じ輝きを持つようになる。
「このバトルには、仕掛け人がいる」
「それが、魔女?」
「うん。僕はその魔女がエリキシルバトルの主催者だと考えてる」
「魔女っていったい、何なの?」
「それについては、いまは詳しくは言えない。もしかしたらそのうち魔女と対峙することになるかも知れないけど、いまはまだ、言うべきじゃないと思ってる」
納得した様子ではなかったけど、夏姫はそれ以上追求はしてこなかった。
「魔女は命の水をエサに、僕たちソーサラーを募った。じゃあ、魔女の目的はなんだ? 命の奇跡を起こしうる力さえもエサにして、魔女はいったい何を得ようとしてるんだ? それはたぶん、エリクサーよりも大きな力を持つものなんじゃないか?」
「そう……、なのかも」
「そう思うから、僕は僕なりのやり方で戦っていくつもりだ。夏姫のスフィアも奪ったりはしない。……でももし、僕が夏姫のスフィアを必要になったときには――」
しがみつくようにしてる夏姫の両肩に手を置いて、僕は彼女に笑いかける。
「もう一度戦おう。完調のヒルデと、僕とリーリエのアリシアで」
まだ残っていた涙を手の甲で拭って、夏姫もまた笑う。
「そのときは、絶対負けないよ? 完調のヒルデはもっともっと強いんだから」
「わかってる。それにアリシアもまだ第五世代パーツへの更新が済んでない。それが終わったら、この前よりもさらに強くなるよ」
「楽しみにしてるっ」
一歩僕から離れた夏姫は、大きく息を吸って、ゆっくりとそれを吐き出した。
「じゃあそうなるまでは、アタシは克樹の手伝いをするね」
「邪魔するなよ?」
「ふーんだっ。誰に言ってるの?」
ちょっと幼さを感じる、でも元気の良さそうな笑みを浮かべる夏姫。
たぶんこれが本来の彼女なんだろう。
あかんべーと舌を出してから、彼女はアパートに向かって歩き始める。
でも振り向いて、言う。
「ねぇ……。克樹の願いって、何?」
求めるように、すがるように、そしてどこか寂しそうに、夏姫の瞳が揺れる。
「ゴメン。それは言えない」
「そっか……。じゃあそのうち、言えるようになったら、教えて」
「あぁ」
少し寂しそうにしながらも、笑顔で夏姫はアパートの階段を上っていった。
部屋に入る彼女に手を振って、すっかり曇ってしまった空の下を歩き始める。
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