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(え?ナニ?情欲?情熱でしょ?健全に燃え滾れよ?何でこんな題名の本置いてんだこのクソ学校!!)
パニクっている場合ではない、何とかしてこの状況を切り抜けろ、働け俺の頭。
唇に入間の指を感じながら必死で自分に喝を入れる。
とりあえず入間の手を掴んで離し、自分でもビックリするほどスムーズな動きで拘束から逃れた。
振り返った先の入間は俺の行動にポカンとしている。
卑猥な妄想も聞こえてこないしこのチャンスを逃してはならない。
「探してた本見つかったみたいだな。そろそろ昼休みも終わるし先に教室帰ってるから」
入間に喋る隙を与えずノンブレスでそう言い、返事を待つことなく入口へと向かう。
そして図書室を出て扉を閉めた瞬間、教室に向かって廊下を全力で走り抜けた。
廊下を走ると口うるさく注意する教員ですら声を掛けるのを躊躇うほど俺の顔は必死だったらしい。
実際かなり必死だ。俺にとっては稀すぎるマジ走りである。
何で自分がこんな目に合わなければいけないんだ冗談じゃない。
「ま、町谷?そんな急がなくてもまだ授業まで時間あるけど……」
「知ってる!!」
「そ、そっか」
肩を上下させ嫌でも只事でない状況だとわかる俺に戸惑いながら声を掛けてくれるクラスメイト。
俺がこんな状態になっている理由を知りたそうにしているが教えられるわけがない。
入間から全力で逃げてきたところであり、その最たる理由が何か大事なものを奪われそうであったからなんて言えるわけがない。
言ったところでお前は何を言っているんだと困惑されるだろう。
そして入間ではなく、きっと俺のほうが変な奴だと認定されるだろうイケメン滅びろ。
今までイケメンはただの憧れ・関わりのない存在だと思っていたが、たった今忌々しい存在へと大幅にランクダウンした。
入間が戻ってくる前にさっさと自分の席につき、頭にチラつくさっきの光景を無理矢理追い出し授業へと意識を向ける。
チャイムと共に教師がやって来たが、号令を終えても入間は戻ってこなかった。
『やばい何さっきの町谷……めっちゃ慌ててたし可愛すぎんだけど?てかそれで勃起しちゃうとか俺本格的にヤバくね?』
(…………おい)
『あ~マジ裸に剥いてみたいな。そんであの白い肌に噛みついて……ってか最後までしてぇ。男の、つうか女の経験なさそうだよな町谷。童貞で処女とか……初めてとかスゲーヤバイんだけど』
(……何でだよ)
本格的にヤバイのはお前の思考だとデジャヴりながら頭を抱えた。
現在授業中、飛び出しそうになった奇声を気合で飲み込む。
(何でだ?!ここにいないのに……!何で奴の妄想が聞こえてくんだよっ!!)
とうとう遠くからも変態的妄想を飛ばしてくるようになった。体中鳥肌が止まらない。
得体の知れない恐怖に震えていると隣のクラスメイトが心配そうに声をかけてきた。
「おい町谷、お前顔色すげー悪いぞ。保健室で休んできたら?」
「いや、でも」
「無理すんなよ。ノートなら後で貸してやるし」
「……ありがと」
鳥肌が治まらないだけで他に不調はなかったが、メンタル面に多大なるダメージを負ったため保健室へお世話になることにした。
パニクっている場合ではない、何とかしてこの状況を切り抜けろ、働け俺の頭。
唇に入間の指を感じながら必死で自分に喝を入れる。
とりあえず入間の手を掴んで離し、自分でもビックリするほどスムーズな動きで拘束から逃れた。
振り返った先の入間は俺の行動にポカンとしている。
卑猥な妄想も聞こえてこないしこのチャンスを逃してはならない。
「探してた本見つかったみたいだな。そろそろ昼休みも終わるし先に教室帰ってるから」
入間に喋る隙を与えずノンブレスでそう言い、返事を待つことなく入口へと向かう。
そして図書室を出て扉を閉めた瞬間、教室に向かって廊下を全力で走り抜けた。
廊下を走ると口うるさく注意する教員ですら声を掛けるのを躊躇うほど俺の顔は必死だったらしい。
実際かなり必死だ。俺にとっては稀すぎるマジ走りである。
何で自分がこんな目に合わなければいけないんだ冗談じゃない。
「ま、町谷?そんな急がなくてもまだ授業まで時間あるけど……」
「知ってる!!」
「そ、そっか」
肩を上下させ嫌でも只事でない状況だとわかる俺に戸惑いながら声を掛けてくれるクラスメイト。
俺がこんな状態になっている理由を知りたそうにしているが教えられるわけがない。
入間から全力で逃げてきたところであり、その最たる理由が何か大事なものを奪われそうであったからなんて言えるわけがない。
言ったところでお前は何を言っているんだと困惑されるだろう。
そして入間ではなく、きっと俺のほうが変な奴だと認定されるだろうイケメン滅びろ。
今までイケメンはただの憧れ・関わりのない存在だと思っていたが、たった今忌々しい存在へと大幅にランクダウンした。
入間が戻ってくる前にさっさと自分の席につき、頭にチラつくさっきの光景を無理矢理追い出し授業へと意識を向ける。
チャイムと共に教師がやって来たが、号令を終えても入間は戻ってこなかった。
『やばい何さっきの町谷……めっちゃ慌ててたし可愛すぎんだけど?てかそれで勃起しちゃうとか俺本格的にヤバくね?』
(…………おい)
『あ~マジ裸に剥いてみたいな。そんであの白い肌に噛みついて……ってか最後までしてぇ。男の、つうか女の経験なさそうだよな町谷。童貞で処女とか……初めてとかスゲーヤバイんだけど』
(……何でだよ)
本格的にヤバイのはお前の思考だとデジャヴりながら頭を抱えた。
現在授業中、飛び出しそうになった奇声を気合で飲み込む。
(何でだ?!ここにいないのに……!何で奴の妄想が聞こえてくんだよっ!!)
とうとう遠くからも変態的妄想を飛ばしてくるようになった。体中鳥肌が止まらない。
得体の知れない恐怖に震えていると隣のクラスメイトが心配そうに声をかけてきた。
「おい町谷、お前顔色すげー悪いぞ。保健室で休んできたら?」
「いや、でも」
「無理すんなよ。ノートなら後で貸してやるし」
「……ありがと」
鳥肌が治まらないだけで他に不調はなかったが、メンタル面に多大なるダメージを負ったため保健室へお世話になることにした。
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