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4話 どうして
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愛は朝起きると、鏡の前で自分の顔をじっと見つめていた。ひどい顔だと思った。泣いたせいか目が腫れている。
昨日、あんなに泣くつもりはなかったのだ。市瀬の電話に、女性の声が聞こえて、それで気づいたら涙が出ていた。愛は気を取り直して仕事に向かう準備を始めた。今日はいつもより早めに出勤しよう。そして市瀬が来ないことを祈るしかない。愛は自分の気持ちに蓋をして、部屋を出たのだった。
愛が店に着くと、スーツ姿の市瀬がいた。
思わず息が止まりそうになるほど驚いた。なんでこんな早くに来ているのか分からない。まだ開店前だ。
「遠坂くん!
⋯目、腫れてる⋯どうしたの?」
「あ、ちょっと寝不足で」
愛は必死に取り繕う。ここで動揺したらいけない。きっとバレてしまうから。
「そう?
ちゃんと寝ないとだめだよ。
体に悪いから」
「はい、ありがとうございます」
「そうだ、これあげる」
「え?」
市瀬は鞄からフランス菓子を取り出した。
「一昨日、海外から妹が帰ってきてさ。
お土産だって。
良かったらどうぞ」
「⋯ありがとうございます」
「⋯遠坂くん、やっぱりまだ体調悪いよね?
無理しない方がいいんじゃないかな」
「いえ、大丈夫です」
「そう? それならいいんだけど」
市瀬は納得していないようだったが、それ以上追求してこなかった。
「じゃあ、俺は行くけど、何かあったらいつでも言ってね」
「はい、すみません。
ご心配をおかけしました⋯」
⋯良かった。何とか誤魔化せたらしい。でも心配させてしまった。申し訳なかったな。お土産までいただいちゃって⋯。愛は肩を落としながら店に入る。今日も頑張らないと⋯。
ベルが鳴ってお客さんの来店を告げる。
「いらっしゃいませ」
すると、愛は言葉を失った。そこには、一昨日市瀬の隣にいた、あの美女がいたのだ。
「わぁ、本当に雰囲気のいいお店!
おすすめされてきたんですよ」
「⋯そ、そうなんですね!
嬉しいです」
「お兄ちゃん、いつもどの席に座ってるのかな」
「ええっと⋯お兄様は⋯。
え、お兄ちゃん????」
「兄におすすめされたんです。
美味しいコーヒーとかわいい店員さんがいるって」
「お、お兄様って言うと⋯市瀬さんの⋯」
「はい!
市瀬の妹の美希です!」
確かに、言われてみれば市瀬と雰囲気が似ていた。でもまさか、兄妹なんて。自分はとんだ勘違いをしていたらしい。
「遠坂です。
いつも市瀬さんには良くしていただいて⋯」
「やっぱりあなたが遠坂さんなんですね!
昨日も電話してたし⋯毎日電話してるんですか?」
昨日市瀬の家にいたのも、妹の美希だったのだ。
「毎日ではありませんが⋯よくやり取りはしていただいてます」
「お兄ちゃん、めっちゃ遠坂さんのこと好きなんですよ。
かわいいかわいいって」
美希は笑いながら話す。
「へ⋯」
「これからも兄をよろしくお願いします~」
「⋯こ、こちらこそ!」
美希は美味しそうにコーヒーを味わったあと去っていった。こんなに泣いたのに、まさか勘違いだったなんて。愛はため息をついた。安心したけど、大分疲れた。よかった。彼女じゃなくて。そこまで考えて愛は思った。
何故自分は、ここまで市瀬のことを気にするのか。彼女じゃなかったことに、酷く安心しているのは何故か。
『お兄ちゃん、めっちゃ遠坂さんのこと好きなんですよ。
かわいいかわいいって』
美希の言葉がこんなに嬉しいのは何故か。市瀬の顔を見るだけで安心して、日々の不安が和らぐのは何故か。愛の頭の中が何故、何故、何故とぐるぐる回る。子供じゃあるまいし、少し考えればわかる事のはず。自分だってそれに気づいているはずだ。なのに、認めたくないのだ。ずっとずっと、認めるのを拒んできた。それは何故か。怖いからだ。なんで怖いんだ。分からない。ありすぎて分からない。まず、市瀬も自分も男だ。そして、市瀬は自分より七つも年上だ。市瀬は外見も良く中身も優れていて、とても自分とは釣り合わない。今回のことで、彼女がいないとわかったわけじゃない。愛は市瀬じゃないとだめでも、市瀬は愛なんかである必要はない。認めなきゃ始まらない。始まらなきゃ終わりもしない。徹底的に知らないふりをする。この気持ちは、なかったことにする。愛はそう決めた。そう決めた、はず、だったのに。
愛は市瀬と電話でやりとりをしていた。市瀬とは週2、3回は電話している。が、その中で突然愛の好きな人の話題になったのである。
「遠坂くんは好きな子とかいるの?」
「え、」
「聞きたいなぁ」
困ってしまった。考えたくないことを寄りにもよって市瀬から聞かれてしまった。
「⋯僕は⋯」
どう答えて良いものか分からず、愛は黙りこくってしまった。その反応は市瀬にとって予想外だったらしい。
「え、遠坂くん?」
「⋯あ⋯の、えっと⋯」
適当に居ないと答えればよいものを、愛の頭の中はパニックだった。愛自身もまだ分かっていないのだ。自分の本当の気持ちが、自分で整理出来ていない。
「ごめんね。
無理にとは言わないから!」
「⋯いますよ」
「え⋯」
「好きな人、います」
「そう⋯なんだ⋯。
付き合ってるの?」
市瀬の声が急に低くなる。何かまずいことでもあったのだろうか。
「⋯いえ⋯」
「そっかぁ。
どんな子なんだろう。
気になるな」
市瀬さんが好き。そう言えたらいいのに。そんなの、怖くて無理だ。
今の関係がいい。今の関係を壊すくらいなら、想いなんて告げなくていい。
「僕は、一生片想いでいいです」
「⋯遠坂くん」
「なかったことにしようと思って」
「なかったこと⋯?」
「だって、好きだと認めなければ失恋しないじゃないですか。
好きじゃなかったんです。
その人のことなんて、元から」
諦めるのは愛の唯一の特技だ。もう諦め慣れている。
「そんなの⋯後悔しないの?」
市瀬は核心をついた。図星だった。後悔?
するに決まっている。
「⋯それは⋯」
「俺、遠坂くんのこと応援するよ。
遠坂くんが好きになる人だもん。
きっと素敵な人なんだね」
応援する、なんて言って欲しくなかった。愛の胸がチクリと痛んだ。
──────ああ、めちゃくちゃ好きなんだな。悔しいし苦しい。
「⋯凄く、素敵な人です」
「そっかぁ。
いい結果になるといいね」
世の中には、市瀬に好かれる女性がいるんだと思うと、胸が痛い。どんな人なんだろう。妹の美希のように、美人で明るい女性だろうか。とても、愛には似つかない人なのだろう。もし自分が女の子だったら。硬くてなんの魅力もない身体ではなく、柔らかい肌や丸みを帯びた体型を持っていたら。
そうしたら、市瀬は愛を選んでくれたんだろうか。そんな馬鹿げたことを考えてしまう。市瀬の声を聞けば聞くほど苦しくなる。会いたくなって、触れたくなる。
このままではいけないと思った愛は、市瀬と縁を切ることを考えた。連絡先を消し、バイト先を変える。そうすれば、市瀬に会わないで済む。市瀬を好きな気持ちを消せる。そう思った。なのに、なかなか踏ん切りがつかなかった。あと一歩が踏み出せない。こんなにも弱い人間だったのかと愛は自己嫌悪した。
昨日、あんなに泣くつもりはなかったのだ。市瀬の電話に、女性の声が聞こえて、それで気づいたら涙が出ていた。愛は気を取り直して仕事に向かう準備を始めた。今日はいつもより早めに出勤しよう。そして市瀬が来ないことを祈るしかない。愛は自分の気持ちに蓋をして、部屋を出たのだった。
愛が店に着くと、スーツ姿の市瀬がいた。
思わず息が止まりそうになるほど驚いた。なんでこんな早くに来ているのか分からない。まだ開店前だ。
「遠坂くん!
⋯目、腫れてる⋯どうしたの?」
「あ、ちょっと寝不足で」
愛は必死に取り繕う。ここで動揺したらいけない。きっとバレてしまうから。
「そう?
ちゃんと寝ないとだめだよ。
体に悪いから」
「はい、ありがとうございます」
「そうだ、これあげる」
「え?」
市瀬は鞄からフランス菓子を取り出した。
「一昨日、海外から妹が帰ってきてさ。
お土産だって。
良かったらどうぞ」
「⋯ありがとうございます」
「⋯遠坂くん、やっぱりまだ体調悪いよね?
無理しない方がいいんじゃないかな」
「いえ、大丈夫です」
「そう? それならいいんだけど」
市瀬は納得していないようだったが、それ以上追求してこなかった。
「じゃあ、俺は行くけど、何かあったらいつでも言ってね」
「はい、すみません。
ご心配をおかけしました⋯」
⋯良かった。何とか誤魔化せたらしい。でも心配させてしまった。申し訳なかったな。お土産までいただいちゃって⋯。愛は肩を落としながら店に入る。今日も頑張らないと⋯。
ベルが鳴ってお客さんの来店を告げる。
「いらっしゃいませ」
すると、愛は言葉を失った。そこには、一昨日市瀬の隣にいた、あの美女がいたのだ。
「わぁ、本当に雰囲気のいいお店!
おすすめされてきたんですよ」
「⋯そ、そうなんですね!
嬉しいです」
「お兄ちゃん、いつもどの席に座ってるのかな」
「ええっと⋯お兄様は⋯。
え、お兄ちゃん????」
「兄におすすめされたんです。
美味しいコーヒーとかわいい店員さんがいるって」
「お、お兄様って言うと⋯市瀬さんの⋯」
「はい!
市瀬の妹の美希です!」
確かに、言われてみれば市瀬と雰囲気が似ていた。でもまさか、兄妹なんて。自分はとんだ勘違いをしていたらしい。
「遠坂です。
いつも市瀬さんには良くしていただいて⋯」
「やっぱりあなたが遠坂さんなんですね!
昨日も電話してたし⋯毎日電話してるんですか?」
昨日市瀬の家にいたのも、妹の美希だったのだ。
「毎日ではありませんが⋯よくやり取りはしていただいてます」
「お兄ちゃん、めっちゃ遠坂さんのこと好きなんですよ。
かわいいかわいいって」
美希は笑いながら話す。
「へ⋯」
「これからも兄をよろしくお願いします~」
「⋯こ、こちらこそ!」
美希は美味しそうにコーヒーを味わったあと去っていった。こんなに泣いたのに、まさか勘違いだったなんて。愛はため息をついた。安心したけど、大分疲れた。よかった。彼女じゃなくて。そこまで考えて愛は思った。
何故自分は、ここまで市瀬のことを気にするのか。彼女じゃなかったことに、酷く安心しているのは何故か。
『お兄ちゃん、めっちゃ遠坂さんのこと好きなんですよ。
かわいいかわいいって』
美希の言葉がこんなに嬉しいのは何故か。市瀬の顔を見るだけで安心して、日々の不安が和らぐのは何故か。愛の頭の中が何故、何故、何故とぐるぐる回る。子供じゃあるまいし、少し考えればわかる事のはず。自分だってそれに気づいているはずだ。なのに、認めたくないのだ。ずっとずっと、認めるのを拒んできた。それは何故か。怖いからだ。なんで怖いんだ。分からない。ありすぎて分からない。まず、市瀬も自分も男だ。そして、市瀬は自分より七つも年上だ。市瀬は外見も良く中身も優れていて、とても自分とは釣り合わない。今回のことで、彼女がいないとわかったわけじゃない。愛は市瀬じゃないとだめでも、市瀬は愛なんかである必要はない。認めなきゃ始まらない。始まらなきゃ終わりもしない。徹底的に知らないふりをする。この気持ちは、なかったことにする。愛はそう決めた。そう決めた、はず、だったのに。
愛は市瀬と電話でやりとりをしていた。市瀬とは週2、3回は電話している。が、その中で突然愛の好きな人の話題になったのである。
「遠坂くんは好きな子とかいるの?」
「え、」
「聞きたいなぁ」
困ってしまった。考えたくないことを寄りにもよって市瀬から聞かれてしまった。
「⋯僕は⋯」
どう答えて良いものか分からず、愛は黙りこくってしまった。その反応は市瀬にとって予想外だったらしい。
「え、遠坂くん?」
「⋯あ⋯の、えっと⋯」
適当に居ないと答えればよいものを、愛の頭の中はパニックだった。愛自身もまだ分かっていないのだ。自分の本当の気持ちが、自分で整理出来ていない。
「ごめんね。
無理にとは言わないから!」
「⋯いますよ」
「え⋯」
「好きな人、います」
「そう⋯なんだ⋯。
付き合ってるの?」
市瀬の声が急に低くなる。何かまずいことでもあったのだろうか。
「⋯いえ⋯」
「そっかぁ。
どんな子なんだろう。
気になるな」
市瀬さんが好き。そう言えたらいいのに。そんなの、怖くて無理だ。
今の関係がいい。今の関係を壊すくらいなら、想いなんて告げなくていい。
「僕は、一生片想いでいいです」
「⋯遠坂くん」
「なかったことにしようと思って」
「なかったこと⋯?」
「だって、好きだと認めなければ失恋しないじゃないですか。
好きじゃなかったんです。
その人のことなんて、元から」
諦めるのは愛の唯一の特技だ。もう諦め慣れている。
「そんなの⋯後悔しないの?」
市瀬は核心をついた。図星だった。後悔?
するに決まっている。
「⋯それは⋯」
「俺、遠坂くんのこと応援するよ。
遠坂くんが好きになる人だもん。
きっと素敵な人なんだね」
応援する、なんて言って欲しくなかった。愛の胸がチクリと痛んだ。
──────ああ、めちゃくちゃ好きなんだな。悔しいし苦しい。
「⋯凄く、素敵な人です」
「そっかぁ。
いい結果になるといいね」
世の中には、市瀬に好かれる女性がいるんだと思うと、胸が痛い。どんな人なんだろう。妹の美希のように、美人で明るい女性だろうか。とても、愛には似つかない人なのだろう。もし自分が女の子だったら。硬くてなんの魅力もない身体ではなく、柔らかい肌や丸みを帯びた体型を持っていたら。
そうしたら、市瀬は愛を選んでくれたんだろうか。そんな馬鹿げたことを考えてしまう。市瀬の声を聞けば聞くほど苦しくなる。会いたくなって、触れたくなる。
このままではいけないと思った愛は、市瀬と縁を切ることを考えた。連絡先を消し、バイト先を変える。そうすれば、市瀬に会わないで済む。市瀬を好きな気持ちを消せる。そう思った。なのに、なかなか踏ん切りがつかなかった。あと一歩が踏み出せない。こんなにも弱い人間だったのかと愛は自己嫌悪した。
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