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魔女の瞳と始まり
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「なぁ、インディゴって藍色のことだよな」
僕は前の席に座るクラスメイトに聞いた。
「藍色?ジーパンとかインディゴブルーって言うよな」
「そもそも藍色ってどんな色だっけ......」
「確かに青色っぽい色って知識しかなくて、こうっていう色の説明むずいよな」
「だよなぁ」
友人と二人で頷きあう。
「この辺にインディゴって呼ばれてるところ知らない?」
「俺は知らないなぁ」
「インディゴってどこかの山の上の病院のことじゃなかったかな」
突然僕らの会話に入ってきた、女の子。
あまりにも唐突な登場に僕らはびっくりした。
その様子に構うことなく彼女は続ける。
「ちょっと待って」
と、言いながらスマホを取り出して何やら画面を打ち始めた。
僕が彼女のスマホを見ると、丸々としたマグロに既読用マグロと書かれた紙がデデンと張り付けられたストラップが揺れていた。
そのマグロが揺れているのを何も言えず、ただただ眺めながら待っていると。
「うん、やっぱりそうだよ」
なにやら一人で納得すると、彼女は『りりあ』っていう人とのメッセージのやり取りを見せてきた。
「この子ね、その病院に行ってるの」
スマホを弄って、どこかの病院の写真を見せてきた。
その病院は彼女を追いかけて、降りた駅で見たまさにあの病院だった。
「この病院はどこにあるの?」
彼女は顎に人指をあてながら、
「うーん私もよくは知らないんだよね、彼女は山の上にある病院だって言ってたけどね」
山の上か......。
「その女の子って......」
どんな見た目?って言おうとしたとき――
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン――
会話を遮るように、次の授業のチャイムが鳴った。
気が付いたらもうさっきの彼女はおらず、どこに行ったのか彼女を探すが見当たらず、授業担当の先生が来るとそのまま授業が始まった。
授業が終わるとさっき一緒に話してたクラスメイトに、女の子のことを聞くと俺もさっきの子は知らんって返ってきた。
ただなんとなく彼女のことが気になった。
彼女はいったいどこのクラスの子なんだろうか......。
彼女が何故唐突に現れたのか疑問に感じながらも、とりあえず僕は彼女が見せてくれた病院に行ってみようと思った。
次にあったとき聞けば良いかと思い直す。
きっとそこに行けば何かわかるだろうという、どこか確信めいたものを感じていた。
僕は前の席に座るクラスメイトに聞いた。
「藍色?ジーパンとかインディゴブルーって言うよな」
「そもそも藍色ってどんな色だっけ......」
「確かに青色っぽい色って知識しかなくて、こうっていう色の説明むずいよな」
「だよなぁ」
友人と二人で頷きあう。
「この辺にインディゴって呼ばれてるところ知らない?」
「俺は知らないなぁ」
「インディゴってどこかの山の上の病院のことじゃなかったかな」
突然僕らの会話に入ってきた、女の子。
あまりにも唐突な登場に僕らはびっくりした。
その様子に構うことなく彼女は続ける。
「ちょっと待って」
と、言いながらスマホを取り出して何やら画面を打ち始めた。
僕が彼女のスマホを見ると、丸々としたマグロに既読用マグロと書かれた紙がデデンと張り付けられたストラップが揺れていた。
そのマグロが揺れているのを何も言えず、ただただ眺めながら待っていると。
「うん、やっぱりそうだよ」
なにやら一人で納得すると、彼女は『りりあ』っていう人とのメッセージのやり取りを見せてきた。
「この子ね、その病院に行ってるの」
スマホを弄って、どこかの病院の写真を見せてきた。
その病院は彼女を追いかけて、降りた駅で見たまさにあの病院だった。
「この病院はどこにあるの?」
彼女は顎に人指をあてながら、
「うーん私もよくは知らないんだよね、彼女は山の上にある病院だって言ってたけどね」
山の上か......。
「その女の子って......」
どんな見た目?って言おうとしたとき――
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン――
会話を遮るように、次の授業のチャイムが鳴った。
気が付いたらもうさっきの彼女はおらず、どこに行ったのか彼女を探すが見当たらず、授業担当の先生が来るとそのまま授業が始まった。
授業が終わるとさっき一緒に話してたクラスメイトに、女の子のことを聞くと俺もさっきの子は知らんって返ってきた。
ただなんとなく彼女のことが気になった。
彼女はいったいどこのクラスの子なんだろうか......。
彼女が何故唐突に現れたのか疑問に感じながらも、とりあえず僕は彼女が見せてくれた病院に行ってみようと思った。
次にあったとき聞けば良いかと思い直す。
きっとそこに行けば何かわかるだろうという、どこか確信めいたものを感じていた。
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