わたしは平穏に生きたい庶民です。玉の輿に興味はありません!

 ちょっと勉強ができるごくごく普通の町娘(自称)、サシャは父親の口車に乗せられ、通うのは王族、貴族や豪商ばかりの王立学園に特待生として入学することになった。悪目立ちしないようにそこそこ優秀な成績で卒業して、将来安泰な役人になって家族に楽な暮らしをさせよう……と思っていたのに、なぜか入学初日から王子様に目をつけられた!
 
「サシャ、私の王妃になってくれ」
「……殿下、寝ぼけていらっしゃいますか?」

 王妃なんて平穏から程遠い身分はまっびらごめん! 穏やかな学生生活を送りたいだけなのに、サシャの周りにはなぜか目立つ面々が集まってきて――。
 波乱万丈な学園生活が今、始まろうとしていた。

※2023/02/21 第22話「妹」で冒頭の数行が抜けていたので、修正しました。
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