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第二章 イケメンスローライフ?
27.幻覚花
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俺はニャンタの胸の中で目が覚めた。
思ったよりも心地良く爆睡できたことに驚きだ。
「ニャンタおはよう!」
ニャンタの顔を見ると白目を剥いている。
どうやらニャンタは寝ると白目を剥くようだ。
それにしても寝ているのに目の下にクマができていた。
少し揺さぶるとニャンタの目から急に黒目が出てきた。
目だけ見てたらホラー映画のようだ。
「おっ……おはよう」
ニャンタは疲れているような気がした。
ひょっとしたら寝られなかったのだろうか。
「寝不足はつらいね」
「お前のせいだろうが!」
どうやら俺のせいらしい。
お風呂に入らなかったから臭かったのだろうを
「あー、臭いなら水浴びしてきた方がいいんかな?」
その場で服を脱ぎ、湖に行こうとするとニャンタとにゃんにゃん団のメンバーがソワソワとしていた。
「おおお、お前何やってるんだ!?」
「だって、臭くて寝れなかったんでしょ」
「なわけあるか!」
「あっ……そうなのか」
どうやら俺の臭いからではないらしい。
それにしてもせっかく脱いだから水浴びするのも良いかもしれない。
「早く服を着るのにゃん」
「服着たまま入ると濡れるよ?」
「裸は目に毒なのにゃん」
どうやらネコちゃん達から見ても、俺の体は目に悪いらしい。
でも目を手で塞いでいる隙間から見ているのは知っている。
目に悪いって言われてもそういうのは見てみたいもんなんだな。
一方、ニャンタはガッツリ見ていた。
「とりあえず行ってくる!」
湖に入ろうと近づいたら、どこからか声が聞こえてきた。
『日中の湖は危険だよ』
声はうにょ花ことカレンの声だった。
服の胸ポケットでカレンがうにょうにょしてた。
そういえばニャンタ達と会ってからカレンの声が聞こえなかった。
仕方なくそのまま服に着替えながら、カレンに話しかけた。
「昨日は突然声が聞こえなかったけど何かあったの?」
『彼らは私の声が聞こえないんだ。だから今話したらトモヤが変な人に見えちゃうよ?』
どうやら俺だけがカレンの声が聞こえるらしい。
「何で湖に入ったらダメなの?」
昨日湖に水を汲んできた時は特に危険なことはなかった。
それなのに今頃になって危険だと言い出した。
『昼は――』
「日中は湖の中にも魔物がいるから、気をつけないといけないのにゃん」
カレンの声と重なるように、ケットの声が聞こえてきた。
「えっ、魔物がいるの?」
魔物がいたら俺は一瞬で食べられていたかもしれない。
カレンと話していたのが聞こえたのか不安になってきた。
「何をしてるかと思ったら胸ポケットに幻覚花を入れてどうしたのにゃん?」
ケットの口から物騒な言葉が出てきた。
どうやらうにょ草は幻覚花と呼ばれる花らしい。
俺はうにょ草が話していたと思っていたが、実は幻覚に落ちていたのだろうか。
少し冷や汗をかいていると、どこかでカレンの笑い声が聞こえてきた。
「幻覚花って危ないのか?」
「生で食べなきゃ特に問題ないにゃん! むしろ、万能薬の材料だからみつけること自体珍しいにゃん」
うん、特に問題ないらしい。
それにしてもこれが珍しいものとは全く思わなかった。
だって森に来る時も森の中を歩く時もたくさん生えていた。
「ならみつけたら採取するべきなのか?」
「そうにゃん!」
ニャンタは俺とケットの話を呆れ顔で聞いていた。
本当に何も知らないと思われていそうだな。
「そろそろ出発するぞ! 今日も王都に向かって移動するけど、ちゃんと必要な薬草をみつけて採取するんだぞ」
欲しそうな目をされてもカレンは渡さないからな。
むしろその辺にたくさん生えているから、みつけたらすぐに教えてあげよう。
「それでトモヤはどうするんだ?」
「じゃあ、一緒について行くよ」
ウェンベルグ街から離れたい俺は、にゃんにゃん団の依頼について行くことにした。
ただ、ついて行くと言った瞬間、ニャンタは再び疲れた顔をしていた。
そんなに迷惑ならついていかないほうがいいのかな?
「邪魔なら一人で――」
「むしろ危ないわ!」
「一人は危ないのにゃん」
どうやら一人で行くことに関しては全員一致で否定的らしい。
ニャンタに関しては俺は危険人物みたいな扱いだ。
「じゃあ、よろしくお願いします」
「よろしくにゃん」
俺もにゃんにゃん団のメンバーと一緒に王都に行くことになった。
とりあえず邪魔をしないようにしなきゃね!
思ったよりも心地良く爆睡できたことに驚きだ。
「ニャンタおはよう!」
ニャンタの顔を見ると白目を剥いている。
どうやらニャンタは寝ると白目を剥くようだ。
それにしても寝ているのに目の下にクマができていた。
少し揺さぶるとニャンタの目から急に黒目が出てきた。
目だけ見てたらホラー映画のようだ。
「おっ……おはよう」
ニャンタは疲れているような気がした。
ひょっとしたら寝られなかったのだろうか。
「寝不足はつらいね」
「お前のせいだろうが!」
どうやら俺のせいらしい。
お風呂に入らなかったから臭かったのだろうを
「あー、臭いなら水浴びしてきた方がいいんかな?」
その場で服を脱ぎ、湖に行こうとするとニャンタとにゃんにゃん団のメンバーがソワソワとしていた。
「おおお、お前何やってるんだ!?」
「だって、臭くて寝れなかったんでしょ」
「なわけあるか!」
「あっ……そうなのか」
どうやら俺の臭いからではないらしい。
それにしてもせっかく脱いだから水浴びするのも良いかもしれない。
「早く服を着るのにゃん」
「服着たまま入ると濡れるよ?」
「裸は目に毒なのにゃん」
どうやらネコちゃん達から見ても、俺の体は目に悪いらしい。
でも目を手で塞いでいる隙間から見ているのは知っている。
目に悪いって言われてもそういうのは見てみたいもんなんだな。
一方、ニャンタはガッツリ見ていた。
「とりあえず行ってくる!」
湖に入ろうと近づいたら、どこからか声が聞こえてきた。
『日中の湖は危険だよ』
声はうにょ花ことカレンの声だった。
服の胸ポケットでカレンがうにょうにょしてた。
そういえばニャンタ達と会ってからカレンの声が聞こえなかった。
仕方なくそのまま服に着替えながら、カレンに話しかけた。
「昨日は突然声が聞こえなかったけど何かあったの?」
『彼らは私の声が聞こえないんだ。だから今話したらトモヤが変な人に見えちゃうよ?』
どうやら俺だけがカレンの声が聞こえるらしい。
「何で湖に入ったらダメなの?」
昨日湖に水を汲んできた時は特に危険なことはなかった。
それなのに今頃になって危険だと言い出した。
『昼は――』
「日中は湖の中にも魔物がいるから、気をつけないといけないのにゃん」
カレンの声と重なるように、ケットの声が聞こえてきた。
「えっ、魔物がいるの?」
魔物がいたら俺は一瞬で食べられていたかもしれない。
カレンと話していたのが聞こえたのか不安になってきた。
「何をしてるかと思ったら胸ポケットに幻覚花を入れてどうしたのにゃん?」
ケットの口から物騒な言葉が出てきた。
どうやらうにょ草は幻覚花と呼ばれる花らしい。
俺はうにょ草が話していたと思っていたが、実は幻覚に落ちていたのだろうか。
少し冷や汗をかいていると、どこかでカレンの笑い声が聞こえてきた。
「幻覚花って危ないのか?」
「生で食べなきゃ特に問題ないにゃん! むしろ、万能薬の材料だからみつけること自体珍しいにゃん」
うん、特に問題ないらしい。
それにしてもこれが珍しいものとは全く思わなかった。
だって森に来る時も森の中を歩く時もたくさん生えていた。
「ならみつけたら採取するべきなのか?」
「そうにゃん!」
ニャンタは俺とケットの話を呆れ顔で聞いていた。
本当に何も知らないと思われていそうだな。
「そろそろ出発するぞ! 今日も王都に向かって移動するけど、ちゃんと必要な薬草をみつけて採取するんだぞ」
欲しそうな目をされてもカレンは渡さないからな。
むしろその辺にたくさん生えているから、みつけたらすぐに教えてあげよう。
「それでトモヤはどうするんだ?」
「じゃあ、一緒について行くよ」
ウェンベルグ街から離れたい俺は、にゃんにゃん団の依頼について行くことにした。
ただ、ついて行くと言った瞬間、ニャンタは再び疲れた顔をしていた。
そんなに迷惑ならついていかないほうがいいのかな?
「邪魔なら一人で――」
「むしろ危ないわ!」
「一人は危ないのにゃん」
どうやら一人で行くことに関しては全員一致で否定的らしい。
ニャンタに関しては俺は危険人物みたいな扱いだ。
「じゃあ、よろしくお願いします」
「よろしくにゃん」
俺もにゃんにゃん団のメンバーと一緒に王都に行くことになった。
とりあえず邪魔をしないようにしなきゃね!
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