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113.呼び出し
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獣人達の活躍はやはり冒険者向きではないのか感覚的には冒険者とポーターとの間の感じがした。
どちらかと言えば索敵に向いている。あとは戦いの手段が増えればいいが獣化できる範囲が異なれば彼らも強くなるだろう。
そして、スキル玉【幸福】の効果が偉大だった。俺からも見ただけで匠の短剣と合わせると前より品質が良くなっているのだ。
その要因は【共鳴吸収】が関わっていた。薬草に短剣が触れた段階で脳内にはアナウンスが流れていた。
すると光の粒子がいつもより増えていた。今まで見ていたこの粒子は幸運の光だったのかもしれないと思わせるほどだ。
魔石の採取もしてみたいと思ったが魔物と遭遇する機会もなく依頼が終わったため王都に帰ってきた。
「ウォーレンちゃん達おかえり」
ローガンに依頼分の薬草を提出すると獣人達に半分渡し、残りは俺達がもらった。
「そういえばウォーレンちゃんに会いたいって言ってた人が来てるわよ」
俺に会いたいと言っていた人がどうやら来たらしい。
ローガンに案内された部屋に入ろうとした時に強烈な光で目を閉じた。
「ぐあー、明るいよ!」
「ははは、ウォーレンくん久しぶりだな」
「その声はウィリアムさんですね! いい加減スキルを止めてください」
どうやら俺達を呼び出したのはエヴァンの父親であるウィリアムだった。
「それじゃあ楽しくないではないか」
「いやいや、俺で楽しまないでください」
不貞腐れた顔でウィリアムはスキルを止めると俺達の椅子に座るように勧めた。
そしてローガンはウィリアムの隣に座った。
「今回呼んだのはウォーレンくんに頼みがあって呼んだんだ」
「えっ? 俺にですか?」
頼みって言われると何か嫌な予感がした。
「今度貴族街で行われる祝賀会パーティーに参加してもらおうと思う。 もちろん君の家族も参加してもらうよ」
俺が断ることを知っていたのか条件に家族も参加できるようにすれば行くかもしれないと思ったらしい。
「俺は行くつもりはな――」
「お兄ちゃん私行きたい!」
「えっ?」
「お兄ちゃん行かないの? だって綺麗なお洋服を着た人達がたくさん集まるんでしょ?」
女の子であるニアにとっては憧れの場所なのかもしれない。王子様と出会える場所なんてそんなに……気づいたら俺達王子様とは会っている。
現に次期国王がいるしな。
「ちなみにその祝賀会パーティーには私も行くわよ」
「えっ? なんでですか?」
「なによ! 私が行ったらいけないのかしら?」
「そんなことはないですけど……」
そもそもなぜ俺が誘われているのかも知れない。
「そもそも私も今回活躍した人の一人だし、ロビンも来るわよ」
ロビンであれば以前は公爵家と言っていたため来る可能性は高い。
「だって私達勇者だからね」
ローガンは以前勇者と聞いていたが私達ということはウィリアムも勇者なんだろう。
「ウィリアムさんも勇者だったんですね」
「前回のスタンビートの時に俺達のパーティーは勇者になったからね」
「私とウィリアムとロビンとあと一人ドワーフが一緒のパーティーだったわ」
ローガンは過去を思い出しているのかどこか楽しそうだった。
「でも、私達って言ったけどそこにウォーレンちゃんも入っているわよ?」
ニヤリと笑った二人に俺の頭はまだ理解出来てなかった。
「えっ、どういうことですか?」
「正式には祝賀会パーティーで発表されるが、ウォーレンくん勇者認定おめでとう」
ウィリアムは一枚の紙から手渡されるとそこには俺の名前と"勇者に認定"と書かれていた。
俺はいきなり過ぎて頭が追いついていなかった。
最弱ポーターは夢であった勇者になった。
どちらかと言えば索敵に向いている。あとは戦いの手段が増えればいいが獣化できる範囲が異なれば彼らも強くなるだろう。
そして、スキル玉【幸福】の効果が偉大だった。俺からも見ただけで匠の短剣と合わせると前より品質が良くなっているのだ。
その要因は【共鳴吸収】が関わっていた。薬草に短剣が触れた段階で脳内にはアナウンスが流れていた。
すると光の粒子がいつもより増えていた。今まで見ていたこの粒子は幸運の光だったのかもしれないと思わせるほどだ。
魔石の採取もしてみたいと思ったが魔物と遭遇する機会もなく依頼が終わったため王都に帰ってきた。
「ウォーレンちゃん達おかえり」
ローガンに依頼分の薬草を提出すると獣人達に半分渡し、残りは俺達がもらった。
「そういえばウォーレンちゃんに会いたいって言ってた人が来てるわよ」
俺に会いたいと言っていた人がどうやら来たらしい。
ローガンに案内された部屋に入ろうとした時に強烈な光で目を閉じた。
「ぐあー、明るいよ!」
「ははは、ウォーレンくん久しぶりだな」
「その声はウィリアムさんですね! いい加減スキルを止めてください」
どうやら俺達を呼び出したのはエヴァンの父親であるウィリアムだった。
「それじゃあ楽しくないではないか」
「いやいや、俺で楽しまないでください」
不貞腐れた顔でウィリアムはスキルを止めると俺達の椅子に座るように勧めた。
そしてローガンはウィリアムの隣に座った。
「今回呼んだのはウォーレンくんに頼みがあって呼んだんだ」
「えっ? 俺にですか?」
頼みって言われると何か嫌な予感がした。
「今度貴族街で行われる祝賀会パーティーに参加してもらおうと思う。 もちろん君の家族も参加してもらうよ」
俺が断ることを知っていたのか条件に家族も参加できるようにすれば行くかもしれないと思ったらしい。
「俺は行くつもりはな――」
「お兄ちゃん私行きたい!」
「えっ?」
「お兄ちゃん行かないの? だって綺麗なお洋服を着た人達がたくさん集まるんでしょ?」
女の子であるニアにとっては憧れの場所なのかもしれない。王子様と出会える場所なんてそんなに……気づいたら俺達王子様とは会っている。
現に次期国王がいるしな。
「ちなみにその祝賀会パーティーには私も行くわよ」
「えっ? なんでですか?」
「なによ! 私が行ったらいけないのかしら?」
「そんなことはないですけど……」
そもそもなぜ俺が誘われているのかも知れない。
「そもそも私も今回活躍した人の一人だし、ロビンも来るわよ」
ロビンであれば以前は公爵家と言っていたため来る可能性は高い。
「だって私達勇者だからね」
ローガンは以前勇者と聞いていたが私達ということはウィリアムも勇者なんだろう。
「ウィリアムさんも勇者だったんですね」
「前回のスタンビートの時に俺達のパーティーは勇者になったからね」
「私とウィリアムとロビンとあと一人ドワーフが一緒のパーティーだったわ」
ローガンは過去を思い出しているのかどこか楽しそうだった。
「でも、私達って言ったけどそこにウォーレンちゃんも入っているわよ?」
ニヤリと笑った二人に俺の頭はまだ理解出来てなかった。
「えっ、どういうことですか?」
「正式には祝賀会パーティーで発表されるが、ウォーレンくん勇者認定おめでとう」
ウィリアムは一枚の紙から手渡されるとそこには俺の名前と"勇者に認定"と書かれていた。
俺はいきなり過ぎて頭が追いついていなかった。
最弱ポーターは夢であった勇者になった。
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