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第五章 冬の嵐
129.偽聖女、バッカアが心配
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「ママ先生何作ってるの?」
「ダウンジャケットを作ろうと思ってね!」
私は必死に男性用の服2枚を縫い合わせていた。
この間、鶏達が不幸な脱羽事件が起こった時の羽を使って何か作ろうと思ったのだ。
羽毛布団を作ろうと思ったが、被った状態で出かけることもできないし、量が全然足りなかった。
そこで思いついたのがダウンジャケットだ。
ただ、服を全て手作業で縫うことはできないため、アルヴィンが持っていた服を譲ってもらった。
いくつかポケットを作り、そこに鶏の羽を詰めていく。
簡単な作業なため、ちびっこ達も楽しそうに作業をしていた。
「おい、鼻の下が伸びているけど大丈夫か?」
「ああ」
バッカアも遊びに来たため、こういう日こそ作業が捗る。
バッカアは火属性魔法を使うため、この時期に必要な暖房機器として活用させてもらっている。
本人も頼られることは嬉しいのか、ここ最近では自ら部屋を暖めてくれるようになった。
ただ、レナードとは違い温度調整を説明しても全然理解できなかったため、暖房の再現までとはいかない。
「しぇんしぇいできたよー!」
子ども達が羽を詰め終わると、羽が抜けないようにポケットを縫い合わせていく。
どこかデコボコして変わった見た目をしているが、今の私にとっては必要な服になる。
「どう? 結構上手にできたでしょ!」
「ママ先生かっこいいね!」
「騎士みたい!」
確かに軽い服ではあるが、外のジャケットは騎士が普段着ている薄めのコートに似ている。
「アルヴィンさんに服をもらえたから助かりました」
私はできたばかりのダウンジャケットを着てアルヴィンの前でくるりと回る。
「似合ってますね」
いつも無表情のアルヴィンが、なぜか朝からずっとニコニコとしていた。
少し不気味に思ったが、イケメンが笑っていても嫌な思いをする人はいない。
「子ども達が騎士みたいだって喜んでいましたよ」
「俺とお揃いですからね」
丈は調整しているが、アルヴィンが着ていた服のためデザインは似ている。
お揃いだって思うと恥ずかしくなってきた。
「しぇんしぇい顔が赤いよ? お熱ある?」
どうやら恥ずかしくて顔が赤くなっていたようだ。
「マミイモ、せっかくなら俺の服も着てみろよ!」
バッカアはその場で上着を脱ぐと私に渡してきた。
アルヴィンの上着の形と似ているが、色が赤色でバッカアの髪色に似合っていた。
私は上着を受け取ろうとしたら、横から手が伸びてきた。
「そんな汚いものマミ先生に着させるなよ。どうせ臭いだろ」
「なに!? これは今日のために出した新品なんだぞ!」
「今日何かあるんですか?」
冷蔵庫に氷を入れていたレナードが戻ってきた。
「いや、何も……マミイモが着ないならお前が着ろよ!」
バッカアの顔が少しずつ赤くなっていく。
「バカにいもしぇんしぇいとおしょろい!」
子ども達は楽しそうに笑っていた。
「そんなことはない!」
バッカアはアルヴィンから上着を奪うと、レナードに投げつけた。
「これは私と決闘がしたいってことか?」
「へっ……そ、そうだ!」
どことなく違う方向性に進んでいる気がするが、バッカアとレナードは決闘するようだ。
ここ最近レナードと話していることが多いため、仲良くなったと思ったがそうもいかないようだ。
二人は庭に向かって行く。
「マミ先生も行きますか?」
「いえ、私は寒いのでやめておきますね」
早速子ども達も集まったのか、庭が騒がしくなった。
私はダウンジャケットを作った時に出た余った布で、もう一つあるものを作ることにした。
「ダウンジャケットを作ろうと思ってね!」
私は必死に男性用の服2枚を縫い合わせていた。
この間、鶏達が不幸な脱羽事件が起こった時の羽を使って何か作ろうと思ったのだ。
羽毛布団を作ろうと思ったが、被った状態で出かけることもできないし、量が全然足りなかった。
そこで思いついたのがダウンジャケットだ。
ただ、服を全て手作業で縫うことはできないため、アルヴィンが持っていた服を譲ってもらった。
いくつかポケットを作り、そこに鶏の羽を詰めていく。
簡単な作業なため、ちびっこ達も楽しそうに作業をしていた。
「おい、鼻の下が伸びているけど大丈夫か?」
「ああ」
バッカアも遊びに来たため、こういう日こそ作業が捗る。
バッカアは火属性魔法を使うため、この時期に必要な暖房機器として活用させてもらっている。
本人も頼られることは嬉しいのか、ここ最近では自ら部屋を暖めてくれるようになった。
ただ、レナードとは違い温度調整を説明しても全然理解できなかったため、暖房の再現までとはいかない。
「しぇんしぇいできたよー!」
子ども達が羽を詰め終わると、羽が抜けないようにポケットを縫い合わせていく。
どこかデコボコして変わった見た目をしているが、今の私にとっては必要な服になる。
「どう? 結構上手にできたでしょ!」
「ママ先生かっこいいね!」
「騎士みたい!」
確かに軽い服ではあるが、外のジャケットは騎士が普段着ている薄めのコートに似ている。
「アルヴィンさんに服をもらえたから助かりました」
私はできたばかりのダウンジャケットを着てアルヴィンの前でくるりと回る。
「似合ってますね」
いつも無表情のアルヴィンが、なぜか朝からずっとニコニコとしていた。
少し不気味に思ったが、イケメンが笑っていても嫌な思いをする人はいない。
「子ども達が騎士みたいだって喜んでいましたよ」
「俺とお揃いですからね」
丈は調整しているが、アルヴィンが着ていた服のためデザインは似ている。
お揃いだって思うと恥ずかしくなってきた。
「しぇんしぇい顔が赤いよ? お熱ある?」
どうやら恥ずかしくて顔が赤くなっていたようだ。
「マミイモ、せっかくなら俺の服も着てみろよ!」
バッカアはその場で上着を脱ぐと私に渡してきた。
アルヴィンの上着の形と似ているが、色が赤色でバッカアの髪色に似合っていた。
私は上着を受け取ろうとしたら、横から手が伸びてきた。
「そんな汚いものマミ先生に着させるなよ。どうせ臭いだろ」
「なに!? これは今日のために出した新品なんだぞ!」
「今日何かあるんですか?」
冷蔵庫に氷を入れていたレナードが戻ってきた。
「いや、何も……マミイモが着ないならお前が着ろよ!」
バッカアの顔が少しずつ赤くなっていく。
「バカにいもしぇんしぇいとおしょろい!」
子ども達は楽しそうに笑っていた。
「そんなことはない!」
バッカアはアルヴィンから上着を奪うと、レナードに投げつけた。
「これは私と決闘がしたいってことか?」
「へっ……そ、そうだ!」
どことなく違う方向性に進んでいる気がするが、バッカアとレナードは決闘するようだ。
ここ最近レナードと話していることが多いため、仲良くなったと思ったがそうもいかないようだ。
二人は庭に向かって行く。
「マミ先生も行きますか?」
「いえ、私は寒いのでやめておきますね」
早速子ども達も集まったのか、庭が騒がしくなった。
私はダウンジャケットを作った時に出た余った布で、もう一つあるものを作ることにした。
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