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第一章 外れスキル
248.最強は……
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「おーい、お前達早く決着つけろよ!」
マロックとアルタの喧嘩も落ち着き声をかけてきた。
「これって本気でやってもいいんですか?」
「ああ、子どもの喧嘩は手加減するなよ」
マロックからの許可も得たからやってみたかったことをすることにした。
「ラルフ、正面だけ開けてグリッドであいつらを囲むように設置してもらってもいい?」
「おっけー!」
ラルフが手を少年達に向けると、空中からいくつものグリッドが出現した。
「なっ、なんだこれは?」
突然現れたグリッドに少年達は戸惑っていた。
そしてそれは大人達も同じだった。
「じゃあ、次はこっちの番ね」
俺は火力最大であのスキルを発動した。
「温熱療法!」
もちろん指の形はピストルポーズで標準はあの少年達だ。
「火炎放射器発動」
指先からは勢いよく火が飛び出した。
「あわわわわわわ」
逃げ場をグリッドで封じられていた少年達は直接向かってくる火にただその場でしゃがみ込むしかできなかった。
「おいおい、ケントやりすぎだ!」
俺のスキルの威力に焦った大人達は近づいてきた。
「ちゃんと魔力調整はしてあるよ?」
俺とラルフがスキルを解除すると、そこには恐怖のあまりズボンを濡らした少年達がいた。
「うっ……うえーん!」
「怖かったよー!」
どうやら怖くて失禁してしまったらしい。
少年達は泣きながらマロックとアルタの元へ向かっていった。
これぐらいやらないとまた喧嘩売られてもめんどくさいからな。
「お前らそんなに強かったのか……」
「だって俺達騎士団と一緒に訓練受けてるし、俺の模擬戦相手マルヴェインさんだよ?」
「オラもカタリーナさんかセヴィオンさんだし」
「……」
ロニーはその場で固まっていた。
「こりゃーやる前から結果が決まっていたということだな」
「ほら、あんた達もちゃんと謝りなさい。元はあんた達が馬鹿にしたからいけないのよ」
アルタは少年達を引っ張って俺達の目の前に連れてきた。
俺達よりも大きな体を二人も引きずるなんて……異世界のお母さんは最強なのかもしれない。
「ごめん」
「声が小さいのよ!」
「ごめんなさい!」
「ヒートも謝るの!」
「馬鹿にしたのは兄ちゃ――」
アルタの視線が弟に向くと震え上がっていた。
「ヒイィィィィ!」
こっちを向いている時は常に笑顔なのも怖さが増している。
「ごめんなさい! ごめんなさい! もうやりませんから許してください!」
「……」
「ほら、ケントくん達足りな――」
「いや、もう大丈夫です」
このままじゃトラウマになりそうなレベルだと感じすぐに止めた。
「ケントくん達が良いならいいけど……」
「そろそろ時間も遅くなってきたし私達も帰りましょうか」
「ああ、それがいいな」
「そうね。色々巻き込んでしまってすみませんね」
アニーのフォローのおかげで俺達は無事に帰ることができた。
帰り道俺はロニーと話しながら帰っていた。
「アルタさん怖かったね」
「ん? そうか?」
「怖くなかったの?」
前世は成人だったし、魔物達と戦ったこともあるが、アルタだけには勝てそうな気がしなかった。
「怒らせたら母さんの方が怖いぞ?」
「……」
どうやら俺は有力な情報を手に入れたようだ。
「あなた達何を話しているのかな?」
後ろから顔を出したのはアニーだった。その顔はいつもより笑顔だ。
「いや……」
「ロニーはしばらく家に入らず、庭でボスと過ごしてもらおうかしらね」
「えっ……それは……」
「さぁ、ケント先に帰るわよ」
「うん」
どこの世界でも一番怒らせたらダメなのは母親だった。
"母は最強"この言葉を俺は胸に刻んだ。
マロックとアルタの喧嘩も落ち着き声をかけてきた。
「これって本気でやってもいいんですか?」
「ああ、子どもの喧嘩は手加減するなよ」
マロックからの許可も得たからやってみたかったことをすることにした。
「ラルフ、正面だけ開けてグリッドであいつらを囲むように設置してもらってもいい?」
「おっけー!」
ラルフが手を少年達に向けると、空中からいくつものグリッドが出現した。
「なっ、なんだこれは?」
突然現れたグリッドに少年達は戸惑っていた。
そしてそれは大人達も同じだった。
「じゃあ、次はこっちの番ね」
俺は火力最大であのスキルを発動した。
「温熱療法!」
もちろん指の形はピストルポーズで標準はあの少年達だ。
「火炎放射器発動」
指先からは勢いよく火が飛び出した。
「あわわわわわわ」
逃げ場をグリッドで封じられていた少年達は直接向かってくる火にただその場でしゃがみ込むしかできなかった。
「おいおい、ケントやりすぎだ!」
俺のスキルの威力に焦った大人達は近づいてきた。
「ちゃんと魔力調整はしてあるよ?」
俺とラルフがスキルを解除すると、そこには恐怖のあまりズボンを濡らした少年達がいた。
「うっ……うえーん!」
「怖かったよー!」
どうやら怖くて失禁してしまったらしい。
少年達は泣きながらマロックとアルタの元へ向かっていった。
これぐらいやらないとまた喧嘩売られてもめんどくさいからな。
「お前らそんなに強かったのか……」
「だって俺達騎士団と一緒に訓練受けてるし、俺の模擬戦相手マルヴェインさんだよ?」
「オラもカタリーナさんかセヴィオンさんだし」
「……」
ロニーはその場で固まっていた。
「こりゃーやる前から結果が決まっていたということだな」
「ほら、あんた達もちゃんと謝りなさい。元はあんた達が馬鹿にしたからいけないのよ」
アルタは少年達を引っ張って俺達の目の前に連れてきた。
俺達よりも大きな体を二人も引きずるなんて……異世界のお母さんは最強なのかもしれない。
「ごめん」
「声が小さいのよ!」
「ごめんなさい!」
「ヒートも謝るの!」
「馬鹿にしたのは兄ちゃ――」
アルタの視線が弟に向くと震え上がっていた。
「ヒイィィィィ!」
こっちを向いている時は常に笑顔なのも怖さが増している。
「ごめんなさい! ごめんなさい! もうやりませんから許してください!」
「……」
「ほら、ケントくん達足りな――」
「いや、もう大丈夫です」
このままじゃトラウマになりそうなレベルだと感じすぐに止めた。
「ケントくん達が良いならいいけど……」
「そろそろ時間も遅くなってきたし私達も帰りましょうか」
「ああ、それがいいな」
「そうね。色々巻き込んでしまってすみませんね」
アニーのフォローのおかげで俺達は無事に帰ることができた。
帰り道俺はロニーと話しながら帰っていた。
「アルタさん怖かったね」
「ん? そうか?」
「怖くなかったの?」
前世は成人だったし、魔物達と戦ったこともあるが、アルタだけには勝てそうな気がしなかった。
「怒らせたら母さんの方が怖いぞ?」
「……」
どうやら俺は有力な情報を手に入れたようだ。
「あなた達何を話しているのかな?」
後ろから顔を出したのはアニーだった。その顔はいつもより笑顔だ。
「いや……」
「ロニーはしばらく家に入らず、庭でボスと過ごしてもらおうかしらね」
「えっ……それは……」
「さぁ、ケント先に帰るわよ」
「うん」
どこの世界でも一番怒らせたらダメなのは母親だった。
"母は最強"この言葉を俺は胸に刻んだ。
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