219 / 281
第一章 外れスキル
219.異世界の馬事情
しおりを挟む
俺達は馬を目の前にして今の状況に戸惑っていた。
「おい、乗せてくれてもいいだろう?」
マルクスが馬に乗ろうとすると馬が反抗するように顔を背けるのだ。
「マルクスさん大丈夫ですか?」
「ああ、馬は自分が気に入ったやつじゃないと乗せないやつもいるからな」
どうやら急に馬に言っても各々性格があるから難しいらしい。御者も必死に説得しているが馬は怒っている。
それにしても異世界の馬はとにかく大きい。色も真っ黒でどちらかと言えば馬よりは別の種類の生き物に近い気がする。
「こやつ馬じゃなくてバトルホースという魔物じゃぞ?」
「えっ? 魔物なの?」
マルクス達が馬と言っていたから、動物の馬だと思っていたがその正体は魔物だった。
「今は君の力が必要なんだ。よかったら手を貸してくれないか?」
俺が声をかけると耳がピクピクとしているが顔は背けたままだった。
流石にこのままではいけないと思い俺は優しくバトルホースを撫でた。
これでも森で生活をしていたから動物には好かれやすいとわかっている。
「ヒヒン? ヒィーン」
俺はスキルを発動させながら撫でるともっと撫でてほしいのか俺に頭を擦り付けていた。
「ははは、ここが良いのか?」
俺は少しだけバトルホースの立髪をモフモフするとバトルホースはその場でしゃがんだ。
「乗って良いのか?」
「ヒィーン!」
どうやらバトルホースは俺を乗せてくれるらしい。それなら問題はない。
「ヒヒヒーン」
「うぉ!? 急に動くからびっくりしたよ」
バトルホースは飛ぶようにパカパカと足を動かして喜んでいた。
そんな様子を見てマルクスは寂しそうな顔でこちらを見ていた。
「俺本当に必要なのか……」
「マルクスさん早く乗ってくださいよ」
「ヒヒン!?」
マルクスがバトルホースに手を触れると驚いた顔をして離れた。
「嫌かもしれないけど俺一人だと弱いから頼むよ。一緒に王都まで連れてってくれないか?」
俺はさっきよりも強めにスキルを発動させてモフモフするとバトルホースはマルクスの顔を見て嫌そうな顔をしていた。
マルクスを嫌う理由はなんだろうか。
「ごめんね」
「ヒヒヒーン」
再びバトルホースはしゃがみ込むと早く乗れよと言わんばかりの顔でマルクスを見ていた。
「すまん」
マルクスがバトルホースに乗るとコロポが話しかけてきた。
「こやつ雄馬だから男が嫌いらしいのじゃ」
「あー、それなら仕方ないな」
「ああ、そうだな」
バトルホースは単純に女好きの馬だった。
「おい、乗せてくれてもいいだろう?」
マルクスが馬に乗ろうとすると馬が反抗するように顔を背けるのだ。
「マルクスさん大丈夫ですか?」
「ああ、馬は自分が気に入ったやつじゃないと乗せないやつもいるからな」
どうやら急に馬に言っても各々性格があるから難しいらしい。御者も必死に説得しているが馬は怒っている。
それにしても異世界の馬はとにかく大きい。色も真っ黒でどちらかと言えば馬よりは別の種類の生き物に近い気がする。
「こやつ馬じゃなくてバトルホースという魔物じゃぞ?」
「えっ? 魔物なの?」
マルクス達が馬と言っていたから、動物の馬だと思っていたがその正体は魔物だった。
「今は君の力が必要なんだ。よかったら手を貸してくれないか?」
俺が声をかけると耳がピクピクとしているが顔は背けたままだった。
流石にこのままではいけないと思い俺は優しくバトルホースを撫でた。
これでも森で生活をしていたから動物には好かれやすいとわかっている。
「ヒヒン? ヒィーン」
俺はスキルを発動させながら撫でるともっと撫でてほしいのか俺に頭を擦り付けていた。
「ははは、ここが良いのか?」
俺は少しだけバトルホースの立髪をモフモフするとバトルホースはその場でしゃがんだ。
「乗って良いのか?」
「ヒィーン!」
どうやらバトルホースは俺を乗せてくれるらしい。それなら問題はない。
「ヒヒヒーン」
「うぉ!? 急に動くからびっくりしたよ」
バトルホースは飛ぶようにパカパカと足を動かして喜んでいた。
そんな様子を見てマルクスは寂しそうな顔でこちらを見ていた。
「俺本当に必要なのか……」
「マルクスさん早く乗ってくださいよ」
「ヒヒン!?」
マルクスがバトルホースに手を触れると驚いた顔をして離れた。
「嫌かもしれないけど俺一人だと弱いから頼むよ。一緒に王都まで連れてってくれないか?」
俺はさっきよりも強めにスキルを発動させてモフモフするとバトルホースはマルクスの顔を見て嫌そうな顔をしていた。
マルクスを嫌う理由はなんだろうか。
「ごめんね」
「ヒヒヒーン」
再びバトルホースはしゃがみ込むと早く乗れよと言わんばかりの顔でマルクスを見ていた。
「すまん」
マルクスがバトルホースに乗るとコロポが話しかけてきた。
「こやつ雄馬だから男が嫌いらしいのじゃ」
「あー、それなら仕方ないな」
「ああ、そうだな」
バトルホースは単純に女好きの馬だった。
11
お気に入りに追加
1,374
あなたにおすすめの小説

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

実家から追放されたが、狐耳の嫁がいるのでどうでも良い
竹桜
ファンタジー
主人公は職業料理人が原因でアナリア侯爵家を追い出されてしまった。
追い出された後、3番目に大きい都市で働いていると主人公のことを番だという銀狐族の少女に出会った。
その少女と同棲した主人公はある日、頭を強く打ち、自身の前世を思い出した。
料理人の職を失い、軍隊に入ったら、軍団長まで登り詰めた記憶を。
それから主人公は軍団長という職業を得て、緑色の霧で体が構成された兵士達を呼び出すことが出来るようになった。
これは銀狐族の少女を守るために戦う男の物語だ。

異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。


【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

精霊さんと一緒にスローライフ ~異世界でも現代知識とチートな精霊さんがいれば安心です~
舞
ファンタジー
かわいい精霊さんと送る、スローライフ。
異世界に送り込まれたおっさんは、精霊さんと手を取り、スローライフをおくる。
夢は優しい国づくり。
『くに、つくりますか?』
『あめのぬぼこ、ぐるぐる』
『みぎまわりか、ひだりまわりか。それがもんだいなの』
いや、それはもう過ぎてますから。

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる