109 / 281
第一章 外れスキル
109.外れスキルの宝庫
しおりを挟む
子ども達は俺の自己紹介を聞いていたのか俺の服を引っ張っていた。
「魔法使いの兄ちゃん! 俺と同じスキルなんだな」
いたずらっ子の少年三人が近づいてきた。
「えっ? そうなの?」
「ほら! ちなみにこいつらも似たようなやつだぞ!」
――――――――――――――――――――
《ステータス》
[名前] マーク
[種族] 人間/男
[固有スキル] 理学療法
[職業] なし
――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――
《ステータス》
[名前] エルク
[種族] 人間/男
[固有スキル] 作業療法
[職業] なし
――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――
《ステータス》
[名前] リュク
[種族] 人間/男
[固有スキル] 言語療法
[職業] なし
――――――――――――――――――――
「うぉー、すげー! みんな揃ってるじゃん!」
俺は少年達のスキルを見てテンションが上がった。まさか同職のスキル持ちが一気に身近にいたのだ。
「えっ? 外れスキルなのに魔法使いの兄ちゃんはなんで喜んでるの……」
「俺の仲間達だからだよ」
俺は三人の頭撫でると恥ずかしそうに笑っていた。
「喜んでくれたのはお兄ちゃんが初めてだ」
外れスキルと言われず喜んで貰えるのは少年達にとっては初めての経験なんだろう。
「俺達もスキルが使えるのか?」
「んー、今は無理かな!」
「なんで! 俺も魔法使いたいよ……」
子ども達も俺みたいに魔法を使えると思っていたのだろう。そもそも俺のスキルは魔法じゃなくて水治療法だからな。
「俺のは魔法じゃないんだ。あとこのスキルは結構難しくて勉強がたくさん必要なんだ」
「うげぇ、勉強かよ」
「俺らも勉強しないといけないの?」
エルクとリュクも勉強が嫌いなようだ。俺に自分達も勉強が必要か聞いてきた。
「もちろん!」
「まぢか……」
また誰かが俺の服を引っ張っていた。そこにはさっきまで話していたミィがいた。
「どうしたの? クッキーが欲しいの?」
袋にはまだクッキーは残っていた。
「ミィは勉強するよ!」
「おっ、さすがミィ先生だな」
「えっへん! ミィは先生だからね」
「ミィがやるなら俺らも勉強するし!」
ミィは胸を張っていると、少年達三人組もミィに感化されたのか勉強をすると次々と言い出した。
意外に競わせたりするとみんな伸びるかもしれないと思った。
「なら今度勉強する時間を作るね」
そう言って俺は少年三人組にクッキーを渡すとどこかへ走って行った。
「あはは、元気な子達だね」
それから二十人程度と自己紹介をするとそのうち六人が外れスキルだった。
しかも全てが医療系のスキルだった。
――――――――――――――――――――
理学療法:1人
作業療法:1人
言語療法:1人
介護福祉士:3人
看護:2人
医療秘書:2人
――――――――――――――――――――
「一応みんなのスキルを見てるけどやっぱり外れスキルの子らはスキルが発動出来ていないよ」
ラルフは俺に紙を渡してきたが外れスキルの子達のスキルツリーはどれも空白だ。
「ひょっとしたら医療系のスキルが外れスキルって言われてるのかもね」
「みんな医療に関わるスキルなのか?」
ガレインの言葉に俺は頷いていた。
「まぁ、その中で一番はガレインのスキルだと思うけどね」
「そうか……。私もしっかり学ばないといけないな」
「ガレインがいるだけで違うからね。そろそろ時間もないし今後のことをエイマーさんに話してみようか」
俺達は子供達全員のスキルを把握したためエイマーの元へ話しに行くことにした。
「魔法使いの兄ちゃん! 俺と同じスキルなんだな」
いたずらっ子の少年三人が近づいてきた。
「えっ? そうなの?」
「ほら! ちなみにこいつらも似たようなやつだぞ!」
――――――――――――――――――――
《ステータス》
[名前] マーク
[種族] 人間/男
[固有スキル] 理学療法
[職業] なし
――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――
《ステータス》
[名前] エルク
[種族] 人間/男
[固有スキル] 作業療法
[職業] なし
――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――
《ステータス》
[名前] リュク
[種族] 人間/男
[固有スキル] 言語療法
[職業] なし
――――――――――――――――――――
「うぉー、すげー! みんな揃ってるじゃん!」
俺は少年達のスキルを見てテンションが上がった。まさか同職のスキル持ちが一気に身近にいたのだ。
「えっ? 外れスキルなのに魔法使いの兄ちゃんはなんで喜んでるの……」
「俺の仲間達だからだよ」
俺は三人の頭撫でると恥ずかしそうに笑っていた。
「喜んでくれたのはお兄ちゃんが初めてだ」
外れスキルと言われず喜んで貰えるのは少年達にとっては初めての経験なんだろう。
「俺達もスキルが使えるのか?」
「んー、今は無理かな!」
「なんで! 俺も魔法使いたいよ……」
子ども達も俺みたいに魔法を使えると思っていたのだろう。そもそも俺のスキルは魔法じゃなくて水治療法だからな。
「俺のは魔法じゃないんだ。あとこのスキルは結構難しくて勉強がたくさん必要なんだ」
「うげぇ、勉強かよ」
「俺らも勉強しないといけないの?」
エルクとリュクも勉強が嫌いなようだ。俺に自分達も勉強が必要か聞いてきた。
「もちろん!」
「まぢか……」
また誰かが俺の服を引っ張っていた。そこにはさっきまで話していたミィがいた。
「どうしたの? クッキーが欲しいの?」
袋にはまだクッキーは残っていた。
「ミィは勉強するよ!」
「おっ、さすがミィ先生だな」
「えっへん! ミィは先生だからね」
「ミィがやるなら俺らも勉強するし!」
ミィは胸を張っていると、少年達三人組もミィに感化されたのか勉強をすると次々と言い出した。
意外に競わせたりするとみんな伸びるかもしれないと思った。
「なら今度勉強する時間を作るね」
そう言って俺は少年三人組にクッキーを渡すとどこかへ走って行った。
「あはは、元気な子達だね」
それから二十人程度と自己紹介をするとそのうち六人が外れスキルだった。
しかも全てが医療系のスキルだった。
――――――――――――――――――――
理学療法:1人
作業療法:1人
言語療法:1人
介護福祉士:3人
看護:2人
医療秘書:2人
――――――――――――――――――――
「一応みんなのスキルを見てるけどやっぱり外れスキルの子らはスキルが発動出来ていないよ」
ラルフは俺に紙を渡してきたが外れスキルの子達のスキルツリーはどれも空白だ。
「ひょっとしたら医療系のスキルが外れスキルって言われてるのかもね」
「みんな医療に関わるスキルなのか?」
ガレインの言葉に俺は頷いていた。
「まぁ、その中で一番はガレインのスキルだと思うけどね」
「そうか……。私もしっかり学ばないといけないな」
「ガレインがいるだけで違うからね。そろそろ時間もないし今後のことをエイマーさんに話してみようか」
俺達は子供達全員のスキルを把握したためエイマーの元へ話しに行くことにした。
11
お気に入りに追加
1,374
あなたにおすすめの小説

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

実家から追放されたが、狐耳の嫁がいるのでどうでも良い
竹桜
ファンタジー
主人公は職業料理人が原因でアナリア侯爵家を追い出されてしまった。
追い出された後、3番目に大きい都市で働いていると主人公のことを番だという銀狐族の少女に出会った。
その少女と同棲した主人公はある日、頭を強く打ち、自身の前世を思い出した。
料理人の職を失い、軍隊に入ったら、軍団長まで登り詰めた記憶を。
それから主人公は軍団長という職業を得て、緑色の霧で体が構成された兵士達を呼び出すことが出来るようになった。
これは銀狐族の少女を守るために戦う男の物語だ。


【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる