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第二章 精霊イベント
86.NPC、人を助ける
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「これって本当に臭い消しなのかな?」
俺はジェイドからもらった臭い消しを鑑定スキルで見ていた。
「ヴァイトくんどうしたの?」
「いや、みんながつけていた臭い消しが気になって鑑定していたんですけど……」
「私にも貸してみて!」
鑑定士スキル持ちなら、ある程度どんなものかはわかる。
それに調香師としてのスキルも持っているため、結構詳細に見えている。
「んー、私には使ってある原料しか見えないけど、いくつかの花とレモン……わずかにハチミツかな?」
「やっぱりそうですよね。ただ、そんな食べ物みたいものを塗る人って……」
「後ろにたくさんいるわよ」
俺の後ろには虫がたくさん付いた冒険者達がいた。
中には体が痒くなったり、赤く腫れた人達も存在している。
「なぁ、俺達にもちゃんとした臭い消しもらえないか? なんかこれおかしいんだよ」
きっとジェイドに渡していたのを見ていたのだろう。
「それって誰からもらったんですか?」
「ん? 俺らは勇者から貰ったぞ?」
「ああ、俺も勇者だ」
どうやら今回の犯人は勇者が関係しているらしい。
正確にいえば、また勇者かってため息が出るくらいだ。
きっと俺が勇者と遊んでいるから、ヴァイトから預かったって言われて信じてしまったのだろう。
って言っても仲が良い勇者ってユーマ達ぐらいだ。
俺は解体師スキルで冒険者を綺麗にして、聖職者スキルで治療をする。
「なんかヴァイトくんって万能ね」
「社畜のおかげですよ! 一緒にどうですか?」
「あっ……いやー、冒険者ギルドの仕事で精一杯だからやめておくわ」
そう言って冒険者ギルドの女性は去って行った。
「主人も振られたな」
「ああ、ナンパにあれはないな」
オジサンとジェイドは何かコソコソと言っていた。
そんなに遊んで欲しいなら、あとで遊んであげよう。
それまでは仲良く待っていてもらわないとね。
持っていた紐をお互いに結びつける。
「おいおい、ワッシはすでに一本付いているぞ?」
「知ってるよ? 今日は二人で過ごしてね?」
外れないようにキツくオジサンとジェイドを結びつける。
「胸と胸をくっつけて、あと少しで唇が触れるラッキーチャンスだね!」
「うっ……獣臭いな!?」
「ななな、ワッシはフローラルな獣臭だ! この加齢臭め!」
「なんだと!?」
ワイワイとお互い仲良くやっていけそうだな。
それよりもまずは別の人が作った臭い消しについて調査が必要だ。
だって、俺の鑑定では少し怖い文字が書かれていたからな。
【鑑定結果】
アイテム名:魅惑の香水
効果:強いレモンの匂いで半日間、虫や虫系魔物を引き寄せる
まずは勇者であるユーマ達を探すことにした。
あいつらなら勇者の情報を知っているはずだ。
何でも人族の勇者の中でトップランカーって言われているらしい。
また勇者語が出てきたが、トップランって足が速いことを言うんだよね?
毎日鬼ごっこで足腰鍛えているから、それぐらい有名にならないと俺も困る。
ただ、車並みに速いかと言われたら、まだまだあいつも遅いからな。
「いやああああああ!」
町中を歩いていると突然叫び声が聞こえてきた。
いや、ところどころで女性勇者が叫んでいる。
よく俺を見て唸り声のような叫び声だったから気にしていなかったが、いつもの叫び声とはまた違う。
すぐに声がする方に向かうと、女性勇者が虫に囲まれていた。
「大丈夫ですか?」
すぐに解体師スキルを発動させて、虫を追い払う。
俺はジーッと女性勇者をみつめる。
「はっ……はい」
段々と赤くなる顔に手を触れる。
あれ?
聖職者スキルを発動させているが、全く赤みが引かないぞ?
「痛いところはないですか?」
「むっ……胸が痛いです」
どうやら虫に刺されたわけでもなく、特に問題はなさそうだ。
「胸の痛みなら教会で治療してもらえるので、そっちへお願いします」
それだけ伝えて俺は他のところで叫んでいる女性勇者を探しに行った。
俺はジェイドからもらった臭い消しを鑑定スキルで見ていた。
「ヴァイトくんどうしたの?」
「いや、みんながつけていた臭い消しが気になって鑑定していたんですけど……」
「私にも貸してみて!」
鑑定士スキル持ちなら、ある程度どんなものかはわかる。
それに調香師としてのスキルも持っているため、結構詳細に見えている。
「んー、私には使ってある原料しか見えないけど、いくつかの花とレモン……わずかにハチミツかな?」
「やっぱりそうですよね。ただ、そんな食べ物みたいものを塗る人って……」
「後ろにたくさんいるわよ」
俺の後ろには虫がたくさん付いた冒険者達がいた。
中には体が痒くなったり、赤く腫れた人達も存在している。
「なぁ、俺達にもちゃんとした臭い消しもらえないか? なんかこれおかしいんだよ」
きっとジェイドに渡していたのを見ていたのだろう。
「それって誰からもらったんですか?」
「ん? 俺らは勇者から貰ったぞ?」
「ああ、俺も勇者だ」
どうやら今回の犯人は勇者が関係しているらしい。
正確にいえば、また勇者かってため息が出るくらいだ。
きっと俺が勇者と遊んでいるから、ヴァイトから預かったって言われて信じてしまったのだろう。
って言っても仲が良い勇者ってユーマ達ぐらいだ。
俺は解体師スキルで冒険者を綺麗にして、聖職者スキルで治療をする。
「なんかヴァイトくんって万能ね」
「社畜のおかげですよ! 一緒にどうですか?」
「あっ……いやー、冒険者ギルドの仕事で精一杯だからやめておくわ」
そう言って冒険者ギルドの女性は去って行った。
「主人も振られたな」
「ああ、ナンパにあれはないな」
オジサンとジェイドは何かコソコソと言っていた。
そんなに遊んで欲しいなら、あとで遊んであげよう。
それまでは仲良く待っていてもらわないとね。
持っていた紐をお互いに結びつける。
「おいおい、ワッシはすでに一本付いているぞ?」
「知ってるよ? 今日は二人で過ごしてね?」
外れないようにキツくオジサンとジェイドを結びつける。
「胸と胸をくっつけて、あと少しで唇が触れるラッキーチャンスだね!」
「うっ……獣臭いな!?」
「ななな、ワッシはフローラルな獣臭だ! この加齢臭め!」
「なんだと!?」
ワイワイとお互い仲良くやっていけそうだな。
それよりもまずは別の人が作った臭い消しについて調査が必要だ。
だって、俺の鑑定では少し怖い文字が書かれていたからな。
【鑑定結果】
アイテム名:魅惑の香水
効果:強いレモンの匂いで半日間、虫や虫系魔物を引き寄せる
まずは勇者であるユーマ達を探すことにした。
あいつらなら勇者の情報を知っているはずだ。
何でも人族の勇者の中でトップランカーって言われているらしい。
また勇者語が出てきたが、トップランって足が速いことを言うんだよね?
毎日鬼ごっこで足腰鍛えているから、それぐらい有名にならないと俺も困る。
ただ、車並みに速いかと言われたら、まだまだあいつも遅いからな。
「いやああああああ!」
町中を歩いていると突然叫び声が聞こえてきた。
いや、ところどころで女性勇者が叫んでいる。
よく俺を見て唸り声のような叫び声だったから気にしていなかったが、いつもの叫び声とはまた違う。
すぐに声がする方に向かうと、女性勇者が虫に囲まれていた。
「大丈夫ですか?」
すぐに解体師スキルを発動させて、虫を追い払う。
俺はジーッと女性勇者をみつめる。
「はっ……はい」
段々と赤くなる顔に手を触れる。
あれ?
聖職者スキルを発動させているが、全く赤みが引かないぞ?
「痛いところはないですか?」
「むっ……胸が痛いです」
どうやら虫に刺されたわけでもなく、特に問題はなさそうだ。
「胸の痛みなら教会で治療してもらえるので、そっちへお願いします」
それだけ伝えて俺は他のところで叫んでいる女性勇者を探しに行った。
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