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第一章 妖怪達と民泊を始めました
25.ホテルマン、大切な存在に気づく
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うっ……体を動かそうとしたが、全く身動きが取れない。
久しぶりに金縛りか。
昨日は夜中まで起きていたが、ケトとシルが姿を現すことはなかった。
だから、この金縛りを少し嬉しく感じてしまう。
「ふくうううううう!」
「つかれたよおおおおお!」
だんだんと痺れもなくなり、普段と同じ感覚に戻ってくる。
「お前達なんで泥まみれなんだ?」
なぜかシルとケトは体中泥まみれになっていた。
そんな状態で布団に潜り込んでいたら、普段なら布団が汚れると怒っていただろう。
だが、いなかった時の心配に比べたらどうってことない。
むしろ呆れてため息が出てしまう。
「泥遊びでもしていたのか?」
「「ふくぅぅぅぅぅ!」」
特に何か言うわけでもなく、ずっと俺に抱きついて離れようとしない。
それにケトがこんなに抱きついてくるのが、初めてだから心配になってくる。
「とりあえず風呂に入るぞ」
俺はシルとケトを抱えて風呂場まで運ぶ。
服を脱がしたらあとは自分達で洗ってもらう。
言っておくがいまだに一緒に風呂に入ったことはないからな。
そもそも座敷わらしと猫又が風呂に入るのかと、俺は疑問に思っている。
その間に朝食の準備をしていると、シルとケトが走って風呂から出てきた。
「ちゃんと拭かないと……お前誰だ?」
「ケトだよ!」
シルの後ろには真っ白になったケトの姿があった。
今まで真っ黒だったのは汚れていたからだろうか?
いつもシルと一緒に風呂に入っていたと思うが……。
それとも何か別の理由があるのかはわからない。
ただ、純白という言葉が似合うほど真っ白な姿をしている。
俺はケトを抱きかかえて鏡の前に向かう。
「真っ白になったことに気づいてる?」
「にゃ……にゃんだこりゃあああああ!」
ケトの驚いた声が家の中に響いていく。
お風呂に入っている時も気づかなかったようだ。
「ふく、今すぐにあの子に会いに行こう!」
「あの子?」
「うん! おやつ買ったところにいた真っ白な女の子のところだ!」
どうやらホームセンターにあるペットショップに行きたいようだ。
初恋の白ネコに会いに行きたいのだろう。
「いやー、買うものもないしな……」
「なぁー、いいだろ? 真っ白ボディを触らせてあげるからさ!」
いつもなら〝呪うよ〟って言ってくるはずだが、今日は清々しいほど素直だ。
体の色が変わって性格も変化したのだろうか。
あまりにも体を擦りつけてくるため、仕方なくペットショップに向かうことにした。
「はやく会いたいなー」
「本当に大丈夫かな……」
「なんでー?」
「だってペットショップだからな……」
ケトはペットショップがどういうところかを理解しているのだろうか。
連れて行って最悪なことにならなければいいけどな。
「んっ? 車があるぞ?」
「ぎぐっ!?」
「ギグッ!?」
道の途中で路肩に停めている車を見つけた。
この辺に車が停まっていることは珍しい。
どこかで見たことある車のような気もするが、きっと観光に来ている人がいるのだろう。
しばらくシル達は静かになったが、そのまま気にせず車を走らせた。
ペットショップがあるホームセンターに着くと、ケトは嬉しそうに走っていく。
「そんなに急ぐなよ!」
俺はケトに引っ張られる。
前回来た時に首輪とリードを買っているため、勝手にどこかに行かない対策はできている。
そんな俺達を見て、他のお客さん達は笑っていた。
犬に引っ張られることはよくあるが、ネコに引っ張られる飼い主は珍しいもんな。
それにネコを演じるのを忘れて、二足立ちで走っている。
そりゃー、注目の的にもなる。
ペットショップの前に着くと、ケトは周囲をキョロキョロと見渡す。
「えっ……いない……」
想像していたことが本当に起きてしまった。
ケトは行ったり来たりして、初恋の子を探していた。
「聞いてみるか……」
俺は近くにいた店員にこの間までいた白いネコについて聞くことにした。
残念そうな顔をしている店員を見ると、話を聞かなくてもすぐに理解できた。
「ついこの間、飼い主の方が決まってしまいましたね」
言葉を理解しているケトはその場で露骨に落ち込んでいた。
仮に残っていたとしても、俺はネコを飼うつもりはないからな。
猫又だから放ったらかしにしておいても良いが、普通のネコだと世話が大変になってくる。
それにお金もかかってくると、今の状況では飼う余裕はない。
「ケト帰るぞ」
用事が済んだため、帰ろうとしたらケトはその場で立ち止まっていた。
「かわいい……」
「えっ……?」
「ふく、オイラはこの子に惚れた!」
ケトは惚れやすい体質なんだろうか。
この間振られて再度挑戦しに行ったが、今回は違うネコに釘付けになっていた。
「毛がないネコって珍しいね」
「この子はスフィンクスって呼ばれる種類です」
「うぉ!?」
急に店員さんが隣にいてびっくりした。
ケトが話していたのがバレてないと良いが……。
「欧米では猿と犬と猫でできているって言われているぐらい陽気で人懐っこい活発な子なんですよね」
黒と青が混ざったような、どことなくグレーに近い毛色をしている。
大きな青い瞳が俺を見つけると、嬉しそうに手足を動かしていた。
「結構可愛いですね」
「それがこの子の魅力なんですよね。すでに飼っていること相性が良さそうならいいのですが……ダメそうですね」
ケトは俺の顔をジトっとした目で見ていた。
そんな目で見てきても俺は何もしていないからな?
「ははは、うちにはこの子がいますからね」
「相性がいい相手が見つかるといいですね」
そう言って店員は仕事に戻っていく。
「さぁ、帰るぞ」
俺がケトを持ち上げると、懐かしいあの光景が始まった。
「どうせふくはオイラよりあの毛がないネコの方が好きなんでしょ? オイラはすぐにポイっと捨てちゃうんだ。オイラはそのまま野垂れ死ぬんだね」
あー、突如始まったヒステリックに困惑する。
ただ、今回はネコに振られたわけではないため、傷も深くはなさそうだ。
「何言ってるんだ? 俺はケトだけで精一杯だぞ?」
「そんなこと言ってどうせ手のかからないネコはいらないって言う気だぞ。オイラなんか可愛げがないし、毛色も黒から白に変わった変なやつだからな」
確かに毛色が変わったのは気になってはいるが、猫又の特徴とかではないのか?
「あーオイラも出荷される鶏のように毛をむしり取ればいいんだな。あー、心だけじゃなくて体も痛い思いしないといけないんだ」
うん、ここまで来るとめんどくさくなってくるな。
「はいはい。我が家にはネコはいりませんよー。猫又で十分です」
「あー、そうやってオイラは特別なネコ扱いする。んっ……特別なネコ?」
抱きかかえられているケトは俺の顔をキラキラした目で見てくる。
「オイラは特別なんか?」
特別って言ったら特別だよな?
猫又だしな……。
「そうだな?」
「へへへ、オイラ特別だって!」
機嫌が良くなったのか、ケトは俺の肩にずっと顔をスリスリとしている。
「ねね、シルもとくべつ?」
うん。
君はかなり特別だと思うぞ。
人間じゃなくて座敷わらしだし、それに幸運を呼ぶ子どもだからな。
「へへへ、シルもとくべつ!」
シルは俺の右手をギュッと掴んで、嬉しそうに隣で笑っていた。
俺達は何のためにペットショップに来たのだろうか。
ただ、あんなことがあっても俺から離れないようとしない彼らに、俺の心はどこか救われているような気がした。
「さっきのネコちゃん話していたような気がしたけど……きっと気のせいだよね」
遠くで店員さんは優しく見送ってくれた。
---------------------
【あとがき】
ここまで読んでいただきありがとうございます。
第一章はここで完結です!
次は第二章のダンジョン編に突入します。
謎に包まれたままの畑と牛島さん一家。
暑い夏にピッタリなホラー要素も含めつつ……笑
ぜひ、お気に入り登録とコメントたくさんよろしくお願いいたします!
コメント多いと作者が喜びます!
「お気に入り登録、コメントをしない人達は――」
「「呪うよ?」」
シルとケトはニヤリと笑ってこっちを見ていた。
| |д・)ωΦ^)ジィー
久しぶりに金縛りか。
昨日は夜中まで起きていたが、ケトとシルが姿を現すことはなかった。
だから、この金縛りを少し嬉しく感じてしまう。
「ふくうううううう!」
「つかれたよおおおおお!」
だんだんと痺れもなくなり、普段と同じ感覚に戻ってくる。
「お前達なんで泥まみれなんだ?」
なぜかシルとケトは体中泥まみれになっていた。
そんな状態で布団に潜り込んでいたら、普段なら布団が汚れると怒っていただろう。
だが、いなかった時の心配に比べたらどうってことない。
むしろ呆れてため息が出てしまう。
「泥遊びでもしていたのか?」
「「ふくぅぅぅぅぅ!」」
特に何か言うわけでもなく、ずっと俺に抱きついて離れようとしない。
それにケトがこんなに抱きついてくるのが、初めてだから心配になってくる。
「とりあえず風呂に入るぞ」
俺はシルとケトを抱えて風呂場まで運ぶ。
服を脱がしたらあとは自分達で洗ってもらう。
言っておくがいまだに一緒に風呂に入ったことはないからな。
そもそも座敷わらしと猫又が風呂に入るのかと、俺は疑問に思っている。
その間に朝食の準備をしていると、シルとケトが走って風呂から出てきた。
「ちゃんと拭かないと……お前誰だ?」
「ケトだよ!」
シルの後ろには真っ白になったケトの姿があった。
今まで真っ黒だったのは汚れていたからだろうか?
いつもシルと一緒に風呂に入っていたと思うが……。
それとも何か別の理由があるのかはわからない。
ただ、純白という言葉が似合うほど真っ白な姿をしている。
俺はケトを抱きかかえて鏡の前に向かう。
「真っ白になったことに気づいてる?」
「にゃ……にゃんだこりゃあああああ!」
ケトの驚いた声が家の中に響いていく。
お風呂に入っている時も気づかなかったようだ。
「ふく、今すぐにあの子に会いに行こう!」
「あの子?」
「うん! おやつ買ったところにいた真っ白な女の子のところだ!」
どうやらホームセンターにあるペットショップに行きたいようだ。
初恋の白ネコに会いに行きたいのだろう。
「いやー、買うものもないしな……」
「なぁー、いいだろ? 真っ白ボディを触らせてあげるからさ!」
いつもなら〝呪うよ〟って言ってくるはずだが、今日は清々しいほど素直だ。
体の色が変わって性格も変化したのだろうか。
あまりにも体を擦りつけてくるため、仕方なくペットショップに向かうことにした。
「はやく会いたいなー」
「本当に大丈夫かな……」
「なんでー?」
「だってペットショップだからな……」
ケトはペットショップがどういうところかを理解しているのだろうか。
連れて行って最悪なことにならなければいいけどな。
「んっ? 車があるぞ?」
「ぎぐっ!?」
「ギグッ!?」
道の途中で路肩に停めている車を見つけた。
この辺に車が停まっていることは珍しい。
どこかで見たことある車のような気もするが、きっと観光に来ている人がいるのだろう。
しばらくシル達は静かになったが、そのまま気にせず車を走らせた。
ペットショップがあるホームセンターに着くと、ケトは嬉しそうに走っていく。
「そんなに急ぐなよ!」
俺はケトに引っ張られる。
前回来た時に首輪とリードを買っているため、勝手にどこかに行かない対策はできている。
そんな俺達を見て、他のお客さん達は笑っていた。
犬に引っ張られることはよくあるが、ネコに引っ張られる飼い主は珍しいもんな。
それにネコを演じるのを忘れて、二足立ちで走っている。
そりゃー、注目の的にもなる。
ペットショップの前に着くと、ケトは周囲をキョロキョロと見渡す。
「えっ……いない……」
想像していたことが本当に起きてしまった。
ケトは行ったり来たりして、初恋の子を探していた。
「聞いてみるか……」
俺は近くにいた店員にこの間までいた白いネコについて聞くことにした。
残念そうな顔をしている店員を見ると、話を聞かなくてもすぐに理解できた。
「ついこの間、飼い主の方が決まってしまいましたね」
言葉を理解しているケトはその場で露骨に落ち込んでいた。
仮に残っていたとしても、俺はネコを飼うつもりはないからな。
猫又だから放ったらかしにしておいても良いが、普通のネコだと世話が大変になってくる。
それにお金もかかってくると、今の状況では飼う余裕はない。
「ケト帰るぞ」
用事が済んだため、帰ろうとしたらケトはその場で立ち止まっていた。
「かわいい……」
「えっ……?」
「ふく、オイラはこの子に惚れた!」
ケトは惚れやすい体質なんだろうか。
この間振られて再度挑戦しに行ったが、今回は違うネコに釘付けになっていた。
「毛がないネコって珍しいね」
「この子はスフィンクスって呼ばれる種類です」
「うぉ!?」
急に店員さんが隣にいてびっくりした。
ケトが話していたのがバレてないと良いが……。
「欧米では猿と犬と猫でできているって言われているぐらい陽気で人懐っこい活発な子なんですよね」
黒と青が混ざったような、どことなくグレーに近い毛色をしている。
大きな青い瞳が俺を見つけると、嬉しそうに手足を動かしていた。
「結構可愛いですね」
「それがこの子の魅力なんですよね。すでに飼っていること相性が良さそうならいいのですが……ダメそうですね」
ケトは俺の顔をジトっとした目で見ていた。
そんな目で見てきても俺は何もしていないからな?
「ははは、うちにはこの子がいますからね」
「相性がいい相手が見つかるといいですね」
そう言って店員は仕事に戻っていく。
「さぁ、帰るぞ」
俺がケトを持ち上げると、懐かしいあの光景が始まった。
「どうせふくはオイラよりあの毛がないネコの方が好きなんでしょ? オイラはすぐにポイっと捨てちゃうんだ。オイラはそのまま野垂れ死ぬんだね」
あー、突如始まったヒステリックに困惑する。
ただ、今回はネコに振られたわけではないため、傷も深くはなさそうだ。
「何言ってるんだ? 俺はケトだけで精一杯だぞ?」
「そんなこと言ってどうせ手のかからないネコはいらないって言う気だぞ。オイラなんか可愛げがないし、毛色も黒から白に変わった変なやつだからな」
確かに毛色が変わったのは気になってはいるが、猫又の特徴とかではないのか?
「あーオイラも出荷される鶏のように毛をむしり取ればいいんだな。あー、心だけじゃなくて体も痛い思いしないといけないんだ」
うん、ここまで来るとめんどくさくなってくるな。
「はいはい。我が家にはネコはいりませんよー。猫又で十分です」
「あー、そうやってオイラは特別なネコ扱いする。んっ……特別なネコ?」
抱きかかえられているケトは俺の顔をキラキラした目で見てくる。
「オイラは特別なんか?」
特別って言ったら特別だよな?
猫又だしな……。
「そうだな?」
「へへへ、オイラ特別だって!」
機嫌が良くなったのか、ケトは俺の肩にずっと顔をスリスリとしている。
「ねね、シルもとくべつ?」
うん。
君はかなり特別だと思うぞ。
人間じゃなくて座敷わらしだし、それに幸運を呼ぶ子どもだからな。
「へへへ、シルもとくべつ!」
シルは俺の右手をギュッと掴んで、嬉しそうに隣で笑っていた。
俺達は何のためにペットショップに来たのだろうか。
ただ、あんなことがあっても俺から離れないようとしない彼らに、俺の心はどこか救われているような気がした。
「さっきのネコちゃん話していたような気がしたけど……きっと気のせいだよね」
遠くで店員さんは優しく見送ってくれた。
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【あとがき】
ここまで読んでいただきありがとうございます。
第一章はここで完結です!
次は第二章のダンジョン編に突入します。
謎に包まれたままの畑と牛島さん一家。
暑い夏にピッタリなホラー要素も含めつつ……笑
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