お金を知らない子

マー坊

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二十四話

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「世界中の国がお金を出し合って困っている人たちを助けている団体だよ」
「それを活用すれば良いじゃないですか」
「だから困っている人たちを助けてるって」
「それを大きくするんですよ。困っている人たちを助けることも大切だけど誰も困ることのない世界を作るんです」
「どうやって?」
「今より人を増やして世界中の技術を使えば良いと思うんですけど」
「そりゃあとんでもないお金が要るね(笑)」
「そうでしたね(笑)」
 
 
健司はそのときあることをひらめいた。
世界平和が実現すればお金のない世界は実現する。
そうだとしたら
今あるありったけのお金を使えば良いじゃないか。
 
 
「稔君。君の考えた作戦は成功するかもしれないよ」
「どう言うことですか?」
「お金のない世界を実現するためにありったけのお金を使えば良いじゃないか?」
「そうですね(笑)」
 
 
健司は世界平和は実現出来るかもしれない、そして稔の世界のようなお金のない世界も実現出来る可能性を感じていた。

 
健司は思い出したようにキッチンへ行った。
いつも飲んでいるサプリメントを取りに行った。
 
 
「健司さん、何ですか?それ」
「サプリメントなんだよ」
「サプリメントって?」
「栄養補助食品のことだよ」
「錠剤なのに食品って言うんですか(笑)」
「そう言われれば変だね(笑)」
 
 
「食事で足らない栄養をそれで補うんですね」
「そうだよ。稔君の世界ではこんなの無いの?」
「似たものはありますよ」
「似たものって?」
「薬品を作ってる工場が農業と漁業と一緒に健康を維持するための食品を作って病院へ持って行くんです」
「そう言えば稔君が言ってたよね。病気にならないように病院へ行くんだって」
「そうなんです。体の調子が悪くなったら原因を調べて、もしも栄養不足が原因だったら不足する栄養を補う飲み物をもらうんです」
「そりゃあ良いね~」

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