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二十三話
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「国境はあるけど自由に行き来できるんですよ」
「そりゃあ良いね」
稔は子供たちの国際交流も話した。
「年に何回か世界中の友だちとホームステイをするんですよ。言語を習ったり文化交流もしたりして楽しいです。日本文化に興味を持っている外国の人は多いです」
「それなら戦争なんて有り得ないよな~」
「はい。国境はあるけど無いようなものですね」
「それでも国境はあるの?」
「はい。文化を守るんだって言ってました」
「なるほどね。地方の良さを大切にする文化だね」
健司は軍事力で平和を守る方法に疑問を持った。
日本の平和は世界平和で守られるのではないか?
健司は稔の話を聞き終わって現実の生活を考えた。
今はお金の要る世界でなんとか生きていかなくてはならない。
息子の優希のために働かなくてはいけないし、進学のために貯金もしなければいけない。
父親の老人ホームへ入るための準備金は要るし、自分たちの老後のためにもお金を貯めなければ。
頭を抱えながら稔に聞いてみた。
「なあ稔君。小学生の君に聞いたところでどうにもなるわけじゃないけどね」
「何ですか?」
「お金の要る世界を稔君のような世界にするにはどうすれば良いと思う?」
「え~、そんなこと僕にはわからないです」
「だろうね~」
「世の中からいきなりお金を無くすなんて出来ないんでしょ?」
「そりゃあダメだよ。混乱すると思うよ」
「それなら世界平和を実現するのはどうです?」
「世界平和なんて実現しないだろう」
「どうしてですか?」
「人類史上で世界平和なんて実現しなかったんだから、簡単に実現できるとは思えないよ」
「でも平和活動はあるんでしょ?」
「そりゃあ国連というのがあって平和活動はやっているよ」
「国連って?」
「そりゃあ良いね」
稔は子供たちの国際交流も話した。
「年に何回か世界中の友だちとホームステイをするんですよ。言語を習ったり文化交流もしたりして楽しいです。日本文化に興味を持っている外国の人は多いです」
「それなら戦争なんて有り得ないよな~」
「はい。国境はあるけど無いようなものですね」
「それでも国境はあるの?」
「はい。文化を守るんだって言ってました」
「なるほどね。地方の良さを大切にする文化だね」
健司は軍事力で平和を守る方法に疑問を持った。
日本の平和は世界平和で守られるのではないか?
健司は稔の話を聞き終わって現実の生活を考えた。
今はお金の要る世界でなんとか生きていかなくてはならない。
息子の優希のために働かなくてはいけないし、進学のために貯金もしなければいけない。
父親の老人ホームへ入るための準備金は要るし、自分たちの老後のためにもお金を貯めなければ。
頭を抱えながら稔に聞いてみた。
「なあ稔君。小学生の君に聞いたところでどうにもなるわけじゃないけどね」
「何ですか?」
「お金の要る世界を稔君のような世界にするにはどうすれば良いと思う?」
「え~、そんなこと僕にはわからないです」
「だろうね~」
「世の中からいきなりお金を無くすなんて出来ないんでしょ?」
「そりゃあダメだよ。混乱すると思うよ」
「それなら世界平和を実現するのはどうです?」
「世界平和なんて実現しないだろう」
「どうしてですか?」
「人類史上で世界平和なんて実現しなかったんだから、簡単に実現できるとは思えないよ」
「でも平和活動はあるんでしょ?」
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